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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『ニッポンの革新力②―大企業に眠る知力』

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★今日の画像は、近い将来JALが導入を目論む米社製超音速旅客機SSTと、六甲縦走イ任后I簡垢楼豸にしかず、本当に歩いてよかった六甲ではあります。復権なるかSSTではありますねえ。コンコルドに比べ相当の性能向上と時代がトップビジネスの時間確保の意味で新しい市場が生まれるかも。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★緑に囲まれた東洋大学川越キャンパス。『会社に残っていれば、電気自動車用モーターの勢力図は変わっていたかも知れない』。2010年まで東芝で技術者だった堺教授はこんな思いで研究を続ける。手がけるのは永久磁石の磁力を自由に変えることで、モーターの効率を大幅に高める技術だ。洗濯機で実用化し大型のハイテク機器への活用を考えた。だが、リーマン・ショック後の業績悪化を背景に、応用は足踏みに。堺教授は研究環境を求めて東芝を去った。EV時代が近づき、堺教授のもとにはLG電子など韓国メーカーから共同開発の打診もあった。東芝は将来の成長を担うかも知れないEV用モーターの技術の種を失っていた。

日本企業は1980年代に半導体や家電で世界を制したが、その後は米国などに後れを取る。R&Dが生むリターン、いわば『ROR』の低迷が止まらない。調査機関が調べたR&Dの効率では、日本が競合する製造業で、16年はフランスが46倍、ドイツが42倍、米国が39倍と高く、日本と韓国は32倍で最下位に並んだ。『日本企業の研究所は事業化という出口を見据え、技術の種をどう組み合わせるかを考えていない』。元日立製作所中央研究所長で、福永現日本電産中央モーター基礎技術研究所はこう指摘する。


解は身近にある。16年8月に台湾の『鴻海ホンハイ精密工業』の傘下に入ったシャープ。『「会議は来週」ではなく、「今から」。判断が格段に早い』。シャープライフサイエンスの北村副社長は、感慨深げだ。8月に発売した血中の老化の原因物質の濃度を測る健康機器。血液を採取せずに済み、利用者の不快感を抑えられる。シャープの技術者は10年に開発を始め、4回も試作品を完成させた。しかし当時の経営陣は関心が薄く、商品化は遅々として進まなかった。『日本企業の社員は優秀だが、経営の判断に問題がある』と考える鴻海は買収直後にこの事業を分社。1年で発売にこぎつけさせた。

『ソニー1社のカメラに縛られたくなかった』。監視カメラの映像をクラウド上に録画するサービスを手掛けるスタートアップ企業『セーフィー』の佐渡社長は14年の企業を振り返る。佐渡社長は当時、ソニーグループにいた。会社側は出資で支援する形で送り出した。セーフィーはその後、200種類以上のカメラに対応するまでシステムを磨いた。9月末には技術力を評価したオリックスなど5社が10億円近い出資を決め、価値の輪が広がった。変化が穏やかな時代には、知をため込む日本型経営が通用した。変化が激しいデジタルの時代には、自前主義を克服する経営の知恵が革新力を左右する。


★秀吉に対峙する毛利側の7将は、口々に言った。『織田軍を引いて羽柴筑前なる者が来るとなれば、我らは小城ながら面々の持ち口にて防ぎとめ、申すに及ばず』。それを聞き小早川隆景は安堵した。隆景は彼らに一ぶりずつ脇座を与え、一同これを拝領し、年頭の者が進み出て、『勝利の暁には再びこの三原城に集まり、めでたきお祝いの酒肴を頂戴したいものでござる』と言った。ところが―拙者はそう思いませぬ、と言った者がある。秀吉のいる岡山城から最も近い備中高松城主の、清水宗治という男であった。

『秀吉の人数は、3万か4万か、いずれにせよ山陽道にあふれるような人数で押して参りましょう。拙者の小城で防ぐとも力に限りあり、ついに防ぎ切れぬ時は城を枕に切腹し、多年のご恩にむくいるつもりでござる。さればとてものこと、他日、目出だき勝利の御祝いに逢い申すべきとは、とても思われませぬ』と言った。隆景はその言葉に感動し、もし左様な時には後一子を取り立て、百世の後まで御守りつかまつる、と言った。事実、毛利家ではこの約束を守り、三百数十年後の幕末に至るまで長州毛利家における一門待遇の家臣とした。余談ながら幕末、この家系から清水清太郎という者が出て、長州藩の第二騎兵隊の総裁に推され、かつ維新後、それらの功により、毛利本家の斡旋でこの家は男爵に列せられている。中国者の律儀、という心情の伝統が、あるいははるかな後年まで続けたと言えるかも知れない。(参考:司馬遼太郎著『新史太閤記』)


★世界の景気後退に合わせ、英仏により共同開発された超音速旅客機SST『コンコルド』は、その性能に比べ維持費が高いこと、環境問題、旅客が伸び悩んだことなどにより、現在運航は全く製造・運行はなされていない。これに問題点を解決し、新たなSSTを『米ブームテクノロジー』が開発に着手、2023年の運航開始を目指している。JALはこのブーム社に11億円出資し、将来20機の優先発注権を確保する。

このSSTの性能は、時速2,335キロに当たるマッハ2.2。JALはSSTの導入につなげ、時間を重視する客を取り込みたい考え。このSSTを使うと、東京―シンガポールの所要時間は、7時間程度から3時間程度に短縮されるとの見込み。座席数が45~55席というから、もう料金もすごいものになりそう。まあ一般観光客などには縁のない代物ではありそうだねえ。


★石原経済再生相は、東京都内での石原派研修会で、大阪市の姉妹都市サンフランシスコ市が慰安婦像と碑文を公共物化したことに対し、『非常に総領事の責任は重い。総領事と言えども、ロビングをして、歴史を捏造するようなことに対しては、ものを言わなければならない』と。尤もなことではあり、常識の範囲。外務省には世間の常識がないのだろうなあ。海外に3年駐在すれば家一軒が建つと言われる外交官の厚遇の上にあぐらをかいている外務省官僚に『喝!』だねえ。


★高額所得者への、給与所得控除の削減、自民・政府間で年収800万円からに決まったと。800万円が高額所得者かえ、一体何だ、本当に自民党議員の頭はトンチンカンなんだねえ。政権を継続したかと思ったら、ずぐに増税、増税と。森林税なども候補に。一体林野庁は森にどれだけ金を森に突っ込めば気が済むんだ。日本列島を花粉症被害列島にしてしまった『大失政』は一体誰が責任を取るのだえ。行政改革などの声は一つも聞こえてこない。行け行けどんどん、税金の納税は国民の義務と憲法に書いてあるから、心配ないよ、と安倍晋三。本当に困ったものだねえ。

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