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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『無私の超人・二宮金次郎⑫終 「明治天皇、報徳記を周知す」』

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今日の画像は、日本ゴルフプレーヤー歴代最高位の『世界第3位』を獲得した『松山英樹の2017 ザ・プレーヤーズ選手権』のスタートを激励する青木功と、広島フラワーフェスティバルの模様『マツダロードスターファンクラブのパレード』です。100万台記念車も傘下。それにしても、すごいですねえ、松山君は。画像の右下をクリックすると、大きい画が見られます。

★★『二宮金次郎』は、戦前軍部の宣伝用具に使われたため、戦後その銅像の撤去や人気の低下などで、今は知る子供達も少なくなった。が、二宮金次郎こそ日本人魂を持った偉人であり、その思想、考え方は末代々まで伝える必要がある。出久根達郎さんの著書を借り、12回・日替わりで連載した。今回が最終回。ご閲覧に感謝します。


★★金次郎の葬儀をすませた富田久助は、過労で体調を崩した。静養のため、日光の奥の、湯西川温泉に出掛けた。そこで考えた。二宮金次郎先生の死は、惜しみても余りある。先生の徳行や言論を今のうちに記録しておかねば、後の世の人が知らないで終わる。知らなければ良法と言えども一度限りで、永遠に及ばない。非才の自分が先生の功業を記すのは僭越だが、門人としておそばにあり親しく見聞していた。筆録者の資格はあるはず、とは言え、記すは『大海の一滴のみ』、先生の全貌は伝えられぬ。そんな思いで綴ったのが、『報徳記』八巻であった。金次郎の死の翌月、わずか10日で書き上げた。

富田はこれを20余年、公にしなかった。至らぬ筆記で誤読され、先生の高徳に傷がつくことを恐れたのである。しかし旧藩主の知るところとなり、原稿を見せた。相馬氏は写本を作り、明治の世になって一本を宮内省に献じた。天皇、これを読まれ、宮内省に印刷させ、県知事、その他に与えた。二宮金次郎の名と業績が、全国に周知されたのはこの本のお陰である。

自分はもう死ぬるだろう、と病床の金次郎が門人に言った。そして次のように遺言した。葬式は質素にし、分を越えるな。墓石をたてるな。碑をたてるな。ただ土を盛り上げて、傍らに松か杉を一本植えておけばよろしい。と、『二宮翁夜話』巻の五にある。著者の福住正兄は旧姓大沢、名主の五男で、父と兄が二宮を信奉していた。村を立て直すため、22歳の時に金次郎の許に弟子入りした。富田久助より6年後輩になる。

大沢は金次郎の身の回りの世話をした。師の言行を『如是我聞録ニョゼガンモンロク』と題し、日々メモした。5年後、箱根湯本の旅館、福住家に見込まれて養子となり、金次郎と分かれた。宿の帳場でメモを整理し、書き上げたのが先述の書である。明治17年に第一巻を刊行し、20年に全5巻を完結した。福住は宿泊客の福沢諭吉と意気投合し、箱根の開発に力を尽くした。


金次郎には二人の子供があり、娘の文子が富田久助に嫁した年に、息子の弥太郎が嫁を迎えた。弥太郎は明治4年に病没、子の尊親が福島県に興複社を起こし、祖父と父の事業を継続した。社長に富田を据え、尊親が副社長である。富田亡き後社長となり、事業を北海道十勝に移した。明治36年、『報徳分度論』を出版、序文を志賀直哉の祖父、直道が綴っている。孫の直哉は金次郎の業績をつぶさに聞かされたろう。学習院の学友、武者小路実篤にそれを語り、実篤は金次郎の伝記を書くと共に、『新しき村』の発想も得た。作家でやはり金次郎に心服した者がいる。『大菩薩峠』の中里介山である。金次郎は『世界の百姓道』を大成した、と絶賛、百姓という言葉を愛した。

明治27年の夏、内村鑑三は『後世への最大遺物』と題する講演を行った。この速記は小冊子にまとめられて、多くの読者に感銘を与えた。金や名声や事業や作品など、何一つない者にも、後の世の人達に遺せるものがある。誰にも遺せるもの、それは『勇ましい高尚なる生涯』である。そういう『生涯』の贈り物を遺した人の例に、六百余の町村を復興した二宮金次郎を挙げた。この内村は後に『代表的日本人』と題される外国人向けの人物伝を英文で書いている。西郷隆盛、上杉鷹山ら5人の中に、二宮金次郎が入っている。のち、日本文に翻訳され、日本でも発行された。岩波文庫本に収録・発刊されている。

内村鑑三は、『報徳記』はキリスト教のバイブルの如く、読む者に『新理想』と『新希望』を与えてくれる、と言った。それは貧しく、必死に毎日を生きようとする農民達の希望の光に見えただろうし、実際、報徳を実践し、貧困の生活から抜け出し、毎日が希望に溢れ、活力に富む生活を与えられた幾百万の人達の喜びの声でもあっただろう。二宮金次郎は、単に軍国主義の手助けのために小学校の校庭に立像されたものではなく、子供達の人生訓として建てられたものなのである。
 (参考: 出久根達郎著『幕末明治異能の日本人』)


★財政破綻した夕張市の医療再生や地域医療に尽力したことで知られている医師の『村上智彦さん』が死去した。享年56歳。2015年に急性白血病を発症していた。美人薄命ではないが、賢人薄命である。2006年に夕張市立総合病院に着任。12年までに医療法人財団夕張希望の杜理事長、夕張医療センター(旧夕張市綜合病院)センター長を務めた。経営破綻した夕張市立総合病院の再建に取り組む姿はTBS『情熱大陸』などで放送された。北海道薬科大学卒業、金沢医科大学医学部卒。09年、地域医療の先駆者・若月俊一氏の名を冠した『若月賞』を受賞。賢人薄命、ご冥福をお祈りします。 合掌

★世界を襲った大規模サイバー攻撃。世界の99カ国・地域で12日、企業や病院、学校などに対する大規模なサイバー攻撃が発生し、10万台以上のPCが被害にあった。攻撃には、PCを感染させ、復旧と引き換えに300ドルから600ドルの支払いを要求する『身代金・ランサムウエア』が使われた。

仏自動車メーカー・ルノーは13日、自社システムにランサムウエアが拡散するのを防ぐため、仏サンドヴィルとルーマニアの工場で生産を停止した。日産自動車でも英北東部サンダーランドの工場が標的となったが、『当社のビジネスに深刻な影響はない』としている。

攻撃は、マイクロソフト『ウインドウズ』のぜい弱性を突いたもの。このバグを悪用するコード『エターナル・ブルー』は、ハッカー集団『シャドー・ブローカーズ』が3月、インターネット上に放出した。同集団は、米国家安全保障局NSAのハッキングツールから盗んだと主張している。NSAはコメントしていない。まあ、メールの添付ファイルを開けるには、相当慎重にならなければならない。

メディアは、このサイバー攻撃について、週明けの日本でも警戒が必要と報じている。困った社会になりつつあるねえ。PC、ネットの便利さは言うまでもないことだが、やっぱ悪用する悪人がいるんだねえ、世界には。おっと、日立製作所がサイバー攻撃に遭い、部分的に社内業務が遅滞しているとの報道。やっぱり、やられるねえ。が、ネットゲートをしっかり守るのが必要なのだがねえ。シンプルに。

私自身が半年前、不振なメールを受け取った。差出人はヤフー。アドレス名は正しいが、添付ファイルがついていて、それを開けるような支持。しかしヤフーからそんなメールが来る理由はないし、即削除した。これが汚染メールだったかどうかは確認できていないが、必要な連絡なら再度なんらかのコンタクトがあるはずで、ヤフーには携帯電話番号も登録してあるので、それを使うはず、と読んだ。その後何もないところを見ると、あれは汚染メールだったのだろう。危ない、危ない。


★沖縄返還45周年で、NHKのアサイチも特集番組っぽく報道。沖縄の人達が所有していた土地を強制的に共用させ、基地に使っている。その土地に対し、年間850億円の賃料が日本政府から地主に支払われると。その持ち主は4万3千人。単純に計算すると、1人200万円の賃料になる。これは低金利下の現在すごいことである。那覇市内の不動産屋の看板には、『3億円以内、基地の土地買います』の看板があちこちに。聞くと、基地内の土地を買う人は、沖縄人に限らず、本土からも引き合いが多いと。なるほど、基地は土地投資の対象になっているんですねえ。返還されたら、これほどの高い土地収益が得られるものか、どうか。このやぶにらみは沖縄の真相を突いていると思ったねえ。基地反対、反対、で陰に隠れている沖縄の一面を垣間見た。

★『たった2人のパートを補充できない』。訪日客に沸く北海道で、駅弁を販売する札幌駅立売紹介。同社は1日、千~2千個の弁当を作る。主婦を中心に100人強のパートを雇うが、1年ほど前から採用難が続く。訪日客効果で駅弁の引き合いは増えているのに、夜明け前からの勤務シフトが敬遠されるなど人手が思うように集まらない。

ここ数年、企業が主に採用を増やしたのは女性や高齢者だった。反面、採用がパートに偏ったことで正社員の募集競争が盛り上がらず、名目賃金が上がりにくい要因になった。今後は、女性や高齢者不足が、賃金上昇の起爆剤になりそうだ。

人材確保への危機感はパート・アルバイトの賃金に色濃く表れている。リクルートジョブズによると、三大都市圏の募集時平均時給は、昨年11月に初めて千円を超えた。12月まで4ヵ月連続で調査開始以来の最高を記録。17年になってもその傾向は続く。女性についてはより鮮明だ。主婦専門の求人サイト、『ビースタイル』によると、事務職派遣のパートの時給は1500円程度まで上がっているという。

人材難がパートの正社員化に行き着けば、一段と賃金の上昇圧力は高まる。食品スーパーの『ライフコーポレーション』は、受け皿として勤務地限定の正社員制度を導入。めんたいこ大手の『ふくや』も昨年初めて契約社員やパート70人を正社員に登用した。『人件費は重荷だが、人が集まらない方がリスク』と言う。このような人手不足が、賃金上昇圧力となり、消費史上に波及効果が及べば、新しい景気拡大の局面に成長すると、期待される。

私の住んでいる近くのセブンイレブンで、久し振りにオーナーがレジにいるのを発見。このオーナーは7階建てのマンションを所有する、富裕人。ほとんど店頭に出ることはないが、時折見かける。アルバイトに穴が開いたときに出られるのだろう。おん年、70歳は超えていると見られる。


★郊外にマイホームを建てたサラリーマンが高齢化と共に、便利な駅前のマンションへ住み替える動きが広がっている。都心への移動や家の手入れなどが大変になるからだ。駅前には商業施設や病院がそろい、マンションなら管理も楽。子世帯と近居する人もいる。

マンションの購入層は30~40代が中心だが、最近の都心や駅前物件は50代以上が多い。国分寺、ザ・ツインも購入者の過半数が駅周辺や沿線の一戸建てに住む。販売担当は、『駅前立地の利点に加えて、庭の草むしりなどから解放されたいと思うシニアは多い』と言う。

駅前のサービス付き高齢者向け住宅『サ高住』も人気だ。京王電鉄が都内駅前に開いた『スマイラス聖蹟』もその一つ。開設前から内覧者が相次ぎ、53戸のうち既に8割が埋まった。周辺の丘陵地には住宅街が広がる。京王電鉄はそうした坂の街からの移住を見込む。

『シルバー市場』。老人ケア用品や、介護施設、病院、介護用具などがその中心だと思われていたが、意外にも街中マンションもその一角になってるんだねえ。私も郊外から街中マンションに移住しすでに26年が経つ。あの時の決断は、その後の加齢生活を過ごすにつけ、最善の選択だったと思う。特に務めている時期、夜、接待などで遅くなり、翌朝も出勤という場面も多く、街中マンションはとても利便性が高まり、重宝している。

★これから夏にかけ、美味しさが満喫できるアイスクリーム。このアイスクリームでは新参になる『森永パルム』が急伸している。アイスクリームは、年間売上高100億円を超える6製品が『メガブランド』と呼ばれ、森永パルムは単品ブランドとしては実質2位にランク。

1位 明治『エッセルスーパーカップ』 1994年発売 220億円
2  森永『モナカジャンボシリーズ』 1972年 150億円(シリーズ全体)
3 森永『パルム』 2005年 145億円
4 赤城『ガリガリ君』 1981年 140億円
5 森永『ピノ』 1976年 135億円 
6 江崎『パピコ』 1974年 130億円
番外 ハーゲンダッツ『ハーゲンダッツ』 1984年 480億円(シリーズ全体)

森永では『パルムは一貫して「上質感」を訴求してきた。「チョコがけしたアイス」を掲げ、アイスとチョコが同時の溶けるのも消費者に支持されたと考えている。大半のチョコアイス系商品は、アイスが先に溶けてチョコが後から溶ける。海外のアイスはチョコがバリバリした商品も多い。でもパルムは最初から最後までバニラとチョコが一緒に溶けて楽しめる。日本人の舌は繊細で、年々それを評価してもらっている』と。発売初年度から10倍の売上に成長した『パルム』にはそんな秘密があったのか、改めて感心、感服だ。


★どうやら、トランプ大統領のロシア外相への、イスラム国関係の機密情報漏えいの情報漏れは、イスラエルから提供されたものとのこと。さらに、大統領がFBIコミー長官に対し、解任したフリン補佐官のロシアへの接触捜査について、これを中止するよう要請した長官のメモも残されていたと。これは内部リークらしい。いくら大統領と言えども、何十万人のいる政府職員、あまたの周辺職員の心情、信念までそぎ取ることは出来ない、ということだねえ。秘密は必ず暴露される、と心得るべし。この情報は、さらにコミー長官解任問題として『第二のウォーター事件』との観測が高まり、真相解明への関心が高まっている。さすがの共和党も内部から反発は強まり、トランプ退陣の絵巻物が展開されるだろう。だって、中間選挙に勝てなければ、共和党は議会で少数党となる可能性が高いのだから。そう遠くない時期に、コミー解任劇、ロシア情報漏えいの真相がスクープ報道されると見るが、どうだろうか。

★韓国へ中高校生の国際派遣が順次取りやめになっている。北朝鮮との政情不安に加え、慰安婦設置など教育上好ましからぬ環境になっているから、と。秋田、青森、松山・・・。当然至極。慰安婦問題は、外交上決着がついてい入る問題。次から次へ、戦後補償で解決済みのものを掘り出して、旗印を立てる、韓国一流の『プラフ』でありんすねえ。困ったもんだ。

★『週刊文春』を発行する文芸春秋の営業担当者が、新潮社が発行する『週刊新潮』の、発売前に中づり広告を不正に入手し、文春編集部に渡していたと、今日発売の週刊新潮で『広告を文春に盗み見されて、スクープが潰された』とする記事を掲載した。文春側は不正を否定し、編集長の見解を公表することを検討している。

新潮社の説明によると、文芸春秋の営業担当者が毎週火曜日の午後、トーハン本社で木曜日に発行さる週刊新潮の中づり広告を借り、近くのコンビニ店でコピーして自社に持ち帰っていた疑いがあると言う。今日発売の週刊新潮では、一連の経緯や現時点の調査結果を説明。2014年9月発売の同誌が『ジャーナリストの池上彰さんが朝日新聞の慰安婦報道検証記事を批判したコラムの掲載を同紙に拒否された』などと報じるスクープ記事を掲載した際、同時に発売された週刊文春に同じ趣旨の記事が載った例などを挙げている。新潮社では15年頃から文春側の不正を調査していたと言い、『組織的に中づり広告を不正入手していたことに驚きを記事得ない』とコメント。トーハン広報部も取材に対して、週刊新潮の中づり広告を文春側に貸していたことを認めた。

どうやら、文春側が素直に事実を認める姿勢にないことで、週刊誌の『泥仕合』が天下に繰り広げられそう。トランプの『ロシアンゲート』さながらの醜い争いだなあ。トランプの『ロシアンゲート』で、昨日のNY株式は8ヵ月ぶりの大幅下落。これにも困ったもんだ。

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