今日の画像は、北海道大空町の『東藻琴芝桜公園のシバザクラ』と、両リーグ最多の3完投勝利でチーム9連勝、首位堅持に貢献した『大瀬良大地』。そして可愛い花『スイセン供戮任后春は花の季節。どちらを向いても可愛い花達でいっぱいです。
今季大変身の『大瀬良大地』。佐々岡コーチの叱咤激励による指導が奏功しています。今やあの菅野を上回る実力投手といってもいいでしょう。カープリーグ4連覇への大黒柱です。右下をクリックすると、大きな画が見られます。
★★★ロレックス、エルメス、メルセデス・ベンツなど、プレミアムブランドの製品といえば、普通のものよりかなり高額で、その代わりとても高級な素材を使い、高度な職人の手で作られた極めて高品質なものであると認識されていると思う。車や時計など機械ものであれば、『高性能』という点も重要な要素だろう。しかしプレミアムブランドを買う人は、本当に高品質、高性能だから買っているのだろうか。
例えば60万円のグランドセイコーと、ロレックスとしては一番安いクラスの60万円の時計があったとする。勿論、ロレックスは世界的に評価されている素晴らしい時計だ。ロレックスは全てがスイスクロノメーター(スイス生産品の3%程度しか認定されない。日差-4~+6秒)をクリアしている。2016年からは更に日差±2秒という独自の社内基準を設けている。
一方でグランドセイコーの機械式時計は、スイスクロノメーター規格より高精度の新GS規格(日差-3~+5秒)で作られている。このGS規格をクリアした機械式の製品は、40万円から入手出来る。最安のロレックスと同じ60万円出せば、実際に装着したときにより高い精度が期待出来る毎秒10振動のハイビートモデルを買うことも出来る。通常のグランドセイコーと全てのロレックスは毎秒8振動だ。
さらにグランドセイコーには、機械式時計にクオーツ式の精度を取り入れた『スプリングドライブ』という独自技術を採用した製品も存在する。その秒針の動きのスムーズさにはほれぼれする。精度は日差±1秒である。これも40万円から入手出来る。またケースやダイヤルなどの仕上げに関しても、個人的な感想だが、廉価なロレックスよりグランドセイコーの方が美しいと思う。
機械式時計の精度に関してはどちらも社内規格であり優劣を判断するのは難しいが、同じ60万円の製品で比較した場合、客観的に『ものの良さ』だけを見ればグランドセイコーの方が上なのではないか・・・しかし現実には多くの人がロレックスを選ぶのだ。
日本では、『トレックスでは得意先の前でまずい』『日本製品しか買わない』『何でも日本製が一番』という意識の人も少なからず存在するので、グランドセイコーにも一定の需要はある。しかし一歩日本から出ると、グランドセイコーの需要は極めて少ない。置いてある店を探すのも難しいくらいである。正規販売店は全米で30店しかなく、NYには1店しかない。ロレックスはマンハッタンだけで7店、アジアに目を転ずるとシンガポールのグランドセイコーの取扱店は2店のみ。ロレックスは中心街のオーチャード通りだけでも9店もある。
日本でも、『どちらが欲しいか』と聞けば、ロレックスと答える人の方が多いだろう。おそらくその理由を聞いても、多くの人は明確には答えられないと思う。みんなが良いと思っているから、ロレックスの方が見栄えがするから、周囲に自慢出来るから、といったところだろうと思う。つまり、かなり漠然とした理由で『ロレックスの方が良い』と思っている人が大部分なのだ。
高級車の世界では、レクサスよりメルセデス・ベンツを選ぶ人の方が世界的に見れば圧倒的に多い。それも製品自体をしっかり見比べて選んでいるのではなく、高級車を選ぶならメルセデス・ベンツ、と思い込んで選んでいるのだ。
プレミアムブランドに重要なのは特別感や憧れ感をいった『ブランドイメージ』であり、ものの優劣より、どのブランドであるかの方が圧倒的に重要なのだ。そうしたブランドイメージというものは、実は知らず知らずのうちに自らの心の中に構築されていっているのである。(参考: 山崎明著『マツダがBMWを超える日』)
拙者の独断と偏見で言えば、『グランドセイコー』は、ネーミングの失敗だと思う。マーケティングのイロハのイの字に、デザイン、プライシング、ネーミングがある。そのネーミングで『グランド』とつけたところにセイコーの過ちがあったと思う。確かグランドセイコーが世に出た当時、ミズノのゴルフクラブに『グランドモナーク』というブランドがあった。プロ用に近い、スイートスポットが狭いクラブに比べ、スイートスポットが広く、誰が打ってもまあまあ飛ぶという、高級品。だが、『年寄り向き』という印象はぬぐえなかった。よって、この『グランドセイコー』も一般的に年寄り向きのイメージが定着したのではなかろうか。ネーミングで広く知れ渡るるような『グランド』をつけたのは、セイコーのブランド戦略が曖昧であったからだろう。大失敗だと拙者は、今でも思うねえ。
■■『玉置宏の「昔の話で、ございます」ぁ‐辰凸磴辰織ャッチ「1週間のご無沙汰でした」』
昔、昔、その昔、『ロッテ歌のアルバムの司会者』として一世を風靡し、日本歌謡界の発展に尽くした『司会者・玉置宏』。その玉置さんが、遺作として自分の辿った歌謡界を綴っている。昭和の昔が懐かしい。川崎市生まれ、1934年1月5日 - 2010年2月11日、享年75歳。
★★★私が『ロッテ歌のアルバム』の第2回目から使い始めた『1週間のご無沙汰でした』というセリフは、実は私のオリジナルではない。あのウクレレ漫談の牧伸二の師匠にあたる、牧野周一師匠が、ラジオ東京の『素人寄席』の司会をされていて、時折番組の初めに『1週間のご無沙汰でした』とやっていたのだ。
何か耳に残るフレーズで、いいなーと思っていたのだが、この『素人寄席』が『ロッテ・・・』が始まる年と同じ昭和33年(1958)の3月に終わる予定だということと、しかも人気があったので今度はテレビで、司会も若返らせて新しい番組を作ることになったということを、局のディレクターから聞いたのだ。
私も、TBSの内定を受けた段階で、最初の契約が週1回のロッテ以外のテレビには出てはいけないというものだったので、この『1週間のご無沙汰でした』のフレーズは、まさにこれからの自分にぴったりだと思えた。
しかし勝手に使う訳にはいかないので、何とかして周一師匠に筋を通して使えないものかと思案してたが、ツテがない。そこで、もう当たって砕けろとばかりに、上野の鈴本演芸場に出ていた周一師匠の楽屋へ直接伺い、理由を説明して『師匠、譲ってください』と、真っ向からお願いをした。
すると師匠は、首を伸ばして私の目をじーっと見つめた後、その場で『ようがす。そんなに惚れ込んだんなら、あなたに差し上げましょう』と、粋にスパッと言ってくれました。
周一師匠とはその後10年ほど経ってから、テレビ番組でしばらくご一緒させていただいたが、その時に改めてお礼を言ったら、『いえ、私も喜んでいます。私は何気なく使っていただけなのに、あなたのお陰でちゃんとしたフレーズになりました。育ててくれて、どうもありがとう』と周一師匠の方からお礼を言われたのだ。私もその言葉を聞いて『あっ、これでようやく恩返しが出来たな』と感無量だった。
ところで、ラジオの場合はマイクに向かって原稿を読む。慣れてくると自分なりにマイクの向こうに相手を想定して、そこへ話しかけていく。でも『ロッテ・・・』は、テレビの生放送だから、カメラに向かってシャベルが、もちろんまだカンニングペーパー=カンペなんてない時代故台本は全て暗記しておかなければならない。また、会場には観に来ているお客も大勢いる訳だから、観客の生の反応も生かしながら喋らなくてはならない。その呼吸を掴むのも大変に難しいのだ。
あと、時間配分がやっかいだった。30分番組で、コマーシャルが最初と真ん中と最後に60秒づつ入るから、残り27分。あとは構成作家が、曲はレコードの時間で計算した上で、出てくる人数の歌手と私のやりとりを秒刻みで台本にしていくが、カメラリハーサルの段階で、全体に長すぎたり短すぎたりして、ほとんど毎回台本通りにいかない。現場には構成作家はもういないから、あとは自分でその場で何とかするしかない。そんなことで、最初の頃は反省しきりだった。(参考: 玉置宏著『昔の話で、ございます』)
★★<交通事故論争>高度成長期の頃、クルマはしきりに『走る凶器』と呼ばれた。1958年に年間1万人を超えた交通事故死者はピークの70年に1万6,765人に達し、この言葉には実感がこもっていたものだ。世を挙げての『交通戦争』克服キャンペーンが繰り広げられた時代である。
警察や行政、自動車メーカーなどの苦労が功を奏し、今、犠牲者は随分減った。昨年は3,532人というから、実に往事の5分の1だ・・・、などと書くと悲劇が縁遠くなったような錯覚を覚えるが、物事は数字だけでは語れない。このところの相次ぐ痛ましい事故の知らせに、胸の塞がる思いの人は多いはずだ。
交差点を右折する車両Aと直進してきた車両Bが接触、BはAを避けるために歩道に乗り上げた―。大津市で保育園児らが死傷した惨事は『右直事故』の典型だ。クルマの登場以来、無数に繰り返されてきたパターンだが途絶えることはなく、不幸が重なれば今回のような事態となる。交通戦争の昔と何が違うと言えよう。
ドライバーの基本動作。ガードレールのない歩道。自動ブレーキの必要性。事故はあまたの課題を浮かび上がらせる。この文明の利器が、時には凶器に変わることを戒めた言葉も思い起こしたいものだ。そして出来る対策から、すぐに手掛けなければならない。わずか2歳で逝った子らに報いる、大人達の努めである。
しかし、拙者が分からないのは、この種の事故で運転者がアクセルとブレーキを踏み間違う、ことである。そのようにならないよう、アクセルは右端に、ブレーキは幅広で真ん中にある。さらには、先日駐車場から道路を越え、公園の砂場で遊ぶ園児のところまで突進したと。『急に車が動きだした』と。ブレーキとアクセルを踏み間違えたのだろう、車の走った後にはブレーキ痕はなかった。なぜ、駐車券精算時に、ATシフトをニュートラルに戻さないのだろうか。このような事故を見聞するにつけ、なんとオソマツな免許証保持者がいるものだ、と驚くなあ。老人だけでなく、若者にも免許切り替え時に適性検査、実地検査をすべきだと思うが、どうだろうかな。
★★<193億円赤字のライザップ、『結果』を出せるか>『出すべき膿は今回出した』。物腰は柔らかいが、力強い口調。そして、『僕も株主の1人。誠実な対応とは何かを深く考え、先延ばしすることなく手当てをした。出し切った分だけ今後の業績回復に対する自信はある』と付け加えた。RIZAPグループ(以下、ライザップ)の瀬戸健社長はいつもの調子を取り戻していた。
◇経営不振企業の買収で規模を拡大
ライザップは5月15日、2019年3月期の決算(国際会計基準)を発表した。最終利益は193億円の赤字に転落。90億円の最終黒字だった2018年3月期とはうってかわっての大赤字だ。同社は2012年に開始したボディメイクジム事業で大ブレーク。同時に割安な価格で買える経営不振企業を矢継ぎ早に買収し、規模拡大の糧としてきた。上場企業では、2017年にカジュアル専門店のジーンズメイト、2018年には音楽・映像ソフト販売の『新星堂』を展開するワンダーコーポレーションなどを子会社化してきた。業績は倍々ゲームの勢いで伸びてきたが、それが一気に転落した格好だ。
ところが、決算発表の翌日に東洋経済の取材に応じた瀬戸社長は、業績のV字回復に向けた準備は整ったと自信をのぞかせた。自信の根拠とするのが『膿出し』だ。まず買収一辺倒だった戦略を転換し、業績悪化の続くグループ会社の売却に踏み切った。その1社がシャンプーなど化粧品を販売するジャパンゲートウェイ。短期的な利益改善は難しいと経営再建を諦め、2017年12月の買収から約1年で手放すことにした。今年1月に売却し、7.7億円の売却損を計上した。
グループ各社の持つ合計1200超の店舗網にも大胆にメスを入れることにした。業態転換の必要性がある店舗は黒字店であっても閉鎖することを決めた。ワンダーコーポレーション、アパレルの三鈴(2016年に買収)やアンティローザ(2014年に買収)を中心に、グループ全体での閉鎖店舗数は219店にのぼる見通しだ。
これら店舗閉鎖や閉鎖に伴う商品在庫評価損などの膿出しにかけた費用は93億円にものぼった。損失がここまで膨らんだ原因は、成長を追求するあまりに買収そのものが目的になってしまっていたからだ。不振企業の買収が『暴飲暴食』になっていた。その暴飲暴食を止めたのが、2018年6月にライザップ入りしたカルビー元会長の松本晃氏だった。
松本氏はライザップの取締役に就任した後、子会社の現場を積極的に視察した。そうすると、業績回復の手だてが思い浮かびもしないような企業が複数あることを知った。一方で、瀬戸社長は新たな買収をなお進めようとしている。松本氏は、『ライザップは成長と膨張をはき違えていた』と指摘する。
◇松本氏は『新規買収凍結』を進言
松本氏は、新規買収を凍結し、グループ各社の構造改革に着手すべきと進言した。その助言を受け入れた瀬戸社長は、2018年11月の中間決算時に当面の買収凍結を発表。子会社の経営再建を優先し、不採算店の閉鎖などを積極的に行うため、通期決算は最終赤字に転落する見通しを明らかにした。
それから約半年。瀬戸社長はかつてのように自信をみなぎらせる。だが、同社の主要取引銀行であるみずほ銀行の融資スタンスに記者の質問が及ぶと、神妙な面持ちになった。決算発表と同時に、金融機関とのコミットメントライン契約の締結が発表された。そこからはライザップの置かれた現在の立場が透けて見える。同契約はみずほ銀行、りそな銀行、三菱UFJ銀行の3行が協調し、上限70億円の枠内で機動的に融資に応じるというものだ。
ライザップのメインバンクは、このコミットメントラインをアレンジャーとして仕切っているみずほ銀行だ。同行は現在、既存借入分の借り換えには応じるが、新規融資については慎重なスタンスとされる。コミットメントラインも、みずほ銀行が自行単独での融資に慎重になっている表れではないだろうか。この点について、瀬戸社長は『いろんな形で銀行から言われているのは事実』と答えた。瀬戸社長は企業買収を早期に再開したい意向だが、『買収を行うなら事前に銀行の合意を得ること』など、取引維持に当たっていくつかの注文が付けられているようだ。
◇『暴飲暴食』は止まったが…
以前であれば、企業買収は事後報告で済んでいたという。ライザップが再び『暴飲暴食』に走るのではないかと、銀行も気が気でないというわけだ。ライザップのボディメイクに例えると、現状は松本氏という厳しいトレーナーのもとで企業買収という暴飲暴食を止めただけに過ぎない。あくまでも緊急措置を施しただけだ。
スリム化もさほど進んでいない。グループ会社数は、2017年3月末に51社だったのが2018年9月末には85社に増えた。新規買収を凍結したため、2019年3月時点では86社とほぼ横ばいだ。社数を減らせばいいという単純な話ではないものの、人間の体重のようにライザップの経営効率を示す重要な指標の1つであるはずだ。
肉体を引き締めるには健康を損なうことなく行うことが必要であるように、これからのライザップは事業の選択と集中を無理なく進め、利益体質を再構築していく必要がある。6月に取締役を退任する松本氏が道筋をつけたガバナンス改革もしっかり進めていかないと、『筋肉質の経営』に転換することは難しいだろう。
★★<『卒業祝い』借金肩代わり 総額44億円超か、米大学で資産家>米南部ジョージア州アトランタのモアハウス大で19日に行われた卒業式で、スピーチした資産家が卒業約400人全員の学生ローンを肩代わりすると表明した。中には数千万円のローンを返済予定だった卒業生もおり、予期せぬ『卒業祝い』に会場は大歓声に包まれた。AP通信によると、ローンの総額は4千万ドル(約44億円)に上る可能性がある。
資産家はIT分野の投資会社を経営するロバート・スミスさん。『誰にもアメリカン・ドリームの機会はある。それを言葉と行動で示そう』と述べて肩代わりを表明した。卒業生たちは口を大きく開けて驚いた後、笑顔で大きな拍手をして喜んだ。うれしさの余り、泣きだす生徒もいた。
モアハウス大は男子ばかりの私立大で大半の学生が黒人。卒業生に公民権運動の指導者キング牧師がいる。スミス氏も黒人で、この日に同大から名誉博士号を受けた。米国は大学の学費が高騰し、卒業後に多くの若者が返済に苦しむことが社会問題化している。モアハウス大では卒業時に3万~4万ドルのローンを抱える学生が多いという。
ご立派なりだ。トランプとはえらい違いだ。トランプは議会から要請されている納税資料についても提出を拒んでいる。こんなのが大統領をするアメリカって、なんて下劣な国だと思うねえ。
★★<カープ9連勝で首位キープ OB投手も成果指摘の『佐々岡式』とは>あっという間に“定位置”へ座った。21日、カープが8連勝で単独首位に浮上。と、昨夜も大瀬良の完投で9連勝と、昨年9月以来の連勝を記録し首位をキープした。 大瀬良は序盤からエンジン全開で6回1死までパーフェクト投球。『そこに関してはあんまり興味はなかったんですけど、まあそれだけ調子は良かったのかな、と思っていました』と淡々と振り返った。中日戦には、3戦3勝3完投と、昨季に比べて大変身、見事ではある。
大瀬良の投球は、両リーグ最多3度目の完投で4勝目を。6者連続三振を奪うなど6回1死まで完全投球。わずか91球で9回を3安打1失点に抑えた。カットボールが冴えている日の大瀬良は、打たれない。2回先頭のビシエドから6者連続での空振り三振。そのうちの4三振をカットボールで奪い、球団記録の長富浩志(88年6月7日の阪神戦)、紀藤真琴(同8月12日の大洋戦)の7者連続三振にあと1まで迫った。6回1死から加藤の右前打で完全投球は途切れても、失点は7回に許した高橋への適時二塁打のみ。3試合連続の無四球で球数を91球に抑えて、両リーグトップとなる3度目の完投につなげた。
カープは昨季まで3連覇ながら1カ月前までは最下位を独走していた。が、開幕44試合目でトップに立った。チーム防御率は12球団トップの2.97。数年前からの課題で、4月半ばまでは防御率4.35とボロボロだった投手陣がここにきて、にわかに調子を上げてきたのが大きい。
カープOBで元投手コーチの山内泰幸さんはこう言う。『キャンプで緒方監督が掲げた「先発10人構想」への準備がここに来て形となったのだと思います。岡田と九里の結果が出ていない半面、今年から先発に転向したアドゥワが活躍している。佐々岡投手コーチは昨季まで二軍投手コーチだったため、若い選手をずっと見てきています。その中で適性を見抜いて、球種の多いアドゥワを先発に抜擢し、新たにスライダーも覚えさせた。甘い球も多いんですが、手足が長く、低めへの意識を徹底することでバッターが打ち損じてゴロアウトになるケースが増えてきた。普段、佐々岡コーチはおおらかで優しい方ですが、選手に言うべきときは厳しくすると聞いています。アドゥワもキャンプ中はかなり厳しく指導されたようです』と。
現役時代、通算138勝、106セーブ、66完投をマークした佐々岡コーチが掲げる目標は、『規定投球回数を超える投手を一人でも多く出すこと』。昨季『3』だったチーム完投数はすでに『4』。先発の踏ん張りが中継ぎ陣の負担を減らしている。
『佐々岡コーチは先発もリリーフも両方経験している方なので、指導法や育成法をよく理解しているんじゃないかと思います。先発候補に長いイニングを任せられるよう、キャンプから投げ込む量を増やしていました。また、ブルペンではキャッチャーとマウンドの間にヒモを引いて低めの投球意識を植え付けさせていた。どこでもよくやる練習法ではありますが、昨年までは一軍ではやっていなかった。今年は先発が打たれても投球回を優先し、我慢して長いイニングを投げさせるようにしている。佐々岡コーチが緒方監督とコミュニケーションを頻繁に取りながらやりくりしているのでしょう』(山内さん)。
最下位沈没でファンの攻撃対象になることもあったボッテリとした体形も、こうなると『貫禄』に見えてくる。
実際佐々岡さんの実績、経験からくる指導には、道理が通っており、説得力がある。そして成功への道が開かれているように感じる。畝前コーチには理論的に正しいことも、何せ畝さんには現役時代の実績がなかった。微妙な投手の気持をほぐす、指導する術にはたけていなかったと見る。これからが楽しみな佐々岡コーチではある。
<セ・リーグ 防御率順位>
々島 2.97 巨人 3.58 阪神 3.70
っ翔 3.74 ゲI諭 3.92 Ε筌ルト 4.33