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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『ブランド化でローカル線再生「外房・いすみ鉄道」』

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千葉県の外房にあるいすみ(夷隅)市大原駅から、房総半島の内陸へ向かって上総・大多喜町中野駅まで27舛龍茣屬鬚弔覆安荵哀札ター『いすみ鉄道』。公募で選ばれた鳥塚社長は、沿線のひなびた風景にひたりながら真っ先に思い浮かんだのは『ムーミン谷』だったと。

そこで、ディーゼルカーの車体に『ムーミン一家と仲間達』のキャラクターデザインをあしらい『ムーミン列車』に仕立てました。土日には、『キハ52形』と『キハ28形』の2両編成の観光列車が快走します。筋金入りの鉄道マニアを心ざわめかせるこの演出は、鳥塚社長自身も同類だからこそひらめいたもの。『観光鉄道としてブランド化しなければ、これからのローカル線の経営に勝算はない。そのためのツールが「ムーミン谷」と「原寸大の昭和」なんです』。

JR木原線を引き継ぎ1988年に開業。だが毎年1億数千万円の赤字続きで、2008年度から2年間を区切り、存廃を見極めに。その際、民間の経営感覚をとり入れるため、社長を公募。鳥塚さんが応募を決心したときの肩書きは英国航空日本支社の運航部長。成田空港勤めが20年余りにもなり、やるべきことはやりつくした行き詰まり感が兆していました。

慢性の赤字会社は運転士を養成する余力もありません。その難関を解決したのが、社会人を対象に、700万円かかる費用を自己負担すれば、鉄道の運転免許を取るための訓練を受けられるようにしたこと。免許を取り、社内試験に合格すれば、契約嘱託運転士に採用されます。まさに『マニア究極の夢をかなえる秘策』。バス運転手を辞め、この制度で一昨年、運転士として一人だちした高崎さん(53)は『カーマニアなら車に何百万円も注ぎ込んでいると思えば想定内の出費。鉄道会社に入って運転士になろうとしたら何年もかかる。その時間を買う意味もある』と語ります。

再生委員会は『将来的に収支は均衡する』と予測し、鉄道存続を決めました。『乗る人も働く人も鉄道を愛する人が集まる。それこそが、ローカル線ビジネスの神髄なんです』、鳥塚社長は力を込めます。

レトロなら『SL』と頭に響きますが、国鉄のSLは鳥塚社長が中学生の頃姿を消しており、50代より上でなければノスタルジーを感じません。それよりも若い世代は、老体をきしませながら、のどかな田園を力走する『キハ25』や『キハ28』に心をそそられます。『また会えたね』と涙ぐみながら車体に頬ずりしているお客さんも。

20~30舛龍茣屬離蹇璽ル線の経営は、そもそも沿線人口が最低8万人いなければ成り立ちません。ところが、いすみ鉄道には4万にしかいません。日本のローカル線問題は、過去40年余り悪戦苦闘しながら、解決はしていません。やり方が悪い、と。鳥塚社長はあえて『乗らなくてもいいんです』と。車で来て、写真を撮って帰るだけでもいいから、おいでよ、と。鉄道マニアは律儀だから、駅の売店でせいべいだのまんじゅうだの、おみやげを買います。キハの運行資金を支援するサポーター制度もあって、こぞって年会費の5千円を置いていきます。やがて、マニアがこの沿線そのもののファンになり、観光鉄道として生き延びられれば、地域交通も守られます。

訓練費用を自己負担させ、運転士を養成する制度は航空業界の先例に習って。賃金の安い航空会社では、手間とお金をかけてパイロットを養成しても、一人前になったとたん、高給をもらえる会社へ逃げられてしまうと元も子もありません。そこで訓練費用を自己負担にして、いったん会社が建て替え、」仮に退職しても、後で返済させる制度を採り入れた会社を見習いました。

ブランドがある程度知れ渡ったので、次の段階は都内に拠点を。鉄道マニアが集まって酒を飲む『ローカル線居酒屋』。鉄道居酒屋は、アキバ系のものなど、すでにいくつかあります。しかし鉄道会社がオフィシャルに経営しているものはありません。千葉の地酒が飲めて、運転士と鉄道談義が出来たり、社長自ら焼き鳥を焼いていたりするような店。そのために、実は廃車になった車両の椅子をあちこちで買い集めています。0系新幹線のものも。来るべき日に唱えるキャッチコピーは『いすみ鉄道、東京へ乗り入れる』です。

★『カープ女子よ、マツダスタジアムへ―』。広島カープは関東に住むファンを対象として、4月に『弾丸バスツアー』を実施します。バス4台をチャーターして、試合前日の夜に東京を出発、昼間に野球観戦して、試合終業後に再びバスに乗って翌朝戻る。ここ数年、若い女性ファンらが東京近郊の球場に詰めかけており、広島へ呼び込むことで収入増につなげます。対象となる試合は4月12日の対中日戦。入場券と昼食代を含め6,500円。申し込みは1組2人までですが、そのうち1人は『カープファン倶楽部』の会員であることが必要。カープファンが東京や大阪の球場に詰めかけても、入場料収入は対戦相手の球団に入り、カープ球団の収入にはなりません。ファンの囲い込みと収入増を狙った、初の試み。

まあ、この手はすでにサンフレッチェのアウエーゲームで実施していることでもあり、二番煎じではありますが、やらないよりまし。とにかく首都圏のカープ女子がマツダスタジアムを埋める、というだけで、話題騒然ですねえ。素晴らしい。(*.^)

★大阪市会議で、大阪都構想を否決された橋下市長。市長を辞任し、再選挙に挑戦と。まあ民主主義だからこの手はあるわねえ。国会と違って議会の解散権を持たない首長ですから。私はこの都構想はとても魅力あるように見えますが、今日の続きが明日と思っている保守的な人達には難儀でしょうねえ。はてさてどうなるか、これも見物です。(*.^)

★『関西電力よ、お前もか』です。関電が発注した送電線工事で、関電の担当者200人以上が予定価格を工事会社へ事前に漏らし、談合を助長していたと、公取委がその防止策を関電に指示。東電同様、地域独占にあぐらをかいてきた関電には、親方日の丸意識がまったく抜けません。この大赤字で夏のボーナスがゼロになった関電ではありますが。情けない。

■今日の画像は、『機能障害の復旧不能で「凍死」する中国・月面探査車』と、『ザクロ』『コスモス』です。中国の月面探査車、故障で凍死とはまた傑作です。(^.^)

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