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『「カープの星飛雄馬「鈴木誠也伝説㉙終」 「打率3割3分5厘、29本塁打、95打点の終結の始まり」』

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今日の画像は、昨夜から始まった『神戸ルミナミエ』と『鈴木誠也』。そして、開始中のロス・モーターショーでAutoblogが選んだ『デビューベスト5車』です。1位・2020年型ジープ『グラディエーター』、2位・2020年型ポルシェ『911』、3位・2019年型マツダ『マツダ3・アクセラ』、3位・アウディ『E-tron GTコンセプト』、3位・リヴィアン『R1S』。

3位は同点で、3車が並びました。それにしても、広島の自動車メーカーマツダの新型車がベスト5に入るなんて、広島の誉れですねえ。『リヴィアン』とは聞きなれませんが、アメリカの新興EVメーカーだとのこと。時代は変わりゆく、ですねえ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★ペナントレースが残り12試合になっても、カープは手を抜くことなく全力で戦った。その結果、カープの戦績は89勝52敗2分。2位巨人に17.5ゲーム差をつける圧倒的な優勝を果たした。

この89勝のうち、なんと45試合が逆転による勝利だった。カープはペナントレース運びだけでなく、多くの試合で『神ってた』のである。そして2軍スタートだった誠也の1軍での打撃成績は、129試合に出場し、466打数156安打、打率3割3分5厘、29本塁打、95打点という目を瞠るものだった。

MVPの記者投票では、1位が新井781点、2位が菊池429点、そして3位に誠也365点、となった。しかしMVPは逃したものの、『カープに球界ナンバーワンを目指す若い打者出現!』の現実が野球ファンのみならず、全国の人々目を奪ったのである。

しかし期待されたCSで、誠也は6戦、18打数4安打、打率2割2分2厘、2打点に終わった。が、誠也伝説はこれからが本番の舞台となる。

このシーズン。誠也が評価されたのは数字で表れる打撃成績だけではなかった。誠也はわずか1年前にコンバートされたばかりの外野の守備でも、高い評価を受けることになった。特に誠也は高校時代は投手であったこともあり、外野からのレーザービーム返球には目を瞠るものがあった。

11月8日。プロ野球の守備のベストナインである三井ゴールデングラブ賞が発表された。25年ぶりに優勝したカープからは、菊池、丸、誠也、石原の4選手が選ばれた。初の受賞となった誠也のコメントである。『信じられない。正直、僕が取ってもいいのかなと思った。捕球はうまい訳ではないが、肩の強さだけは自信がある』と。


そのシーズンオフ。わずか1,700万円だった誠也の年俸は、その3.5倍となる6,000万円にまで引き上げられた。その会見の席上、白地に赤い文字で『最高でーす!』と書かれたタスキをつけて登場した誠也が、来季の抱負を聞かれて、こう答えた。『目標は、打率10割、安打500本、1,000打点です』。笑いを誘った発言ではあったが、誠也伝説はまだ始まったばかりであった。

翌2017年8月22日には、フェンス際でジャンプして捕球したが、その際右足首を負傷。この季はこの日で出場が途絶えた。それでも、オフに治療、静養し、2018年シーズンには元気な姿をファンの前に見せ、前季を上回る活躍を見せた。まだまだ、誠也成長中と言ってもよい。(終)

 2015年  97試合  打率0.275 安打58 本塁打5 四球16 出塁率0.329
 2016   129      0.335 156 29 53 0.404
2017 115 0.300 131 26 62 0.389
2018 124 0.320 135 30 88 0.438

とりあえず今回で、『誠也伝説』を一旦終了します。来季の躍進を期待しながら。ありがとうございまいました。(参考: 迫勝則著『4番 鈴木誠也 進化論』)


★<トライアウトで『野球じゃない仕事』を見つけた男たち>今日のアップは『誠也』の最終回だが、少し長いが『トライアウト よもやま話』をアップする。華やかなプロ野球選手が輝く裏で、自由契約や引退など悲喜こもごもの物語が生まれる。プロ野球の秋の風物詩となっている『トライアウト』──。所属球団の戦力外となった選手たちが挑む“ラストチャンス”として知られているが、ほとんど声がかかることはない。実は、トライアウトの場が選手たちの第2の新しい人生の“スタート地点”となっている。ノンフィクションライター・柳川悠二氏のレポート。


◇11月13日に開催された12球団合同トライアウト(タマホームスタジアム筑後)から、はや3週間が経過した。トライアウトを視察に訪れた球団が獲得を希望する場合、1週間以内に選手に伝えることになっている。

本稿執筆時点において、今年のトライアウトに参加した48選手(投手29人、野手19人)のうち、NPB(日本プロ野球機構)の球団に“再就職”できた選手は、横浜DeNAに決まった元巨人の中井大介(29)と、同じく埼玉西武に決まった元巨人の廖任磊(リャオ・レンレイ、25)。そして、トライアウト後、巨人の入団テストを受け、育成契約が決まった元ソフトバンクの山下亜文(22)の3人だ。

阪神を戦力外となった西岡剛(34)や東京ヤクルトから構想外を告げられた成瀬善久(33)といった名(実績)のある選手、あるいは3年前の甲子園準優勝投手である佐藤世那(元オリックス、21)でさえ、球団からの電話は鳴らず、行き場を失っている。待ちわびる連絡が来ず、引退を決断する選手も出てきた。トライアウト参加者の置かれた現実はかくも厳しい。例年、この最終試練からNPBに生き残ることのできる選手はおおよそ3人ほどしかいない。それゆえ野球にケジメを付ける『引退式』としてトライアウトに臨む者もいる。


◇『歯科技工士になろうと思います』
今年、異色のトライアウト参加で注目を集めた選手がいた。元中日ドラゴンズの選手で、在籍わずか3年で2013年に戦力外となったあと、同球団のマネジャーを務めていた関啓扶(25)である。彼は5年のブランクを経て現役復帰し、トライアウトのマウンドに上がった。

『自ら退職を申し出て、その後、「トライアウトに参加してもよろしいですか?」と確認し、了承してもらいました。トライアウト後、NPBの球団からの電話はありませんでした。いくつかクラブチームからは声をかけていただいたんですが……』。トライアウトの日、関はNPBの球団から声がかからなければ専門学校に通い、歯科技工士を目指すと打ち明けていた。『はい、当初の予定通り、2年ほど専門学校に通います。遠回りしてしまいますが、今後の人生を考えたら惜しくない2年だと思います。ずっと野球しかやってこなかったので、野球以外の世界で自分を試したい。その期待感の方が大きい。いずれはセラミックの歯を作ったり、マウスピースを作ったりして、野球選手をはじめとするアスリートを歯から支えていきたい』と。

関のように野球界から潔く身を引き、異業種に転職するパターンは稀だ。プロ野球選手の平均引退年齢は29歳。球団から戦力外となった選手のうち、およそ9割がなんらかの形で野球界に残る。しかし、西岡や成瀬のように実績のある選手なら解説者やコーチ業の話も期待できるだろうが、トライアウトに参加するような選手の多くが、実績が乏しかったり、育成枠で入団した無名選手たちである。今年も106人が戦力外となった。プロ野球選手のセカンドキャリアをサポートする日本リアライズの川口寛人は次のように話す。『今年は実績のない2軍選手や育成選手が、戦力外となっても球団に残るケースが目立つ。といっても、重職に就くわけではなく、主に子供向けアカデミーのコーチなどです。しかし、こうした仕事は単年契約で、いつクビを切られるか分からない不安は残る。野球界から離れるのを先延ばしにすることは、前向きに社会人として生きていく機会を奪っているような気がしてなりません』。いきなり路頭に迷わせるわけにはいかないという球団の温情が、むしろ野球から離れることを難しくするというのだ。また、野球界から離れて一般企業に就職しても、離職率は高いという。セカンドキャリアへの第一歩は、プロ野球選手としてのプライドを捨てることから始まる。


◇保険会社、警備会社、そして警察官…
昨年のトライアウトの現場で、野球選手に声をかけ、一般企業への就職を斡旋する『第2の人生のスカウトたち』の実態を私はレポートした。その反響は大きく、記事で紹介したソニー生命に倣ったのか、今年は会場の出入り口で帰路に就く選手に、複数の保険会社のサラリーマンたちが群がり、パンフレットを手渡す姿があった。

アクサ生命の河田浩樹(北九州FA支社)は、元プロ野球選手を勧誘する狙いをこう語った。『若い頃から鍛えられていて、根性がある。人脈にも期待したい。野球部の人って、出身校でもOBとの交流が盛んですよね。また、ご本人の知名度も武器になる。保険の営業職は、歩合制です。基本給に加えて、頑張れば頑張っただけ、給料に上乗せされていく。プロの世界で勝負してきた野球選手には馴染みやすい業界ではないでしょうか』。

同じように、今年初めて、トライアウト会場に来場したのは、大阪に本社を置く『日本パナユーズ』。1971年創業の警備を基幹事業としている企業である。かつてラグビーの社会人チームの選手だった代表取締役社長の藤本典志は、これまでセカンドキャリアで苦労する元アスリートを幾人も見てきた。『競技や、ポジションによっても異なりますが、スポーツ選手の寿命は概ね、短くなってきている。就職先の縁に恵まれず、犯罪に手を染めてしまう人もいる。自分は奈良産業大学を卒業後、社会人チームでプレーし、30歳手前で戦力外通告を受けた。そのまま営業マンを15年続け、その後、現在の会社に移って、昨年社長になりました。セカンドキャリアに恵まれた分、行き場を失った選手をなんとかしたいという気持ちがあって、ここに来ました。警備会社の社員としては、元野球選手の元気の良さ、ルールを守る姿勢に期待したい』。


昨年まではトライアウトが開催される球場のバックヤードで、一般企業の“スカウトマン”たちが熱心に動き回り、選手に直接声をかけていた。さらに警視庁の第4機動隊の隊員が受付の隣にテーブルを設置し、警察官という仕事に興味を持った選手たちに封筒を手渡していた。今年の現場では、バックネット裏に警察官たちの姿があった。

隊員の士気や団結を高める狙いで2009年に創部された警視庁の野球部には、現在3人の元プロ野球選手が在籍している。来場していたのは、2005年のドラフトで巨人に3位で指名された加登脇卓真(31)と、ヤクルトの育成選手(2010年の育成ドラフト1位)だった北野洸貴(30)だ。両者は、警視庁第四機動隊に所属し、主に国会や首相官邸、大使館などの警備を担当している。現在武蔵野警察署に勤務する元横浜DeNAの大田阿斗里(2007年高校生ドラフト3巡目、29)も、野球部に所属している。加登脇は2008年に戦力外となり、同年のトライアウトに参加するも、声はかからず。その後、独立リーグを経て、2012年に警視庁の採用試験に合格した。『独立リーグが終わった時点で、野球から離れようと決めました。自分には家族がいた。声をかけられたわけではなく、自分の意思で警察官採用試験を受けましたね。1年ぐらいはスポーツジムでアルバイトをしながら勉強し、受験に備えました。合格が決まって、ようやく家族を安心させられたと思います。今は警視庁野球部として、クラブチームの全国大会に初出場するのが夢です』。

北野は在籍わずか2年でヤクルトを戦力外に。その後、会社員を務めていたところ、営業先の警視庁で、同庁の担当者に誘われ、転職した。『ずっと野球漬けの日々だったので、試験勉強が難しくて(笑)。やっぱり、1年ぐらいかけて準備しました。今回のトライアウトでは、ヤクルト時代のチームメイトにパンフレットを渡したりしています。野球をやってきた人は、視野が広い。警察官も、安全確認とかで、いろいろなところに目を向けなければならないので(笑)、野球選手は警察官に向いていると思います』。両者が強調したのが、『安定した職場』であることだ。プロ野球選手という職業には最も縁遠い言葉だろう。


◇社会人野球が『いちばん幸せ』
元千葉ロッテの藤谷周平(31)は、千葉ロッテの2軍が日本一となった2014年、祝勝会の真っ直中に、電話で非情な通告を受けた。『あ、来たな』。肩の故障でそのシーズンを棒に振っていた藤谷は、『戦力外』を覚悟していた。トライアウトを受験。NPBの球団ではなく、『ゴールドジム』が運営する社会人野球『THINK フィットネス・ゴールドジムベースボールクラブ』から声がかかった。現在はゴールドジム四谷東京でトレーナーリーダーを務めながら、チームではコーチ兼投手として活躍している。身長は188センチで、体重は85キロ。プロ野球時代より細くなったと笑うが、それでもさすがゴールドジムのトレーナーで、引き締まった肉体を維持している。日々の業務は会員に対するトレーニング指導・安全管理や新人教育に加え、店舗運営の全般だ。

『野球を続けるかに関して、悩みました。プロではありませんし……。ただ、軽い気持ちで入ったんですが、想像以上にレベルが高くびっくりしましたね。選手手当のようなものはなく、むしろ部費を払って活動しているので、部活動的な感覚ですね。でも、充実しています』。千葉ロッテ時代の年俸は約450万円。正社員として働く現在は、『もちろん、それより上です』。プロ時代から付き合っていた女性と3年前に結婚し、娘にも恵まれた。『今は幸せです』という。

今年のトライアウトが開催されたタマホームスタジアム筑後のバックネット裏には、NPBの球団スカウトだけでなく、メジャーリーグや国内独立リーグなど、40チーム以上の関係者が視察に訪れていた。その中には、社会人の名門『JX-ENEOS』のチーム関係者の姿もあった。右の大砲を捜しているらしく、お目当ての選手も見つかっている様子だった。

野球への未練を断ち切れない者にとって、給与も引退後の人生も期待できる社会人チームから声がかかることこそ、最も幸福なセカンドキャリアではないか。数年前のトライアウトの経験者で、会場で企業に声をかけられて就職し、今ではヘッドハンターとしてトライアウト会場に来場している元プロ野球選手が、こんなことを話してくれた。『トライアウトのロッカールームでは、参加者同士でセカンドキャリアについて話すこともある。実は、『社会人チームから声がかかったら、一番幸せだよな』って言っている人も多いんです。独立リーグだと給料も安いですし、引退後の仕事は保障されない。それなら再びアマチュアとして、社会人で野球をやった方が幸福な人生を送れるんじゃないか、と』。


◇G.G.佐藤が『二級土木施工管理技士』?
埼玉西武や千葉ロッテで活躍したG.G.佐藤(40)は、引退後、野球界から離れたひとりだ。2008年の北京五輪にも出場した佐藤は2011年に西武を戦力外に。トライアウトに参加するも声はかからず、イタリアリーグの球団に所属したあと、2012年には西武時代の恩師で、千葉ロッテの監督に就任した伊東勤に入団テストに誘われ、NPBのプロ野球選手に返り咲いた。『千葉に生まれ育った僕は、千葉で現役を終えたかった。ですから、千葉ロッテで二度目の戦力外を受けた時(2014年)、すんなりと現実を受け入れられました。野球が大好きだという気持ちを持ったまま引退できました』。

引退後の佐藤は父が起業した測量調査などを手がける会社『トラバース』に入社。昨年末に千葉営業所の所長となり、40人ほどの部下を持つ。『入社後は測量や地盤改良工事の現場に行ってイチから勉強です。社員の皆さんに本気度を伝えたかったので、測量士補や二級土木施工管理技士などの国家資格も取得しましたし、今年10月には宅建を受験しました。資格があると仕事の幅も広がりますから』。

トラバースには現在、かつて佐藤が在籍した埼玉西武の出身者を中心に、7人の元プロ野球選手が在籍している。『昨年までは、トライアウト会場に足を運び、声をかけてチラシを配っていました。最近は噂が口コミで広がっているみたいで、選手の方から『採用してもらえませんか』と希望するケースもある。彼らからしたら、同じプロ野球出身の人が働いているというのは、安心なんでしょう』。同社には全国25か所に支社があり、地方出身の元プロ野球選手は、地元に近い支社で働くこともあるという。


自社に勧誘するだけでなく、セカンドキャリアを支援する『フューチャー』という団体を作る計画がある。『まだ具体的には動き出していないんですが、元プロ野球選手にも「職業選択の自由」があると思っている。元プロ野球選手を受け入れたいという企業がたくさんあれば、元プロ野球選手も職種を選ぶことができる。フィーが発生する人材派遣業ではなく、一般社団法人のような形で考えたい』。

トライアウトの現場には、セカンドキャリア支援の企業・団体を立ち上げた元プロアスリートの姿があった。子どもの頃からスポーツ一筋の人生を送ってきたアスリートが、その業界に居場所を失った時、いかに路頭に迷うか。直面する困難を身をもって知っているからこそ、支援に名乗りを上げるのだろう。


★<定年後にエキストラ>定年後はテレビドラマや映画の『エキストラ』に挑戦―。そんなシニアが増えている。演技経験を問わないため、ボランティアとして気軽に参加出来、俳優と『共演』するなど非日常の体験が出来る。現場の緊張感を味わうことで生活にも張りも出る。ただ、撮影の時間や場所が不規則になりがちで無理は禁物だ。

9月下旬にテレビ朝日系で放映された『ドラマスペシャル 指定弁護士』。高槻市の西依宏明さん(65)は、エキストラで記者役を務めた。ドラマでは、議員役の石橋蓮司さんを取り囲む記者団の一人として、カメラを持った西依さんが映る。『わずか数秒です。それでも、こうした大型ドラマに出演出来た喜びは大きいい』と笑顔を見せる。

西依さんはパナソニックに40年勤務。6年前に退職後、知人からドラマや映画のボランティアエキストラを勧められた。演技の経験は無く、芸能界に強い興味があるわけでもなかった。ボランティアは出演しても出演料は出ず、交通費も自己負担。しかし、『会社員時代とは違った経験が出来る』と魅力を感じ、映画会社にボランティアエキストラの登録をした。

他に、大阪フィルム・カウンシルなど地域の撮影支援団体にも登録。ドラマ、映画、行事など100本に出演した。平日は用務員として近くの保育園で働いているため、撮影に出向くのは原則、土・日。自分の都合で出演出来る。


京都市の大八木泰弘さん(63)は、2年前に公務員を定年退職した後、映画『マンハント』のロケが大阪で実施され、エキストラを募集しているのを知り、学生時代から映画好きのこともあって応募し、地下鉄駅での乗客などの役を得た。それなりの苦労はあるが、『俳優を間近に見られ、作品を一緒に作っているという気持になれるのが何より楽しい』と大八木さん。憧れの女優から話しかけられることもあると言い、公務員時代には味合うことが出来なかった非日常性を満喫している。

定年後の生活はまさに千差万別。自分の気の向くまま、思いの向くまま。いい時代ですねえ、皆さん。


★<元受刑者『社長は恩人っす』 恩返しの次の夢は東京>官民協働の刑務所「播磨社会復帰促進センター」(兵庫県加古川市・通称ハリセン)から出所した元受刑者たちは何に苦しみ、何が社会復帰の壁になっているのか。支援者たちは彼らとどう向き合っているのか。出所後の姿を追う。

『お疲れっす』。作業着の野村太一(30)=仮名=が戻ってきた。『ご苦労さん。今日の進み具合どうや』。空調設備関連会社『コウキ』(神戸市長田区)の社長、田中敏文(53)が迎えた。

太一は元受刑者。田中は出所者を引き受ける協力雇用主だ。ここで約3年働く太一を取材した。『僕、ハリセンに3年いたんすよ。でも、就職が決まらなくて。社長は恩人っす』と明るい口調で語ると、田中が『思ってないことは言わんでええ』と照れ笑いした。

ハリセンとは、兵庫県加古川市にある官民協働刑務所『播磨社会復帰促進センター』のこと。定職がなかった太一は、キャバクラのボーイとして働いていた時、店の仲間と空き巣を繰り返した。『金には困ってなかったけど、誘われて』。仲間の1人が捕まり、太一もあっけなく逮捕された。


炊事場に配置され、朝から晩まで受刑者約500人の食事を作った。『自由がなく、ほんとにみじめだった。ばかやったなと思います』。仮出所後、保護司の紹介で田中の下で働き始めた。慣れない仕事に疲れ、現場の親方から怒鳴られると心が折れた。『1日働くと、2日は休んだ』。部屋にこもりがちになると、田中がドアをノックしてくれた。『野村君、ゆっくりでええからな』。優しい言葉に驚いた。『普通なら首。見捨てないでくれて、うれしかった』。

昨秋から11カ月、東京の建設現場で働いた。仕事を早く上がらせてもらい、大ファンのアイドルのライブに通った。『刑務所では夜9時にテレビが消える。持ち込める雑誌は月に1冊だけ。穴があくくらい眺めた。仕事頑張って良かったなって思いました』。無邪気な答えに噴き出す田中。『でも、工事したビルが仕上がっていくのを見たら、「俺がやったんだぞ」って気分良かったっす』と言葉を継ぐ太一に、田中が目を細めた。

田中が席を立つと太一が打ち明けてくれた。『社長には言ってないんすけど、いつか東京に出たいなって思ってます』。アイドルの近くに住めるからではない。『仕事で成果出すと、自分に自信ができた。社長への恩返しが済んだら、新しい挑戦がしてみたいっす』。

皆、このように更正してくれればいいんだがねえ。再犯率は年々高くなり、老人出所者の再犯が目立つそうだ。壁の向こうで住む方が、シャバよりいいとは、日本国も住みにくい世の中になっているんだねえ。まあ、犯罪者にはいろいろいるからなあ。社会の信用を取り戻すには相当の覚悟と困難があるだろうなあ。


★<武田薬品、7兆円買収の行く末>武田薬品工業が、アイルランドの製薬会社『シャイアー』を7億円で買収した。株主総会で、買収が承認され、日本企業として過去最大の買収が行われる。

すごいのは、世界19位の武田と、20位のシャイアーが統合されて、やっと世界の8位にランク出来る。と言うことは、日本国内のその他の製薬会社はほとんど世界の規模、水準からみれば『ゴミ』なんだねえ。

シャイアーは血友病など希少疾患の治療薬や血液製剤に強みがある。開発が最終段階にある新薬候補を複数持ち、遺伝子治療の分野も得意とする。2017年の売上高は日本円換算で約1兆7千億円と、武田とほぼ同規模。世界最大市場の米国での売上高が多い。武田は海外の販路拡大も狙って買収を決断した。

新薬の開発には長い時間がかかり、それに投資するしきんも半端ではないという業界特有の特徴がある。それにしても、だ、武田薬品はすごい道を選んだことになる。が、外人トップだから出来たことだ、との論評もあり、日本企業はすべからく安閑とはしておれんのだな。


★<ゴーン、検察の勝ちだな>ゴーン元日産会長の逮捕は、どうやら検察側の白星になりそうだな。具体的証拠が次々と明るみになり、これまで否定してきた事実が覆されている。まずは、年俸を引き下げ、差額を退職金に引き当てる方法について、正式決定ではないと強弁していたが、その金額をすでに会計上引き当てていたというのだ。また、契約書類にサインなどしていないから、正式決定のものではないと逃げていたが、どうやらゴーンがサインした契約書類が見付かったらしい。

もう逃げられないなあ。が、西川社長も書類にサインしていたと言うのだから、事件不可思議なことが次から次に出てくる。揚げ句の果てが、またもや検査違反だ。もうどうにも止まらない日産のようだねえ。事の真相はまだまだ見えていない。複雑怪奇な企業犯罪ではある。検察は、来週には起訴に持ちこみ、再逮捕する予定らしい。また、日産も起訴の対象として調査を進めているそうだ。


★<田中広輔が鉄人宣言>カープ田中広輔内野手(29)は6日、ハワイで4年連続のフルイニング出場を誓った。現在は568試合連続で、来季も完走すれば広島の大先輩・衣笠祥雄氏が記録した678試合を超える。目標と公言する同じポジションを守る阪神・鳥谷の667試合を通過点として、遊撃手史上最強の鉄人を目指す。

『鳥谷さんの遊撃での4年連続フルイニング出場を目標にしてきた。そこは意識しながらやりたい。衣笠さんの記録も全部出られれば達成できるので、それも頭に入れて。1試合1試合積み重ねて来年も全試合出られるようにしたい』。

今季、何度か記録が止まりかけた。4月17日のヤクルト戦、右手甲への死球で、その場にしばらく倒れ込む激痛でも出場を続けた。8月8日の中日戦では、右膝に死球を受けて担架で運ばれる場面もあった。『今年は危うい死球が2つほどあって目一杯になったこともあった…。数字が残っていないのであまり納得はしていないけど、レギュラーとして試合に出るのは当たり前』。

もちろん出場を続けるには、安定した成績が必須だ。今季は、8月14日のDeNA戦で4三振を喫した翌日から、1番からの降格を味わった。『1番として数字を残していかないといかない』。田中の本領を考えれば、今季の打率・262からの上積みは十分に可能だろう。まさに、広輔の前に『カープ、リーグ4連覇』あり、だな。頑張って、広輔君!

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