セブン-イレブンが攻勢を強めています。2013、14年と過去最多の年1,500店をこえる出店を続け、宅配も拡大。14年度末にはコンビニストアの国内シェアが4割に達する勢い。日用雑貨など3,000品目。見た目は他社とほぼ同じコンビニ業界で、セブン-イレブンは何故強いのでしょうか。
昨年9月1日、セブン-イレブンのおでんの販売個数が『1日で1,700万個』を超えました。冬の印象が強いおでんですが、実は9月が1年で一番売れるのです。昼間は残暑が厳しくても、夜に気温が急に下がることがあり、買う人が一気に増えるから。それを熟知するセブンは、店舗のオーナーに強気の仕入れを推奨。欠品せずに需要を丸々取り込んだ結果が1,700万個。おでんに限らず、セブンは他社に比べ品切れが少ないことに強味が隠されています。
品切れの少なさを示す指標に店の商品が何日ですべて入れ替わるかを表す『商品回転日数』があります。短いほど新たな商品を店頭に並べていることになります。昨年前期はローソンの13.2日、ファミマの12.3日に対し、なんとセブンは9.7日と。『欠品させるな』。2週間に1度、店舗相談員など2,500人を集めた会議で、鈴木会長は品切れを厳しく戒めます。コンビニの商品は、購入してから1時間以内で食べたり、使ったりする商品が大半。『すぐに欲しい商品が店頭にないことは「ストアロイヤリティ=店舗への信頼度」を下げる』(鈴木会長)と。
品切れの少ない安心感は1店舗の1日当たり来店客数に表れます。セブンは1,052人、ローソンは873人、ファミマは950人。これが売上高に直結。セブンは1日当たり売上が66万8千円で、ローソンの54万7千円、ファミマの52万3千円との差は大きく開いています。
店舗から品切れしない十分な量を発注してもらうには、商品の魅力が不可欠。他社も扱う大手メーカー品ではなく、利益貢献も大きいおにぎり、弁当など独自商品にその価値がかかります。セブンはいち早く、規模が小さい弁当工場ではコンビニの成長に追いつけず、品質もばらつくことに気付きます。食品メーカーなどと1979年に立ち上げた共同組合、『日本デリカフーズNDF』が転機となりました。ハウス食品など大手や地場企業など70社が加盟。メニュー開発、調理方法などノウハウを出し合うほか、品質向上と標準化のために調理設備の開発、食材の共同購入まで手がけます。開発人員は1,000人にも。
加盟社はセブン向け専用工場を出店地域に合わせ200カ所設置。同じ弁当や総菜でも地域によって別々のライバル企業が作ることもザラ。この極めて特異な呉越同舟型の共同組合が競争力ある商品を生みます。ローソンやファミマは全都道府県に店がありますが、セブンは青森、鳥取など5県に未進出。出店は専用工場を核に製造から3時間以内に届く地域集中にこだわるから。
他社が追随しようと本格的に動き出したのが00年前後。NDFに参加していた食品メーカー幹部は『20年の差は、食品の作り込みの差だ』と語ります。とりわけ、PBの好調さが目立ちます。セブンも一時、平均日販の低下が続き、97年2月期には初の営業減益に。コンビニ飽和論もささやかれましたが、こうして磨いたPBが突破口になり、再び成長に転じました。
もちろんセブンの強さも万能ではありません。品切れの少なさは加盟店にとって売れ残りのリスクもはらみます。そうした事態の回避にはさらなる精緻な店舗運営、商品・サービスの開発が不可欠です。『コンビニに求められる便利さは時代と共に変わる』、という井坂社長の言葉を体現し続けられるかにかかっているとも言えます。
私が再就職した会社が、セブンのお店、全店を顧客としており、私はその全店を回りました。当時1日当たり売上がたしか54万円程度で、もちろん業界一。あれから7年、13万円も売上が伸びたのですねえ。当時、広島の本部のシニアアドバイザーをしておられたTさんが、本社に転勤。と、その後半年で、セブン新記録を樹立する『新飲料』を開発されました。素晴らしいパワーを持つ、印象的なセブンです。
広島には『ポプラ』というコンビニチェーンの本拠があります。チェーン店は500店程度。経営不振から社長が退任し、息子に。が、その息子の経営もかんばしくなく、ついに今回コンビニの生命線とも言える『弁当・総菜センター』を売却。以後、業者納入に切り替えて。国内15,000店に対峙する広島本拠地の体力不足の『ポプラ』に将来はあるのか、と危惧します。(@_@)
★ソチ冬期オリンピック。TV中継が始まると、それなりに力が入りますねえ。昨日のアイスホッケー女子予選。スウェーデンとの対戦は、惜しくも0-1で負けました。が、最少失点差であったことをよしとして、次の試合に頑張ってもらいたいですねえ。迫力ある試合ではありました。(^.*)
★NHK朝ドラ『ごちそうさん』の主演役2人が親密交際へ。渡辺謙の娘『杏』と『東出昌大』が、お正月デートを女性週刊誌で報じられ、初めて公の場で『2ショット』を披露。大阪のNHKホールで行われたファンミーティング。まるで2人の婚約披露の様相。杏を目の前に、幼なじみ役の和田雅人に向かって『ウチの嫁さんはな、ごっつ可愛らしいんや!』と絶叫すると、1,300人の客席からは『お~!』とはやし立てるような歓声がわき、杏もほほを赤らめ、両手で押さえる表情をみせました。お幸せに。(^.*)
★東京都知事選の投票率、46%、過去3番目の低さ。天候の影響もあったのでしょうが、なにせ都民をバカにしたような猪瀬退陣の出直し選挙。都民がシラケるのもわかります。舛添がダントツの211万票、共産党の宇都宮が98万票、細川が95万票。自公の圧勝ですねえ。
■今日の画像は、番組で出演中の『婚約目前の杏と東出』と、尾長山登山口『刈り取られた雑木林』です。尾長山、山根登山口には、ちっちゃな雑木林がありました。それがある日、突然伐採されて。直後に見たものですがら、樫の木の切り口のすごさに驚きました。