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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『飲み水を浄化、経済も潤す「ポリグルレディー」』

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★今日の画像は、BMW『次期ロードスターZ4コンセプト』と、神戸六甲縦走,任后神戸美術館の『エルタミージュ美術展』と京都国立博物館の『国宝展』をと、京阪神を歩き回った。その一つ、六甲縦走路トレッキング。須磨浦公園からスタートし、須磨アルプスの東まで10キロ程度を歩いた。まず出会ったのが、源氏義経がこの尾根道から深い一ノ谷に攻め下りる『鵯越』を敢行したので有名な尾根から下る厳しい谷。尾根は痩せているが多くの樹木に支えられ、縦走を楽しませてくれる。BMWのZ4は広島の自動車メーカー・マツダがロードスターを開発・販売し、世界的なヒットとなったのを横目に2002年に登場。このモデルは3代目に当たる。欧州を旅した時、ジュネーブでレマン湖畔にたたずむ初代Z4を見たが、とてもエレガントで素晴らしかった。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★泥水に白い粉末を入れてかき混ぜると数分で透明な飲み水に変わる。『日本ポリグル(大阪市)』の創業者で会長の小田兼利(76)は、泥水を簡単に飲み水に変える水質浄化剤を開発した。主に開発途上国で販売する。浄化剤を使った簡便な浄水場も作れ、飲み水の確保だけでなく、雇用も生んでいる。ビジネス開拓に行き詰まりやむを得ず海外を売り歩き、現地の声に従った結果、途上国の生活改善に貢献するビジネスモデルが出来上がった。

アフリカのタンザニアに自然発生的に出来た道の駅がある。そこの中心には日本ポリグルが作った『浄水場』がある。浄水場と言ってもタンクを置いたような簡素なもの。ここで水を汲んで各地で売り歩く女性『ポリグルレディー』が集まったおかげでその女性達に食品・日用品を売る商店や食堂が増えた。今では200軒が連なる。

ある女性は自転車に20リットルの水を入れた缶を6個積んで片道1時間半の道のりを1日2往復する。月収は現地の高校教師並の1万3千円。こうしたポリグルレディ―は世界14カ国で1千人を超え、計300万人が給水を受ける。

浄水場はドラム缶などを使って地元の人達の手で造る。泥水に浄化剤を入れてかき混ぜ、汚れが沈殿したら砂を張ったタンクでろ過する。1gの浄化剤で10リットルを浄化できる。数千万円の費用がかかるような設備は不要だ。小田は『壊れても自分達で直せる。工夫するからイノベーションも生まれる』と楽しそうに話す。

浄化剤の主成分は納豆の『ネバネバ成分』であるポリグルタミン酸だ。これに貝殻を砕いた粉末やカルシウムを混ぜている。汚れの原因物質はマイナスの電荷を帯びているため反発し合い、くっつかずに水中を浮遊している。浄化剤を入れるとポリグルタミン酸の作用で汚れが中和し、昆布のように固まって沈殿する。浄化された水質は日本の簡易水道の基準を満たす。


浄化剤は国際機関などを通じ、小田を含む6人のチームで年間2億円を販売する。販売先はソマリアやエチオピアなど政情不安定な国が多い。50カ所の浄水場があるソマリアでは当初はゲリラの襲撃を受けたが、その都度修理し、翌日に給水を再開するのを繰り返すと襲われなくなった。

小田は何よりの発明好き。元ダイキン工業の技術者で、退職して技術コンサルタントを始めた。ポリグルタミン酸は論文で知った。8年かけて開発し、量産体制も整ったが、日本の行政は実績のない中小企業の製品には見向きもしない。仕方なく海外に販売先を求めた。07年にサイクロンで被害を受けたバングラデシュに寄付したところ評判となり、現地で販売を開始した。『人もカネも言葉もない。ないない尽くし。貧乏企業だから現地に頼るしかなかった』。『水を売りたい』との要望を受けてポリグルレディ―も取り入れた。

小田は開発途上国の最低所得者を巻き込むビジネス『BOPベース・オブ・ピラミッド』の先駆者として注目される。日本で働く若者にもBOPに関心を持つ人はいるが、勤務先の規定でそうした地域には行けない。『企業はBOPに関心のある社員を一度退職させて新しい会社でやらせ、軌道に乗ればその会社を買い戻すか社員に完全にまかせればいい』。そのくらいの覚悟とリスクが必要だと語る。現在、アラビカコーヒー発祥の地とされるエチオピアでコーヒー豆の皮を使う水質浄化剤を開発中だ。皮に含むタンニンに浄化効果があると言う。地元では来年から就労を支援するNPO法人『ホームドア』(大阪市)と協力し、ホームレスが放置自転車を修理してタンザニアに送る計画だ。その意気やお見事ではある。


★信長は、単刀直入の外交方針をとった。僧を使いに仕立てて、稲葉山城にいる竹中半兵衛のもとに送った。『稲葉山城を売れ』、という口上であった。その代償として美濃半国を差し遣わそうというのである。あとでこの話を聞いたとき、猿は、『殿様は、人は欲だけで出来上がっていると思っておられる。半兵衛という奇妙人が、おわかりにならぬらしい』と思い、正直なところヒヤリとした。

同時に猿は、半兵衛のためにも祈った。受けるな、と言うことをである。受ければ、美濃半国どころか信長はそういう強欲な半兵衛を憎み、城を取り上げてから殺してしまうであろう。猿にはそれがありありと見える。この男は、ひょっとすると比類ない人間通かも知れない。

信長の使いは、稲葉山城の広間に通された。たまたま城に来ていた舅の安藤伊豆守が膝を乗り出し、美濃半国の条件を入れようとしたが、半兵衛は目で制した。この場は当然、城を取った半兵衛に発言権があるだろう。『お断りします』と、半兵衛は言った。この若者は無口なせいに、いつもおかし味のあることを言いたがる。『子供の遊びですからな』。龍興と自分の遊戯であって大人の織田殿の介入なさることではない、と言う意味であった。(参考:司馬遼太郎著『新史太閤記』)


★この季節、美濃本巣郡の百姓共が、砂地の畑で穫れた『まくわ瓜』をにない、菅笠をかぶって町の辻々を流し歩く。 瓜、瓜、 味よしの瓜や 瓜を召しませ、という売り声である。美濃の夏ならではの風物詩と言うべきであろう。ちなみに『まくわ瓜』とは、美濃本巣郡真桑という村で穫れる。それで真桑の名がある。インドから中国を経て、日本に伝わったが、この砂地の多い畑に適したらしく、ここの特産になった。織田信長が美濃を我がものにした時、この瓜を朝廷へ献上した。(参考:司馬遼太郎著『新史太閤記』)


★そうだったのか、日本アルプスを命名したのは『ウェストン牧師』とばかり思っていたら、なんとその前に英国人通訳アーネスト・サトウが、日本国中を調査し歩いた折にこう命名したそうだ。そして、息子の武田久吉が日本山岳会を設立し、楽しむ山歩きという文化を開花させたのだそうだ。サトウの孫娘達も高齢ながら、父久吉を山歩きした幼きころの思いでを楽しく持ち続けていると語っている。アーネスト・サトウは日本文化にとても好意を示し、また好奇心を抱いたのだが、日本人女性と結婚し、日本の土に骨を埋めたのだねえ。彼の業績は決して表で華々しい活躍、というのではないが、英国大使の通訳として縦横無尽に活躍したことは多くの書籍が語っているところである。ありがとう、アーネスト・サトウ殿。


★現在、日本版GPSの構築を目指す『人工衛星・みちびき』が3基宙を舞っている。来春には4基体制が整い、本格的運用が始まる。みちびきが4基そろうと、その1基が常に日本上空に留まる形になり、米国のGPS衛生などと併用すれば誤差が最小6cm程度に収まる。

この『みちびき』に対応した受信機がスマホやカーナビなどに広く導入されれば、様々な事業の展開が可能になると見られる。例えば、正確に走る自動運転車や無人で動く農機、高齢者の居場所を見守るサービス、旅行社への観光情報の提供などへの応用が期待されている。

自動運転向け3次元地図を開発する『ダイナミックマップ基盤』は全国の高速道路や自動車専用道3万キロ分の地図制作を目指している。3次元地図の国際規格はまだ決まっていないが、今後は海外と連携して国際標準化を狙う。同社には産業革新機構や三菱電機、ゼンリン、自動車各社などが出資している。

日立造船やデンソー、日本政策投資銀行などは、みちびきが上空にいるアジア・オセアニア地域で位置情報を提供する『グローバル測位サービス』を設立した。みちびき対応の受信機が普及すれば、車線ごとに車の流れが分かり、東南アジア諸国での渋滞緩和に役立つ。オーストラリアの農地では農機の無人運転に行かせる。まさに衛生による通信網の拡大が、社会や生活を大きく変える時代に入るのだねえ。すごいことだ。


★中東サウジアラビアで先月初め、200人以上の閣僚や王族らが多額の汚職容疑で身柄を拘束された。実権を握る30代の皇太子には王族がため込んだ財産を取り上げて、国造りに使おうとの意図があると報じれれている。当局が没収を目指す総額は90兆円にも上る。王族らは調べの中で暴行を受け、自殺を図った人もいると言う。石油に頼らない経済を目指すために、こんな強い手法が必要なのだろうか。地域の盟主として周辺の国へも大きな力を及ぼしているだけに目が離せない。王族の一人は、1千億円の資産の放棄し、開放されたと29日報道されていた。

一方、2期目の指導部を発足された中国共産党の習総書記も反腐敗運動を強烈に推し進めてきた。処分された公務員は140万人と、サウジのケースとはケタが違うが、政敵を除いて、権力を固めようとの意図は似る。『1強』への権限の集中や強硬な手段は、混とんとした情勢の中で、国のかじ取りをしなければならない焦りや不安の裏返しともとれる。しかし、個人崇拝への傾斜がもたらす悲惨な結末なら歴史にいくらでも例がある。皇太子、総書記には見習うべき先を誤らぬように願いたいねえ。


国連安全保障理事会は29日午後、北朝鮮によるICBMの発射を受けて緊急会合を開いた。米国の代表は、トランプ大統領と習主席との電話会談で石油の禁輸を求めたことを明らかにし、中国に対応を促した。当然のことだろう。中国は引き続き、対話の重要性を主張しているが、ある意味時間稼ぎ、緩衝材的時間の取り方だと理解する。北朝鮮に対話を求めても、根っから嘘つきのゴロツキ国家であり、信頼性はゼロで、信用はできない国なのである。中国は北朝鮮と結んでいる石油パイプラインのコックを閉めるべきである。まだまだ北朝鮮は中国の態度を頼りに、甘い考えでいるのは間違いない。またアメリカは、北朝鮮から石炭の輸出が禁じられたにかかわらず、近隣諸国に密輸されていると指摘、関連する国々の協力を求めた。

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