今日の画像は、伊豆の観光列車『ザ・ロイヤルエクスプレス』と、福山市鞆の浦のひな祭りの人形。鞆の浦の景観・歴史を保存しようという活動が、開発再生組と対立する鞆の浦。しかし、もう遅いのではないかと。街並みは、例えば遠くは埼玉川越、近江八幡、長浜、近くは島根大森、倉敷美観地区などとはくらべものにならないほど、保存状態がよくない。こんなのに血税を使うのも政治なのか、と不思議に思った。
★★航空機エンジンや発電タービンに使う素材として採用が決まった『炭化ケイ素(SiC)繊維』。従来のニッケル合金より軽く、耐熱性や強度も高い。量産出来るのは、日本の2社だけ。そのうち1社が、富山市の日本カーボンの子会社『NGSアドバンストファイバー』。社長の武田道夫(57)が実用化の扉を開いた。
直径10マイクロ(1/100万m)のSiC繊維は織物にした上で、セラミックに焼き固めエンジンタービンの部品に成型する。重さはニッケル合金の1/3、強度は2倍に達する。運航中のエンジンは高温高圧になるが、耐熱温度はセ氏1900度と2割も高く、炭素繊維を優に上回る。この革新素材は、16年から飛行しているGEの小型機エンジン『LEAP』や、20年に飛び始める大型エンジン『GE9X』に採用される。最新工場の技術は日本カーボンが出資するGEの米国工場に移し、19年にも稼働を始める。SiC繊維を量産出来るのは他に宇部興産があるが、NGSが規模で大きく上回る。
『とことん骨を折ったがようやく報われた』。合金材料の常識をひっくり返した成果に武田は目を細める。1983年に日本カーボンに入社すると、すぐにSiC繊維のプロジェクトに配属された。量産プラントは出来上がったが採算が取れず『ニカロン』と名付けられた製品は鳴かず飛ばず。耐熱性も1300度が限度でとても航空機エンジン素材として使えなかった。
武田は当時の日本原子力研究所の『不融化』と呼ぶ技術に注目した。酸素のない状態で電子線を照射して分子を大きくする技術で、耐熱性を持たすことが期待出来た。すぐに技術を譲り受けたが、照射のさせ方が難しい。照射量が多すぎると繊維が溶け、少ないと焼き固める工程で糸が溶け、強度も落ちる。絶妙な照射量を探り当てるのに試行錯誤した。炭素とケイ素の化合物を溶かす原料でもあるポリマーの分子制御も肝とあって電子顕微鏡をのぞき続けた。
2012年、1900度の熱に耐えられる第2世代のニカロンの開発に成功。米GEのお墨付きも得た。米ダウ・ケミカルや米コーニングなどの世界の大手化学メーカーがSiC繊維の実用化に挫折する中で成し遂げた快挙である。SiC繊維事業は30年間赤字続き。社内には撤退論がくすぶり『肩身は狭かった』。外に目を向けると、東レが鉄やアルミ合金に変わる素材として炭素繊維強化プラスチックの量産を進めていた。たが、当時の石川社長(08年に死去)は『あきらめずにやってみろ』と言ってくれた。
日本カーボンはSiC繊維を量産するため、12年にGEなどとNGSアドバンストファイバーを設立した。60億円を投じて16年9月に着工し、100人体制での本格稼働を計画する。武田は一旦開発陣から離れていたが、15年からSiC繊維事業のトップに戻ってきた。技術革新の粋を集めた繊維を利益として紡ぎ出すための第2幕を迎える。
★ついにブタペストが、2024年のオリンピック候補から撤退したね。残るはパリかロス。昨今の大会を見ていると、お金持ちでないと開催できない。リオの大会のメインスタジアムなど、グラウンドにぺんぺん草が生え、大会後使用がなされていない状況が歴然と。ブラジル国民が怒るのも無理ないねえ。その点、ブタペストは国内の反対派に良識のメッセージを送った形、まだハンガリーの経済力では無理と判断したのだねえ。賢明。
★GMが欧州から撤退。欧州事業の柱であったオペルを仏PSA(プジョー・シトロエン)に売却。オペルの生産能力は年間160万台、が現在の生産台数は100万台そこそこ。操業度がとても低くて赤字続き。売却額は、オペルと英ボクソールを含めて13億ユーロ(1,560億円)、金融部門が9億ユーロ。なんとオペルの安いこと。日産が三菱を子会社にしたのは、株式の半分、確か2,550億円程度を出資したと記憶しているが。まさにオペルが2社も買える額。相当に安いオペルです。これでもトランプは米メーカーが経営努力していると宣うか。フォードも日本を去り、欧州も投げたい様子。辛抱と努力が足りない米メーカーではあります。
やっかみでもありませんが、アメリカの自動車メーカーのホワイトカラー、役職者、役員の待遇はすごいですよ、本当に。これで経営数値がよくないというのであれば、待遇を下げるしかないのだが、自動車メーカーの本拠地は田舎にあるんだよねえ。待遇が悪いと、優秀な学生が来てくれないというジレンマもあるんだよねえ、これまた困ったことでありんす。
★やるねえ、アメリカ。米政府は、中国の通信大手『中興通訊ZTE』が、イランと北朝鮮に通信機器を米国の規制に違反して輸出したと認め、総額1,360億円の罰金を支払うことで合意したと発表。すごい罰金額。ZTEは、規制を知りながら米製ソフトをイランに販売、ルーターなどを北朝鮮に売った。販売規模は数億ドルだったというから、本当一罰百戒だなあ。
★東日本大震災の折、自腹を切って10億円を寄贈した台湾のエバーグリーン創業者張栄発さん(享年88)の恩顧を日本人は忘れてはいけない、と産経新聞は主張する。張さんは、震災の模様をテレビ中継で眺め、涙したと。海運、航空会社で仙台と絆の深かった張さん。船員の身から、コンテナ専業のエバーグリーンを興し世界的企業に急成長。そのビジネスの過程で仙台との絆が深まったのだろう。が、日本人は張さんの10億円寄贈の記憶を全く忘れている。今一度台湾人張栄発さんの偉業に、日本人として感謝の念を抱くべきとの主張。最もなり、ではあります。個人で10億円、異国のために寄贈なんてすごい偉業に違いありません。感謝、張栄発さん。ご冥福をお祈りします。
★知らなかったねえ、あの『ノリの養殖』。このノリの生態を解明し、養殖にこぎつけた功労者はなんとイギリス人女性。その名は『キャサリン・メアリー・ドリュー=ベーカー』さん。それは1949年のことで、以後日本人研究者ともタイアップし、熊本有明海のノリ養殖に取り込みます。今や佐賀県はノリの生産で全国の50%を占め、日本一に。熊本県宇土町の、有明海に面した高台にドリューさんの石碑が建てられています。まったく、ノリの量産、普及が戦後であったこと、しかもイギリス人の先導で成し遂げられたことに、驚きと新鮮さを感じました。
http://blogs.yahoo.co.jp/naomoe3/55366271.html?__ysp=44OJ44Oq44Ol44O85aWz5Y%2By
★東京都豊洲市場移設問題で都100条委員会が始まりました。そのトップバッター、元市場部長の大矢さんは、『豊洲移転は、従来からの規定路線ではなく、石原知事の元で、選択範囲の中から浮上し、決定されたもの』と、慎太郎氏が記者会見で叫んだ『豊洲移転は既定路線だった』との発言を覆す証言を。一体どうするのだろうねえ、慎太郎君は。本当、晩節を汚すとは、このことだろうなあ。小池知事を『厚化粧の年増女』とさげすんだのも、慎太郎君だったか。なさけない、余命長くないのに正直さを忘れて、嘘ばっかり。
★長野オリンピックで主要会場となった長野県白馬村。人口9000人の小さな村。オリンピック以降、客足が途絶え、打開策として外人スキーヤーの獲得に力を入れて。今や、白馬村は外人観光スキー客が多く来村。ある民宿では90%が外人客と。白馬高校には、国際観光科なる科目も新設され、新しい白馬村造りへの若いエネルギーが台頭しています。あっぱれなり、白馬村、ではあります。
★やるやるオランダ。WBC、一次予選で韓国、台湾を破って。二次予選でも、日本と6-8で、惜しくも敗戦。しかしキューバには14-1、7回コールドと圧倒的強さを。よく見ると、出場した選手は、1人オランダ本国、1人ニカラグアの選手を除き、ほとんどがカリブ海オランダ領キュラソーの出身。人口14万人余。こんなちっぽけな島から、あれほどの大選手がどんどん出るなんて想像できない。ヤクルトのバレンティンもこの島の出身だが、体幹が強いのが特徴。まさに恐ろしき『キュラソー』ではあります。
★ところでWBCとは『World Baseball Classic』の略。このClassicを、私は音楽のクラシックの意味で理解しており『古きよきもの』と理解。が、WBCは最近の大会。古き良きものではないなあ、そう言えばゴルフのトーナメントでも使われている。と、確認したらなんと『一流の、最高水準の、高尚な、典雅な』など。『古典の』という意味も持ち合わせていたが、要は素晴らしい、という意味。気が付くのが遅かったかしら。(笑)
★隠し事・自民党は、次の選挙では大敗するだろう。『森友学園の土地問題』と『スーダンPKOからの突然の撤退』について、政府・内閣・首相は国民に正しい情報を開示していない。何か隠し事をしている。NHKの世論調査でも、森友学園理事長の国会招致は70%が必要と答えている。まさに『どんな政府も隠し事をする』とは正しい言葉だねえ。
★その安倍首相について、同じ首相経験者の立場から民進党の野田幹事長は『総理経験者として、どうしても分からないことがあるんですね。森友学園の幼稚園での講演が決まっていた件で、総理大臣が一幼稚園の公園に行こうと思うはずがないんです。ありえない。これ本当、不思議ですよ。二つ目、ファーストレディー、総理婦人に5人も秘書がいた。これも信じられない。やはり、特殊なんですね、このことが。それだけ、深い関係の方のために、誰かが何かをやったんじゃないかということは、韓国の大統領が辞めたのと同じじゃないか』とパーティの挨拶で語った。まさに、李大統領の職務逸脱犯罪と同様と考えておかしくない。なぜ、政府、国交省はこの土地を早く売りたくて、大阪府に小学校審査認定を急がせたのか。まったく疑念が絶えない森友学園問題ではあります。