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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『日本の農業ビジネスを考える⑤ 先進国型農業はマーケットイン』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、滋賀県の『武奈ケ岳の沢登り』と、『ツリガネズイセン供戮任后この武奈ケ岳の沢登りはとても人気があるようで、初心者、中級者に愛されているそうです。先般、モンベルの店をのぞいたら、登山靴のコーナーに沢登り用のゴム長靴が多く置いてありました。私は危なくて、参入しません。


★★★欧州各国が『成熟先進国型』の農業に転換して強力な輸出競争力を持つようになった背景には、作物を作ってから販売するプロダクトアウトではなく、市場や顧客のニーズに向き合った『マーケットイン型』のシステムを構築した点にある。このシステムは絶えず市場への強い関心を持ち、農業生産から、加工されて顧客に届くまでを一連のプロセスと考え、農業界、食品業界という垣根を超えたシステムとなっている。こうした全体合理性を求める食農運動が『フードチェーン』なのだ。

フードチェーンの中にあっては、農業は食品業界の1セクターという位置づけになる。フードチェーンでの農業の課題は、市場ニーズを的確につかみ、そのニーズに応じられる生産性を実現することにある。そのためには、様々な企業・産業の協力を得られるクラスターを意識的に作る努力も必要になってくる。クラスター化によって投資、経営管理、作業管理などへの支援はもとより、イノベーションに前向きな技術開発型農業が可能になるからだ。こうしたビジネスモデルにより、オランダやデンマークは国土が狭いにもかかわらず、成熟先進国型農業を実現し、世界中にブランド力のある農産物や食品を輸出している。


これが日本ではどうだろう。和食ブームの追い風もあって醤油、日本酒などの食品加工メーカーが数多く海外展開しているものの、これらのメーカーと日本の農業との間には連携と呼べるものがなく、メーカーは海外市場からの原料調達から製造まで『自己完結』してしまっている。この分断を解消し、日本の農業と食品産業とが相互のチェーンを構成して輸出する流れが出来れば、日本も成熟先進国型農業の仲間入りが出来るはずである。ただ、ここで問題になるのが、日本には零細規模の生産者が多すぎるということだ。この構造のままではフードチェーンを構築するのは難しい。なぜか。海外展開をするような食品メーカーの多くは大手企業だ。これらの企業は大量生産のためまとまった量の原料を求め、より競争力のある商品を作るべく原料生産を担う生産者にも効率的や高い生産性を求める。こうした要望を、食品メーカーが零細農家一軒ごとに伝え歩くのは至難の業だからだ。


例えば100ヘクタール分のコメを原料にして菓子を作るメーカーがあるとする。生産者の規模が平均1ヘクタールだとすれば100軒の生産者を回り、栽培方法について相談し、出荷日を調整してもらう必要がある。しかし一生産者が100ヘクタール分のコメを作っていれば、その生産者と打ち合わせるだけで全てが終わる。一人ひとりの生産者の規模が小さくても、100軒分のコメをまとめる窓口があればいいが、現状日本にはこうした役割を担う組織が、農協以外ほとんど存在しない。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<東京電力>東京電力HD会長に、川村日立製作所元社長が就任して、1年。東電はトヨタ自動車式の『カイゼン』の定着を目指している。川村社長は『利益を出して社会に還元するのが会社の使命』と話す。稼ぐ意識を高めるよう激励し、16兆円の廃炉・賠償費用を捻出するほか、悲願の配当復活を目指す。

東電が目指すのは意識改革で『普通の会社』になること。地域独占が続いてきた電力業界は、高コスト体質だった。これを改めるために2015年にトヨタ元常務の内川さんを特任顧問として迎え、足元までのカイゼン案件は1,500件に達した。

例えば、福島県の広野火力発電所では16年に5号機の定期点検を当初141日で計画していたのを、75日に短縮出来た。収益改善効果は数十億円に上る。秘訣は事前作業を仕込む『段取り』だ。メーカーでは当たり前だが、発電所にも導入し、取り替える配管の溶接を工場で事前に行い、現場作業を減らした。18年6月の次回の定期検査では、従来の方式だと123日かかる期間を79日にする。

川村会長は『カイゼンは会社の体質も変えてくれる』と強調する。『企業は給与、税金、配当を支払うのが使命』と話した上で、『右肩上がりで経常利益は上がってきた』と業績改善に言及する。カイゼンをテコに、11年3月期で止まっている配当の復活に道筋をつけたい考えだ。


15年から始めたカイゼンは当初、火力発電分野が中心だった。課題は、対応が遅れていた原子力部門にあり、安全に影響しない分野から取り組み始めている。廃炉については福島第1原発の汚染水タンクの建設を効率的な工法に改めた。内田カイゼン・オフィサーは『カイゼンを加速して、東電の生産性を10倍にしたい』と意気込む。

『カイゼン』は、企業の生産性向上のツールと理解されているが、拙者は、カイゼンは人の能力、知恵を絞り出すツールだと考える。単に与えられた仕事、教えられた通りのやり方、昔からの伝統、社内の理不尽なルールなどなど、個人の仕事の仕方に枠をはめる要素は多い。これを、生産性という槍で貫き、その前にはだかる諸課題を解決しようというのが理念だと理解している。東電がカイゼンに目覚めたのはとても良いことだ。確か、トヨタとリクルートが合弁で『カイゼン』を推進するカウンセリング会社を設立している。銀行や行政、郵便局からのオファーもあると言う。日本の宝、『日本人の知恵と工夫』を取り出す『カイゼン』こそまさに『ジャパン・ファースト』を実現させる貴重なツールだと思う。


★<太陽光発電・19年問題>家庭の太陽光が2019年、試練を迎える。余った電気を高く買ってもらえる10年間の期限が切れ始め、23年までに160万所帯が発電する大量ので電気が買い手を失う恐れがある。政府は再生可能エネルギーを国の主力電源に育てる方針だが、家庭が太陽光パネルを維持するインセンティブは減退する。

『買い取りが終わると聞いて驚いた』。千葉市の男性(75)は99年に200万円以上をかけて太陽光パネルを設置。09年に高額買い取りが始まると発電量の半分を自宅で使い、残りを売電し月1万円前後の収入を得ていた。19年以降は売電収入が大幅に減る見込みだ。まあ、予定されていたことではあるが。

政府は09年、東日本大震災を経て拡大された太陽光発電の『固定価格買い取り制度FIT』は、再生エネを一気に広げようと、1kw時当たり48円という破格の値段で電力会社に買い取りを義務づけた。一般的に10年前後で設置費用の元が取れる水準で、200万所帯がパネルを設置。国の電源構成煮染める再生エネの比率は震災前の10%から15%に増すなど一定の成果を収めた。


高額での買い取り期限が切れた後はどうなるのか。まず電力会社の買い取り義務はなくなる。このため余った電気を無償で電力会社に提供せざるを得ない所帯が大量に発生する恐れがある。が、新電力など電力会社が個人と相対で契約を結び電気を買い取る仕組みが有力だ。ただ、買い取り価格は『10円以下と従来の5分の1になるだろう』と噂されている。

隘路の中で、光明も見えてきた。余った電気を蓄電池に貯め夜間に使ったり、近隣で融通し合う『地産地消』だ。これまでは余った電気を高額で電力会社に売ればいいため、蓄電や地域間融通の機運は高まらなかった。だが、19年以降はがらりと様子が変わる可能性がある。

モデルケースとなるのが、先行するドイツだ。地域エネルギー公社『シュタットベルケ』が蓄電システムを地方都市など1千ヵ所に拡大。太陽光や風力を使い地元の企業や個人が作った電気を買い取り、地域に供給する。その収益で交通機関や生活サービスを運用し、30万人近い雇用を生み出した。売上高は全体で15兆円にも上り、国内の電力シェアは4割と大手電力会社をしのぐ規模に発展している。日本の参考なるかどうかは不明。欧州諸国は大陸でつながっており、電力も輸出入の対象であるからだ。ドイツも電力の輸出も輸入もしており、輸入はフランスの原発から買っているとか、買った電力はドイツを経由して周辺国に売られているという噂もある。真偽不明。


★<シダックス、カラオケから撤退>シダックスは、カラオケ事業から撤退することを表明した。カラオケ運営子会社の『シダックス・コミュニティ』の持ち株81%と、同社に対する97億円の債権を、カラオケ館を運営する『B&V』に譲渡する。今後は、企業や学校への給食、送迎、清掃などを受託する事業に経営資源を集中する。

客離れや競争激化により、シダックス・コミュニティは業績の落ち込みが続いており、前期の営業損益は12億5千万円の赤字、純損失は24億円の赤字を計上し、32億円の債務超過に陥っていた。シダックスは郊外、B&Vは繁華街を中心に出店してきたため、両チェーンが競合する恐れはないと言う。

シダックスは、同社が培ってきた『レストランカラオケ』の高級感や食材の一元調達に関するロジスティックスと、B&Vの高度な店舗経営ノウハウや出店場所のリサーチ力を統合することで、迅速な事業改善が期待出来るとしている。まさに、浮沈は世の中の常と言われるが、あのシダックスのカラオケが債務超過だったとは知らなかった。


★<是枝監督を称賛しない、懐の狭い安倍晋三>平昌五輪の羽生結弦が金メダルに輝いた時、安倍晋三はすぐさま電話を入れ、安倍晋三が電話している姿までわざわざ公表した。カンヌ映画祭で最高賞を取った『是枝監督』にはそれがない。

今は日本国籍でない作家のカズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞した時もそうだ。『誠におめでとうございます。日本にもたくさんのファンがいます。ともに、受賞をお祝いしたいと思います』とコメントを出した。

東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞した折には、公邸から電話し『日本人として誇りに思う。イノベーションで世界に貢献出来たことを嬉しく思う』と祝福、会話のこまかな内容までが報じられた。

カンヌ国際映画祭と言えば、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭とあわせ、世界三大映画祭の一つである。そこで『パルムドール』を受賞した日本作品は1997年の今村昌平監督の『うなぎ』以来で、21年ぶりの快挙だ。世界で栄誉を得た日本人を『誇り』として賛辞してやまなかった安倍晋三は、今回ばかりは何故に沈黙を続けるのか。


フランスの有力日刊紙『フィガロ』は、『是枝監督がカンヌ映画祭でパルムドール最高賞を受賞していたが、海外での受賞に絶え間ない賛辞を贈るはずの安倍首相は沈黙を保ったままだ』と書き、その理由として『是枝監督が彼らの映画作品やインタビューの中で日本の政治を告発してやまない』ことを挙げている。さらに続けて、『「万引き家族」は、長編作品として保守政府への強烈な揶揄をした批評として受賞した。是枝監督はこの国の過去の政治文化に対して強烈な批判をしてきた』と。

さらにフィガロは、『カンヌ映画祭のあった日曜日に受賞した是枝監督のインタビュー記事が、ながながと日本の映画雑誌で報道されても、安倍首相及びその取り巻きの政治家からは一事も言葉が発せられなかった。その翌日、月曜日になって、是枝監督の受賞記者会見について発したジャーナリストの質問に対して、ようやく「心から是枝監督の受賞を讃える」と答えただけだった。この称賛を述べた口元には見にくい虫歯が巣くっていた』と辛らつ。

『フィガロ』は、1826年に発行されたフランスで最も古い歴史を持つ日刊紙である。論調は中道右派、もしくは右派。そのフランス右派のフィガロに安倍晋三は批判されるのだから、どれだけ世界の常識から外れたことをしているか、よく分かる。まさに『安倍晋三の常識は世界の非常識』と言って差し支えあるまい。


★<スルガ銀行自ら招いた危機>スルガ銀行が岐路に立たされている。女性専用シェアハウス『かぼちゃの馬車』を運営する『スマートデイズ』が破綻し、投資資金を貸したスルガ銀行の業績を直撃。融資が焦げ付くリスクを高まったため、前期の決算の純利益は210億円と、その前の半分に沈んだ。

シェアハウス関連への融資残高が1,258人、2,035億円にも上り、審査を通りやすくするための通帳改ざんや、過剰融資を引き出すために売買代金を水増しした二重契約書が作られていた事実が明らかになった。

地方銀行のビジネスモデルが危殆に瀕する中、スルガ銀行はいち早く個人分野に特化して独自の収益構造を確率した。株式市場では抜群の人気を誇り、金融庁からも地銀の一つのあり方としての評価を受けていた。今後の焦点は、第三者委員会の調査結果や金融庁の判断、経営陣の進退に移る。米山差社長は現在のビジネスモデルや新しい市場を見つけるノウハウに自信を示していたが、前期4Qの新規貸出は急激に縮小しており、今回の問題の影響の大きさが見えて取れる。


★<再び2軍落ちの薮田>まあ、無残だったねえ、西武戦3戦目の薮田。1回裏に先取点を取ってもらった、2回の表。なんと、打者14人に長短8安打で、1人の投手による1イニング2桁失点は、10年8月25日、阪神戦で梅津が10失点して以来の球団ワーストタイ。緒方監督は記者団に『そっちで評価して』と突き放した。再び2軍での再調整になるが、次回の1軍引き揚げ条件は厳しくなるだろう。

一体何が原因か。フォームを変えたのか。単に力不足では理由にならない。結婚したことが原因とも思えないし。一言で言えば、コントロールがついていないということ。打たれ、四球、打たれ、四球の繰り返し。結果は7-12なんだから、普通に投げていれば勝てた試合、と言える。投壊のカープではある。まあ、畝コーチが全責任を負わなければならないな。大瀬良の復活が見事ではあるが、今年のカープの優勝は無理とみた。


★<紀州のドンファン、死因に不審>多くの女性との交際を綴った著書が話題となり、『紀州のドン・ファン』と呼ばれた、和歌山県に住む資産家・野崎幸助さん(77)。先月24日の夜、自宅で倒れその後死亡が確認された。ところが、野崎さんの遺体から多量の覚醒剤が検出されたと言うことで、警察は死亡した経緯を調べるため自宅の家宅捜索を行った。

金融や不動産などの会社を経営していた野崎さんは、4,400人の女性と付き合い、30億円を注ぎ込んだなどと豪語した自伝を出版し、『紀州のどん・ファン』と呼ばれるなど、その言動が注目を浴びていた。一昨年には、自宅に置いてあった多額の現金や貴金属のうち、6千万円相当を知人女性に盗まれる被害にも遭っている。テレビドラマにでも出て来そうな、野崎さんの死亡ではある。何百億円つぎ込んでも、こんな死にざまでは浮かばれないねえ。


★<モリトモ文書改ざん無罪か>財務省で、モリトモに関する公文書が3,000ヵ所にわたり改ざんされていた。これに対し、大阪地検は犯罪性が薄く起訴に値しないと結論づけた。しかもその調査内容には具体的に触れていない。国家の公文書が公然と改ざんされたのである。該当する犯罪名がなかったのか、法律にアナがあったのか。神戸製鋼の文書改ざんでは国から立ち入り強制捜査が行われている。犯罪に官民格差があるのか。

これだけ大騒ぎを引き起こしたのに、麻生ぼっちゃんは続投だそうだ。神戸製鋼所はちゃんと社長、トップが責任を取って辞任している。トップの責任の取り方も官民格差があるのか。政府は国民に都合の悪いことは隠すと見たり。信用できない日本国政府ではある。


★<王元監督結婚>王ソフトバンク会長は、10年来生活を共にしてきた一般女性と入籍した。先の奥さんは2001年に亡くなっており、その後王さんと知り合った女性らしい。理屈抜きに、王さんおめでとう。末永くお幸せに。


★<大瀬良8勝目、ハーラートップ>カープ大瀬良投手が昨夜、ロッテ戦に勝ち星をあげ、8勝目をゲット、ハーラーダービートップに躍り出た。4回、田中のエラーから突如投球が単調になり、4失点のビッグプレゼントをしたが、その後打線が盛り返し逆転。丸、鈴木、松山、會澤が満開の大活躍、15安打の猛攻だった。

今年の大瀬良は、直球の伸びがよく、特に低めで延びるストライクゾーンぎりぎりの直球は、打者が手が出ないというケースが多い。それと、一番変わったのは、昨年までの苦笑い、ニヤニヤ顔が消えたこと。今年はニヤニヤ顔のシーンでも口を一文字に結び、きちっとしまった顔をしている。監督から厳しく指導だれたのだろうか、とても凛々しくいい姿ではある。

セリーグは、首位カープが2位DeNAに4.5差。2位から6位までが4差と、1抜け、5団子の状態にある。昨季の交流戦は12勝6敗で、ソフトBと並ぶトップ。これが優勝への引き金になった。今年も同じ形がとれるか。課題は投手陣。誰か孝行息子が出てくれるのを期待する、な。

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