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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『人出不足②―採用難、多彩な人手獲得戦術』

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★今日の画像は、ノーベル賞を受賞した大村智さんの功績をたたえる『大村智記念学術館』の完成図と鍬入れをする大村さん(説明以下にあり)、そして、小さな可愛い花『ニワゼキショウ』です。土の成分の影響か、普通はピンクなのに、ブルー掛かって『ルリニワゼキショウ』と間違えそうなのもあります。参考までに最後にそのルリニワゼキショウをアップしておきます。

★★働き手が減り始めた日本。労働需給はひっ迫し、足元の有効求人倍率はバブル期並みの水準に高まっている。だが、企業も手をこまねいている訳ではない。人手不足の時代を生き抜くため、職場そのものを変え始めた。

コールセンターの『KDDIエボルバ(東京)』は、若手女性スタッフの確保に四苦八苦していた。求人広告などの費用はかさみ、数年前に1万円前後だった採用コストは今5~10万円。保育所も足りず、子育て世代の応募が少ない。いっそ主婦が暮らす町に職場を作ったら。昨秋、若者の流入が目立つ埼玉県ふじみ野市に事業所を開いた。スーパーの1階、無料の託児所も併設する『ニア宅オフィス』だ。すると採用難はウソのよう、瞬く間に50~60人が応募した。『離職者を減らせば、研修費は不要。通勤費も減り、採算はあう』と話す。子育てや介護を抱える女性に働いてもらうには、工夫が必要だ。ITを使ったテレワークや在宅勤務など働きやすい環境づくりは急ピッチで進む。

今春、引退した21人の男性が『サイエスト(東京)』の入社式に臨んだ。同社は60代を中心にシニアを他社に送り込んでいる。登録者は3千人。経営企画の担当として生かす猫グッズ販売の『猫壱(東京)』は『良質な人材はなかなかいない』と頼みにする。フルタイムの若手より働く日数は少ないが、企業の人件費を抑え、業務効率を高める効果がある。眠れる戦力の掘り起こしは、日本の活力を高める上で必須だ。

働く人の国籍も多様でいい。技術者派遣大手の『テクノプロ』は、外国人技術者を年間100人以上のペースで増やす。IT企業のほか、自動車や電気の設計・開発に携わる人も多くなった。日本の大学院を卒業したベトナム人男性(25)は、昨年から派遣先のトヨタ自動車東日本で働く。『友人の留学生の9割が日本での就職を選んだ』。

事業は人なり。パナソニックを創業した松下幸之助が好んだ言葉だ。企業にとって最も重要な資産は人。人手不足の今、企業はこれまで以上に人に寄り添う努力が求められている。


★私が初めて生の紅白を観たのは、昭和35年である。NHKに観覧希望の往復はがきを50枚ほど出した。抽選で当たったはがきを持って、有楽町の日劇前に何時間も前から並んだ。高橋圭三、中村メイコが司会だった。この紅白で島倉は初めて『哀愁波止場』を歌った美空ひばりに代わってトリを取り、『他国の雨』を歌った。白組のトリは『達者でナ』の三橋美智也である。私は東京の西の郊外にある都立立川高校の一年生だった。『中央公論』と雑誌『明星』を愛読する奇妙な高校生だった。

力道山が世界チャンピオンのルー・テーズを破る。60年安保を挟んで、時代は大きく動いていた。日本映画も花開いた。『君の名は』『二十四の瞳』『次郎物語』『太陽の季節』『明治天皇と日露戦争』『人間の条件』。大衆文化を支えたのが、急速に普及したテレビであった。プロレス中継が火をつけたブームは、次第にドラマや歌謡曲にも広がった。

島倉千代子の人気上昇をグラフで示せば、丁度テレビ受像機普及のカーブと重なっている。この時代以外に成功するチャンスは考えられない、という時期に島倉はラジオ、テレビ、映画、雑誌に登場したのである。運は黙って待っていただけでは回ってこない。島倉は手で小舟を漕ぐようにして大海を渡って来たのである。ひと時も休むことなく。島倉ははっとするような言葉を色紙に書く。『まず、動け』と書く。どう見ても女性歌手が色紙に書く言葉ではない。どう考えても、ベンチャーで成功した経営者などが書く類である。島倉は『島倉千代子』という類まれなる商品を、常に技術革新を続けながら売って来た、ビジネスリーダーなのだと私は思う。


これを書いた、田勢康弘は、日本経済新聞の記者で、アメリカ支局長をも経験したベテラン政治記者だ。その政治記者が芸能ものとも言える、『島倉千代子』を書いたところに、この本の面白さがある。彼は、芸能が政治に劣ると考える人達の価値観は、必ずしも不変ではなく、また正しいとも言えない、と書いている。人間『島倉千代子』という気代の役者は、美空ひばりと対峙する戦後のスターの両極であろう。(参考:田勢康弘著『島倉千代子と言う人生』)


★2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智北里大学特別栄誉教授(82)の功績をたたえる、『大村智記念学術館』の起工式が、母校の山梨大学甲府キャンパスで行われた。学術館は2階建てで、1階の展示室には、大村さんの卒業論文や学生時代に使用していた実験器具などが展示される。起工式でくわ入れを行った大村さんは『思い出の詰まったキャンパスに記念館が出来るのは大変光栄だ。地元の人や若い学生が集まる場所になることを願っている』と話した。一番喜んでいるのは、60歳という若さで早世した妻・文子さんだろう。糸魚川から科学者の妻になるとの希望と抱き、家系的に厳しかった時代に智さんを支えた。智さんはその恩に報い、東京女子美術大学理事長を務めた時代、学生支援基金を設けたが、その名を『大村文子基金』と命名し、彼女の努力・協力に感謝した。心温まる話ではある。一度大村さんが創設した、『韮崎大村美術館』を訪ねてみたいものだ。

誤解を恐れずに言えば、旧2期校であった山梨大学からノーベル賞受賞者が出たこと自体稀有なことと言われる。そして大村さんは単に科学者としてだけでなく、大学の経営者、美術愛好者としても高いポテンシャルを持った人でもある。その底にあるのは、たゆまぬ努力と行動力であろう。誰にでもノーベル賞が取れるものではないが、偉人となる素養は万人にある訳で、結果の差はその人生の過程にあると言っても過言ではないな。若い諸君、肝に銘じたまえ。


★タレントのデヴィ夫人(77)が代表を務める芸能事務所『オフィス・デヴィ・スカルノ』の運営経費を、元経理担当の60歳代の男が横領したとして警視庁渋谷署に逮捕された。元経理担当者は、都内の会計事務所から派遣され、昨年夏頃に内部調査で不正が見つかったと。被害額は2億円を超えていると言う。なんともひどい被害にあったデヴィ夫人ではあります。しかし少人数の事務所でよくも2億円横領できたなあ、とある意味感心する。

★日本の風力発電開発が上り坂に。今までの千キロワットとか2千キロワットレベルの風力発電から、3千、4千クラスの大規模発電機が参入する。日本の風力発電能力は337万キロワットと原子力発電3基分にしかすぎない。総電力に占める割合も0.5%。欧州はすでに10%、アメリカは風力優遇税制が19年で切れる。よって日本とロシアが世界の風力発電の『最後の秘境』として脚光を浴びている。米GEも、独シーメンスも3,800~4,000キロワット発電の風車を投入する。しかも台風に耐える『クラスT』と呼ばれる国際認証を取得する。羽根は直径120mと超大型に。日本の風力発電目標は1,000万キロワットと、30年までに現行の3倍以上に市場が広がる点に世界から視線が集まる。1,000万キロワットで原発10基分。どんどん増やし、原発停止が可能な環境に追い込んでほしいねえ、日本の発電能力を。


★北朝鮮の人権問題を担当するUN国連のキンタナ特別報告者は、最近の北朝鮮に対する制裁強化により、同国の一般市民が被害を受け、既に切迫した人権問題をさらに深刻化させかねないと訴えている。同氏は、北朝鮮のがん患者向け医療品や、車いすをはじめとする障害者用の機器などの貨物が差し止められていると指摘。制裁の影響が出ている可能性が高いとの見方を示した。また、北朝鮮は洪水や干ばつによって慢性的な食糧不足が深刻化しており、人口の41%が栄養不足の状態にあるとしている。北朝鮮では人口の70%に当たる1,800万人が食糧支援に依存しているとも。

なさけない北朝鮮国民だねえ。シリアだって体制に反発した民衆が立ち上がっているというのに。まあ歴史的に見て朝鮮民族が自らの力で国を興すという行動はほとんどなかったからねえ。だからロシアや日本に狙われたんだがねえ。誰か立ち上がらないかしらねえ、北朝鮮の若者達よ!


★みずほFGなど3メガバンクが大規模な構造改革に乗り出す。デジタル技術による効率化などにより、単純合算で3.2万人分に上る業務量を減らす。日銀によるマイナス金利政策の長期化や人口減などで国内業務は構造不況の色合いが濃くなって来たため。毎年数千人単位で新卒を大量採用し、全国各地の店舗に配置する従来のモデルも転換を迫られる。

昭和20年代後半から30年代前半にかけて、映画産業、石炭産業が栄華を誇った。当時の東大、京大卒もこの産業分野に就職した人達も多い。それがテレビの出現、石油利用の拡大により、もろくも金の座から滑り落ちた。昭和世代には、三越、伊勢丹と言えば、超Aクラスとは言えないまでも、一流の就職先だった。それが、今やコンビニに商圏を奪われ、店舗の閉鎖が急務になって、西武・そごうなどは、コンビニの祖、セブンHGの傘下に成り下がっている。

銀行といえば、地方に置いては、県庁、市役所、電力に次ぐ安定かつステイタスの高い就職先であった。が、それもバルブ期まで。バブルの崩壊と共に、銀行のBSは棄損をきたし、都銀の一角とされた拓殖銀行が破たん、多くの都銀は元の名称が理解出来ないくらい合従連衡が進んだ。今や銀行員の男性には嫁にやるな、が父親世代の合言葉。世は歌につれ、と軽口がたたけたのは2000年以前のこと。バブル崩壊後は、産業構造が劇的に変化し、さらにITが進出のスピードを加えて、従来人間領域であった仕事を奪いつつある。なら、人間は何をすればいいのか。当面、迷宮の迷路に入り込んだような就職先探しではある。が、はっきりしているのは時代は超ITの時を迎えていると言うことである。


★鹿、サル、イノシシなど野獣の被害が全国で起きている。特に狩猟人口や積雪量の減少などを背景に本州以南に生息するニホンシカは2014年には315万頭と、1989年の29万頭ノ10倍以上にも増えた。シカによる農作物の被害額は65億円にも上り、およそ7,000ヘクタールの森林が被害を受けた。

日本自然保護協会は、同協会などが保全に取り組む群馬県みなかみ町の『赤谷の森・1万ヘクタール』で、シカの習性を考慮し、集まったシカが3頭以下の場合は全頭駆除する一方、4頭以上の場合は撃たないというユニークな手法を展開する。シカを低い密度で管理する手法を確立し、他の地域での応用を目指す。

赤谷の森でも、自動カメラで確認された地点で、8年間で8.5倍になるなど、生息数が増加傾向になる。そこで同協会は確認頻度が高い場所にシカが好む塩を設置。集まってきたシカが3頭以下の場合は全頭を駆除し、一度に全てを駆除することが難しい4頭以上の場合は撃たない。駆除現場から逃げたシカは警戒心が強くなり、駆除が難しくなる習性を考慮し、シカの生息数を適正に管理する事を目指す。識者によると、シカの被害の対応は後手に回ることが多く、対策には膨大な費用がかかり、シカを低密度で維持出来れば、生物多様性も守ることが出来るとしている。人間とシカの共生が出来ればいいなあ。

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