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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『今は亡き、篠沢教授、「クイズダービー」を語る』

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★今日の画像は、在りし日の『篠沢教授』、クイズダービーの『大橋巨泉』『長山藍子』『竹下景子。そして大阪『舞洲ユリ園掘戮任后これは篠沢教授が死期の迫ったベッドで思い出を綴った内容です。巨泉も篠沢教授も亡くなった。『クイズダービー』など知らない若者が増えた。時代は着実に変わって行く。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★案内された控室は、大部屋だ。レギュラー解答者とゲスト解答者、その付き人。今回から私と同じに新しいレギュラー解答者として出る人を紹介され、その隣に座らされて、ビックリした。子供達と見ていたテレビ番組に出ていた方、『うつみ宮土理さん、ケロンパ』。一般視聴者にとっては、テレビだけで見ていた人物は普通の人間とは感じられないのを実感した。こちらから話しかけると、返事をするのも驚きだった。でも、しばらくすると慣れた。

うつみ宮土理さんは、本番でも私の隣に座る二枠の回答者。その向こうの三枠は漫画家はらたいらさん、当時44歳の私の10歳下だ。その向こうの四枠は竹下景子さん、私の20歳下だ。皆が馴染んで、話が賑わっている時に、大橋巨泉さんが副島プロデューサーと入って来た。巨泉さんは、皆の挨拶を受けながら座ると『そういえば』と、いきなり、それまでとは違う話題を切り出した。まるで皆のしていた話題を続けるかのように。皆、しーんとして巨泉さんの言葉に耳を傾けた。そして、用があると巨泉さんは親しみを込めた感じで『ソエジマッ』と副島さんを呼び立てる。

本番も控室と同じだった。筋書きがあるわけではない。巨泉さん中心に語りが盛り上がる。遊びに来た感じだ。おお、『クイズダービー』とは、皆で視聴者のお家へ出向いて賑わうホームパーティなのだ。巨泉さんの名言だ。『おれは、仕事の準備と言えば、休憩だけだよ。ピアノを弾ける訳でもないし、タップダンスが踊れる訳でもないし、大事なのは瞬発力だけだ。だから仕事の準備は休憩なんだよ』と。


巨泉さんが私の解答を開けて、その外れ具合をからかったりして私との話をまとめ、別の解答者に向きを変えた時、私が『それでねぇ』と話しを続けた。それに対して、巨泉さんはむっとして私を睨み付けた。まるで『天下の大橋巨泉のペースを素人のお前が乱していいのか!』と怒っているみだいだった。ところが、巨泉さんは偉い。私の余分のおしゃべりが観客の反響を呼び起こしたのを見ると、以後、私の余分なおしゃべりを大事にしてくれた。そのうち、私が咳をしたら、『何だい?』と声をかけてくれるほどになった。

この私の発言に対する巨泉さんの反応がスゴーイッ。偉いです。『えっ、じゃあ、いつも知らないことが問題に出て、答えが外れるのは、愉快なんですか』『そうです』と私は答えた。以後、外れている私の答えを開ける前に巨泉さんは、『愉快ですよね』と念を押すようになった。私は『愉快です』と答える。そこから私のあだ名、『愉快教授』が生まれた。

はらさんから聞きましたが、この番組に出て、答えの外れが多いと『漫画家ってやっぱりバカなんだ』と思われるのではなかと心配になり、必死に準備していると。真面目な人だ。時事漫画家として、毎日14の日刊紙を読み、毎週数種の週刊誌を見ているが、二人いる助手の一人にクイズダービー用の切り抜きをファイルさせている。録画の日には3ヵ月分のファイルを読み直して来るそうだ。


長山藍子さんは優しく美しい方です。大勢のパーティでも、美人として目立とうと張り切りはせず、といって壁の花のように引っ込んではいず、伸び伸びと楽しむ。周りを男女の友が囲む。そういうすてきな長山さんを、私はマドンナと呼ぶようになった。面と向かって。これはイタリア語で、英語ならマイ・レディの意味だが、イタリア語では聖母マリア様のことだろうか。ある日、控え室に入ると、長山さんは、化粧の途中で私に気付かず、『キョウジュは私のこと、マドンナなんて言うけど、今に二枠に別の女優さんが来たら、その人に同じことを言うのよ』。そんなことはありませんよ、マドンナと呼べるのは、あなただけですよ、と私は思ったが黙っていた。この件で驚きと喜び。30年後の平成22年、人工呼吸器を喉につけた私を見舞いに来てくださった長山藍子さんは、私が彼女をマドンナと呼んだのが凄く嬉しかったと、おっしゃった。良かった。

竹下景子さんが結婚したのは、長山藍子さんの出演中、副島さんが知り合いのやっている中目黒横丁の小さなスタンドバーへ、藍子さん、景子さんと私を案内した時、景子さんのボーイフレンドが話題になった。景子さんは話に対して『ハイ』と頷くだけで、反論も説明もしなかった。今思えば、その人、写真家・関口照生さんと結婚する決心をしていたので、何を言われても聞き流していたのだろう。竹下景子さんが結婚式を挙げ、盛大な披露宴を開いた日、私は第二会場の司会者を務めた。その始まる前か後か、廊下で有名タレント達から『新郎はどういう人ですか』と質問された。私は『男ですよ』と答えた。スミマセン。この男性にはお会いしたことがなかったんです。(参考:篠沢秀夫筆『私が愛した「クイズダービー」』)


このエッセイは、篠沢さんが2009年にALSを発症し、長い闘病生活の間に描かれたもの。記憶だけを頼りに自らPCを操作して書かれたそうだ。400字詰め原稿用紙で200枚。その一部が文藝春秋に掲載された。朗らかで笑みの絶えなかった篠沢教授を彷彿させるエッセイだ。まさに昭和の証言として、貴重なエッセイではあるな。


★<正田耕三>カープの球団史にかかわる取材で広島入りしていた日である。夕方までに仕事は片づき、夜は予定がなかった。夕方からカープ-巨人戦がある。ふと覗いてみるかと思った。1996年(平4)8月28日である。面白い試合だった。巨人が先行したが、江藤、前田、緒方というカープの元気盛りの選手が派手なホームランを放って逆転、球場は沸きに沸いた。

この試合、脳裏に最も刻まれたのは、カープのセカンド、2番を打つ正田の第4打席だった。7回裏、カープが3-2と逆転し、なお2死1、2塁。マウンドは河野博文。カウント2-3から時間がピタリと止まった。正田がファウル、ファウルで粘りに粘ったからである。翌日の新聞で確認すると、河野が正田に投げた球は16球に達していた。

正田耕三。市立和歌山商高、新日鉄広畑を経て1984年(昭59)、カープ入りしている。盗塁王、2度の首位打者、4年連続3割という記録も光があり、小さな体から発光しているギラギラしたものにより印象度がある。この日のヒットも、いかにも彼らしい一振りだった。木庭にとって、入団後一流選手になったと言う点で言えば、正田はカープに残した最後の置き土産というべき選手である。


正田は既に社会人野球では知られた存在で、全日本チームの1番を打っていた。夏、ロス五輪が開かれ、『公開競技』ながら全日本はアメリカを破って金メダルを獲得している。当時のメンバーでプロ入りした選手は、正田の他に、ヤクルト広沢克己、荒井幸雄、阪神の和田豊などがいる。ドラフト会議のひと月ほど前、木庭は正田と会社の意向を打診するため、姫路市にある新日鉄広畑を訪れた。正田がプロは絶対やらないと言ってることは知っていたが、それで引っ込んでいるようでは仕事にならぬ。野球部担当の役員が出て来たが、けんもほろほろと言う対応ぶりだった。正田は将来の監督候補だから出せないと言う。木庭は不快になった。本人の意志も確認せず、あれこれいうこの人間に。

木庭は正田の実家、和歌山へと足を運んだ。実家は市内で蕎麦屋をやっていた。父親に会って、もしプロ野球に関心があるなら電話してほしいという伝言だけを残した。正田から折り返し電話があった。大いにプロに関心があると言う。予感は当たっていた。姫路市内で共に食事をし、2つのことが印象に残った。ひとつは、正田は小柄ながら大きい手と足をしていることだ。もう一つは、正田が実にしっかりした人間であるということ。プロで成功している選手には大きい手足を持っている者が多い。

『会社のことは自分が責任を持って話しをつけます。一切心配せんで下さい』『プロの環境の厳しさは覚悟の上です。長男だし、ダメなら田舎に帰って蕎麦屋を継ぎますよ。自分で選ぶことだから後悔はしません』。プロ入りに際し、これほどしっかりした言葉を口にする若者は少ない。正田は、カープのスカウトが会社のガードを破って接触してくれたことをありがたいと思った。気持が動いたのはカープの野球が自分に合っていると思えたこともある。古葉監督が掲げる機動力野球なら自分が生きる場所もありそうに思えた。


ドラフトの前日、木庭より2位で指名するという電話が入った。ドラフト後、正田は会社側と何度か話し合いの場を持ち、最終的にはきちんと了解を得ている。会社が絶対出さないと言っていた選手を口説き落とした―。スカウト間で木庭の辣腕ぶりを言う声が高まったのは正田の一件がかなり影響している。

正田は入団2年目にはレギュラーとなり、以降、2番セカンドの地位を不動のものとした。正田は入団後、懸命な努力でスイッチヒッターとなった。左の練習のあまり、朝起きると拳が開かないことがよくあった。『ほう、そうですか。その話は初耳ですが、人一倍頑張る選手ではあったよね。彼を見ているとつくづく思うことがある。やれ素質だ、やれセンスだと言ってもね、結局、この世界で生き残れるかどうかは石にかじりついてでもやるんだと言う執念じゃないかね。長年やってきて、それはしみじみ』と木庭は語った。(参考:後藤正治著『スカウト』)


★<世界最大級ガス田開発―三井物産>三井物産は、米石油大手などと共同で、今年度内にも東アフリカのモザンビークで世界最大級のガス田開発を始める。総事業費は1兆6千億円を見込み、三井物産は1割に当たる1,600億円程度を負担する。石炭より環境負荷が低いLNGを増産し、新興国を中心とするエネルギー需要の拡大に対応する。

資源量は50兆~70兆立方フィートとロシアの『サハリン2』の3~4倍に相当し、新規開発としては世界最大規模となる。23年頃にLNGの生産を始め、日本や中国などアジア諸国に輸出する。

08年に権益を取得。当初、18年の生産開始を予定していたが、世界的な原油価格の下落などを背景に投資判断を先送りしていた。ただ新興国でLNG需要の拡大が見込まれるため、今年度内にも事業化を正式決定する。そして年産1,200万トンのLNGプラントを建設する計画だ。現状では、900~1,000万トンの供給先がまとまったと言う。販売先がまとまったことから、投資に踏み切る。アフリカの資源開発に力を入れる三井物産。商社ビジネスもモノから資源への広がりが明確になっている。


★<西広島~宮島口>今月宮島弥山に今月3回登った。参道ではないワイルドな登山道を便って。海に囲まれた自然林を有する弥山山脈はとても魅力的である。南にある駒ケ林、三剣山を縦走すると弥山登山というより、山の縦走を感じる。西広島まで広島電鉄の電車で、各駅停車。横にはJRが走っており、広電の電車を追い抜いていく。JRは止まる駅が少ないのだ。所要時間20分、広電30分。料金はどうか調べてみた。これは広電230円に対し、JRは320円。往復で200円弱違う。なぜこんなに料金格差があるのか知らないが、まあ時間と料金との見合いだな、と感じた。そして、広電は西広島から市内電車への切り替えが自動的に行われるので、広島市の中心部に出るには都合がいいという具合。それぞれに一長一短があるのかねえ。


★<大阪地震>大阪地震は、発声当初の被害は大きくないように見えたのに、その後次々と被害が拡大して。一番大きかったのは交通面であろう。JRの在来線が夜23時まで不通になり、地下鉄も御堂筋線が遅くまで不通となって、新大阪へ移動する人達の足を奪った。

それより、今回の被害の中で最大の話題は小学校の塀が崩れ、下敷きになって亡くなった小学生のことだろう。3年前に安全に問題があると指摘され、高槻市職員がチェックしながら、違法な壁で危険なものだと断定しかかった悔いが残った。


それより都会人に心配を与えたのは『エレベーター』。エレベーターは震度4以上になると、自動的に運転を休止する。今回はその数1万機にのぼったとも。そして、その中で簡単に普及しないエレベーターが100機にものぼったと。マンション15階に住む女性は、『それはもう大変、早く直してほしい』と悲痛な叫びと上げた。仮に東京で同様の地震が起こると、一時的に3万台がストップすると。25階に住む主婦は『もうそんなこと考えられない』と悲鳴を上げた。識者は、単なる休止の再会にはそれほど技術はいらない。系列をこえて相互に協力する体制が必要だ、と語っている。確かに25階でエレベーターがストップすると、通常の生活はできないなあ。タワーマンションの方々、ご愁傷様です。

なお、エレベーターの修復順位は次のようになっているとのこと。
閉じ込めからの救出
病院関係など?
公共性が高い建物
高層住宅・60m以上
一般の建物


★<オリックス戦ホームランの誤審の行方>22日のオックス-ソフトB戦でホームランの誤審があった。延長10回、2死1塁で、ファウルと判定された中村晃が放った右翼ポール際への飛球に対し、工藤監督がリクエストによるリプレー検証を要求した。判定は法塁打に覆り、試合はソフトBが5-3で勝利。激怒し福良監督が試合後に『誰が見てもファウル』と2度に渡る猛抗議を行い、試合後に再検証した審判団がファウルだったと認めた。

友寄審判長は判定が覆った経緯について『試合中と試合後に同じ映像を見たが、リプレー検証のし方が間違っていた。コマ送りのシーンが少しずれていた』と打球が見える状況で映像を止められなかったと説明。


騒動から一夜明け、オリックスが試合続行の要望を出す異例の事態に発展した。友寄審判長たちが神戸を訪れ、湊球団社長、福良監督らに謝罪。2時間に渡る話し合いを終え、オリックス側は誤審があった場面から試合をやり直すことを訴えた。『ルール上はできないだろうが、完全に判定が間違いと認めるなら、特例として検討してほしい。そのくれくらいの重大さ』と語っている。

オリックスによれば、試合続行に関し、1954年6月16日の近鉄-東映戦、ダブルヘッダーの第2試合7回裏、近鉄無死1、2塁の2塁後方への飛球に宣告されたインフィールドフライを巡って紛糾。1時間23分の中断を経て試合は東映が勝ったが、不服とする近鉄が無効試合を提訴。パリーグは無効試合を退ける一方、当該プレーからの試合のやり直しを決定。8月10日に行われた再試合も東映が勝つという結果になっている。行方が見ものだ。リプレーで誤審など、給料を返せ、審判団は、だな。

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