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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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ジャーナリストの魂⑥『強い使命が支える驚異の取材力―文字と放送・堀川恵子』

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1969年広島県生まれ。92年広島大卒業後、広島テレビ放送に入り、記者、ディレクター、デスクを経て04年に退社。フリーのディレクターとしてドキュメンタリー番組制作にかかわる一方、ノンフィクション作品を相次いで発表各種賞を受賞。主な番組に、ギャラクシー賞受賞の『死刑囚 永山則夫』などがある。

著書の『永山則夫』は、『連続謝殺魔』と呼ばれた殺人犯の知られざる姿を、これまで明らかにされてこなかった100時間を超える鑑定記録のテープから浮かび上がらせた。堀川恵子がいなければ、世に出ることはなかっただろう。堀川さんは、強いジャーナリスト使命感から、こうした埋もれていた真相を驚異の取材力で明らかにし、角幡唯介さんと共に斬界を代表する新しい世代の書き手だ。

堀川さんはローカルの広島テレビ放送に入り、何でもやりましたが、性分はゴリゴリの社会部でした。2年間、権力闘争に巻き込まれ、干されましたが、その時記者クラブにも入れてもらえずに、遊軍でブラブラしていました。そのうち、自分でネタを見つけてくる楽しさを学び、結局独立する事につながります。記者クラブに縛られない自由を発見したみたいな。

広島という土地柄、戦争、原爆、マツダもやりました。カメラが入ったことのないロータリーエンジンの製造現場を絶対に撮ってやると思って。それで1時間番組を作ったり。すべて日テレを通して全国放送に出来るので、2000年以降はそのネタ探しばかりやってました。市政担当キャップもやっていたんですが、すきあらば、番組を、と。

2004年11月に広テレを辞めました。デスクになって現場に出られなかったことが表向きの理由ですが、もう一つはNY特派員になれなかったというのがあって。就職でNHKなどいくつか受け、健康診断だけという段階で、広テレの面接で社長が『うちに来たらNYに行かせてやる』と。もう社長は亡くなりましたが、英語が出来ない先輩とか、私を飛び越して下の男が行っちゃったんですね。それで、ああそういうことか、と気づき、じゃ辞めようと。

それから、フリーではあるけど、硬派なドキュメンタリー番組を作っているドキュメンタリージャパンという制作会社と2年間専属契約し、まずは東京のシステムを学びました。仕事はいっぱいあって、なんだ、全然やっていけるじゃん、というのが最初の2年で分かり、そこから本当のことをやろうと。丁度そのころ光市の母子殺人事件の話が持ち上がり、死刑の問題に入っていくという感じに。

書いた『死刑の基準』は、どうせテレビでは取り上げてもらえないだろうから、最初から本にしようと思っていました。ところが原稿が出来上がった後にNHKが企画を通してくれて、『本が出る前に放送したい』と。世間ではテレビのドキュメンタリーを本にしたと思われていますが、逆で、本が先立ったのですね。

テレビと文字と並行でやった2回目の『永山則夫』の時は、既に一度NHKでやったし、ノンフィクションも出したので、もうどこも取り合ってくれないだろうと思って岩波書店にあたって、原稿を書いているうちにまたNHKで企画が通ってしまって。彼の肉声を収録したテープという『音』があったので、何より音声データとして残したかったですね。

最近になってようやく、文章の練習をしないと、ちゃんと読んでもらえるものにならないということに気付きました。ただ、テレビでも本でも共通しているのは、『取材』の重要性だと思います。誰も知らないことを見つけてきて、その原因、背景などを深く探る。この基本さえしっかりしていれば、本だって書けるしテレビ番組も作れます。取材は、あらゆるメディアの根っこだと思います。本当にきつい作業ではありますが。

最近児童虐待の事件が多くなっています。背景には必ず親の問題が絡んでいます。やられたことをやるという悲劇が繰り返されて。いずれ第2、第3の永山則夫が出てきています、現時点です。裁判記録を読んだ限りですが、他の殺人事件でも犯人の生い立ちに児童虐待があることが疑わされるケースがよくあります。そういう子でも善意の第三者が現れて救ってくれるケースも、多分圧倒的にあると思う。けれども誰にも救われない人も、やっぱり出てくる。究極は母親だと思うんです。そして、それをフォロー出来る、助けてあげられる父親も社会的な部分で重要な存在だと思います。   (参考: 大鹿靖明著『ジャーナリズムの現場から』)

★ただ今、堀川恵子著『永山則夫』を読破中。なかなかスピードが出ません。理由は描かれた内容・ドキュメントのやるせなさ。親からも、兄弟からも、もちろん周囲の人達からも阻害され、虐げられ、まるで乞食のような少年時代。母親からも無視、疎外されて。大人になってもその疎外感がつきまとい、連続殺人事件に進みます。堀川恵子はこのドキュメントを掘り起こし、子供の母親からの愛情がいかに大切かを主張しています。最近の子供達の凶悪犯罪が多発する現象からも、本当、子供に対する母親の役割をしっかり見直す必要がある日本国だとおもいますねえ。

★NHKの問題児、籾井さん。この人はNHK会長にふさわしいとか、ふさわしくないとか言う前に、言論人・ジャーナリズムの素養が全くない人ですね。今更勉強したり、訓練してもとても間に合いませんでしょう。いい歳をしているのですから、自分の尻は自分で拭いてください、と言いたいですねえ。ジャーナリズムのトップに立つ人は、まず正直であること、嘘をいわないこと、透明感の高い人格を持つこと。籾井さんは全てに不合格。これが天下の三井物産の元副社長かと、ちゃんちゃらおかしいです。こんな人を誰がNHK会長に任命した、責任者出てこい、です。

★だらしない外務省。世界遺産登録の土壇場で韓国にしてやられたもの。韓国の反日姿勢からみて、まさに職業外務官の敗北ですねえ。日本の外交のだらしなさは、今回に限ったことではありませんが、それにしてもツメが甘い。何のための日韓外務相会談だったのか。よくよく反省すべし、高給取り外務官僚達よ。

★新幹線で焼身自殺した人。年金だけで老後の生活が成り立たないことは世間の一般的常識。70歳になって、こんなことを言うなんて。これ、普通は健康で働ける時代に老後に備えるのではないでしょうかしら。老後の年代になって準備不足を悔やんでも、それは始まりませんから、その収入の中でベストな生活をする努力が必要ですね。まさに都会から抜け出し、地方で自給自足の生活の道を選ぶという手が彼には一番ふさわしかったと思いますねえ。

★『トンガを公式訪問していた皇太子ご夫妻は6日午前、現地での日程をすべて終え、全日空のチャーター機で首都ヌクアロファ郊外のファアモツ国際空港を発った。療養中の皇太子妃雅子さまも、2年2カ月ぶりとなった海外公務で予定になかった行事にも臨み、皇太子さまとともに帰国の途についた』(朝日新聞)。なぜ2機ある政府専用機を使わなかったのか。首相も天皇も海外訪問はしていないのに。まったく不思議。

ジャンボ引退に伴い、整備技術がなくなるので、政府は新しく政府専用機を調達します。その額2機で2千億円。予備に1機いるという理屈でしょうが、万が一の時にはチャーター便ですませればいいのに。貧乏国日本の実態にそぐいません。役人は人の金(税金)を痛みもなく、勝手に散財します。首相も官房長官もそれを注意しない。ますます日本はギリシャ化していきます。

★『 約11年前に死亡した父親の年金を不正受給したとして、岐阜県警は7日、同県大垣市南若森町、自営業豊田守容疑者(65)を詐欺などの疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという』。この種の記事があちこちで報道されていますねえ。年金受給者が死亡してもそのまま生きていると装って。が、これって『厚労省』のバカさ加減を象徴しています。なぜなら、市町村との情報ネットをつくり、死亡届けが受け付けられたら、自動的に社会保険事務所に連絡が入るようにすればいいこと。死亡者を荼毘に付すには市町村の許可がいるのですから、ここの関所をチェックすればいいこと。高給を貰いながら知恵のない厚労省職員達ではあります。

★今日の画像は、私の好きな初夏の花です。´▲好ぅ肇圈次↓ぅ襯螢縫錺璽ショウ、ゥ汽薀汽Ε張、Ε爛薀汽ツユクサ、Д▲好肇蹈瓮螢◆↓┘泪張丱ク、です。瑠璃色のルリニワゼキショウは、一際好きな花です。O(^-^)o

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