今日の画像は、今治造船丸亀工場で建造された、コンテナ船としては世界最大級の全長約400m、総トン数約22万トンの『エバージェントル号』のメガコンテナ船。日本の港では接岸できる施設はないそうです。すごいですねええ。そして、冬の花『ユリオプデージー』『アリッサム』『ストック』です。春へのリリース花ですねえ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。
★★★北九州沖15キロの場所に設置された『洋上風力発電装置』。その土台となる浮体構造物は、造船業から撤退した日立造船が堺工場内のドックで製作した。洋上風力は風だけでなく波の動きや潮流なども考慮して設置する必要がある。『浮体構造物を設計する技術者が残っているのが当社の強味』と話す。
鉄板の溶接や切断、加工―。造船にはあらゆるものづくりの基礎となる技術が多い。海上で波の動きなどを考慮しながら前に進む船舶の設計には長年の経験が詰まっている。造船の技術は新たなインフラづくりに生かされている。
『人手をかけずに誰でも多くの種類の野菜を栽培出来る』。船舶ポンプや油分離器を製造する兵庫県の『兵神機械工業』はこう話す。この会社は航海で発生する油まじりの廃液を浄化して船外に排出する装置の技術を応用し、水耕栽培施設の製造・販売を手掛ける。
ベビーリーフや小松菜など野菜の栽培に必要な養液や温度、太陽光を自動で調節する機器に加え、ビニールハウスの設置まで担う。『流体の制御技術は得意。それで水耕栽培事業に簡単に参入出来た』と振り返る。そしてこの技術を再び船舶向けに応用する。波の振動を受けても養液などが漏れない船舶用の水耕栽培装置を発売する。船員に『良質な食料』の提供を義務づける国際条約が発効し、外航船の運航会社から船上で野菜を育てたいとの要望に対応した。
川崎重工業は船や潜水艦の建造で培った技術をベースに、自律型無人潜水機AUVの開発に取り組む。AUVは自動で潜水・探索する機器で、海洋開発に関わるエネルギー企業などの注目を集める。海中に設置した充電ステーションと接続する仕組みは潜水艦から乗務員を救助する『深海救助艇』の技術などを活用し、2020年度中の商用化を目指す。
身近なところでも造船技術が使用されている。その一つが大阪・梅田の商業施設『HEP FIVE』の屋上に設置された観覧車。手掛けたのは、造船業を主力とするサノヤスHD傘下のサノヤス・ライド。当時ビルの上の観覧車は国内初だった。一般的な観覧車に比べて強度や耐震性が求められ、見た目の良さも要求される難しさがあったと言う。サノヤス・ライドは今や国内シェアを二分する存在にまで成長。『造船技術を生かして他にはない商品を作れるようになり、他社と差別化が図れた』とも。
アサヒビール本社屋上に置かれた金色のオブジェも実は川崎重工の造船部が製作した。受注したのは陸上の構造物を手掛ける鉄構事業部だったが、曲線が多い構造物のため『船首部分の設計・製造技術が生かせる』と造船部門が引き受けることになった。オブジェは建物の上に置くため、重量に制限があり厚い板は使えない。鉄を熱したり冷ましたりして変形させる『ぎょう鉄』は板が薄くなるほど難しくなる。『設計も製作もかなり難易度が高かった』とオブジェを手かげた川崎マリンエンジニアリングは話す。
西日本が育んだ造船技術が、ものづくりのイノベーションを生みだし、新たな産業を創出する原動力になっている。
造船、死語のように思われる人も多かろうが、日本は島国。船の便なくしては生活も産業も成り立たない。その船を造る技術が、まだまだ生きている日本。素晴らしいと思うねえ。
★★<中高一貫校、高まる期待>中学と高校の計6年間で一体的な教育をする『中高一貫教育』を旗印に、広島県内で4月、新たに公私立の中学校3校が出来る。大学への進学実績が高い中高一貫校を中心に、もともと中学校からの受験熱が高い土地柄。2000年度に始まる新しい大学入試を見据えて、英語や体験学習など体系的な教育が期待を集める。
『広島国際学院』は、広島県海田町の広島国際学院高の敷地内に中学校を併設し、中高一貫化を図る。男女共学で定員は1学年80人。大学入試改革に対応出来る『グローバル教養人』の育成を掲げている。入試倍率は2.9倍。長男が受験した父親は『学力だけでなく、総合的な力が身につきそうなカリキュラムに、親子で引かれた。学費は公立中よりかさむが、学習塾の費用を考えれば大きな差はない』と話す。
中学校の3年間、公立中と比べて英語で1.7倍、数学で1.6倍の授業時間を確保する。学校近くで用意した水田での米作りを通じて科学の仕組みや経営の手法を探求するなど、論理的に考える力や創造性の育成を図る。高校2年までの5年間で、中学と高校の学びを終了。高校3年生では大学入試対策に集中する。森崎校長は『これからの国際社会で問われる力は、しっかりと時間をかけなければ培えない。6年間、一貫した教育が出来るのは大きな強味だ』と強調する。
広島県内で開校するのは、その他に全寮制の『広島叡智学院中学』と、三次高校に併設する『三次中学』がある。2校はいずれも県立で、県教委が開校準備を進める。
広島叡智学園は、最新の情報通信技術を活用した授業や、海外への大学への進学資格が得られる点を売りにする。入試は定員40人に対し、9.3倍の372人が受験した。『未来の社会を形成する人材育成』と掲げる三次中学の入試には、80人の定員に対し1.8倍の145人が挑んだ。
14年度に開校した『広島市立広島中等教育学校』は『将来のグローバルリーダー』の養成を謳う。英語を母国語とする教員の指導や、異学年でボランティア活動などをカリキュラムに組み込む。19年度入試では、120人の定員に対して、過去最多の545人が志願した。
識者は『公立校の増加が、受験戦争の低年齢化に拍車をかけることのないよう、不断に注意を払う必要がある』と指摘する。
まあ、世の中様々。少子化の中生徒獲得競争は、ますます熱を帯びていくだろうなあ。拙者としては、この中では、『叡智学院』にとても魅力をかじるねえ。もし、私がこの年齢であったなら、迷わず叡智を受験する。そして合格する。
★★<次世代『空気電池』実用化前倒し>究極の電池と言われる『空気電池』の最大の課題である寿命を大幅に向上させる技術が相次いで開発された。富士通系電子部品メーカーのFDKは水素を使う特殊なタイプで3年後の実用化にメドをつけた。NTTは本命候補のリチウムを使うタイプで長寿命の電池を試作した。あらゆるモノがネットに繋がるIoTの時代では、高性能電池の必要が高まる。実用化時期が大幅に前倒しされて2020年代になる可能性が高く、開発競争に弾みがつきそうだ。
軽さという特徴を生かし、空飛ぶ自動車や動き回るロボット、健康状態を把握するセンサーなどへの搭載も視野に入る。様々な機器がデータを集める必要性が高まり、空気電池のような軽くて高性能な電池の需要が高まりそうだ。太陽光など再生可能エネルギーで余った電力を貯蔵するシステムが普及すれば、CO2の大幅な輩出削減が見込まれる。
リチウムイオン電池の登場でモバイル機器が普及し、IT革命を支えた。性能は向上し、自動車の電動化でも重要部品だ。しかし、技術的な限界が近づいており、燃えやすいという欠点もある。空気電池は次世代技術の有力候補の一つで、空気中の酸素を取り込んで化学反応することで電気を生み出す。酸素は無尽蔵に供給されるため、理論上は電気を蓄えられる量がリチウムイオン電池の5~10倍に達する。
プラスとマイナスのうちプラス側が金属から酸素に代わるため、各段に軽くなり、材料コストも抑えられる。現状では、すぐに性能が低下してしまい、実用化への大きな課題となっていた。
FDKが開発した空気電池は水素を酸素と化学反応させて電気を作る。ハイブリット車などに使われているニッケル水素電池の構造を生かし、ニッケルを浸かる正極を酸素に置き換えた。貴金属のルテニウムを主成分とする微粒子を付け、反応を進みやすくした。充電と放電を500回繰り返しても、性能の低下は1割以下だった。再生エネの電力貯蔵向けなら、10年ほど使えると見ている。開発した電池は酸素からCO2や不純物を取り除く装置が要る。こうした付属部を含めても、コストはリチウムイオン電池より安くなると言う。FDKでは『性能は今よりも2~3倍向上出来る』と見る。
NTTは負極にリチウムを使うリチウム空気電池で、充電や放電を100回繰り返しても性能が落ちないことを確かめた。マンガンを主成分とする化合物を混ぜたのがポイントで、充電や放電に必要な化学反応を進める動きがある。従来は数回で劣化していた。
次世代電池の開発競争では、安全で充電時間が短い全固定電池が実用化間近だと言われる。空気電池は高速充電や寿命では劣るものの、軽く、電池としての潜在的な能力は上回る。トヨタ自動車は全固定電池を搭載したEVの実用化を急ぐ一方で、空気電池の研究開発にも取り組んでいる。他の候補も含め、それぞれの強味を生かした分野で普及することになりそうだ。
★★<戊辰戦争『悩める大藩仙台』>1868年4月20日。奥羽列藩同盟による会津藩救済の嘆願を却下した黒幕と見られた奥羽鎮撫総督府の下参謀『世良修蔵』が暗殺された。きっかけは同僚の大山格之助(薩摩藩)に宛てた世良の密書が、福島藩を通じて仙台藩に漏れたことだった。『嘆願を認めれば奥羽はいずれ朝廷のためにならない存在となる。奥羽は皆敵と見て逆襲の大策を講じよう』などと書いてあった。
姉歯武之進ら仙台藩士と福島藩士計十数人が深夜、福島の旅籠『金沢屋』に滞在していた世良の寝込みを襲撃。重傷を負った世良は尋問後、阿武隈川のほとりで斬首された。傍若無人に振る舞った世良は東北では悪評が高い。後年白石市に改装された世良の墓は、碑文から『為賊』の2文字が何者かに削り取られた跡がある。世良を斬ったのは賊にあらず、との反感が理由とされる。
世良は騎兵隊出身の優秀な人物だったとの評価もある。なぜ、奥羽を侮辱するような態度を取ったのか。菩提寺の中野住職は『手勢わずか数百人の総督府が、大藩仙台を動かすには官軍の威光で虚勢を張るしかなかったのではないか。周りに味方もおらず、心細さ、焦りもあっただろう』と推察する。
福島市編纂室の守谷早苗さんは何としても戦争を仕掛けたい新政府の意向が背景にあったと見る。『世良の役割は奥羽諸藩を挑発することだった。薩摩藩が江戸で騒乱を起こし、幕府に鳥羽・伏見を開戦させたのと同じやり方』と語る。
怒りにまかせた殺害か、あるいは和平の障害を排除するための計画的暗殺か。見方は諸説ある。世良がどのような男であれ、新政府の正史を惨殺したのは宣戦布告に等しい。列藩同盟は戦争への後戻り出来ない道を自ら歩み出してしまったのだ。
この暗殺を描いた小説を読んだ記憶がある。東北の人達の怒りが、世良に集中され、暗殺に至る。まあ、維新はそう簡単にはいかなかったのだろうなあ。それにしても時代に遅れていた東北の諸藩だったのだなあ。
★★<福島原発事故処理に最大81兆円 民間試算、経産省上回る>東京電力福島第1原発の事故処理費用は総額35兆~81兆円になるとの新たな試算を、民間シンクタンク『日本経済研究センター』がまとめた。溶け落ちた核燃料(デブリ)や汚染水の扱いによって3通りの金額を算出したが、いずれも経済産業省が2016年12月に公表した22兆円を上回った。
最大の81兆円としたのは、汚染水から全ての放射性物質を除去できると仮定し、海など環境に放出しない場合。デブリ取り出しも含めた廃炉・汚染水処理に51兆円(経産省試算は8兆円)、賠償に10兆円(同8兆円)、除染に20兆円(同6兆円)が必要とした。
東電はどこまで負担するのかえ。安全、安全と言いながら、無過失責任を認めようとしない。こまった反社会的な企業だ、東電は。未だに、移転先で生活苦にあえいでいる被害者がおられる。彼らに同情、この上なし。真っ黒企業東電なり、だな。
★★<村上農園、国内最大の『発芽工場』建設>広島市佐伯区に本拠を置くスプラウト生産の『村上農園』は、この度宮城県の大郷町に新工場を建設する。稼働は2020年中を目指す。村上農園の国内の工場は、沖縄県の関連会社を含めて10カ所となる。
大郷町の生産施設が完成すれば、業界で国内最大の規模となる。豆苗やブロッコリースプラウト、カイワレ大根などを作り、年間生産能力は3,350万パック。正社員5人と、パート40人の採用を見込む。
現在東北には、主に関東で生産した商品を運び、販売している。新工場の稼働で、より新鮮でコストの低い商品の提供が可能になる。
村上農園は、主力の豆苗とブロッコリースーパープラウトの好調を受けて売上を伸ばし、18年12月期に100億円を初めて突破した。次なる目標、売上200億円に向け、業容拡大を図る。
広島からまた新しい100億円企業が誕生したんだねえ。一口に100億円の売上と言うが、メーカー系で独自商品を育て、100億円の売上を立てるには相当の努力が必要だ。ご立派、村上農園だ。