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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『酒と門限の日々―阿川佐和子⑫』

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★今日の画像は、13日オリックス戦で8回無失点の好投をし、9回ストッパー今村の力投を称えるカープ薮田投手とそのピッチング、14日、12回の裏サヨナラホームランを打ち、今年も『神ってる』鈴木、そして愛の花・ミモザ、紫モクレン、白が可愛いスノードロップ・スズランズイセンです。右下をクリックすると、大きい画が見られます。薮田はこれでリリーフから先発陣営の一角に定着しましたね。見事なピッチングでした。

★★深夜のテレビの仕事をしていると、よほど深酒になると思われがちだけれど、そんなことはない。仕事が終わったら、スタッフルームで『お疲れ様でした』とビールを紙コップで1、2杯飲む程度である。あとは比較的あっさりと家に帰ることが多い。まあ、勿論中にはそれから徹夜で飲み明かし、そのまま仕事場のソファーで朝を迎える人間もいない訳ではない。

私が一番お酒を飲んでいたのは、大学時代だろうか。やれコンパだ、歓迎会だと言っては、友達と連れだって出かけたものである。当時、我々学生がよく行ったのは、渋谷当たりの雑居ビルの中にあるいわゆるスナックで、薄暗いからわからないけど、よくよく目をこらして見ると、随分薄汚れた趣味の悪い所だったなあと思う店が多かった。飲むお酒は男も女も皆、ウイスキーの水割りと決まっていた。『1本、ボトルキープしようよ』、と大人びたことを言い出しても、せいぜいサントリーの角かダルマ止まりであった。

たまに女だけで飲むと言うときには、焼鳥屋のことが多く、さもなければ、下宿をしている友達に場所を提供させ、皆でおかずを持ち寄って、飲み騒いだ。親と一緒に住んでいる女達は皆、門限に脅え、酔っぱらいながらも頭の片隅では常に時計を気にすることを忘れず、『そろそろ帰らなきゃ』と言い出すチャンスを窺っていた。『一度でいいから、帰りの時間を気にせずに飲んでみたいねえ』。そんな愚痴を言い合う連中の門限は、たいていが10時か11時。万が一、午前様になるようなことがあると、それはもう一大事である。きっと勘当になるわ、と血相を変えながら駅まで走り、酒臭い息を吐きながら、電車の時刻表を睨んで半泣きになったものだった。

番組を終え、深夜の2時、3時に六本木や青山界隈をタクシーで通りかかると、まだ20歳前後かと思われるような若い人達が元気よく歩き回っている姿を見かける。『あの子達は、どうやって家に帰るのかしら』と、運転手さんに話かけると、『そうさね、たいがい始発まで待つんだね』『へえー、でも明日、休日じゃないのに元気だなあ』『そのまま仕事場や学校へ直行ってのも、いるんじゃないの』『それにしても、親は何とも言わない訳?心配しないのかなあ』『さあねえ、知らないんじゃないの。子供がこんなことをしているなんてさ』。

今の若者には、門限などと言う言葉自体が死語なのかも知れない。子供の自立心が強くなったのか、親が放任主義に変わったのか、しかし一世古い私には、お酒は時間も量も、制限されて飲んでいた時代が一番おいしかったような気がする。 (参考: 阿川佐和子著『メダカの花嫁学校』)


★農業、漁業、林業。この三業は、衰退する産業として、世の趨勢と思われていた。が、農業も新しいスタイル、流通、品種など改良を加え、大農家では豊な実りを手にしている。漁業も養殖が盛んになり、単なる漁業から進化している。林業。あまりいい話は聞かないものの、林産地では必死の努力を傾けている。と、風向きが変わってきた。平成14年を底に木材の生産量が右上がりに。

その一つは輸出。鹿児島県の木材積出港、志布志。なんとこの10年で木材の積出は10倍に。火の元は中国。好調な経済発展に伴い、伝統的な木材を使った家屋の建設、流通で使う梱包材やスキットなどの需要が高まり、カビなどが生えない日本産の木材の需要がうなぎ上りとか。中国のバイヤーはこれでも不足と、国内各地から木材の買い取りに余念がない。

一方、宮崎県の製材所では、韓国向けに木材を製材、加工処理をし、韓国伝統家屋の建設用木材を輸出している。この複雑な加工処理により、従来現場で2ヵ月もかかっていた建設期間が、たったの3日で可能に。経営者は、この加工工場は日本では他になく、もちろん韓国にもない高付加価値工場だと、胸を張る。

このような林業復興の動きを受け、各地で林業学校が誕生している。兵庫県立森林大学校を卒業した生徒は、といっても40代だが、ドローンを使って山地の樹木生育のチェックを行う。樹林の過疎をドローンで判断し、間引きする区分けの正確な処方を編み出す。従来何日も歩き回って仕立てていたものが、たった数十分で出来上がる。人材の育成とIT機器の組み合わせで、新しい日本の林業が勃興するかも。丁度日本の山々には戦後植林され、狩り時の樹林が全国にあまたとあり、林業+雇用の新しい息吹が聞こえてくる。


★人口減や、老朽化した施設の更新費用などという課題に直面する水道事業。赤字を出さずに継続するには、今後30年間で6割の水道料金の値上げが必要だと。このような試算を日本政策投資銀行がまとめた。主に市町村が担う水道事業は、小規模のものを含め、全国に7千もある。厚労省によると、人口減や節水機能付き家電の普及により、水の需要は減少。2060年ころには、ピーク時の2000年から4割減ると推計されている。現に水道管が破裂するなどして断水するなどの水道管トラブルは、14年度に2万2千件も発生している。今後は水道事業の広域化と合わせて、水道施設の計画的な更新が必要で、そのための値上げも喫緊の課題になるのだろうなあ。人口減は、社会のあらゆる側面にひびを入れさせる破壊力を持っている。


★英国の教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』が今春、公表した日本の大学ランキングで、開校から20年余りの公立大学『会津大学』が23位に食い込んだ。初めて公表した『世界 大学ランキング日本版』によると、東大、東北大、京大と有名大学が上位を占める中、全国的には知名度が低い会津大が23位に。福島大は95位だった。

会津大は1993年開校。開校には地元の強い要請があったとされる。会津大によると、当時の佐藤栄佐久知事は、『作るならとがった大学にしよう』と検討。そこで出てきたのが、『ICT情報通信技術』『ベンチャー』『国際性』だった。会津大の学部は『コンピュータ理工学部』のみ。世界中からコンピュータの専門家を呼び集めた。丁度冷戦が終結し、共産圏から人材が流出している時期だったため、ロシアから多くの研究者が来県した。カナダやインドなど17カ国、計42人の外国人研究者が在籍している。入試も独特。1次試験がセンター試験の理科1科目のみ。2次も数学と英語の2科目のみだ。3年生からは英語だけの授業が本格的に始まり、卒論は英語で書かなければならない。4年で卒業できるのは全体の75%程度だと。

ちなみにベスト20。‥豕隋↓東北大、5埖隋↓ぬ掌轍安隋↓ヅ豕業大、β膾綢隋↓Ф綵B隋↓北海道大、筑波大、早稲田大、慶応大、広島大、神戸大、一橋大、国際基督大、粟虱嫗隋↓営慌技術科学大、仮綯丗隋↓涯眤大、換餾欟詰楝隋C聾宜島大学が12位、はお見事です。広島市内から東広島市の辺境に移設され、田舎の大学の感はあるものの、中身は濃いのですねえ。


このような環境で育った学生はIT業界で評価が高く、ヤフーやドコモなど大手に就職する学生もいる。ここ数年の就職率は100%近い。大学が奨励していることもあり、ベンチャーを立ち上げる学生も多い。3月現在、大学発のベンチャー企業は18社あり、学生数当たりでは全国で屈指だ。

駿台教育研究所では、会津大を『お得感がある』と表現する。ITは技術さえあれば東京にいなくてもチャンスがある業種であることも、地方の大学で教えるのに向いているとみる。全国的には地味かもしれないけど、うまく特色が作られている大学だから、高い評価を受けたのだろう、と語る。

会津と言えば、戊辰戦争に敗れ、青森の不毛の地下北半島で『斗南藩』として再興された後、アメリカへの国費留学生として渡米、帰国後東京大学総長にまで上りつめた『山川健次郎』を思い浮かべる。塗炭の苦しい生活の中から、飛びぬけた異才が会津から出たものだと、感心した。人間、環境が悪い中でも努力と汗をかき、人間としての価値を高めることが出来る人もいるのだ。昨今の『貧乏と教育の公平性』の議論を見聞するにつけ、会津藩の苦しみからの、山川健次郎の出世を思い出す。

そういえば、維新後、天皇・公家がみな東京に移り、ふぬけになった京都の復興に多大なる功績を遺した『山本覚馬』も会津藩公用方だったなあ。妹、新島襄の妻、新島八重も会津出身。素晴らしい人達が会津から出ている。感嘆。

またもや、そういえば、佐藤栄佐久知事、何か大分前にテレビによく出ていた顔だなあ。何か収賄か、選挙違反か、そんな類だったが、会津大学では功績を残したんだねえ。


★地方の疲弊、人口減、荒廃が叫ばれて久しい。昨今、そんな逆境を乗り越える村や村落の話題がちらほら出て来るのはとても嬉しいし、いいことだと思う。共通しているのは、汗をかき、努力と知恵で乗り切った人達。

奈良県の寒村、野迫村大股地区は、役場から13キロも離れた谷筋にへばり付くようにして12戸、28人が暮らしている。ここでは『大股漁業生産組合』が作られており、『アマゴ』の養殖を営んでいる。
発端は住民の高齢化。森林作業しかない地域で、60歳を過ぎても出来る仕事の確保、という声からアマゴの養殖に向かった。1970年代から始め、試行錯誤で、商品になるまで相当の年月と費用がかかったが、山から流れでる清流のおかげで、年間生産量は『12~13トン』にも伸び、『関西最大規模のアマゴ養殖場』に成長した。これだけの企業体を、わずか10戸で経営している集落が全国にあるだろうか。少ない人数だから、結束はとても固く、事業が危機に瀕しても団結して切り抜けたとのこと。素晴らしいですねえ。

★日本電産の永守さんに続き、孫さんがやってくれました。永守さんは、京都学園大学に100億円以上の私財からの支援を約束。京都大学へも寄付講座を設けるなど、教育分野への支援を惜しまない。と、あの孫さん、そうソフトバンクのトップ、が私財を投じて育英財団を設立し、優秀な若者に必要な資金を支援する。現代の『足ながおじさん』の出現、いいですねえ。ユニクロの柳井さん、あなたも早く学生支援、大学支援、若者支援に私財での支援を始めて。世に柳井の名を残す、教育ボランティアをお願いしますね。ユニクロ=若者と密着したビジネスだから。

都内で開かれた『孫正義育英財団』の最終選考会。9歳から26歳の60人がプレゼンを。審査員として臨んだ孫さんは目を潤ませ、『感動した。日本も捨てたもんじゃない』と感想を。その一人、東京の中学2年の中馬慎之祐君は、卵アレルギーがある。海外での食事を想定し、卵や甲殻類などを避けたいと入力すると、英語、ドイツ語、中国語などで表示されるアプリを開発。小中高生対象のアプリ甲子園で優勝した経験を持つ。堂に入ったプレゼンを聴いて孫さんは、『すごいね』と一言。『何人が使っている?』と聞くと、中馬君は『1300人です』。孫さんは、こう助言をした、『たくさんの人に使ってもらえることも大切だよ』と。


★本当に、教員、警察官、市役所の職員などのハレンチ行為が多いねえ。北海道警察は、名古屋市の36歳の教諭を『自動買春・児童ポルノ禁止法違反』の疑いで逮捕した。教諭は、北海道の女子中学生(14)と長崎県の女子中学生(14)に、携帯型音楽プレーヤーやスマートフォンを使ってそれぞれ自分の胸などの裸を撮影させ、教諭のスマホに遅らせた疑いがある。警官や自治体職員のスカート内盗撮犯罪も後を絶たない。まあ、男が女に興味を持つのは自然の姿とはいえ、教職や警官の職にある者が一体どれだけの倫理感を持っているのか、本当情けなくなるなあ。

★13日のカープ。対オリックス戦。県北の三次で投げたのは、3年生薮田。何と8回まで、11三振を奪い、3安打、無失点の好投。この地は、2年前、新人時代、対横浜戦で先発登板し、4回を持たず降板した球場。緒方監督は、目を潤ませて降板した姿を思い浮かべ、よく頑張ってここまで成長してくれた、と感慨を。試合は1-0でカープの勝ち、首位を堅持した。

以前にも書いたが、薮田のカープ入りは、薮田のお母さんが広島市内でタクシーの運転手をしていて、ある時松田オーナーを乗せた。その時お母さんが、息子が大学で投手をしている、一度見て欲しいと要請。オーナーはその要請の応えることを約束し、結果ドラフト2位でカープに入団した経緯がある。オーナー、お母さんともども、感慨に浸っているだろうなあ。お見事、薮田君。今季6勝目だから、本当投手陣の柱に育ちつつあるなあ。

この日投げた、オリックスのエース金子の年俸は5億円。対する薮田は1400万円。早く1億円プレーやになってお母さん孝行をしておくれ、薮田君!

と、今年も鈴木の『神ってる』が出現。14日、オリックス戦。6-1とリードのカープ。楽勝かと思っていると、7回大瀬良が変調、8回にジャクソンが長打を連発され同点に。試合は延長戦。12回の裏、昨年と同様、投手は佐藤。この4球目を鈴木が叩き、サヨナラホームランに。塁にランナーがいると打てなくて、ソロだとこの試合2本目の本塁打。なにか変だが、まあ勝ったことを良しとしよう。

★しかし心配な巨人。13連敗を脱し、陽、山口が復帰して、チームは上げ潮に乗るかと。が、14日の試合、対ソフトバンク選。継投でノーヒットノーランという、セリーグでは初めての記録を立て、山口が巨人初先発で勝利投手に。スコアは3-0。が、この3点は、いずれも坂本のホームランによるもの。13連敗も、安部の調子が落ち、坂本の打棒も今一歩という状態で起こった。カープのように、鈴木が活躍する試合もあれば、田中、菊池、丸、そして新井、安部といろんな選手が活躍するチームにはまだ遠い。早く坂本に続く、調子のいい選手の出現を待ちたいねえ、巨人の本格復調には。


★出て来た、出て来た。文部省の『怪文書』が14種類も。『出所が分からない』『調査はしない』『前川はキャパクラに通っていた』『定年前に延長を打診してきた』と、嘘八百を並べ、前川前次官をコケにし、前川こそ犯罪者という、まさに『印象操作』をした、菅官房長官、松野文部科学大臣、大敗だねえ。それを横目で見ていた、阿倍首相も同罪。自民党のお目付役を自認する『公明党』も同罪。もう自民党一党支配は排除しないと、嘘つき内閣、嘘八百の政権、政府、官僚だらけになってしまう。次の選挙には、目をつぶって、誰が候補でも構わないから、野党に投票すべき。自民党の目を覚ますにはそれしかない。つまずきは、前川前次官をあなどり、ナメたこと。前川製作所の御曹司で、生活基盤に全く問題を持たない、将来生活にも不安のない、そして向こう傷を恐れない前川さんの性格を読み違え、『出会い系クラブ』へ通ったとか、『定年延長をしてくれ』だとか、個人攻撃に終始した菅官房長官はもう辞任に値する大チョンボをしたと言えるなあ。

そして内閣府も、文書の存在を調査すると、発表。遅い、遅い。もう遅い。国民はこんな政権にあきれて、もうものも言いたくない状態。内閣支持率は確実に50%を割ったと見る。都議選、衆院選への高い障壁になってしまった『怪文書』。菅官房長官は会見で、『その時はなにものかもしれない怪文書だった。発言を変えるつもりはない』と、正々堂々と宣もうたなあ。それこそ『拙速』のそしりをまのがれないだろうに。もう顔も見たくもない、菅義偉ではある。

まあ、あれやこれやで、加計学院の獣医学部新設の問題はやり直しだな。そうしないと、国民は納得せず、自民党は選挙で敗れること必至だからなあ。さすがの安倍御大もそうせざるを得ないだろうな。お友達、安倍内閣の終焉だろうし、そう願うねえ。『丁寧』『丁寧』は、いつも枕詞で、実行、実質を伴わない安倍内閣とは決別したいねえ。

テロ防止用の『共謀罪法』も、透明性が高く、社会的に正義が貫かれた機関が運用しないと、それこそ戦前の『治安維持法』になってしまう。そのためにも、こんな『怪文書』と蹴り散らす、社会正義も何もあったものではない、このような政権の存在を許すわけにはいかない。もっと、国民よりの、国民のための政権でなければならない、と拙者は思うが、如何?

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