今日の画像は、国内最大のツルの越冬地、鹿児島県出水市の出水平野に飛来した『ナベヅル』、船舶が衝突し断水を起こした『周防大橋の寸断された水道管』と土木女子『濱慶子さん』。そして私の足跡『香港ぁ戮任后C浪偲瓦廼緡気ら香港島のセントラルまで行き、船で九竜に帰りました。右下をクリックすると、大きな画が見られます。
通行の船舶が橋梁の水道管を破壊し、山口県の周防大島全体が水道断水に陥っている。船は、呉付近で発見され、無線塔など一部が破損している。衝突のショックもあたろうに、しらんぷりして逃げている船、確かマルタ船籍とか。これは犯罪だ、厳重に取り締まるべしだ
★★★学生時代、東南アジアに旅行に行き、『人生観が変わった!』と帰ってくる人はたくさんいるが、本当に人生を変えてしまったのが濱慶子さん。
元々大学では土木を専攻していたが、それを仕事にする気はさらさらなく、かといって、他に人生を賭けてやりたいこともなかった。しかし、大学3年の時に訪れたラオスでバスに乗った時、ふと外を見ると、ガードレールもトンネルもない道が続いていて、世界にはこんな国もあるのか、と衝撃を受けたと言う。その時土木を仕事にしよう、と人生の方向が決まった。
帰国後、彼女は希望通りゼネコンに就職したが、作業服を着ていなければ、とても土木職の女性には見えない。
『土木の仕事に就く』と言った時も、周囲には『コンサルや事務員じゃなくて、ゼネコン?』と驚かれた。実際、それまで熊谷組に入社する女性土木技術者は、毎年1人程度だったそうだ。しかし、近年熊谷組では、女性限定の採用説明会を開催するなど、会社を挙げて女性の獲得に乗り出している。
『現場の進捗と一緒に自分も成長出来るのが楽しい。そんな私を見て「自分にも出来る」と思ってもらえると嬉しいし、将来的には「女性でも普通にこの業界で働ける」ことを示せるような、ロールモデルになりたい』、と話す。
彼女の夢は、『途上国の女性技術者を育てること』。この目標に向かって、今日も頑張っている。その心意気やよし、だな。(熊谷組 土木事業本部)
★<新聞は偏っているから面白い>(巨人・阪神『監督解任事件』報知vs.デイリーの“遠慮なき戦い”を読み比べる )
『新聞は偏っているからこそ面白い』。
意外とこの“楽しさ”を知らない方が多いと思う。私がとくに理想的だと思うのが『スポーツ新聞と読者』の関係である。
相手陣営のことは遠慮なしに書く『スポーツ紙』の醍醐味
スポーツ紙によってプロ野球チームの情報量が『堂々と』偏っているのだ。スポーツ報知は巨人、デイリースポーツは阪神。東京中日スポーツはもちろん中日だし、サンケイスポーツはヤクルトが多い。野球ファンは好きなチームの情報が多く載っている新聞をおもに読む。
つまり、お客(読者)は最初から『偏っている』ことを承知で新聞を買うのだ。デイリースポーツに対して『阪神に偏りすぎだ』と怒る人はいないだろう。なので『新聞と読者』という関係ではスポーツ紙はとても健全だと思うのである。そしてそのうえで、巨人ファンなら『デイリー』『東京中日』を、阪神ファンなら『報知』『東京中日』も読めばいいと提唱している。同様に中日ファンも。なぜなら『相手陣営』の新聞なので(遠慮しなくていいから)巨人や阪神の評価が率直に端的に書かれているのだ。ファンならむしろ相手陣営の新聞こそ必読なのではないか?これも情報の取り方の一つだと思う。
たとえば先日発表された巨人・高橋由伸監督の『辞任』。当然だろうがスポーツ報知よりも他紙のほうが内幕をズケズケ書いていた。遠慮がいらないからである。巨人・高橋由伸監督の解任を『報知』以外はどう書いたか?
東京中日スポーツは『事実上の解任劇』(10月4日)。
《もはやなりふり構っていられない。読売本社による勝利至上主義が垣間見える事実上の解任劇だった。》
デイリースポーツは『「配慮なき公表……あまりにも酷だった環境』(10月4日)
これが見事な論評だったので抜粋してみる。
《山口オーナーは『監督一人の責任ではない』とし『分なバックアップができていなかった』と言った。(略)本来、間に入るべきだった鹿取GMは、フォローすることもなかった。》
《そして、CS出場の可能性が残る中という退任公表の時期。最後まで戦う現場に配慮すべきではなかったか。》
《同オーナーが『ジャイアンツの宝』とまで称した指揮官が置かれた環境は、あまりにも酷だったと言えるだろう。》
手厳しい。しかし「相手陣営」だからよく見える分析ともいえる。正直、報知には書きづらいことだろう。巨人ファンはデイリースポーツの論評も読むべきだと思った。
報知は阪神・金本監督解任をどう報じたか?
衝撃は由伸だけではなかった。先週11日には阪神の金本知憲監督が『辞任』。
これはどう読み解けばいいのだろう。いったい何があったのか。知りたい。
面白かったのがスポーツ報知の『記者の目』である。
『金本監督電撃辞任 球団のフォロー無く追い込まれた……記者の目』(10月12日)
記事の冒頭でいきなり、
《形の上では『辞任」』だが、『辞任の流れ』に追い込んだとみられても仕方がない。》
ああ、なんて遠慮がないんだ!
このあとも、
《なぜもっと早く本気で引き留めなかったのか。》
《金本監督への全幅の信頼が揺らぐ中、精神的に追い込まれる様子を放置していた。最後は孤立無援の決断。》
《再建を託して、三顧の礼で迎えられた鉄人が道半ばで虎を去る。》
スポーツ報知は阪神フロントの体質を指摘。阪神ファンなら報知の論評こそ必読だっただろう。
それにしてもこれ、どこかで見たぞ……。
報道が偏っているからこその『魅力』
そう、『由伸辞任』のときとまったく逆なのである。由伸辞任について書いた先ほどのデイリースポーツと比較してほしい。まるで合わせ鏡!
巨人監督の『辞任』の論評はデイリースポーツがグイグイ書いて面白くて、阪神監督の『辞任』はスポーツ報知がえげつなくシビアに書く。お互いに1点ずつとっている感じ。伝統の一戦はここでもおこなわれているのだ。なんとも面白い。
誤解を招かないように一応言っておくと、『応援するチームの不利益な情報を報じていないじゃないかぁ』とか、ましてや『自チームの厳しいことを報じないのはけしからん!』と言っているのではない。スポーツ紙が公平中立を標榜しているならそのツッコミは成り立つが、そもそも偏っているのが魅力なのである。これまで書いてきたように。だからキツい文章を読みたければライバル紙を読めばよいのだ。それはファンの責任なのである。そこまで断言してしまっていいほどスポーツ紙の『偏り』は十分に認められている。(これが在阪スポーツ紙となると『「阪神推し』という前提の中で党派性があるのでこれまた特殊な案件になる。いずれじっくり読み比べたい)
野球場の席のように、いろんな席から試合風景を観ればいい
さてここまで書いて『あれ、そういえば……』と思われた方はいるだろうか。私が今回書いたスポーツ新聞との付き合い方は実は一般紙でも同じなのである。とくに政治方面で考えがある人こそ、自分と反対の論調の新聞を読むことが大事だと思う。相手側の評価で見えてくることもあるからだ。政治的にそこまでハッキリと『推し』がない人は、野球場の席のように、いろんな席から試合風景を観ればいい。それも新聞の楽しみ方だ。新聞好きとしては、新聞週間でこういうことを訴えてほしかったのである。(参考: 文春オンライン)
★<商工中金リストラ>商工中金は、2021年度までの中期経営計画を発表した。職員約3,900人の1割以上に当たる400人程度を削減し、大都市圏の17店舗を対象に統合や機能縮小を行う。不正の温床となった国の制度融資「危機対応融資」は、残高を17年度と比べ約8割減と抜本的に見直す。経営体制を立て直すとともに、完全民営化に向けて収益力の強化を目指す。
関根正裕社長は、東京都内で記者会見し『中小企業のための金融機関という本来の姿に原点回帰する』と述べた。計画は経営を監視する経済産業省の第三者委員会が承認した。人員削減は、定年退職などの自然減を中心に実現させる。
受難『商工中金』だねえ。安定した銀行の中でも、ひときわ安定感のある商工中金。今やトカゲのしっぽ切になっているんねえ。行員が可哀想だ。あのパナソニックが2万8千人のクビを切ったときは驚いたねえ。その結果、電機は右へ習えのリストラ。辞めて、韓国企業へ転職した優秀者も。なんせ年俸3千万円だったのだから。そして、スマホもテレビも首位の座は韓国企業のものとなった。はてさて銀行員は韓国からお誘いがあるかしらねえ。
★<テイラー・スウィフト、反トランプ呼びかけ>米国の女性歌手テイラー・スウィフトが7日、1億1千万人以上のフォロワーを持つ自身のインスタグラムで、来月の中間選挙での投票を呼びかけ、民主党候補の支持を表明した。「Shake It Off」などの大ヒット曲で知られる歌姫の突然の政治的発言に、保守派や共和党に動揺が広がっている。
インスタグラムへの投稿文(抜粋)
11月6日の次期中間選挙について書きます。私はテネシー州で投票するつもりです。これまでは自分の政治的意見を表明するのは気が進みませんでしたが、ここ2年間で私の人生にもこの世界にも色々なことが起き、気持ちが大きく変わりました。(略)私はLGBTQの権利のための闘いを信じ、性的指向やジェンダーに基づく差別は、いかなるものも間違っていると信じます。(略)肌の色やジェンダーや誰を愛するかとは関係なく、すべてのアメリカ人の尊厳のために闘う意志のない人には投票できません。テネシー州の上院議員候補はマーシャ・ブラックバーンという女性です。(略)できるだけ女性に投票してきましたが、ブラックバーンは支持できません。議会での彼女の投票記録にはゾッとします。男女の賃金平等に反対。女性への暴力禁止法の改正に反対。ビジネス上で、ゲイカップルへのサービスを拒否する権利はあると彼女は考え、ゲイカップルに結婚する権利はないと考えています。これは私の地元、テネシー州の価値観ではありません。私は上院はフィル・ブレデセン、下院はジム・クーパーに投票します。(略)まずは登録しましょう。テネシー州の登録最終日は10月9日です。(略)
★<大東宅建の労働の闇(下)>長時間の違法残業が多いと言われる不動産業界。『大手』であれば、まさかないだろう。そう思って正社員として入社した20代の男性は、東証一部上場の『大東宅建』に裏切られた。
『いい部屋ネット』のキャッチフレーズで建設業を営む『大東宅建』は、賃貸住宅管理戸数で業界トップと言われる。自社で建設したアパート居室をオーナーから借り上げて一括管理し、一定の収益を保証するという『賃貸経営受託システム』で業績を伸ばした。しかし、広告塔の『中井貴一さん』のイメージでこの会社をとらえるのは間違っているようだ。
神奈川労働局・川崎北労働基準監督署は6月4日付けで、大東宅建川崎西支店に対し、労働基準法32条違反=違法な時間外労働、同37条違反=残業代不払い、があったとして『是正勧告』を出した。大東宅建への行政指導を求めて労基署に申告したのは、2017年12月までこの支店で働いていた神奈川県在住の20代の男性と、この男性が加入した『ブラック企業ユニオン』だ。
若者が悪質な企業によって使いつぶされることのない社会を目指し、14年に発足した『ブラック企業ユニオン』は、より広い分野の相談と問題解決を図ろうと、15年春から『総合サポートユニオン』に名称を変更。労基署からの是正勧告の内容は、大東宅建に対して残業不払い分9万9,684円を男性に支払えと言うものだが、記者会見でこの男性が語った大東宅建の労働環境の実態は驚くべきものだった。
男性が大東宅建に入社したのは、17年6月7日。それまで正社員として勤めた経験がなかったが、面接時、支店長に『土日は基本休み』『普通に働けば契約は取れる』『年収1,000万円も夢じゃない』などと言われ、一部上場企業の『建築営業』職に期待を膨らませた。
だが、川崎西支店に配属されるとすぐに、こんな話をされた。『この支店は昨年2016年春頃に労基署から指導か勧告を受けているから、週1回は休めるよ。他の支店はもっとひどいんだから』と。男性によれば、大東宅建の『雇入通知書』によれば、『始業9時、就業17時30分』となっていたが、実際は午前8時30分に出社したと。9時になるとラジオ体操をし、1人ずつその月の目標達成の数値を大声で叫び、その後、課長の運転する車に5、6人乗って『初訪』に出かける。
地図の指定場所に1人ずつ下ろされ、『大きい家のインターホン』を鳴らして営業訪問。午後は1人1台の車があてがわれ、午前中に訪問したうち、話を来てくれそうな家を『再訪』する。17時30分まで1日10軒から15軒を訪問。その後『夜訪』といって昼間に話の出来なかったお宅に出向く。冬は19時30分、夏は20時までが定められた残業時間で、その時間が来ると課長に電話をし、1日の成果を報告する。『成果がないならもう1軒回ってこい』などと言われ、『帰っていいよ』と言われるまで訪問を続ける。その結果、男性は多い月で100時間の長時間労働を強いられた。過労死基準とされる80時間をはるかに超える。しかも、法定労働時間をオーバーすると、記録の改ざんも指示されたと言う。
それに残業だけではなかった。『毎週のように、土日のどちらかは出勤。直前に出勤を命じられ、プライベートの予定を犠牲にさせられたことが何度かあった。休日の朝9時頃に上司から突然電話があり、今からお前の家に行くからという電話が入り、強引に営業に連れていかれたこともある』と。
3ヵ月の試用期間を終え、秋になると、男性と同じ時期に入社した10人ほどがみな止めてしまった。1年前に入社した先輩達もいなくなった。本社での新人研修でも、6月に120人ほどいた新入社員は11月末の研修では30人くらいまで減っていた。『1年で9割は辞める』という噂は本当だったんだと、男性は思った。
自分では営業職に向いていると思っていた男性だが、ここまで契約は一つも取れていなかった。『契約の取れていない社員は「無実績者」と言う扱いを受ける。毎月初めの会議で、「私は○○ヵ月、無実績です。理由は○○だからです」など大声で謝罪スピーチをさせられる。結局、私は在職中、一つも契約を取れなかったが、先輩達も誰一人取れていなかった』。
12月になり男性は退職を申し出ると、逆に恫喝された。『オレには人事権がないからオレに言うな』『3月末まで続けろ』『転職活動も許さない』などと課長から言われた揚げ句、『こんな辞め方をしたと次の会社に言うぞ』と脅迫まがいの嫌がらせも受けた。
会社は、『違法性はない』『改善する必要もない』と、団体交渉の場で開き直っていたが、川崎北労基署から是正勧告が出されると、違法な時間外労働を認め、労基署の指摘した残業代不払いも認める形で、男性に所定の金額を振り込んだ。
男性は、『辛くて辞めたいと思った時も、大企業が間違ったことをやっているとは全く思わなかった。また、辞めたいと思った時、どこに相談していいのか分からなかった。同じ悩みを持っている人は多いと思う。困っている人の力になりたい』。ブラック企業ユニオンの執行委員は『この男性のケースは、大東宅建という会社全体の問題で、かつ業界の問題でもある。過大なノルマや残業不払いがまん延している業界の働き方を改善する一歩になれば』と話す。真っ黒い体質の『大東宅建』ではある。(参考:週間金曜日)