今日の画像は、瀬戸内海、尾道市の離島、百島で診療にあたる医師『次田展之さん(44)』と、次田さんが運転する診療ボート、まだ格納庫にある水上飛行機。そして、昨秋行われた『アジアン・ルマン 第2戦』(富士スピードウェイ)の模様です。次田さんは、自ら船舶、軽飛行機の免許を持ち、水上飛行機を賭けて瀬戸内の島々の広域診療活動にあたるのが夢と。一時はアクロバット飛行にも凝った熱い血の持ち主です。画像の右下をクリックすると、大きな画が見られます。
★★近頃農業経営に異変が起きている。一つはITによる生産革命、もう一つは農家経営に高学歴者が携わるというケース。愛媛県八幡浜市で営業する『農業生産法人ミヤモトオレンジガーデン』、社長はMBA取得の『宮本泰邦』。農産物の国際規格『グローバルGAP』の日本のかんきつ生産者で初めて取得。栽培や販売などで成長を持続出来る農業経営に挑む。
『新しい価値を作り出して行きたい』。宮本さんはミカンにかける思いをこう打ち明ける。ミカン農家に生まれ、農業の不安定な収入や厳しい労働環境を目の当たりにして育った。地元を離れて大学院でMBAを取得し、上場企業の経営にも携わる中で『農業こそ経営の視点が不可欠』と感じた。それが、2014年に家業を継ぐ際、農業生産法人を株式会社として立ち上げるきっかけとなった。
真っ先に手掛けたのがヤフーや楽天、アマゾンと言ったインターネット通販を活用した販売網の構築。『収穫してからなるべく早く届けた方が新鮮でおいしい』という農業の原点に立ち返り、直接販売する仕組みを整えた。早ければ収穫から2日後には顧客の元に届く。ミヤモトオレンジガーデンでは、ミカン、はるみなど5種類を栽培しているが、販売するのは20種類以上だ。自らは栽培していない甘平カンペイ、せとかなど15種類は地元の市場から厳選して仕入れ、販売している。
ネット通販などの流通ネットを独自に確立するには、企業のブランド力や安全性への信頼を高める必要がある。宮本さんは、農産物の安全を裏付ける世界ルールとなっている『グローバルGAP』の取得を法人化に先立ち、『13年にはすでに考えていた』と話す。使用する農薬の管理を徹底するなど厳しい基準をクリアし、15年1月に認証を取得した。現在は三越伊勢丹HDや東急百貨店など主要な百貨店も取引先になった。更にアジア地域への輸出も視野に入れる。
生食用のミカンだけでなく、加工品の販売に力を入れるのも『年間を通じて売上が立ち、事業が安定する』という経営意識があるから。一般的なジュースやゼリーに加え、ミカンを塩漬けにして熟成した調味料『塩ミカン』も開発した。通常は捨てる間引きのミカンを活用している。現在の栽培面積は2.3ヘクタール。これを徐々に広げていき、自社で栽培するかんきつの種類を増やしていく計画だ。
温暖な瀬戸内海を望む段々畑で育った八幡浜市のミカンは品質の高さで知られるが、斜面の農作業はきつく、生産者の高齢化に伴って耕作放棄地が増えている。宮本は『法人化を生かし、自分が受け皿になりたい』との決意を胸に秘める。生産規模の拡大を通じて新たな雇用を生みだし、地域に貢献出来る農業経営を熱く思い描く宮本さんである。
MBA取得者が農業に進出、というのが今頃の農業か。一皮も二皮もむけた新しい農業の先兵が増えつつあります。前後の農地解放から70年余、農業も時代の変わり目でしょう。
★企業会計を監査、監視する『会計士』達の顔色がさえない。AIを使った会計監査システムの実現が現実味を帯び、そうなると国内で2万人を超える会計士が不要になり、失業の憂き目になるのだそうだ。この会計士は、正式な肩書としては公認会計士がその資格。まあ資格を持たず、会計士の補助的な仕事をする人もいるにはいるが。この公認会計士の試験はまあ10に1と言われるくらい難しい試験。こんな難関を突破した人が、ある日突然お役御免、となるとは、本当に恐ろしい時代になったものだ。まあ、今までもその兆候はあったが、これからは『一生、一企業で滅私奉公』なんて姿は消え去るのみだろうなあ、公認会計士でもこんな厳し環境になるのだから。
★東京電力の春闘で、会社側はゼロ回答を。廃炉などで資金を確保しなければならず、賃上げ出来る状態にない、が抗弁。東電は原発事故後、従業員の給与を20%削減、その後段階的に引き上げたが、現時点では当時の5%減の水準で推移している。東電社員の退職者が櫛の歯が抜けるように出ている状況で、新卒の採用もままならず、東電よどこへ行くというような波間を漂う風情には従業員に同情しますねえ。責任は原発安全を吹聴しながら、蓄電池が稼働しないという初歩的ミスを発した経営体制、経営トップ層にあるのだから。東電3代トップの罪は刑法犯罪以上に大きい。
★詩人金子みずゞの詩集がアメリカでも発刊され、話題を呼んでいる。ウォールストリート・ジャーナルなどの書評では『万物への共感と愛に満ちている』『「星の王子さま」を思わせる作品』などと称賛されている。すでに全米英語教師協会が子ども向けに薦める20冊の詩集に入った。カナダの200以上の図書館も購入したと。
朝焼け小焼けだ 大漁だ ・・浜はまつりのようだけど 海のなかでは 何万の 鰯のとむらい するだろう
『大漁』の一節。鰯を主題に、大量を喜ぶ人間達と、鰯の縁者が弔いする姿を詠っている。本当に虚を突かれたようで、驚いた。みすゞは、26歳の若さで命を落とし、その作品も世に埋もれていた。これを詩人矢崎節夫の努力で遺稿集が発掘された。この矢崎さんが宇部市黒石小学校で講演会を行った時に、私はきしくも、山口県内の勤務であったので出かけて行き、金子みすゞを知った。その後、みすゞの生地、長門市仙崎を訪れ、今の記念館の前の姿を見た。以後、みすゞが次第に世の中から高い評価を受けるようになったが、本当に日本人離れした見事な詩人ではある。
★コピーライターの糸井重里が主宰する『ほぼ日ニチ』が、ジャスダックに、16日上場した。売り出し初日は価格2,350円に対し、2倍に当たる5,410円の買い気配のまま値がつかず取引を終えた。ウェブサイト『ほぼ日刊サイト新聞』は無料で、ほぼ毎日糸井がコラムをアップする。年間売上は37億円ほどで、その7割は年間60万部以上販売する『ほぼ日手帳』が占めている。
興味を覚えたので、『ほぼ日手帳』のサイトを開けてみた。なんと、オリジナルの手帖は一つなのに、手帳カバーが100種類も。本体価格は2,160円なのに、カバーセット価格は3,780円~45,360円まで。高額商品は抽選商品で一般売りではない。本当、糸井という人、なんと頭のいい人なのか。モノで売るのではなく、知恵を売る、まさにソフト販売時代の寵児である。恐ろしき糸井重里なり。
★福島原発事故後に福島県から群馬県に非難した住民ら137人が、国と東京電力に1人当たり1,100万円(総額15億円)の損害賠償を求めた裁判で、前橋地裁は『津波を事前に予測して事故を防ぐことは出来た』として、国と東京電力の責任を初めて認め、3,800万円余りの賠償を命じる判決を言い渡した。原発事故の避難をめぐる全国の集団訴訟では、今回が初めての判決。
地裁の判決では、平成14年7月に政府の地震調査研究推進本部が発表した巨大地震の想定に基づき、国と東京電力は、その数カ月後には巨大な津波が来ることを予測できたと指摘。また、平成20年5月には東京電力が予想される津波の高さ内部で試算した結果、原発の地盤を超える高さになったことを挙げ、『東京電力は実際に巨大な津波の到来を予測していた』とした。国の責任についても言及、東京電力に津波の対策を講じるよう命令する権限があり、事故を防ぐことは可能だった、と。
その上で、原告が受けた損害について、『放射線量の高まりや、避難の経緯などから、事故と関係があったかどうか個別に検討することが適切だ』として、自主的に避難した人達を含む62人について、国と東京電力に3,800万円余りの賠償を命じた。
わかりきった当たり前のことを、国や東電が責任回避していた訳。これで日本はまだ民主国家、三権分立が確保されている国だと世界に誇れるなあ。
★銀行間の国際決済ネットワークを運営する国際銀行間通信協会SWIFTスイフトが、北朝鮮の全ての銀行に対して銀行間の資金移動などに必要な通信サービスの提供を停止する。先週までに国連の制裁対象となっている北朝鮮の3行についてサービスを取りやめ、残り4行も停止する。今回の措置で北朝鮮は海外とのお金のやりとりが困難になる。スイフトが使えなくなると、一般的に、輸出入にかかわる代金を受け取ったり、支払ったりすることが困難になり、貿易面で大きな打撃を受けると。
この制裁は、北朝鮮の輸出入だけにとどまらず、北朝鮮の在外外交館への経費資金の送金も出来なくなるなあ。現金を持った人が、一人ひとり公館に資金を運ばなくてはならないなあ。まあ、100カ国くらいには公館を置いているだろうから、面倒だろうが、しっかり公館の食い扶持資金を運んでやってくれ。そうしないと、大使や公使が餓死するからなあ。
★中国の全人代が終了し、その後の記者会見に産経新聞が呼ばれなかったことに抗議をしたと。中国報道官は、席がいっぱいだったのだろうと。産経は空席が目立ったと反論。報道官はそれ以上は知らないと逃げて。まあ産経にしてみれば、中国叩きの記事が目を引くメディアであるから、そういった中国の差別待遇は覚悟していただろうが、『言論の自由』を旗印に中国に抗議しても、それは通らぬ国でありんすねえ。なんせ中国は『中華共産党共和国』なる、共産党独裁王朝の国で、報道が自由な民主国家ではないのだから。
★構想から28年、『新なにわ筋線』。JR西日本と南海電鉄が大筋合意し、いよいよ基本計画をまとめる。総事業費は4千億円と巨額。新大阪と難波を結び、関西空港へ一直線のアクセスとなる。現状より25分程度時間が短縮され、空路での入出国にも便利さが向上。阪急も関心を持っており、大阪での交通利便性向上が現実のものとなる。いいことですねえ。
★東京都の『100条委員会』、無惨にも議会側の敗北。石原元知事や元副知事に手も足も出なかった。勉強不足だねえ。決定責任の回避と、記憶にないと逃げ回る両喚問者に対し、鋭い突っ込みがほとんどなかった。これでは何のためになったのかわかん。まったく東京都は伏魔殿、石原元知事は閻魔大王だな。
★何をとち狂ったのか、政府は今後5年かけて、石巻に『大震災復興公園』を設置すると。なんと費用60億円。今だ2年の予定だった仮設住宅に6年も住む避難の人たちもいるというのに。まるで湯水のごとく税金を使い放題。高台の避難所を建設するともあるが、一体何のために60億円も使うのか。己の銭ではあるまい。あまた国民から吸い上げた血税だ。もう日本国は終わりだね。歯止めなき役人どもの浪費にはあきれかえる。貧乏国日本との認識が全く感じられない。
★『テロ等準備禁止法案』が閣議決定され、国会に上程される。法務大臣は、使用目的制限をきちっと守ると語っているが、無理だろうねえ。自衛隊の日報廃棄問題、豊洲市場移転問題で真相は隠ぺいされ、明らかになっていない。広島の煙石博元アナウンサーの冤罪などは、まさに行政、警察・検察権力が権力を傘にきて、被告人を罪に陥れたもの。自衛隊の文民統治も風前の灯。暗い日本国になっていくなあ。もっともテロを防止するのにはやぶさかではないが、他に方法はないのか、知恵はないのか、高給取りの官僚共には。正式な法案名は『組織犯罪処罰法案』。