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『政と官、ゆがむ統治Ⅰ 忖度の引き金』

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今日の画像は、大きな被害をもたらした北海道地震厚真町の土砂崩れの現場、そして町内のほとんどの山々が土砂崩れに遭った風景、札幌市内で屋根が完全にずり落ちた安平町の喫茶店、液状化現象札幌市清田区の被害状況。そして私の足跡、フリュッセル・グランプラス路地裏の『小便小僧界隈』です。大人気小便小僧に反し、別の場所にある『小便少女』は人気薄でした。やはり長い歴史が小便小僧を人気化しているのでしょう。団体さんは必ずここに寄るようで、ワッフルの店など、小学生が独占していました。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

厚真町の山崩れ、最初は人家が埋もれた映像が報道されましたが、その後山間部の映像が映るにつれ、山肌がことごとく剥がれ、地震の大きさ、被害の甚大さを感じた。清田区の液状化被害もびっくりだったねえ。被災された方々にお見舞い申し上げます。

それにしても、西日本大豪雨、台風21号による近畿地区の大災害、そして今回の北海道大地震。ひょっとして、安倍首相は呪われているのではないかえ、傲慢と独断の嘘つきの政治に天の神様から。首相を交代したら、日本から災害が逃げていくのではないか、な。(笑)


★★★政と官の関係に不信が集まっている。この20年、日本は省益優先で縦割りだった行政機構を変え、政治主導の実現にひたすら走って来た。行き着いた先で今目にしているのは何か。財務省による公文書の改ざんなど、統治のゆがみだ。『首相官邸への忖度』が囁かれるが、真実は見えない。

学校法人『森友学園』への国有地売却をめぐり、財務省が国会に提出する文書を改ざんした。20年前の1998年、旧大蔵省が起こした『接待汚職』以来だ。財務省は調査報告書を公表したが、改ざんの理由は明示しなかった。それでも省内では、ある一文が話題を呼んだ。『首相の答弁以降、総務課長から首相夫人の名前が入った書類の存否に確認がなされた』という部分だ。

『答弁』とは、あの阿倍首相が『私や妻が売買や認可に関わっていれば、首相も国会議員も辞める』と国会で吠えたもの。財務次官経験者は、『忖度があったと示せば政権を潰しかねない。一方、将来「忖度した」と証言すれば財務省が指弾される』と語る。因果関係を示さず、ただ時系列的に出来事を並べる。そこにあるのは政治への配慮と官の組織防衛。国民は不在だ。


財務省の前身・大蔵省はかつて大きな影響力を誇った。今、力を持つ官僚は、官邸を支える首相秘書官や事務の官房副長官、副長官補、補佐官達だ。最近は『官邸官僚』と言われている。12年の政権交代から5年半。政務を含む首相秘書官6人中5人、事務の官房副長官は不動だ。首相にとっては以心伝心の官僚は頼もしいが、外から見れば長く首相の名代を務める権力者だ。経済官庁幹部の一人は、官邸官僚から『もっと首相との「シンクロ率」を高めて考え直してみろ』と叱責された経験を明かす。政策の中身より、首相の意向に沿うよう求められたことに強い違和感を覚えたと言う。

ある首相経験者は『自分をよく理解する官僚を側に置くのは当然』と話す。迅速に政治判断を下すには、官邸官僚は不可欠だと。だが、バランスが必要だ。福田元首相は『組織を持つ人の側に長くいると、その人自身が権力を持っていると錯覚してしまう』と、長期政権下の官邸主導に負の側面があると指摘する。

官邸官僚の多くは内閣府の所属だ。強い官邸主導では、政治や政策の森羅万象に関われるようにも見れる。にも関わらず、彼らが国会で説明することはほとんどない。政策研究大学大学院の竹中教授は『政策決定過程がブラックボックス化している』と指摘する。日本と同じ議員内閣制の英国では閣僚が認めない限り、官僚は与野党議員と接触出来ない。大統領制の米国では、大統領が官僚と一体で政策を進めるが、政権交代すれば官僚は大幅に入れ替わる。日本は一体どんな形で、官邸官僚の中立性と清潔さを保とうとするのだろうか。大きな課題である。


★<簡易宿泊所、5年で3倍>訪日客の増加を受け、カプセルホテルなどの『簡易宿所』が急増している。東京23区と全国20の政令指定都市の施設数を調べたら、4,342カ所と、5年前の3倍近くに増えていた。これまでホテルや旅館よりも規制がゆるく、6月に解禁された『民泊』と違って通年営業も可能なためだ。

簡易宿所はほかに、ベッドがずらりと並ぶ相部屋タイプや、ユースホステル、ペンション、山小屋などがある。旅館業法は『宿泊する場所を多人数で共用する』宿泊施設と定め、営む場合は自治体の営業許可が必要だ。この簡易宿所の急増は、『ホテルや旅館より、簡易宿所の方が営業許可を取りやすい』のが一因だ。スプリンクラーの設置といった防災の基準は基本的に一緒だが、今年6月までは、ホテルと旅館は客室数がそれぞれ19室、5室以上と定められ、部屋面積やトイレの退部など、簡易宿所と比べて規定が厳しかった。

6月15日に施行された『住宅宿泊事業法』(民泊新法)で、民泊の営業許可日数が年180日に制限されることになっていた影響もある。年中営業出来る簡易宿所でやりたい人が多いということだ。


5月下旬、東京豊島区のJR目白駅から徒歩数分の雑居ビル2階に、簡易宿所『bnb+』がオープンした。中にはカーテンがかかる寝台の空間が20室、2段重ねで並ぶ。客の6割が外国人だ。運営会社『大和人ヤマトンチュー』の高志代表は2016年9月、訪日客の受け皿として簡易宿所に目をつけた。都内と奈良市内に計14施設を持つ。

不動産会社『宅都HD』(大阪)は、5月、賃貸マンションにする予定だった地上9階建てのビルを丸ごと、全13室の簡易宿所に変えた。キッチンや浴室に加え、長期滞在客向けに洗濯機なども置く。マンションでは1部屋当たり月十数万円の収入だが、簡易宿所として1泊平均1万6,500円、稼働率8割で運営すれば、月40万円ほどの収入が見込める。需要次第では再び賃貸マンションにも戻せる。京都や東京にも展開する方針だ。

ただ、規制緩和で簡易宿所のメリットは減っている。6月の改正旅館法の施行で、旅館とホテルは部屋数やトイレなどでの細かい規制はなくなった。一般的に旅館・ホテルは許可を取りやすくなり、簡易宿所がこれまでのように伸びるかは不透明な状況になってはいる。それだけに簡易宿所が持つ独自性、大浴場や交流スペースの存在などが大事になってくる、と専門家は見る。宿泊所、様々だなあ。


★<存在感が増す企業の街梅田>大阪梅田が起業の街として存在感を高めつつある。『東京に比べ起業家が少ない』と言われてきた関西だが、近年は行政の支援などを背景に企業できる拠点が増加。東京より低コストで企業出来、利便性の高い中心部に住みながら、大手企業や投資家と近距離で交流出来る『安・近・短』の魅力が起業家を引き付ける。創業初期の企業や上場組が集まる雑多さも特徴だ。

梅田に今年5月に開業した起業家支援オフィス『オギャーズ梅田』。IT関連スタートアップなど20社が入居する。入居する藤本さん(34)は大手旅行会社から独立し、関西で急増する訪日客に特化した旅行企画会社を立ち上げたばかり。大阪市内に家族と住み、『家庭と両立しながら活動しやすい』と話す。

このオフィスを運営する『ツクリエ』の鈴木社長(49)が梅田を選んだ理由は、『大手企業が集まり、起業家と近い距離で連携しやすい』点だ。もともと大企業が集まる梅田には近年、地元大学の都市型キャンパスが相次ぎ進出。起業支援や産学官の連携が進みやすい。大阪で起業したスタートアップも梅田に引き寄せられる。


代表格が17年に市内から梅田に移転してきた『さくらインターネット』。田中社長(40)は、『関西は東京より起業家と大企業の経営層との距離が近い』と話す。大阪の玄関口梅田なら、地元以外に東京の企業や投資家も呼べる。1カ所で交流出来、起業家も円滑に相談や連携をしやすい。

大阪市は13年に梅田に起業支援などの拠点を開設し、年間200回を目標にイベントを開催。16年に始めた起業家支援プログラムは当初、3年で1億2千万円の資金調達を見込んでいたが、2年で30社、30億円と想定を大幅に上回った。こうした中、阪急電鉄やJR西日本、パナソニックなど地元の大企業もスタートアップへの投資を強化している。ただ、関西は大企業が多いのに、東京のようなメガベンチャーが生まれていない、と危惧する向きもある。

しかし、世の中あげてスタートアップ、起業の時代になってきたねえ。若者が企業に入り、一生務めるという意識が薄れ、自分が主役の人生を送りたいと考える若者達が増えたのだろう。いいことだ。


★<ミラーレスが一眼レフを超える>デジタルカメラの主役が一眼レフからミラーレスに代わりつつある。今年上半期のレンズ交換式デジカメの国内出荷台数で、ミラーレスが初めてトップに立った。小型軽量化に加え、撮影性能の向上が人気に拍車を掛けている。

業界団体の集計によると、1~6月の国内出荷台数は、一眼レフが前年同期比24.9%減の24万6,150台だったのに対し、ミラーレスは9.1%増の29万2,269台。単月でミラーレスが上回ったこともあるが、半期ベースでの逆転は初めてと言う。7月もミラーレスが上回り、好調が続く見通しだ。

人気のポイントは小型で持ち運びが便利なだけでなく、スマホに比べて凝った写真が撮れる点も人気の理由だ。インターネット交流サイトSNSに載せる写真の画質にこだわりたい女性らのニーズにうまく合致したとの見方もある。3年ぶりにミラーレスの新製品を出すニコンは、今月初めに東京都内で販売促進イベントを開催。参加した32歳の主婦は、『シャッター音を消せるため、寝ているペットを起こさずに撮れる』と興味津々。カメラ歴40年超の会社員男性(56)は『最新モデルはオートフォーカスなどの機能面が良くなった』と話している。


キャノンも、大型センサーを搭載したフルサイズ・ミラーレス『EOS R』を発売すると発表。ソニー、ニコン、キャノンの3社によるフルサイズ・ミラーレス競争がスタートを切った。

ミラーレスでは、パナ、オリンパスが先行したが、ソニーがフル画像ミラーレスを発売し人気に拍車をかけ、キャノニコの人気を奪っている。ソニーは企業業績のV字型回復に合わせ、ミラーレスの販売に拍車をかけている。

私は、6年前からミラーレスを使っている。山歩きにカメラを持つとなると、一眼レフは重過ぎる。今はオリンパスのOM-D E-M1を。軽くて、持ち運び、そして写り抜群だ。フルサイズイチデジが話題になるが、普通の人が、フルサイズで撮って、全紙に引き延ばすことなど絶対にない。私などせいぜい4つ切りだ。そんなのにフルサイズにこだわって、重く、高い機材とレンズを使用する気にはならない、な。


★<知ってますか、シリーズ 阿刀田高>40年ほど前に『ギリシャ神話を知っていますか』を書いて好評を得た。ギリシャ神話をやさしく解説したエッセイである。その後、同じように『旧約聖書を知っていますか』や『新約聖書を知っていますか』を上梓し、古典を私なりにやさしくダイジェストする趣向が私の定番となった。続けているうちに文筆家として、これも大切な仕事と考えるようになった。

もともと図書館員であった私は、エンサイクロペディスト、つまり百科事典のようにそう深くはないが、一通り何でも眼を通す半可通であり、こういう仕事には向いていただろう。昨今は源氏物語にも挑戦し、夏目漱石にも触れた。いつも心がけていることは、何か一つくらい私がそれをダイジェストすることのオリジナリティを示すこと。何故私なのか、という視点を持つことだった。『源氏者ガラリ』なんて、すでに多くの人が解説を著している。私としては、小説の実作者として、この物語を20~21世紀の、いわば小説の黄金時代のものさしで眺め直すこと、それが心がけた点であった。


昨今の仕事としてカルチャー・センター『慶応丸の内シティキャンパス』の講師を務めているが、これも今述べた古典のダイジェストが始まりだった。主宰者が、『日本人は聖書の知識が薄い。海外と交際する時、これは絶対必要だ』と考え、宗教を離れて文化としてキリスト教を知る必要性を感じたらしい。私に白羽の矢が立ったのは嬉しかった。旧約・新約と、私なりの知識を披露したが、そのうちに『本職の小説について、何かお話を』と勧められ、内外の面白い小説をテーマに十数人の聴講者と共に話し合うようになった。読書会と言えば分かりやすい。が、このセンターには丸の内界隈で働く現役のサラリーマン諸氏の受講が多く、すこぶる熱心である。

小説なんてこれまであまり繁くは読んでない諸氏が、『こんなに面白いものなんですか』と楽しむのを見て小説の実作者として眼から鱗の落ちる驚きと共に喜びを得ている。私は稲門の出身だが、この文化教室については、『慶応さん、やりますね』なのである。(参考: 阿刀田高著『私の履歴書』)


★<フェラーリ51台浸水、全損>台風21号はいたる所に大きな傷跡を残したが、神戸アイランドにある『フェラーリ』の正規販売店で、フェラーリ51台が海水に浸って全損の被害となった。被害額は十数億円。この店では、当時新車と中古車計53台のフェラーリを保管。台風の接近に伴い、入り口をブルーシートや土嚢で覆うなどの対策を施したが、高潮で店内は1mの高さまで浸水。2台を除く51台が水没した。海水がエンジン内部に入り込むなどの被害を受けており、今後全て廃車となる予定。中には購入済みの車も含まれており、保険を適用しながら対応していくと言う。西宮の中古車店で100台の展示車が燃えるとか、異常な事件があちこちで見られる、台風21号の被害ではある。


★<北海道泊原発、予備発電機起動す>東日本大震災では、東電の福島原発で予備電機が軌道せず、原発の爆発という最大の事故が起こった。今でも福島県はこの事故に苦しめられている。が、東電は『予期せぬ大津波のせい』だと逃げの一手。今回北海道地震では、北電の泊原発が外部電力供給が止まったとたん、予備のディーゼルエンジンが起動し、なんら問題を起こさなかった。原発の安全はこうでなくてはいけない。東電よ、北電の正しいメンテナンスを見て、大いに懺悔したまえ。君たちは『無過失責任の刑』を受ける立場にあるのだぞ。

『政と官、ゆがむ統治Ⅱ 人事権行使、慎重に』

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今日の画像は、見事なり全米オープン決勝に初進出した大坂なおみとバインコーチ、100円ショップで見つけた『スイッチ付きコンセント』と、グラン・プラス裏の『チョコレート屋の店先』です。もうチョコレート好きにはたまらない、ベルギーチョコの店がいっぱいです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

外付けHD、3TBを入れたが、HDにスイッチがついておらず常時付けっぱなしのもの。恐らく消費電力も極少、発熱も押さえてあるのだろうが、私はこのHDはバックアップ用であり、普段はPCのHDを利用している。よって常時付けているのがウザイ。何か良い方法はと、考え、コンセントにスイッチがついたやつを利用しようと、早速アマゾンで検索。最安値175円、送料600円と。こんなのありか、などと思案。ひょっとして100円ショップにあるのでは、と気付き、外出ついでに覗くとありましたねえ、100円でスイッチ付きのコンセントが。本当に100円ショップって役に立つ。こんな店がスイスなんかに進出したら大繁盛だろう、とふと思った。それほど何でも高いスイスなのである。


★★★緩みやゆがみが目立つ『政と官』の関係をどう立て直すべきか。福田元首相はこう話す。

どの世界でも組織を持つ人の側に長くいると、その人自身が権力を持っていると錯覚してしまう。官僚のポストを1、2年で代えるのは何故か。広い分野を勉強するだけではない。権力は持つが、責任を取らない人間がそのポストに長くいれば問題だ。長期政権の弊害は気をつけないと次第に末端にまで浸透してくる。米国は大統領が4年間の任期で職務を遂行するのにベストの布陣を自身で決める。政治家が口を出すのは局長以上の幹部職員だけだ。大統領は人事に介入するが、その責任の全ては大統領にある。そこが昨今の日本との違いだろう。

1995年1月の阪神大震災で、村山首相はその時の内閣制度のためトップダウンで機敏な対応が出来なかった。その反省が橋本首相の行政改革に繋がった。改革後は首相に閣議での発言権を与え、省庁横断の政策を関係行政機関に指示することを可能にした。従来通り縦割り・ボトムアップの行政では出来なかった政策が出来るようになった。しかし、この手法を使い過ぎると首相の方針で何でも決まってしまう。今の官邸は広範な問題を扱うようになったので、スタッフの数も大規模になって首相は多忙になり、目が行き届かなくなっているのではないか。

首相と官僚との関係では、リーダーは何でも知っている訳ではなく、その日、その場で勉強している。謙虚な気持でなければ務まらない。最近の官僚は官邸に行って上からの指示を仰ぐような気持でいるのではないか。何かあきらめのような空気を感じる。


人事権について論議があるが、官僚組織のトップである次官は、35年という長い年月にわたって、能力や人柄など色々な角度から評価されながら各省の中で選び抜かれてくる。その次官は自分の後継者は誰がいいかを考えて局長など幹部を決める。大臣はそれを束ねる立場で全体を掌握し、全責任を負う。人事局は本来、そういう役所組織の成り立ちを理解せずに人事に口を出すことは出来ない。

私は、組織が動きやすいように、その根幹をなす人事についてはよほどのことがない限り注文をつけなかった。官邸で人事が決まるとなれば、役人は大臣や次官の言うことを聞かなくなる。権力の行使は極めて慎重で謙虚でなければならない。官邸の力を使いすぎないように十分注意する必要がある。

けだし、政治家トップとしての名言であり、阿倍晋三君には耳に痛い言葉ではあろうな。驕りと傲慢と嘘で固まった晋三君であるからな。


★<農地と空き家同時取得促進>中国地方で農地と空き家をセットで取得しやすくする動きが広がっている。かつて農地は原則50アール以上でないと取引出来なかったが、規制緩和が進み、空き家に付随する場合に限り1アール以下でも買えるようにする自治体がこの1年余りで3倍を超えた。家庭菜園を楽しみたい人に空き家を使ってもらい、耕作放棄地を減らす効果を見込んでいる。

広島県神石高原町のこぢんまりした農地で5月末、枝豆の苗を植え付ける夫婦の姿があった。浜田直弘さん(46)と美穂さん(42)だ。美穂さんは『収穫してすぐに食べられる。取れたての野菜は味が濃くておいしい』と微笑む。一戸建ての空き家を12アールの農地と共に取得したのは2016年夏。11年11月に『畑をやりたい』と呉市から引っ越してきたが、当初は家庭菜園にふさわしい小さな畑を取得出来ず、町営住宅に住んで近くの農地を借りた。

売買できる農地を『30アール以上』にしていたこの町では、農業委員会が13年6月、空き家バンクに登録された農地に限って『1アール以上』に引き下げた。美穂さんは薬剤師、直弘さんは主夫として働きながら、農地作業を楽しんでいる。直弘さんは『借りた農地は返さないといけない。自分の農地ならいざという時に家族を養える。果樹も自由に植えられる』と満足。


売買出来る農地はかつての農地法で通常50アール以上に限られていた。09年の法改正で市町村の農業委員会が取引出来る下限を実情に応じて変えられるようになった。中国地方のほとんどの市町村で10~40アール以上になったが、ここにきて、空き家の問題が一層の緩和を促している。

農水省などによると、昨年4月時点で下限を『1アール以上』にしていた自治体は、初めて実施した島根県雲南市など6市町村だった。各県などによると、その後、広島県大崎上島や山口県阿武町、島根県津和野町など少なくとも12市町が続き、中国地方で少なくとも18市町に広がっている。

このうち、高梁、新見市と岡山県矢掛町は0.1アールまで下限を下げた。新見市の農業委員会は『空き家の周りの農地が1アールに満たないこともある』と理由を説明する。条件を緩和して5年になる神石高原町で空き家と農地のセット販売は引き渡し前を含めると16件。農業委は『荒れかけた農地が多いが、空き家と一緒に有効活用してもらえ、定住促進にもつながっている』と手応えを示す。


中国四国農政局は、『農業を別の仕事と兼業しながら暮らしたいというニーズが高まっている』と、緩和の動きがさらに広がるとみている。

いいことだねえ、過疎の市町に新しい人達が移住出来る新しい方策が広がったことは、特に高齢者で余生を田舎で家庭菜園とともに過ごしたい人達にとってはまさに福音ではある。ガンバレ、中国地方の市町農業委殿、だ。


★<寄付を橋渡し、ネット古書店の挑戦>NPOへの寄付を橋渡しし、業績を急速に伸ばしている企業がある。古書をネット販売する長野県上田市の『バリューブックス』だ。古本の買い取りとNPO支援を組み合わせたところ、寄せられる本が急増した。本を手放したい人と資金を集めたいNPOをつなぎ、自社も得をする『三方よし』の戦略だ。

バリュー社が手掛ける『チャリボン』。2011年に始めた。『チャリティー』と『本』を合わせた造語だ。バリュー社は12年11月、日本で暮らす難民の支援に取り組むNPO法人『難民支援協会』と、チャリボンでつながった。利用者が本を買い取ってもらう場合、通常は買い取り額が利用者の口座に振り込まれる。チャリボンでは、あらかじめ用意されたNPOなどのリストの中から応援したい団体を選ぶと、買い取り相当額が団体に振り込まれる。バリュー社の中村社長(35)は、『お客さん、NPO、うちの会社と三方よしの仕組みだ』と話す。

利用者にとっての利点は、本棚の片づけがはかどることだ。『誰かのために役立つ』と思えば、手放しやすい。一方NPOは活動資金を手に出来る。買い取り価格が1冊50円の場合、60冊集まれば難民に1泊の宿を提供出来る。100冊なら専門スタッフが空港などで相談に乗ることも可能―、難民支援協会はこうPRする。寄付者全員に礼状と活動報告書を送付。広報担当の野津由美子さん(29)は、『継続した支援にもつながっている』と言う。


思わぬ発見もあった。NPOとの付き合いが始まると、これまで縁が薄かった人から価値の高い専門書が届き始めた。中村さんは『仕入れの強化が古書店の生命線。本業の強化につながる』と言う。『うちのような小さな企業でも、社会貢献を無理せず続けられる』と自信を深めた。

ただ課題もある。チャリボンでは、買い取りが出来ずに古紙リサイクルに回る本の割合は半分を超す。通常より20ポイントほど高い。それでも会社の認知度を高める効果は大きいと言い、中村さんは『NPO支援がビジネスのエンジンにもなっている』と分析する。

チャリボンの支援対象にはNPOなど98団体に加え、97の大学、東日本大震災で被災して図書館再建に取り組む岩手県陸前高田市など4自治体も加わる。NPOの資金調達に詳しい『ファンドレイジング・ラボ』の徳永洋子代表はチャリボンについて、『社会貢献への敷居を低くし、善意の気持ちを表現しやすくした』と評価。『利用者に対し、NPOを通じた社会参加を自然な形で促す力も備えている』と評価する。ガンバレ、チャリボン、だ。


★<トランプ政権、止まぬ内部告発>米政権内部からトランプ大統領の最高指揮官としての資質を疑問視する内部告発が相次いでいる。著名なジャーナリストによる政権の内幕本に続き、NYタイムズ電子版が政権内でトランプの解任の方法すら話し合われたと明かす匿名の現職高官の寄稿を掲載した。政権側は従来の元側近による内幕暴露時よりも事態を深刻にとらえており『犯人捜し』に躍起だ。

『大統領の行動は米国にとって有害だ』『問題の根源は道徳概念がないことだ』。こう述べた現職高官の寄稿が政権関係者に衝撃を与えたのは、合法的な大統領交代を可能とする憲法修正25条の発動を検討する向きがあったと明かしたためだ。

修正25条第4節は副大統領と閣僚の過半数が『大統領が職務の権限と義務を遂行できない』と議会に申し立てをすれば、大統領を解任し、副大統領を大統領代理に出来ると定めている。ただ、大統領は不服申し立てが出来、上下両院の3分の2が副大統領を大統領代理として認めなければ職務復帰が認められる。

共和党議員の大半がトランプを支持する現在の議会が大混乱になるのは必至で、この高官も『憲政上の危機を巻き起こしたい人間などいない』として見送られたことを明らかにした。『政権が何らかの形で終わるまでに、政権を正しい方向に向かわすため、自分たちに出来ることをしていく』とも表明した。


折しも著名ジャーナリストの『ボブ・ウッドワード』が、11日に発売する新刊の内容が報じられた。新刊はマティス国防長官がトランプ大統領について『小学校5、6年生の理解力しかない』と罵ったり、国益を損なわないようトランプの指示を無視したりする様子を描いた。

ウッドワードはウォターゲート事件を巡る調査報道で当時のニクソン大統領を辞任に追い込んだ世界的に著名な記者。トランプを巡る暴露本の筆者とは社会的な信頼度が比較にならない。ウッドワードは8カ月かけて複数の現職や元政権高官から協力を得て著書を完成させたとしている。

多くの幹部が関わっているとみられる一連の内部告発に、トランプは過去になく疑心暗鬼になっているようだ。トランプは『反逆罪ではないか?』『NYタイムズはこの臆病者を直ちに差し出せ!』などとツイッターで怒りをあらわにした。ホワイトハウスでは複数の会合が中止となり、告発者の特定に向けた内部調査が始まった。サンダース大統領報道官は匿名の寄稿者を『卑怯者』と呼び、辞任を促した。米CNNはこの匿名高官の可能性がある人物として、ペンス副大統領やマティス国防長官ら13人の名前を挙げた。


政権運営への審判となる11月の中間選挙まで2カ月のタイミングで一連の内部告発は共和党に逆風となる。一方、野党・民主党は大統領の適格性に関する攻撃を強める方針だ。民主党のオバマ前政権で国務長官を務めたジョン・ケリーはCNNの番組で、一連の事態に『米国は真に構造的な危機に直面している』とトランプを批判した。

無節操、非礼、ちゃぶ台返しのトランプの終焉が近づいている、と拙者は思うが、どうだろうかな。


★<ナウル大統領、中国の傲慢に謝罪要求>人口1万1千人のナウル。この国の『バロン・ワガ大統領』が、人口13億人の大国中国に反発し、南太平洋地域の国々が加盟する『太平洋諸島フォーラムPIF』の年次会議で中国特使の態度が常軌を逸していたとして、中国政府に謝罪を求めると共に、中国がこの地域で『傲慢』に存在感を強調していると強く非難した。

ワガ大統領は記者会見で、『中国は我々PIF加盟国の友人ではない。中国は、自らの目的のため我々を必要としているだけだ』と述べ、『申し訳ないが、この問題については強い態度で臨まなければならなない。なぜなら、誰もここ(南太平洋)へ来て、我々に指図するべきではないからだ』と続けた。

今年のPIF首脳会議は、閉幕を前に、49年の歴史で最も紛糾する年次会議の一つとなった。主催国ナウルは中国ではなく台湾と外交関係を結んでおり、首脳会議の開幕前にもビザ発給を巡って中国政府の反発を招いた。


さらに、中国代表団の杜団長が会議の席上で気候変動について演説しようとしたところ、議長を務めるワガ大統領がこれを制止。PIF加盟国代表の演説が終わるまで発言を認めないとしたため、中国代表団は退席して抗議した。報道によると、杜代表は退席する際、会場内を歩き回って不満をあらわにしたと言う。

その後の記者会見でワガ大統領は、杜代表の振る舞いについて『中国国家主席の前でもあんな態度を取るだろうか』と疑問視した上で、『太平洋諸国やPIF加盟国、他の参加国の首脳・閣僚を見下したのだ。全く冗談じゃない』と批判。『杜代表は閣僚ですらないのに、自己主張してツバルの首相より先に発言しようとした。頭がおかしいのではないか』とこき下ろした。さらには、今回の一件について『中国に謝罪を求めるだけでなく、国連でも問題にする』と主張。意気軒昂だ。

まあ、中国も途上国にインフラ建設などで資金・技術などの支援の形をとっては、資金の返済が困難になると港の管理権や土地借款など、まるで植民地的に他国に基地をつくるような行動が目立っているからなあ。アフリカのジブチをはじめ、スリランカやギリシャがその罠にはまっている。さすがにマレーシアはマハティールが老齢を押して首相に返り咲き、中国主導の鉄道建設などを白紙に戻した。また中国国内では、外国への支援より国民への還元が先だろうと反対の機運も高まっている。さあどうする中華人民共和国だな。


★<真っ黒なスルガ銀行>スルガ銀行の不正融資について、第三者委員会の報告が発表された。それによると、不正融資は銀行全体に及んでおり、銀行としての社会正義やモラルが全く欠如していたと。さらに会長の職にある銀行創業家に疑惑の多くの融資をしているとも。これを受け財務省はスルガ銀行に重い罰則を課すそうだ。おそらくは銀行営業権の剥奪に及ぶのではなかろうか。

被害者は勿論不正融資を持ちかけられた人達ではあるが、それ以上にスルガ銀行に入社した若い人達であろう。これまでスルガ銀行は地方銀行の中で優秀な事業成績を残しており、その名声に従って優秀な若い人達が入行したであろうから。しかし一旦入行してみると、世間の評価とは裏腹に真っ黒な組織が横たわっていたと言うことになる。社会的不正義に気付いて早々に辞めた青年も多くいるであろうが、ずるずると引き込まれ、犯罪に手を染めた若者も多い。社会的大犯罪のスルガ銀行は、社会的に抹殺されるべきだ、な。

『政と官、ゆがむ統治Ⅲ 崩れた政官財関係・モリトモ問題は氷山の一角』

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今日の画像は、ついにやりました、全米オープンでグランドスラムの偉業を達成した『大坂なおみ』、私の旅の足跡、ブリュッセル。グラン・プラス裏の小さな公園にブリュッセル市町を務め、フランス語とオランダ語に言語を統一するなど功績のあった『チャールス・ブルス』の銅像がある。みんなが親近感を持って触るのだろう、銅像の下半身はてかてかに光っている。そして公園に続く名物のアーケード『ギャルリー・サン・チュベール』。なかなかの見ものです、1847年に完成したと言われるこのアーケードは。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★『えっと驚くことが毎日起きる。世界は激変し、政府間のやりとりだけではすべて片付かない』。日立製作所の中西会長は5月末に経団連会長に就く前から、民間による『経済外交』に意欲を見せていた。その1ヵ月前、中西さんは英首相官邸で『メイ首相』と会談していた。

直談判で求めたのは、日立が英国で進める原子力発電所の新設計画への英政府の支援の確約。2兆円超の融資案件など譲歩を引き出すことに繋げた。国策の原発輸出には日本政府も協力するが、グローバル企業として政府に寄りかかりはない。世界を見れば、永田町・霞ヶ関の動きを待っていられないからだ。

1990年代に政治・行政改革が叫ばれた背景には『政官財の鉄のトライアングル』と呼ばれる癒着の構図があった。だが、バブル崩壊で国内のパイを分け合ううまみは薄れた。日立も海外に活路を求め、90年度に2割台だった海外売上比率はすでに5割に達した。グローバル化に加え、速まる一方のデジタル化。世界の変化は加速し、『政官』と『財』の時間軸のズレを広げた。


国立大の理系大学院で大学院の若者は最近、米アップルの日本法人への入社を決めた。デジタル技術が評価され『月給60万円、年収1千万円』と言う。経済同友会幹部は『人材が流出し、いずれ日本企業の経営者は外国人ばかりになりかねない。せめて柔軟な働き方を後押しする政策が必要なのに、政も官もスピード感がない』と肩を落とす。

『日本は技術革新を促す気がないのか』。日米欧の製薬業界は昨年末の薬価制度改革に怒りをぶつける。革新的な新薬に薬価を加算する対象を絞り込んだからだ。医師の人件費など診療報酬本体を引き上げるため、薬価を引き下げて財源を捻出した。日本同友会の小林代表幹事は『官は経済界を利用してでも政への提言力を持つべきだ』と言う。

政官財が癒着した過去への後戻りは許されない。だが、官が権力を牽制する緊張感まで失っては、政策のゆがみや統治の緩みを広げるスキを生む。『モリカケ問題』はまさにその氷山の一角ではなかろうか。日本国の先行きが懸念される。


★<大坂なおみ、全米オープンを制覇>女子テニスの大坂なおみ(20)が、NYで行われた全米オープンのシングルス決勝で、元世界ランキング1位のウィリアムズを6-2、6-4のストレートで破って初優勝し、四大大会シングルスで日本テニス史上初の快挙を成し遂げた。アジア勢初の全米制覇となり、優勝賞金380万ドル=4億円強を獲得した。

第1セットを6-2で勝ち取った大坂は、第2セットは出足ウィリアムズにリードされたもののすぐに逆転。5-4で迎えた第10ゲームは、大坂が強烈なサーブを連発し、初優勝した。大坂の強さをいかんなく発揮した試合ぶりであった。

第20シードの大坂は準決勝で昨年優勝の米・キーズ(23)を下し、日本勢で初めて臨んだ決勝で憧れのウィリアムズを倒した。わずか11度目の四大大会本戦で7試合を勝ち抜き、大会後の世界ランキングで7位に浮上して初のトップ10入りを果たした。さらには大坂が目標に掲げる2020年東京五輪制覇に向けても弾みをつけた。偉大なり、大坂なおみ、ではあります。


女子ツアーを統括するWTAの公式ツイッターでは、今夏に行った大坂へのインタビューの一部を紹介。大坂は人生で影響を受けた人物として、母、姉、セリーナ、そして人気歌手のビヨンセ(37)の3人を挙げた。

ビヨンセから影響を受けた理由を問われると、『ビヨンセはビヨンセだから』と説明。『彼女の新しいアルバムは気に入っているし素晴らしい』と絶賛した。『なぜビヨンセなのか、説明するのは難しい』と話し、『彼女のパフォーマンスを見たときに影響を受けた。いつか彼女に会える立場になりたい』と尊敬のまなざしを向けた。素晴らしき、大坂なおみ、でもあります。


★<東京医科大を批判するマスコミは男女平等か>東京医科大が医学部医学学科の入試で、女子受験生の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていた。女子の点数に一定の係数を掛けて一律に減点し、その結果、女子の入学比率が極端に低くなるように細工をしていた。こうした調整は長年続いていて、10年の一般入試の合格者の男女比率で、女子が4割弱になったことで、加速されたと言う。一般に病院が、女性は出産や子育てで離職することが多いので、女医を嫌がっているためだと言うのである。

こうした東京医科大のやり方に、どの新聞もテレビも許しがたい女性差別だと大批判を展開した。今時、このような女性差別が行われているとは、あきれ果てると言うのである。だが、大批判を展開している新聞社やテレビ局は、男女平等だと言えるのだろうか。例えば全国紙やキー局の役員の中には女性が何人いるのだろうか。日本の上場企業で女性役員の割合は、なんと3.7%しかないのである。東京医科大の女子の合格者が2割であることを考えると、こちらの方がまだマシではないかとさえ思えてしまう。


政界でも同様の傾向がある。衆議院で女性の比率は10.1%である。この女性議員の比率は、世界で160番目前後を推移している。つまり日本は、女性議員、女性管理職の割合も、先進国の中では最低水準なのである。

数年前、全国紙2社の幹部から、次のような話を聞いたことがある。『入社試験で、1次試験では女性が圧倒的に強い。点数の高い女性をいかに落として、点数の低い男性をいかにして合格させるか。ここに非常に苦労している』。まるで東京医科大の話のようだ。女性差別は東京医科大の問題ではない。それぞれマスコミ各社自身の問題なのである。

半年前に『朝までテレビ!』で、出演者全員が女性で、女性の働く難しさを話してもらった。出産して有休を申し出ると、上司から嫌な顔をされると言うのである。あるいは出産すると閑職に回される。だから、総合職で就職した女性たちは出産を回避しようとする。

安倍首相は、国会で働き方革命に力を入れたが、女性達が働きやすい状況をどうやって作るかが、差し迫った問題ではないのだろうか。それに気付かない阿倍晋三は首相としての器ではないと言える。(参考:田原総太郎著『そこが聞きたい! ギロン堂』)


★<北海道停電、広域融通も不発、災害時の弱点露呈>北海道地震では、北海道の電力が全て止まる『ブラックアウト』が発生した。東日本大震災後に電力を広域融通する仕組みを作ったはずなのに、なぜ域内全域で長時間の停電が起きる事態になったのか。欧州ではもっと広域かつ風力など多様な電源を融通しており、一つの火力発電所に電力を大きく依存していた北海道電力だけの問題とは言い切れない。

地震発生時、北海道電力の苫東厚真発電所は域内の約半分の電力需要をまかなっていた。これが大規模停電が起きた原因とされる。

依存度が高まったきっかけは、東日本大震災後の2012年に泊原発を停止したことだ。北海道や国は依存度の高さに危機感を覚え、18年度内にガス火力発電所を新設する計画を進めていた。『対策が間に合わなかったのは大変残念だ』。世耕経済産業相はこう語った。


1ヵ所の火力発電所への電力依存度が大きい電力会社はほかにもある。例えば東北電力は東新潟火力、北陸電力は富山新港火力がそれぞれピークの電力需要の3割程度をまかなっている。こうした所では北海道電力のようなリスクを抱えている可能性もある。

停電する地域を限定出来なかったことにも疑問が残る。東電も福島第1原発が停止した際、電力の需要が供給を上回る事態に陥った。この時は電力システムを保護する装置が自動で作動。一部の地域を停電させて需要と供給を一致させることで大規模な停電を防いだ。

こうしたシステムは北海道電力にもある。だが同社で送配電線を管理する橋本工務部長は『あまりに強い揺れで急激な供給力の喪失があったため、(送電網から切り離しが)間に合わなかった。制御の現場がどうなっていたかも含め、調査する』と説明している。

東北電力の電力融通も動きが遅かった。7日朝までに30万キロワットの送電を始め、7日夜に計60万キロワット規模になったが、機能すれば影響を小さく出来た可能性がある。300万戸近くにのぼるブラックアウトは人々を不安の極に陥れ、トヨタの変速機工場が操業停止したため、名古屋、九州のトヨタの工場も連鎖的に全面操業停止に追い込まれた。地震という名に借りて、企業産業へ大きなダメージを与えたのである。北海道電力はこのブラックアウトが自然発生的なものと責任を放置することなく、内部の責任体制、技術力の水準のチェック、検証、そして世に公表することが不可欠である。


それにしても、この『ブラックアウト』について、読売、朝日は、病院、交通、大規模施設、一般家庭の困窮などにスポットを当て、根源的な北海道電力の責任性について言及、筆が及んでいないのは言葉が悪いけど『片手落ち』と言わねばならない。さらにはNHKもブラックアウトが起こった原因についての報道はあったが、何ら北電の責任性についての報道はない。公共性が高い電力会社故、地域独占、価格独占が認められている北電。その電力会社が、地域独占の王様故に、組織統治にタガが緩み、驕りや手落ちがあったのではないかという追及は、マスメディアとして行って欲しかった。この北電のシステム欠陥への追及は日本家財新聞だけであったことを見て、日頃の権力監視役を標榜する朝日や読売などテレビ局を含めて、日本メディアの落日を憂う。


★<関空島内の駐車場、5,000台残ったままに>関西空港島内の駐車場に、利用客の自動車5,000台が残ったままになっている。8日以降、日中に限り車を搬出させるための連絡橋の通行を認め、駐車料金は全て無料にした。連絡橋はタンカーの衝突で損傷し、一般車両は通行出来ないが、関係車両の通行が減る日中に限り、認めることにした。ただし、空港島への往路はシャトルバスや高速船など公共交通機関の利用に限定している。本当に、ご苦労様と言いたいねえ、車で関空に行った方々には。

しかし、これほどの高潮で大きな被害が出た関空は、今後運用面でのアキレス腱となりかねない。一体設計・建築はどのようになっていたのか。聞くところによると、関空のA滑走路は地盤沈下しているそうだ。こんな基本的なチェックがなおざりになり空港を建設したのだろうか。国交省はもっと根本的な原因解明と今後の対策をきちっと立てる必要がある。責任を逃げてはいけない。国交省は関空建設の主役だったのだから。


★<カープ西川、またまたテキサスエラー>一昨夜のカープ、ナゴドで0-3の完敗。そのうち先制点の2点は、三塁西川のテキサスエラー。大島を1塁において、5番アルモンテのなんでもないやや正面横のゴロをグラブに充てながら捕逸。ボールはコロコロとファールグラウンドを。1塁の大島は俊足を駆けて、悠々のホームイン。さらに気落ちした野村から高橋が2塁打を打って、2得点。カープは会沢が2安打したものの、鈴木、松山が凡打の連続で敗戦。3連敗となったが、ヤクルトが負けたためマジックは10に減った。

そして昨日のデーゲーム、中日藤嶋が2塁ランナーをバントで送る、これをキャッチャー磯村が捕って3塁へ。なんとこれをまた西川が弾き、1点献上。投手大瀬良は動揺したのか次の平田に2塁打。この外野からの中継返球を捕手も投手も捕れず3点献上。一体西川な何をしているのだ、と思うね。阿部が指を骨折し、交代させる要員がいない。どうせエラーするなら堂林くらいを出したらどうだえ、緒方孝市殿。

しかもこのところのカープの試合を見ていると、投手が低迷、打ち込まれるシーンが多い。それにしてもカープは新人投手が全然上がってこないという現象もおかしい。2軍佐々岡投手コーチの手腕に疑問符が付くな。これではクライマックス、日本シリーズは戦えないな、本当のところ。


★<揺れる有働新番組日テレ『ZERO』>日テレ『ZERO』の当番記者発表に先立ち、日テレ報道部を訪問し、『高級いなり』を差し入れた有働由美子。その後、このZEROの登板予定相方『青山和弘』がなんと『セクハラ』で他部署へ異動となり、ZEROへの出演が消滅したと。

これを報じた『ZEWSポストセブン WEB版』によると、青山は泥酔した20代の日テレの女性社員に無理矢理肉体関係を強いた疑いがあると言う。当該女性社員がセクハラやパワハラに対処する部署に訴えて、双方の事情聴取を行った結果、異動が決まったと。青山はその他に、4月に配属されたばかりの女子学生アルバイトに対しても、同様にセクハラ行為をした疑惑がある。

日テレは、青山にセクハラがあったかどうか、青山がZEROのキャスターに内定していながら降板になったことにつては回答していない。

青山和弘は、東京大学文学部卒で、報道局で長く政治を担当。2012年にはワシントン支局長に就任するなどエリート社員。各種のお茶の間向けニュースバラエティー番組のコメンテーターを務めるなど視聴者にもおなじみの人物。新メンバーがスタートする前に、パートナーがセクハラ疑惑で左遷される異常事態に、有働アナは怒り心頭だとう言う。日テレに対して、不信感を抱いたまま新たなスタートを切る有働アナ。新生『ZERO』の視聴率が思うように上がらず、バッシングも増えれば、クビどころか、有働アナ自ら投げ出して降板なんてことがあるかも知れない、な。

『政と官、ゆがむ統治Ⅳ 官邸官僚増殖し、改革論しぼむ』

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今日の画像は、NHK『ニュース シブ5時』のキャスターを卒業した『寺門亜衣子アナ』、私のブリュッセルの足跡、名君として歴史に名を残した『アルバート1世像』から、ロワイヤル広場への階段、聖ヤコブ教会、王宮、ブリュッセル公園、国会議事堂、官庁街、など美しきブリュッセルです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★政府の経済財政諮問会議のHP。米コロンビア大スティグリッツ教授が昨年3月にこの会議で所得分配の是非などを訴えた21ページの資料が公開されている。だが教授のもともと準備した資料は25ページあった。『内閣府幹部が事前に4ページ分を削除した』と関係者は話す。

消えたページには、トランプ米大統領の保護主義的な政策を『失敗する』『機能しない』と批判する言葉が並んでいた。当時、安倍首相は政権発足直後のトランプ大統領との関係構築を急いでいた。4ページ分の削除は、首相官邸の空気を読む忖度が働いたからなのか。

第二次安倍政権の発足から5年半がたち、力を増したのが首相周辺に使える『官邸官僚』だ。政府が閣議決定した経済財政運営の基本方針『骨太の方針』。財政健全化は『2025年度の基礎的財政収支の黒字化』が目標だが、財務省は当初『22年度』と見込んでいた。この案はすぐに消えた。関係者によると、経済産業省出身の首相秘書官、今井尚が景気に配慮する首相の意を体する形で別途『25年度の黒字化』という試算をまとめさせた。首相は今井案を取った。首相の意図をよく理解する『官邸官僚』は省庁の縦割りを排し、政策決定に素直に動ける。各省も競って人材を送り、内閣官房の定員は01年4月の370人から18年には3倍の1,120人に膨らんだ。


一方で副作用も広がる。トップダウン故に政策決定過程が見えにくい。例えば首相が16年5月の伊勢志摩サミットで突然配った『参考データ』。17年4月に予定していた消費増税再延長に向け、世界経済がリーマン・ショック前夜に近いと説いた。各省庁が直前まで知らなかったパワーポイント資料の作成者欄には、今井の氏名があった。

政策運営が滞ることもある。『昨年のいろいろなことから、規制緩和が止まり、国益を失っている』。大阪府の松井知事は3月26日の国家戦略特区諮問会議で不満を表明した。特区は外人受け入れなど岩盤規制を打破する先兵役だが、特区を舞台にした学校法人『加計学園』問題で柳瀬元首相秘書官らが野党の追及を受けると、規制改革論議は一気にしぼんだ。

官僚が官邸の顔色を必死にうかがう背景には、14年に設けられた内閣人事局が600人の各省幹部人事を一手に握ったこともある。霞が関では『彼は首相に近い』『あの人は菅官房長官のお気に入り』と言った虚実入り混じった見立てが流れ、日本維新の会の片山代表は『下手をすると官邸の独裁になり、官僚の萎縮を招く』と指摘する。


京大の待鳥教授は『安倍政権は政策の優先順位を決める軸を改めて定めるべきだ』と訴える。安倍政権は14年と17年の衆院解散で総選挙に勝ち、権力を固めた。だが、アベノミクスは金融緩和と財政拡張に頼り、改革の目標はぼやけた。権力はその維持を自己目的化しがちだ。政治主導でめざす先を問われている。

この夏、西日本豪雨、続く台風の被害、関空が全滅した21号台風、北海道の大地震。続く天候地変に、昔なら世直しが必要と世間は騒いだ。今、その兆しはないが、昔なら、安倍首相が呪われている、交代して政治を刷新せよ、災害も避けよ、と声が高らかに響くはずだ、な、安倍晋三殿。


★<NHK寺門亜衣子アナ、シブ5時卒業>NHK『ニュース シブ5時』のキャスターを務める『寺門亜衣子アナ』が7日の放送をもって、同番組を卒業した。後任は『守本奈実アナ』。NHKは卒業について、『下半期の番組改訂に伴う交代』と説明している。

NHKによると、『シブ5時』は9日からの大相撲秋場所が初日を迎えるのに伴い、『2週間の休止となるため、この時期になった』と言う。今後は『ニュースやナレーションなど通常のアナウンサー業務を行う。NHKのアナウンサーとして仕事を続ける』と説明している。

同日の番組後半には視聴者からのメッセージが読みあげられ、『皆さんどうもありがとうございました。3年半、楽しいこともあれば、悩んだり、落ち込むこともありましたが、それでも毎日、笑顔でこの席に座れたのは、松尾さんが本番直前まで、くっだらないことを言って笑わせてくれるんですよね。本当に、松尾さんありがとうございました』と松尾アナとの名コンビぶりは最後まで健在だった。


ちょっと小柄で、帰国子女、NHKのアナにしては早口、異色のしゃべりと変わったコメント。本線から脱線したり、ダジャレが出たり、まあNHKのアナとしては本当に異色だったねえ。『寺門』という苗字に興味をもって、ネットで探したが特にこれと言った言われはなさそうだ。『西郷どん』のナレーションを担当する島津アナも島津家と関係があるのかと思ったが、新潟県生まれで関係なさそう。まあ、NHKのアナともなれば、本当身も心も細る場面はしばしばあるだろうなあ、と同情する。ガンバレ、寺門!


★<30泊31日、34万円也、の子供向けキャンプが大人気>毎年夏休みに、総勢21名の子供達が『30泊31日』のキャンプを行う『夏のガキ大将の森キャンプ』。野営、自炊がメインで34万円という費用にも拘わらず、例年キャンセル待ち続出で、4人兄弟全員を順番に参加させるケースも。1日、1万円以上払ってでも子供のキャンプ参加を親たちに踏み切らせるものは何か。

栃木県芳賀郡茂木村にある『ツインズもてぎ』。その一角に、森の自然体験プログラム各種を主宰する『ハローウッズ』がある。7月26日、ここに小学4年生から中学1年生の男女21名が大きなリュックを背負って集まった。夏休み恒例、30泊31日の『夏ガキ大将の森キャンプ』の参加者だ。緊張した面持ちの子供達を前に、このキャンプを率いる『ガキ大将・崎野隆一郎さん(61)』が、『テントの張り方、ロープの結び方、ナイフの使い方、火のおこし方・・・。キャンプに必要なことは、前もってちゃんと教えます。でも、僕らは現場では一切手助けしません』とよく通る声で語りかけた。


『夏のガキ大将の森キャンプ』は、1999年にハローウッズのプロジェクトに参画した崎野さんが考案したもの。第1回は2002年の夏休み。新聞広告などを通じて12名の参加者を募集、集まったのは6名の子供達だった。

キャンプの参加者は、崎野さんが親子面接して決定する。『自分の子供が手に負えないって、何言ってんだよ、と思う。子供の姿をスマホでしか見ていない親が多すぎる』と崎野さん。ツインリンクもぎたてだからこそ、の『バイク教室』も開かれる。子供一人ひとりをボランティアのライダーが丁寧に指導。2日目には敷地内の山道を見事完走した。完全に親から引き離し、1ヵ月仲間とだけ生活する、面白き、『夏のガキ大将の森キャンプ』ではある。


★<安全注意義務を怠った関空衝突タンカー>どうも本当に大丈夫だったのだろうか。あの関空連絡橋にぶつかったタンカーの所業にちょっと首を傾げた。錨はちゃんとおろしていたのか、停泊指定海域だったのか、など素朴な疑問を抱いていた。と、やっぱり停泊していた場所は不適切なところだったらしい。

海上保安庁や運行会社によると、タンカーが停泊していた場所は、荒天時に避難するよう奨励されていた海域ではなく、関空島に近い位置に停泊していたことが分かった。船長は海域外だと認識していて、『安全だと思っていた』と説明している。


海上保安庁によると、関空周辺では、錨を下ろしたまま流される『走錨』が過去に多発。島に座礁する危険性があるため、台風接近時などに『関空島から原則3マイル=5.5キロ以上離れた場所』に避難するよう注意喚起している。法的な義務はない。

運行会社によると、タンカーは関空島に燃料を荷揚げし、重しとして海水を積んだ後に離岸したが、台風21号に備えて、岸壁の南島1.6キロに錨=2.5トンを下ろして停泊したと言う。

連絡列車は1カ月運休という重大事故に繋がった訳で、タンカーの過失を攻める声は当然高くなるだろうな。本当に困ったタンカーではある。


★<被災中の自民党総裁選>自民党総裁選をめぐる名言・迷言は数々ある。極め付きは『天の声にも変な声がたまにはある』ではなかろうか。1978年の総裁選で勝利を確信していた現職首相の福田赳夫さんが、予備選で大敗し発した言葉だ。天は民意や世論、という意味合いだったのだろう。

その自民党総裁選が告示された。東日本大震災が起こった直後の2011年3月。宮城県気仙沼市の階上中学校の卒業式で、男子生徒が読み上げた答辞が感動を呼んだ。ここにも『天』の言葉がある。『苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え、助け合って生きていくことが、これからの私達の使命です』。悲しみの中で前に進む強い思いが感じられた。

地震も噴火も台風も、地球にとってみれば地表でたまたま起きる小さな変化にすぎないのだ。それが大災害となって牙をむく。人間が抗えない大きな力が天だとするならば、なんと無慈悲で理不尽なものなのか。その度に私達は立ち尽くし、嘆き悲しむしかない。いたわり合い支え合う力だけが、希望を与えてくれる。(参考: 朝日新聞『天声人語』)


★<サンフレの優勝確率、過去データでは38%>サンフレッチェが、リーグ戦25試合を終え首位にいる。残りは9試合。34試合制となって、25試合終了時の首位がそのまま優勝したのは13チーム中5チームで、38%に止まる。まだまだ気が抜けない戦いが続く。

最近では、25試合終了時の首位は、5年連続で勝ち点1位を逃している。過去3度優勝したサンフレも、13、15年は、2位以下からの逆転優勝だった。柴崎は『まだリードしているとか考える時期じゃない。これまで通り、目の前の試合に集中したい』と強調する。


05年以降の勝ち点1位のチームは、残り9試合の勝ち点は平均19.4。昨季優勝した川崎も、7勝2分けで23点を挙げた。水本は『過去にサンフレが優勝した年は、途中出場でゴールを決めるようなラッキーボーイがいた』。チームを勢いづける選手の台頭を望んでいる。

1試合未消化の2位川崎とは9点の差があるが、07年の鹿島、14年のガンバは、残り9試合で10点差をひっくり返している。城福監督は『今までのスタンスを変えず、1試合ずつ積み上げている』とラストスパートを期している。05年以降、歴代の25試合終了時首位のチームと、年間優勝したチーム。


  2005   ガンバ   ガンバ
   06   浦和    浦和
   07   浦和    鹿島   
   08   名古屋   鹿島
   09   鹿島    鹿島
   10   名古屋   名古屋
   11   ガンバ   柏
   12   広島    広島
   13   横浜    広島
   14   浦和    ガンバ
   15   浦和    広島
   16   川崎    浦和
   17   鹿島    川崎
   18   広島    ?


ただ、サンフレと2位川崎の勝ち点差は『9』。サンフレが残り試合9試合を、今まで通りの勝率、仮に7勝2敗で終えたとすると、サンフレの勝ち点は『76』になる。川崎の残り試合は10あるが、勝ち点76を確保するためには、30点の積み上げ、つまり10勝0敗が必要だ。最後の最後まで優勝の行方は分からないと言える。が、サンフレはとにかく取りこぼしをなくすることが優勝への必須条件と言えるなあ。

次節22日は、サンフレはFC東京と、川崎は登り龍の名古屋との対戦だ。いよいよ正念場、興味津々だねえ。ガンバレ、サンフレ。カープとW優勝して広島の街を賑わせておくれ、な。

『政と官、ゆがむ統治Ⅴ 政権交代なく距離感見失う』

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今日の画像は、世界予約が800台に達した空飛ぶ車、米国の『サムソンスカイ』の飛行姿と、車の姿、価格は1,330万円、世界24カ国、米国の46州の顧客から予約注文を受けている。そして私の足跡ブリュッセルのコングレ記念塔、私が泊まった公営のユースホステル。朝食内容が良かったです。部屋の清潔感、部屋に設置された広いシャワーとトイレ、これで€25は安いと思いました。コングレ記念塔は宿の近くにあって、1831年の憲法発布を記念して1859年に建てられた塔だと。塔の上には名君レオポルド1世が立ち、下は無名戦士の墓を永遠の炎と2匹のライオン、女性達が守っている。最後の画像は,『ブラバントの歌=ベルギー国家』をたたえる女性の像。多言語国ベルギーをたたえるもののようです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★6月21日、国会内で政と官のバトルが起こっていた。テーマは『森友学園』の問題だ。野党・立憲民主党の議員が公文書管理を巡って『全部隠蔽すると言っているに等しい。反省がないじゃないか』と追及。財務省の官僚は『厳しいご指導をいただいたので持ち帰らせていただきます』と繰り返した。国会法が定める国会審議ではない。野党6党による『野党合同ヒアリング』という会合だ。

野党第1党・立憲民主党の枝野代表は『1996年体制の終わりの始まり』と話す。96年は初めて小選挙区制の衆議選が実施された年だ。1選挙区で当選者1人のこの制度は『2大政党による政権交代が起きやすい』と言われたが、野党は分かれて行くばかりだ。野党民主党は2009年には政権を獲得した。だが3年で野党に転落すると、名前を変えた民進党が昨年に分裂。今は『96年体制』が想定した2二大政党を担う野党はいない。

一橋大の中北教授は、『政治改革は「2大政党制で政権交代があるから官邸主導を強める」との趣旨だった』と話す。『2大政党制が非常に難しいなら、ここまで官邸主導を強めていいのかと思う』と指摘する。90年代以降の政治改革は、官邸に強い権限を与え、短期間で政治の結果を出せるようにした。同時に、失政と有権者が判断すればすぐ政権交代になる選挙制度も採用。強い権力と重い責任を組み合わせた。お手本は同じ議員内閣制の英国だ。


英ジャーナリストのエモットさんは、『常に政権交代が起こりうるという緊張感が官僚の独立性を支える』と話す。英国では官僚は閣僚の同意なしに与野党議員と接触出来ない。政権交代で頻繁に与野党が交代しうるなら、なおさら時の与党とも厳格に距離を取る。

一方、日本では厳格に政官接触を禁ずる規定はない。政権を支える官邸官僚には、首相が長く個人的関係を築いてきた人物が目立つ。若い有望な政治家に担当を置き、長期的に関係を築く省もある。今は野党が割れ、政権交代は遠い。官僚は安心して自民党政権と密になる。長期政権は不離一体の政官関係を作る。

自民党幹部は『官僚機構を閣僚が統治しきれていない』と話す。厚生労働省や総務省の分割など省庁再々編も視野に入る。政と官の平衡は官邸だけの問題ではない。与野党が取り組まなければならない最大の政治課題だ。


★<前川喜平の針路相談>元文科省次官の『前川喜平さん』が、週刊朝日で『喜平の進路相談』と言う欄を受け持っている。今回面白いQ&Aを発見した。

Q.最近の政治家や官僚の国会答弁で、都合が悪くなると『記憶がない』『覚えていない』と答え、それで済まされているように見える。なんだか気持ちが晴れない。

A.覚えているのに、覚えていないと言うのは、なかなか巧妙なウソです。なぜなら、覚えていないということを、ウソと実証しようがない。ただ『覚えていない』の一言で責任逃れをするのは、いかがなものでしょうか。そのウソが『それが自分に恥じないウソかどうか』ではないでしょうか。

『ウソも方便』という言葉がありますが、方便とは、仏教に由来し、人を真の教えに導くための仮の手段を指しています。重要なのは、この方便を、何のために使うか。残念ながら今の政治家は、責任の所在をあいまいにするためん、『覚えていない』という方便を使っています。本当に情けないことだと思います。都合が悪いことを『覚えていない』の一言で片づけようとするのは、自分以外の人に責任を転嫁することですから、いわば裏切り行為です。私達国民は裏切られている立場です。


我々が収めた大切な税金の使い道を決める立場の政治家、権力を行使する側の人間が、ウソをついて責任逃れをすることに若い人が納得してしまうことほど、怖いことはありません。権力者のウソに気がつかない、あるいは気づいても容認してしまうことの怖さを、もっと考えてほしいと思います。

それに、今はウソをついて何とか乗り切っているように見えたとしても、責任逃れのためのウソというのは、必ず限界が来ます。自分自身を極限まで追い詰めることになり、どこかで破綻する局面が必ず来ますよ。(参考): 週刊朝日『前川喜平の“進路相談”』)


★<インドネシア、ガルーダ航空正念場>ひと昔前、欧州のキャリア=航空会社が軒並み経営不振に陥り、破綻または大リストラを余儀なくされた。インドネシアのガルーダ航空もその轍を踏むのか。

ガルーダは2011年に株式を上場させたサタル元社長やウィボウォ前社長の時代に、ロンドン直行便を開設するなど路線ネットワークや航空機材を急拡大させた。北米は自社便の就航を目指していた。顧客向けサービスではブランド力を高めようと、ファーストクラスを導入したり、機内食を充実させたりして、高級路線を歩んだ。しかしこうした積極経営に顧客の需要が追いつかず、コスト増もあり不採算路線が増えていった。

経営の立て直しに登場したのが、国営銀行出身のパハラ社長だ。パハラさんは規模を追うことをやめ、利益の出る会社にガルーダを変えようとしている。改革の柱は国内外の不採算路線の廃止だ。採算割れのロンドン便を廃止し、欧州便は旧宗主国であるアムステルダム便に集約する。22の不採算路線のうち、11を廃止したと豪語する。コストを抑えつつ路線を拡大・維持するため、自社便に拘らず、他社との共同運行を活用する。この度発表した日航との包括提携もその一環だ。東京とジャカルタを結ぶ便の他、両者の国内線の一部で共同蘊奥する。また日航のロサンゼルスとNY便にガルーダの便名を付与し、座席の一部をガルーダが販売。米国に向かうガルーダの顧客を取り込む。


これらの改革は業績にも現れ、2018年4~6月期の最終赤字は、1~3月に比べて縮小した。ただパハラさんの行く手には暗雲が漂う。従業員の手厚い福利厚生に切り込もうとしたことで、労働組合が猛反発しているからだ。労組はイスラム教大巡礼の時期などにストライキをちらつかせ、撤回を迫る。

焦点は、近く迎える臨時株主総会。この総会で現経営陣は解任され、新しい役員が送り込まれるとの噂も流れており、予断は許さない。

古くは巨大キャリアだった、パン・アメリカンが突如として倒産消滅した。1990年代に倒産消滅した、ベルギー・サベナ航空や、スイス航空、KLMオランダ航空のように一旦大量の血を流さないと治まりがつかないのかも知れない。JALの再建には、稲盛さんが初期段階で労働組合との意見交換や再建に対する考え方の社内統一を行い成功した。ガルーダは国営のキャリア故、親方日の丸の膿が全社に蔓延している可能性があるな。


★<中国・吉利がダイムラーの筆頭株主に>中国の自動車メーカー、『浙江吉利控股集団』が、ドイツ・ダイムラーの株式10%弱を1兆円で取得している。自動車用電池など最新技術分野での提携を視野に、出資を糸口に交渉を始めた。自動運転なども含めて自動車の最新技術を巡っては、既存メーカーに加え、米グーグルなど振興勢力も入り乱れての競争となっている。規模や技術力で劣る吉利は、ダイムラーとの提携で活路を模索する。

ダイムラーの開示資料によると、吉利を創業した『李書福董事長』がダイムラー株の9.69%を取得し筆頭株主となったそうだ。取得額は73億ユーロ=9,600億円。欧米メディアによると、吉利がダイムラーに接触したのは2017年秋。ダイムラーに新株を発行し、吉利が買う提案をしたが拒否された。このため李氏が株式市場からダイムラー株を取得したという筋書き。

吉利が狙うのはEVの基幹技術となる自動車用電池を中心とする最新技術の取得だ。吉利は10年にボルボ・カーを買収、17年にはマレーシアのプロトンに49%を出資した。買収攻勢により技術力やデザインは向上しているが、数ある既存メーカーの一員としてスタートラインに立ったにすぎない。
10%弱の出資ではダイムラーの経営判断を動かす強制力はないが、出資を皮切りに交渉を進め、競争が激化する技術分野での協業を働きかける狙いと見られる。


ダイムラーが交渉にどう臨むかは流動的だ。ダイムラーは22年までに100億ユーロを投資し、10車種以上の新型EVを投入する計画を立てる。中国では合弁相手の『北京汽車集団』と50億元=840億円を投じEVを現地生産すると発表している。自社技術で最先端を行くダイムラーが吉利から得るものはほとんどない。

中国企業による海外企業への投資は、家電大手『美的集団』によるドイツ産業用ロボット、『クーカ』買収など、事前に経営首脳間の調整が済んでいることが多い。吉利のように少額出資を糸口に交渉を始めるケースは珍しく、今後豊富な資金を持つ中国企業による同様の事例が増える可能性もある。李董事長は、17年の中国富豪番付が10位で、資産額は1兆8千億円に及ぶと報道だれている。


★<登記が阻む日本の成長>自民党衆院当選16回の野田毅元建設相は、今の自民党で『所有者不明土地等に関する特命委員会』の委員長を務めている。

若い頃から災害対策や農業の基盤整備で土地の所有者が分からず、予算が執行できないケースを多く見て来た。近年になって『もう限界だ』と感じたのが六本木での大規模な都市開発の例だと言う。計画から完成まで実に17年。超高層ビルや商業施設の建設は最後の3年だけで、大半の時間は土地所有者の探索と権利関係の調整にかかかった。野田さんは『シンガポールなら計画が決まれば翌年には工事をしている。スピードが命なのに、このままでは日本は世界の成長から取り残される』と語り、政府に対応を促してきた。

全国で所有者不明の土地は九州より広く、放置すれば2040年に北海道本島の面積に迫る。増田元総務相らの民間研究会が昨年10月に発表した試算は衝撃的だった。土地が有効活用出来ない経済損失は累計で6兆円にのぼる。


政府は重い腰をあげつつあるが、そもそも『迷子の土地』がここまで増えた原因は今の『登記制度』にある。東京都に住む谷口紀子さん(57)は、年明けに亡き父の実家を相続しようとして驚いた。遺産分割の協議はすでに終わったのに、所有権移転には膨大な書類が必要だと分かった。父母それぞれの戸籍・除籍を祖先の地に遡って集めないといけない。最後の本籍地の茨城県に出向き、長野、高知両県の自治体には手紙を送った。両親に『隠し子』など他の相続人がいない事実を証明するため、電子化前の原簿=改製原戸籍の写しも全て手に入れた。

書類集めに1ヵ月半を要し、ようやく遠方にある法務局を訪れた。窓口で提出物に漏れがないか聞くと、『事前の相談予約がないと必要書類のチェックは出来ません。問題があれば連絡するので、出直してください』と言われた。

自民党幹部は、『長男による家督相続を戦後に均等相続に見直した時に登記を義務化し、使い勝手も良くすべきだった。法務省は改革に及び腰で、選挙の票にならないからと放置してきた政治家の責任も大きい』と反省を口にする。


戸籍や住民票、印鑑証明は今だに『紙だのみ』だ。行政オンライン化やマイナンバー制度の旗を振っても情報の一元化は遅れ、様々な手続きが便利になった実感はまだ乏しい。

明治150年の今年は、政府や自治体の関連事業が目白押しだ。日本の発展は目覚ましいが、すでに『多死社会』が到来している。せっかくなら150年をただ奉祝するのではなく、遺産相続すら簡単に出来ない現状を少しは近代化したらどうだろうか。


★<揺れるイタリア南部の移民問題>『移民流入を止めなければ、欧州はここのように無法地帯になる』。イタリア南部ナポリ近郊の、地中海に面した『カステルボルトゥルノ』、市長を3期努めたスカルツォーネさん(63)は苦々しげに語る。市内に入ると、アフリカ系移民の多さに驚かされる。中には麻薬密売や売春目的で路上にたむろする者もいる。スカルツォーネさんによると、2万3千人の市の人口に対し推定2万人の不法住民が暮らす。

移民の流入開始は1980年代に遡る。80年にナポリ近郊は大地震に見舞われ、2,900人が犠牲となり30万人が家を失った。カステルボルトゥルノには政府が被災者に提供した住宅があったが、その後、被災者の転出で空き家となった建物を移民が不法占拠するようになった。

ガーナ移民のクワシーさん(37)によると、多くは欧州の滞在資格のない経済移民。ナポリ周辺にはトマト農園が多く、安価な労働力として雇われる。農園で1日12時間働くと4,000円程度の収入を得られるが、収穫期のみの季節労働のため麻薬密売や売春で生計を立てる者が後を絶たない。『就労機会があれば状況は変わるはずだ』。クワシーさんは移民の苦境を訴える。


だが、イタリアの失業率は11%。25歳未満の若年層に限れば32%にもなる。移民らが就労機会を奪い、福祉を脅かすと感じる住民も多い。カステルボルトゥルノでは無免許運転の移民による事故が多い。移民を捜査すれば、不法占拠の疑いなども合わせて立件する必要が出てくるが、住民からは『警察は煩雑な手続きを避けるため、捜査をしようとしない』との批判もあり、住民と移民との摩擦が深刻化している。

イタリアには2017年までの4年間に62万人の移民や難民が渡って来た。中道左派の与党は、外国人の両親を持って国外で生まれた子でも、国内の学校で12歳未満から5年間学んだ子であればイタリア国籍を取得可能にする法改正を目指したが頓挫した。実現すれば80万人の移民の子供らが対象になることから、中道右派のフォルツァ・イタリアらは『不法移民を助長する』と批判。厳しい移民政策を訴える中道右派連合が国民の不満の受け皿になっている。

カステルボルトゥルノの飲食店従業員のラファエレさん(30)はきっぱり言う。『左派政権は血税を移民の福祉に使う。イタリア人を救う右派に票を托す』と。移民問題で混迷を深めるUE。イタリアはその最先端、先兵でもある。


★<40代以上の3割が応募、大正製薬の希望退職>栄養ドリンク剤『リポビタンD』や風邪薬『パブロン』などで知られる大衆薬大手、『大正製薬HD』の大幅な人員削減が話題になっている。

大正製薬は、5月に早期退職制度の実施を発表。8月末にその結果を公表した。応募は948名。10年以上勤務、40歳以上の従業員3,000名が対象で、そのおよそ3割が手を挙げた計算になる。

1人当たり費用は1,290万円。中堅として現場の中核を担うべき40歳以上の社員が一気に3割も抜けてしまうことになる。会社側は割り増し退職金と再就職支援費用として特別損失122億円を計上するが、1人当たりの費用は1,290万円。2,000万円以上の高額な割増金が珍しくない製薬業界にあって、決して手厚い訳ではない。


大正製薬HDの2018年3月期の営業利益は前期比16%増の369億円。非常時とは言えない中での大量退職だ。会社は『想定内』と言うが、同業他社からは『普通では考えられない』という声が多く聞かれる。もともと優遇制度は今回の募集のために新設した。退職呼びかけは、1912年の創業以来初めてのことだ。

『意識改革をするためには、仕事を変えれば良い』。このリストラを牽引してきた次期トップと目される大正製薬社長、HD副社長の上原茂は通常からこう語っていた。しかも、幹部級の人事で、研究開発から営業担当への異動など、大胆は配置転換をしてきた。今回のリストラにも、ショック療法で社員の意識改革を促す意味合いがあるようだ。

大正製薬の長期トレンドを見ると、利益のピークは18年も前。利益は長期低下中なのに、従業員は増え続けてきた。従業員1人当たりの利益は半分以下になっている。少子高齢化と人口減で柱の国内の大衆薬市場は今後も伸びない。さらに厳しいのは、弱点である医療用医薬品だ。2000年から進めたM&Aや提携戦略は実を結んでいない。今年7月末には保有する富山化学工業の全株を富士フイルムHDに売却。早期退職で人員の水ぶくれは是正されるが、それは一時的。問題は次の稼ぎ頭をどう作るかだ。会社の方向性が見えない中でのショック療法は、人心が離れるリスクもはらんでいる。



今日の画像は、世界予約が800台に達した空飛ぶ車、米国の『サムソンスカイ』の飛行姿と、車の姿、価格は1,330万円、世界24カ国、米国の46州の顧客から予約注文を受けている。そして私の足跡ブリュッセルのコングレ記念塔、私が泊まった公営のユースホステル。朝食内容が良かったです。部屋の清潔感、部屋に設置された広いシャワーとトイレ、これで€25は安いと思いました。コングレ記念塔は宿の近くにあって、1831年の憲法発布を記念して1859年に建てられた塔だと。塔の上には名君レオポルド1世が立ち、下は無名戦士の墓を永遠の炎と2匹のライオン、女性達が守っている。最後の画像は、これも近くにあった像、内容は不明ながら、女性解放の像とでも言えるのかな。

★★★6月21日、国会内で政と官のバトルが起こっていた。テーマは『森友学園』の問題だ。野党・立憲民主党の議員が公文書管理を巡って『全部隠蔽すると言っているに等しい。反省がないじゃないか』と追及。財務省の官僚は『厳しいご指導をいただいたので持ち帰らせていただきます』と繰り返した。国会法が定める国会審議ではない。野党6党による『野党合同ヒアリング』という会合だ。

野党第1党・立憲民主党の枝野代表は『1996年体制の終わりの始まり』と話す。96年は初めて小選挙区制の衆議選が実施された年だ。1選挙区で当選者1人のこの制度は『2大政党による政権交代が起きやすい』と言われたが、野党は分かれて行くばかりだ。野党民主党は2009年には政権を獲得した。だが3年で野党に転落すると、名前を変えた民進党が昨年に分裂。今は『96年体制』が想定した2二大政党を担う野党はいない。

一橋大の中北教授は、『政治改革は「2大政党制で政権交代があるから官邸主導を強める」との趣旨だった』と話す。『2大政党制が非常に難しいなら、ここまで官邸主導を強めていいのかと思う』と指摘する。90年代以降の政治改革は、官邸に強い権限を与え、短期間で政治の結果を出せるようにした。同時に、失政と有権者が判断すればすぐ政権交代になる選挙制度も採用。強い権力と重い責任を組み合わせた。お手本は同じ議員内閣制の英国だ。


英ジャーナリストのエモットさんは、『常に政権交代が起こりうるという緊張感が官僚の独立性を支える』と話す。英国では官僚は閣僚の同意なしに与野党議員と接触出来ない。政権交代で頻繁に与野党が交代しうるなら、なおさら時の与党とも厳格に距離を取る。

一方、日本では厳格に政官接触を禁ずる規定はない。政権を支える官邸官僚には、首相が長く個人的関係を築いてきた人物が目立つ。若い有望な政治家に担当を置き、長期的に関係を築く省もある。今は野党が割れ、政権交代は遠い。官僚は安心して自民党政権と密になる。長期政権は不離一体の政官関係を作る。

自民党幹部は『官僚機構を閣僚が統治しきれていない』と話す。厚生労働省や総務省の分割など省庁再々編も視野に入る。政と官の平衡は官邸だけの問題ではない。与野党が取り組まなければならない最大の政治課題だ。


★<前川喜平の針路相談>元文科省次官の『前川喜平さん』が、週刊朝日で『喜平の進路相談』と言う欄を受け持っている。今回面白いQ&Aを発見した。

Q.最近の政治家や官僚の国会答弁で、都合が悪くなると『記憶がない』『覚えていない』と答え、それで済まされているように見える。なんだか気持ちが晴れない。

A.覚えているのに、覚えていないと言うのは、なかなか巧妙なウソです。なぜなら、覚えていないということを、ウソと実証しようがない。ただ『覚えていない』の一言で責任逃れをするのは、いかがなものでしょうか。そのウソが『それが自分に恥じないウソかどうか』ではないでしょうか。

『ウソも方便』という言葉がありますが、方便とは、仏教に由来し、人を真の教えに導くための仮の手段を指しています。重要なのは、この方便を、何のために使うか。残念ながら今の政治家は、責任の所在をあいまいにするためん、『覚えていない』という方便を使っています。本当に情けないことだと思います。都合が悪いことを『覚えていない』の一言で片づけようとするのは、自分以外の人に責任を転嫁することですから、いわば裏切り行為です。私達国民は裏切られている立場です。


我々が収めた大切な税金の使い道を決める立場の政治家、権力を行使する側の人間が、ウソをついて責任逃れをすることに若い人が納得してしまうことほど、怖いことはありません。権力者のウソに気がつかない、あるいは気づいても容認してしまうことの怖さを、もっと考えてほしいと思います。

それに、今はウソをついて何とか乗り切っているように見えたとしても、責任逃れのためのウソというのは、必ず限界が来ます。自分自身を極限まで追い詰めることになり、どこかで破綻する局面が必ず来ますよ。(参考): 週刊朝日『前川喜平の“進路相談”』)


★<インドネシア、ガルーダ航空正念場>ひと昔前、欧州のキャリア=航空会社が軒並み経営不振に陥り、破綻または大リストラを余儀なくされた。インドネシアのガルーダ航空もその轍を踏むのか。

ガルーダは2011年に株式を上場させたサタル元社長やウィボウォ前社長の時代に、ロンドン直行便を開設するなど路線ネットワークや航空機材を急拡大させた。北米は自社便の就航を目指していた。顧客向けサービスではブランド力を高めようと、ファーストクラスを導入したり、機内食を充実させたりして、高級路線を歩んだ。しかしこうした積極経営に顧客の需要が追いつかず、コスト増もあり不採算路線が増えていった。

経営の立て直しに登場したのが、国営銀行出身のパハラ社長だ。パハラさんは規模を追うことをやめ、利益の出る会社にガルーダを変えようとしている。改革の柱は国内外の不採算路線の廃止だ。採算割れのロンドン便を廃止し、欧州便は旧宗主国であるアムステルダム便に集約する。22の不採算路線のうち、11を廃止したと豪語する。コストを抑えつつ路線を拡大・維持するため、自社便に拘らず、他社との共同運行を活用する。この度発表した日航との包括提携もその一環だ。東京とジャカルタを結ぶ便の他、両者の国内線の一部で共同蘊奥する。また日航のロサンゼルスとNY便にガルーダの便名を付与し、座席の一部をガルーダが販売。米国に向かうガルーダの顧客を取り込む。


これらの改革は業績にも現れ、2018年4~6月期の最終赤字は、1~3月に比べて縮小した。ただパハラさんの行く手には暗雲が漂う。従業員の手厚い福利厚生に切り込もうとしたことで、労働組合が猛反発しているからだ。労組はイスラム教大巡礼の時期などにストライキをちらつかせ、撤回を迫る。

焦点は、近く迎える臨時株主総会。この総会で現経営陣は解任され、新しい役員が送り込まれるとの噂も流れており、予断は許さない。

古くは巨大キャリアだった、パン・アメリカンが突如として倒産消滅した。1990年代に倒産消滅した、ベルギー・サベナ航空や、スイス航空、KLMオランダ航空のように一旦大量の血を流さないと治まりがつかないのかも知れない。JALの再建には、稲盛さんが初期段階で労働組合との意見交換や再建に対する考え方の社内統一を行い成功した。ガルーダは国営のキャリア故、親方日の丸の膿が全社に蔓延している可能性があるな。


★<中国・吉利がダイムラーの筆頭株主に>中国の自動車メーカー、『浙江吉利控股集団』が、ドイツ・ダイムラーの株式10%弱を1兆円で取得している。自動車用電池など最新技術分野での提携を視野に、出資を糸口に交渉を始めた。自動運転なども含めて自動車の最新技術を巡っては、既存メーカーに加え、米グーグルなど振興勢力も入り乱れての競争となっている。規模や技術力で劣る吉利は、ダイムラーとの提携で活路を模索する。

ダイムラーの開示資料によると、吉利を創業した『李書福董事長』がダイムラー株の9.69%を取得し筆頭株主となったそうだ。取得額は73億ユーロ=9,600億円。欧米メディアによると、吉利がダイムラーに接触したのは2017年秋。ダイムラーに新株を発行し、吉利が買う提案をしたが拒否された。このため李氏が株式市場からダイムラー株を取得したという筋書き。

吉利が狙うのはEVの基幹技術となる自動車用電池を中心とする最新技術の取得だ。吉利は10年にボルボ・カーを買収、17年にはマレーシアのプロトンに49%を出資した。買収攻勢により技術力やデザインは向上しているが、数ある既存メーカーの一員としてスタートラインに立ったにすぎない。
10%弱の出資ではダイムラーの経営判断を動かす強制力はないが、出資を皮切りに交渉を進め、競争が激化する技術分野での協業を働きかける狙いと見られる。


ダイムラーが交渉にどう臨むかは流動的だ。ダイムラーは22年までに100億ユーロを投資し、10車種以上の新型EVを投入する計画を立てる。中国では合弁相手の『北京汽車集団』と50億元=840億円を投じEVを現地生産すると発表している。自社技術で最先端を行くダイムラーが吉利から得るものはほとんどない。

中国企業による海外企業への投資は、家電大手『美的集団』によるドイツ産業用ロボット、『クーカ』買収など、事前に経営首脳間の調整が済んでいることが多い。吉利のように少額出資を糸口に交渉を始めるケースは珍しく、今後豊富な資金を持つ中国企業による同様の事例が増える可能性もある。李董事長は、17年の中国富豪番付が10位で、資産額は1兆8千億円に及ぶと報道だれている。


★<登記が阻む日本の成長>自民党衆院当選16回の野田毅元建設相は、今の自民党で『所有者不明土地等に関する特命委員会』の委員長を務めている。

若い頃から災害対策や農業の基盤整備で土地の所有者が分からず、予算が執行できないケースを多く見て来た。近年になって『もう限界だ』と感じたのが六本木での大規模な都市開発の例だと言う。計画から完成まで実に17年。超高層ビルや商業施設の建設は最後の3年だけで、大半の時間は土地所有者の探索と権利関係の調整にかかかった。野田さんは『シンガポールなら計画が決まれば翌年には工事をしている。スピードが命なのに、このままでは日本は世界の成長から取り残される』と語り、政府に対応を促してきた。

全国で所有者不明の土地は九州より広く、放置すれば2040年に北海道本島の面積に迫る。増田元総務相らの民間研究会が昨年10月に発表した試算は衝撃的だった。土地が有効活用出来ない経済損失は累計で6兆円にのぼる。


政府は重い腰をあげつつあるが、そもそも『迷子の土地』がここまで増えた原因は今の『登記制度』にある。東京都に住む谷口紀子さん(57)は、年明けに亡き父の実家を相続しようとして驚いた。遺産分割の協議はすでに終わったのに、所有権移転には膨大な書類が必要だと分かった。父母それぞれの戸籍・除籍を祖先の地に遡って集めないといけない。最後の本籍地の茨城県に出向き、長野、高知両県の自治体には手紙を送った。両親に『隠し子』など他の相続人がいない事実を証明するため、電子化前の原簿=改製原戸籍の写しも全て手に入れた。

書類集めに1ヵ月半を要し、ようやく遠方にある法務局を訪れた。窓口で提出物に漏れがないか聞くと、『事前の相談予約がないと必要書類のチェックは出来ません。問題があれば連絡するので、出直してください』と言われた。

自民党幹部は、『長男による家督相続を戦後に均等相続に見直した時に登記を義務化し、使い勝手も良くすべきだった。法務省は改革に及び腰で、選挙の票にならないからと放置してきた政治家の責任も大きい』と反省を口にする。


戸籍や住民票、印鑑証明は今だに『紙だのみ』だ。行政オンライン化やマイナンバー制度の旗を振っても情報の一元化は遅れ、様々な手続きが便利になった実感はまだ乏しい。

明治150年の今年は、政府や自治体の関連事業が目白押しだ。日本の発展は目覚ましいが、すでに『多死社会』が到来している。せっかくなら150年をただ奉祝するのではなく、遺産相続すら簡単に出来ない現状を少しは近代化したらどうだろうか。


★<揺れるイタリア南部の移民問題>『移民流入を止めなければ、欧州はここのように無法地帯になる』。イタリア南部ナポリ近郊の、地中海に面した『カステルボルトゥルノ』、市長を3期努めたスカルツォーネさん(63)は苦々しげに語る。市内に入ると、アフリカ系移民の多さに驚かされる。中には麻薬密売や売春目的で路上にたむろする者もいる。スカルツォーネさんによると、2万3千人の市の人口に対し推定2万人の不法住民が暮らす。

移民の流入開始は1980年代に遡る。80年にナポリ近郊は大地震に見舞われ、2,900人が犠牲となり30万人が家を失った。カステルボルトゥルノには政府が被災者に提供した住宅があったが、その後、被災者の転出で空き家となった建物を移民が不法占拠するようになった。

ガーナ移民のクワシーさん(37)によると、多くは欧州の滞在資格のない経済移民。ナポリ周辺にはトマト農園が多く、安価な労働力として雇われる。農園で1日12時間働くと4,000円程度の収入を得られるが、収穫期のみの季節労働のため麻薬密売や売春で生計を立てる者が後を絶たない。『就労機会があれば状況は変わるはずだ』。クワシーさんは移民の苦境を訴える。


だが、イタリアの失業率は11%。25歳未満の若年層に限れば32%にもなる。移民らが就労機会を奪い、福祉を脅かすと感じる住民も多い。カステルボルトゥルノでは無免許運転の移民による事故が多い。移民を捜査すれば、不法占拠の疑いなども合わせて立件する必要が出てくるが、住民からは『警察は煩雑な手続きを避けるため、捜査をしようとしない』との批判もあり、住民と移民との摩擦が深刻化している。

イタリアには2017年までの4年間に62万人の移民や難民が渡って来た。中道左派の与党は、外国人の両親を持って国外で生まれた子でも、国内の学校で12歳未満から5年間学んだ子であればイタリア国籍を取得可能にする法改正を目指したが頓挫した。実現すれば80万人の移民の子供らが対象になることから、中道右派のフォルツァ・イタリアらは『不法移民を助長する』と批判。厳しい移民政策を訴える中道右派連合が国民の不満の受け皿になっている。

カステルボルトゥルノの飲食店従業員のラファエレさん(30)はきっぱり言う。『左派政権は血税を移民の福祉に使う。イタリア人を救う右派に票を托す』と。移民問題で混迷を深めるUE。イタリアはその最先端、先兵でもある。


★<40代以上の3割が応募、大正製薬の希望退職>栄養ドリンク剤『リポビタンD』や風邪薬『パブロン』などで知られる大衆薬大手、『大正製薬HD』の大幅な人員削減が話題になっている。

大正製薬は、5月に早期退職制度の実施を発表。8月末にその結果を公表した。応募は948名。10年以上勤務、40歳以上の従業員3,000名が対象で、そのおよそ3割が手を挙げた計算になる。

1人当たり費用は1,290万円。中堅として現場の中核を担うべき40歳以上の社員が一気に3割も抜けてしまうことになる。会社側は割り増し退職金と再就職支援費用として特別損失122億円を計上するが、1人当たりの費用は1,290万円。2,000万円以上の高額な割増金が珍しくない製薬業界にあって、決して手厚い訳ではない。


大正製薬HDの2018年3月期の営業利益は前期比16%増の369億円。非常時とは言えない中での大量退職だ。会社は『想定内』と言うが、同業他社からは『普通では考えられない』という声が多く聞かれる。もともと優遇制度は今回の募集のために新設した。退職呼びかけは、1912年の創業以来初めてのことだ。

『意識改革をするためには、仕事を変えれば良い』。このリストラを牽引してきた次期トップと目される大正製薬社長、HD副社長の上原茂は通常からこう語っていた。しかも、幹部級の人事で、研究開発から営業担当への異動など、大胆は配置転換をしてきた。今回のリストラにも、ショック療法で社員の意識改革を促す意味合いがあるようだ。

大正製薬の長期トレンドを見ると、利益のピークは18年も前。利益は長期低下中なのに、従業員は増え続けてきた。従業員1人当たりの利益は半分以下になっている。少子高齢化と人口減で柱の国内の大衆薬市場は今後も伸びない。さらに厳しいのは、弱点である医療用医薬品だ。2000年から進めたM&Aや提携戦略は実を結んでいない。今年7月末には保有する富山化学工業の全株を富士フイルムHDに売却。早期退職で人員の水ぶくれは是正されるが、それは一時的。問題は次の稼ぎ頭をどう作るかだ。会社の方向性が見えない中でのショック療法は、人心が離れるリスクもはらんでいる。

『金権政治のなれのはてが、トランプ政権を生んだ』

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今日の画像は、昨夜格上コスタリカと対戦し3-0で快勝した『初陣、森保ジャパン』と、私の足跡地下鉄に乗ってブリュッセル中央駅に。そして列車に乗って水の都『ブルージュ』へ向かいます。ブルージュは中世の町の姿がそのまま残っているという世界遺産です。

驚いたのは、中央駅への地下通路に、おこもさんが結構いたこと。十数年前中欧を旅した時、ブタペストで多くのおこもさんを見たが、ブリュッセルでもこんな風景に出会うとは思いませんでした。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★中国を失った責任は誰にあるのか。中国の国共内戦で1949年に毛沢東率いる共産党が勝利した後、米国ではこんな嘆き声が上がった。この声が52年の米選挙で共和党の政権奪取に寄与したし、トランプ米大統領と政治スタイルが近い当時のマッカーシー上院議員を有名にした。米政府内に共産党に同調する裏切り者がはびこっているとの批判を繰り広げたことが何より彼を台頭させた。マッカーシーが標的にしたのは国務相で、トランプはFBIだ。

今問題となるのは、かつての米国は失われてしまったのか、そして永遠に戻って来ないのか、という問いだ。米国は他ならぬ米国民のものだ。だが米国は以前、西欧人を含む多くの人にとって一体感を感じさせるような魅力を放っていた。米国は民主主義の砦だった。米国は欧州がドイツのナチスや共産主義の独裁の手に落ちるのを救った。米国はただの大国ではなかった。民主主義や自由、法の支配といった大儀を体現していた。

戦後の米国の政策には4つの魅力があった。人々を引きつけるような価値観を中心に据え、その価値観を共有する同盟国に忠実で、競争に対し開かれた市場を信じ、様々なルールを制度化して市場を支えた。このシステムは未完成で不完全だった。それでも世界を動かそうとするその方法は、独創性があり魅力的だった。人類は互いのささいなもめ事を乗り越えていかなければならないと信じていた人々にとって、米国の示したこうした原理原則は全ての始まりだった。


しかし今のちゃぶ台返しの異常な精神の持ち主の大統領は、民主主義、自由、法の支配といった米国の中核をなす価値観を敵視しているようだ。同盟国への忠誠心はなく、開かれた市場を否定し、国際機関を嫌っている。トランプは権力が全てだと考えている。その権力を握っていることから中国の習国家主席やロシアのプーチン大統領を称賛している。メルケル独首相やメイ英首相は民主主義を率いようと努力している立派な女性指導者だが、トランプは彼女らを批判するばかりだ。

ではなぜ、そんなトランプが大統領なのか。それは米国が乗り越えられないかもしれない政治的失敗にある。彼がなったのはある意味事故のようなものだが、それだけではない。中国の台頭や、グローバル化がもたらした予想外の結果は、米国が自国をどう捉え、世界における自国の役割をどう認識するかに大きく影響した。不安感が左派から右派まで広がったのだ。そして保護主義が広がった国で、保護主義者が大統領選で勝利するのは驚きではない。中国への懸念が高まる中、米国第一を掲げる人物が選ばれるのも自然な成り行きだ。

だがもっと重要なことが起きている。米経済には長所もあるが、最近は国民の過半数が苦しめられている。所得の分配は非常に不平等で、働き盛りの年齢層の労働参加率は極めて低い。20年前に比べ、処分所得の格差は拡大した。しかも白人の中年の死亡率は2000年以降、上昇している。トランプは欧州でテロが起きる度、驚いたようにツイッターに書き込むが、EU内で事件で殺害されたのは10万人に1人の割合だ。米国では10万人当たりの割合は、EUの5倍に達している。トランプはそろそろこの問題を考えた方がいいと思う。


これだけ多くの米国民が貧しい状況に置かれるにい合った一因は、『金権政治』にある。富裕層が組織だった形で、利益の飽くなき追及を続けてきた。こうした状況は『富裕層のための金権政治とポピュリズム』『貪欲と不満につけこむ政治』と呼ばれ、共和党が白人労働者層の支持を広げる上で驚くほど貢献した。投票制度が公平に機能していないことも注目に値する。過去20年間の全米得票数で民主党を下回ったにもかかわらず、共和党が勝利を収めたことも2度あった。

トランプの登場は、富裕層のための金権政治を続けてきた末の当然の結果だ。富裕層の望みをかなえ、一般の共和党支持者には米国第一主義と保護主義を約束する。この組み合わせは見事なもので、一種のカリスマ性を備えたトランプによって、情熱的な支持者を自己肯定感を得ることが出来た。

かつて魅力にあふれる米国を失ってしまった責任は誰にあるのか。それは米国エリート層、特に共和党のエリート達にある。富裕層は減税の対価として、トランプが大統領になることを受け入れた。全ては共和党のエリート達から始まり、その割を食うのは世界の残りの人々だ。我々はかつての米国を取り戻すことが出来るのだろうか。それは普通の人々のニースや不安に応えるのに、もっと政治的に優れた方法を見出すまでは難しいだろう。(参考:英フィナンシャルタイムス、ウルフチーフエコノミスト筆)


私は、米国の凋落の始まりは、ベトナム戦争への介入だったと思う。多くのアメリカ人青年が命を無くし、また米ドルを垂れ流し、価値を下落させた。参戦は、アメリカが日本を打ち破った自信に満ちていたが、ベトナムは日本と違った。地下壕を掘り、ゲリラ戦でアメリカを悩ませた。一番の違いは、日本の政府の清廉さに比べ、南ベトナム政府は腐っていたという事実。ここをアメリカ政府は見誤り、泥沼に落ちた。

移民国家である米国で、移民を拒絶するような政権が誕生したのも、普通のアメリカ人が幸せ感を感じていない末のことだ。とにもかくにも、ちゃぶ台返しのトランプは中間選挙に向け、WTOの否定、脱会など有効だと見られる手段はそれが過去の共和党や米国を否定することであっても、やろうという、まさに狂犬病トランプと写る。そしてそれにも増して、トランプを苛立たせるのは、北朝鮮との交渉であろう。シンガポールの首脳会談後、遺骨問題を除いては何ら具体的な前進がないのだから。


★<中国、二人っ子政策不発、老いに拍車>今春、中国人民代表大会・全人代で習総書記は、トップレベルの国力を誇る『社会主義現代化強国』を築くと宣言した。しかし、足元では少子化が進み『老いる中国』の現実が広がる。

今年年初、中国政府は2017年のGDPの伸びが7年ぶりに前年を上回ったという記者発表に紛れ込ませる形で、衝撃的な数字を公表した。17年の出世率が前年より63万人も減り、1,723万人に止まったのだ。

中国政府は16年、産める子を原則1人に制限する『一人っ子政策』を40年ぶりに改め、2人まで産めるようにした。改革の効果を見込み、17年は最低2千万人の出生を予想したが、実際は300万人も下回った。『今の社会状況では子供を育てる自信がない。だから産まないと決めた』。上海に住む会社員男性(35)はそう話す。共働きで、月収は2人合わせて50万円。夫婦2人の暮らしに不満はないが、子育てのためにどちらかが仕事を辞めたら収入が減る。『いい教育を受けさせられず、厳しい受験戦争を乗り切れないのではないか。子供の将来に希望が持てない』と話す。


1979年からの一人っ子政策で、中国では急速な少子化が進んだ。『二人っ子』政策への転換は、経済を支えるべき働き手が急速に減るのに対応するための切り札だったが、思うような効果を上げていない。上海・浦東地区の高層マンションで暮らすチーチーさん(31)には2歳半の長男がいる。夫(31)と共稼ぎだが、『2人目は考えられない』と話す。中国では男の子の親が子に家を用意する習慣が根強い。夫婦の年収は850万円で『家を2軒も用意できない』。同じマンションの子の多くは、私立小学校を選ぶ。学費は月17~35万円もする。『確かに暮らしは豊になった。それでも子育てはコストがかかりすぎる』。チーチーさんは同世代が子供を産まない背景をそう見る。

その一方、高齢者は増え続けている。上海に戸籍を持つ住民1,400万人に占める65歳以上の比率は20.6%。『全国で最も早く高齢化が進む大都市の一つ』になっている。中国の高齢化問題は、若者の都市への流出が顕著な内陸部の農村で注目されて来た。だが、一人っ子政策が厳格に適用されて来た都市部でも、高齢化が急速に進みつつある。


宅配弁当会社の責任者、唐さん(57)は言う。『高齢者を支える子供の数が減って行く。家族頼みには限界があり、今後は社会が支えて行くしかない』。17年、中国で65歳以上は1億5,800万人で、総人口の11.4%を占める。国連の予測では、2050年には65歳以上が3億6千万人、総人口の26.3%まで増える。現役世代との人口比は17年が5対1だが、50年には2対1になる。

習総書記が描く全ての『夢』の大前提は、経済の安定成長だ。指導部は自らの成果を『歴史的』と宣伝するが、経済運営の命運を握る人口問題の『誤算』についてはほとんど語っていない。まさに爆弾を抱える大国『中華人民共和国』なり、だな。


★<レクサス、豪かヨット発売>トヨタ自動車は、来年発売する『レクサスブランド』の初の豪華ボート『レクサス LY650』の概要を発表した。全長20m、全幅6mで、定員は15名。三つの客室を備えて6人が寝泊まり出来る。LYは、『ラグジュアリー・ヨット』の頭文字。エンジンはボルボの船舶用ディーゼルエンジンを採用した。米国マーキー・ヨット社に生産を委託し、2019年後半に米国で、20年春に日本で発売する。レクサスブランドの汎用化、いわばルイビトンなどバッグメーカーが化粧品やアクセサリー、宝飾領域に進出するのと似ているねえ。

でも、ホンダが小型ジェット機、トヨタが豪華ヨットと、アメリカ富裕層への切込みは鮮やかだなあ。ガンバレ、ホンダもトヨタも。


★<三田佳子次男、また逮捕>覚醒剤を使用したとして、警視庁は俳優の三田佳子さん(76)の次男、高橋裕也容疑者(38)を覚醒剤取締法違反容疑で逮捕した。逮捕容疑は10日頃、覚醒剤をしようしたとしている。高橋容疑者は、容疑を認めていると言う。

高橋容疑者は1998年、2000年、07年にも同法容疑者として逮捕されている。すでに実刑を受けた経歴があり、今回の逮捕で更に長い実刑を受けるしかないようだな。まあ、親の心、子知らず、の典型的な放蕩息子ではある。

それにしても、覚せい剤。一旦はまると抜け出せないのだなあ。本当、気の毒を通り過ぎて、可哀想だ。


★<札幌市清田区の液状化>今回の北海道地震で、震源地から相当離れていた札幌市清田区の住宅団地で液状化が起こった。道路は陥没し、住宅の基礎は傾き、液状化した泥が道路を覆った。東日本大震災の折も、千葉県浦安の住宅団地で大規模な液状化が起こった。

原因は、丘陵地を住宅団地に造成した際、谷間を土砂で埋めたところにこの現象が出ている。谷間を埋めても、そこには水が流れやすい地質となって地下水が流れており、さらに埋めた土砂が石ころや火山灰などを含んでいると、揺れに弱く、液状化が簡単に起こるのだそうだ。

日本全国大規模開発が行われた結果、このように谷間を埋めた住宅地は全国に散見されると言う。地震防災の観点から、この事実関係の情報を開示するべきだという論が台頭している。はてさて、高いお金で買った住宅地が、液状化の可能性のレッテルを貼られると、土地価格は暴落してしまうよなあ。所有者としては、諸手を挙げて賛成、と言うわけにも行かないだろうなあ。難しい問題だ。


★<児島デニム、生活の一部に>ジーンズの街として知られる倉敷市児島地区の関連会社が、デニムのすそ野拡大へ活用範囲を広げる取り組み進めている。衣料品に加え、日用品やオフィス家具、内装など用途は様々。主力のアパレルで輸入品の攻勢が続く中、ビンデージジーンズだけでないデニムの魅力のアピールや付加価値向上を狙う。

岡山市の高島屋の店頭に、デニム製エプロンと鍋つかみが登場し、注目を集めた。製造元の『ペティスミス』は縫製工場を抱える強みを生かし、余った『端反ハゾリ』でペンケースや名刺入れ、ポーチなどを量産。関連売上高は直近で年間6,000万円程度になる。社会科見学の小学生向けに用意したペンケースが評判を呼び、2005年に市販を開始。商材は50種類以上に増えた。製品にはキャラクターをあしらい、ブランドのPR役も担う。

3月には開港30周年を迎えた『岡山桃太郎空港』の国際線出発ロビーに、デニムのベンチがお目見えした。納入したのはオフィス向けの家具販売や内装を手掛ける『ナック』。ナックはオフィス家具へのデニムの活用を進めている。価格は従来品より2割程度高く設定。使用中の家具の張り替えも可能で、中国銀行の児島支店で応接セットや待合いのチェアなどをリメークした。


また、ナックは児島地区の業者と連携し、撥水性を加えた素材を『倉敷ロータスデニム』として16年から展開。色落ちしない染色法や洗浄法を採用し、JISの家具用張地の基準を満たした。用途は内装にも広がる。『ジャパンブルー』は、デニム新素材『シン・デニム』を壁紙や畳表に活用出来るよう改良を加えた。住宅メーカーと組み、一般家庭での実用化へ取り組みを進める。

用途拡大や高付加価値化は、魅力度向上による若手職人の確保・定着に繋がるとの期待も集まる。デニムを生活空間に浸透させ市場として確立させるためのチャレンジは続く。ガンバレ、児島のデニム、だ。


★<森保ジャパン、コスタリカに快勝>森保一監督の初陣となった昨夜のコスタリカ戦で、日本はオウンゴールと、南野、伊東の代表初ゴールで3-0で快勝した。

ロシアW杯の主力は招集せず、新戦力発掘や世代交代を目的とした今回の代表シリーズ。チリ戦は北海道地震で中止になったため、この試合が最初の試合となった。

右MFに20歳の堂安(フローニング)、左MFに成長著しい中島(ポルティモネセン)が起用されるなど従来の代表チームとは違う組み合わせの攻撃陣となった。森保ジャパンの第1号は意外な形から生まれた。前半16分、右CKをDF佐々木がヘッディングシュート。このボールが相手選手に当たってネットを揺らした。

日本は堂安、中島がサイドでボールを持ち、中央から状況に応じてポジションを変える南野、最前線の小林が有機的に絡んでチャンスを生み出した。後半21分には中島のパスを受けたMFの遠藤が左サイドから中央へパスい、ボールを受けた南野がブロックに来た選手の股間を抜くシュートを流し込んだ。


森保監督は、FW浅野、MF天野、MF伊東、MF三竿、MF守田、DF車屋と交代枠を使い切って出来る限りの選手テストをした。試合終了間際には、その伊東が右サイドから持ちこんで代表初得点となるドリブルシュートを決めた。

試合を観た限り、新しいチームは新鮮でパスも良く通り、相手ボールの奪取もうまかった。堂安なんて初めて見たし、遠藤がベルギーに行ってるなんて初めて知った。そしてまた全員がよく走ったという印象。森保ジャパンの出だし好調なり、だ。


★<北電のブラックアウトに疑義あり>北海道大地震で、北海道電力供給が途絶え、ブラックアウトしたが、その運用に問題がなかったか、を翌日日経が報じたが、今度は朝日が、実は一旦本州側から電力融通があったことを報じている。しかもブラックアウトが起こるまで18分間の余裕時間があったとも。

6日3時7分の地震発生後、苫東火力発電所の2号機と4号機が自動停止し、130万キロワット分の供給が一気に失われた。すぐに本州側から60万キロワットの融通を受けたほか、北電が一部地域を強制的に停電して需要を減らす措置を取り、3時11分までに電力の需給バランスは回復したと見られると言う。

だが、この後に再び均衡が崩れ、3時25分、苫東1号機を含め道内の火力発電所などが停止してブラックアウトした。この間、北電の運用が適正だったかどうかが、原因究明の焦点の一つになりそうだ。北電も姑息だ。真相を覆い隠し、ウソの発表をしたと言う点では『モリトモ問題』と同列の犯罪行為である。


★<テスラは『もう投資不可能』と指摘>野村傘下のインスティネットのアナリスト、『ロミット・シャー氏』は、米EVメーカーのテスラについて、『もはや投資不可能』と題するリポートを11日朝に公表し、投資判断を『買い』から『中立』へと引き下げた。シャー氏は昨年10月にテスラの投資判断を開始して以来、ウォール街で最も強気なアナリストの1人だったが、姿勢を転換させた。

目標株価モ400ドルから300ドルへと引き下げた。『イーロン・マスクCEOの常軌を逸した行動』をその理由としたほか、マスクの1日当たりのツイート数の増加、タイ洞窟の救助参加者にタイする罵倒、決算発表席上での暴言、空売り投資家への見下した態度、ストリーム配信番組出演中の振る舞いなどを懸念に挙げた。

シャー氏はテスラが競合を凌ぐイノベーションを実現し、最終的に現在よりもはるかに大きな起用になっている可能性はあるとの見方を引き続き示しつつも、同社により良いリーダーシップが生まれるまでは様子見が懸命だろうと指摘している。この投資判断で、テスラ株への強気は少数派に転落した。ブルームバーグがまとめたデータによると、投資判断を『買い』としているアナリストは9人、ホールド=中立が11人、売りが12人となった。そろそろベンツ、BMWが高級EVを発売する。テスラの行方は不透明感がいっぱいで、しかもキチガイのようなCEOの元では、幹部は次々と辞めていき、ビジネスは正常に機能しないであろうな。はてさて漂うテスラではあるな。

『スタートアップ大競争① ユニクロスタイルで漁業に新風』

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今日の画像は、海外で急激に売り上げが伸びている『ヤクルト』、水の都『ブルージュ』のスナップです。中世が残る世界遺産、古都のおももちいっぱいのブルージュです。ここでは駅で自転車を借り、街中や外周路を走り回しました。お代、4時間で10ユーロは観光地としては良心的な価格。なれど、自転車は西洋人向けのもの。足の短い拙者は慣れるまで苦労しましたわえ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★養殖から飲食まで一気通貫の『漁業のユニクロ』、そんな企業を目指すのがサバ料理専門店の『鯖や(豊中市)』だ。新会社設立後にクラウドファンディングCFで資金を調達し、2018年2月にサバやタイなど養殖事業を始めた。『未利用魚』を使った自動給餌システムなど低コスト化も進め、水産業に新風を吹かせる。

『漁業のユニクロを目指す』。17年7月、鯖やの右田社長(43)が全額出資し、養殖を手掛ける新会社『クラウド漁業』を設立した。島根県の隠岐諸島にある海士町で地元の漁協や漁業者と協力し、4月から新技術を使った養殖を始めた。目指すのは漁業版SPA(製造小売)だ。ユニクロに代表されるSPAはモノの製造から販売まで一貫して手掛けるビジネスモデル。同社が扱う年間300トン以上の鮮魚を安定的に仕入れ、柔軟に商品開発出来る仕組みが必要と判断。養殖事業への参入を決めた。

背景にあるのはサバの漁獲量の減少だ。1970年代には100万トンあったサバの漁獲量は現在、半分の50万トンまで落ち込んだ。同社が仕入れる油脂含量21%以上の『とろさば』は全て国産。天然のサバだけでは好不漁に左右され、リスクが高すぎる。『水産業では魚を獲る人、卸す人、売る人が分断されていた』と右田社長。養殖業者はスーパーや飲食店などの小売業が要求するサイズや魚種などの規格に合わせて養殖する必要がある。生産コストが上がるほか、価格設定は小売りに握られ、買いたたかれていると指摘する。『出口』を押さえて、低コスト養殖を手掛ければもうかる漁業になる、と。


養殖サバは料理専門店『SABAR』が仕入れるほか、サバ以外のタイやスズキなどの養殖魚は年内に開業する新ブランド店『漁師の串』で扱う。隠岐諸島の名産品を扱う『離島酒場』も立ち上げ、養殖魚の出口を広げる。

右田社長は、大阪の商業高校を卒業後、鮮魚店に勤め、97年にオーストラリアの回転ずし店に就職した。帰国後は居酒屋を経営し、サバ寿司が人気メニューになった。『ぐるなびの料理ジャンルに焼き肉や寿司と並んでサバを加えたい』と、07年に『鯖や』を設立した。14年に『SABAR』を開業し、とろサバの料理を提供、国内で14店舗を運営。16年にはシンガポールの伊勢丹に海外1号店を出した。21年までに従来比6倍の83店舗まで増やす計画だ。

新会社が開発を進める技術は主に3つだ。1つ目は、値段のつかない未利用魚を利用した低価格のエサの開発だ。定置網にかかった小型のカタクチイワシやトビウオなど未利用魚の漁獲量は、国内で流通する魚の9倍もあると言う。福井県立大などと連携し、養殖コストの7割を占めるエサ代の半減を目指す。


2つ目は、あらゆるモノがネットにつながる『IoT』を使った自給給餌システムだ。総務省の委託事業としてコンソーシアムを発足。KDDIや公立はこだて未来大学などと組み、海水温を測定してエサを自動でまく装置を開発中だ。3つ目は、全国でも例のない同じいけすで異なる魚種を養殖する『混合養殖』。『水族館ではどうして様々な魚が同じ水槽で泳いでいるのか』。そんな単純な疑問が契機になった。魚種に応じた大きさのエサを常に供給出来れば、共食いを避けて混合養殖は可能。価格の高いタイなどもサバと一緒に養殖出来る。養殖は18年に3千匹、19年に3万匹に増やす計画。佐世保市や小浜市でも養殖事業を始める予定だ。将来は養殖技術をライセンス提供し、低コスト養殖を広げていく計画。

資金調達手法でも、画期的だ。15年に日本でも解禁されたCFを活用した。小口資金を集める方法で、1月6日の募集開始後、わずか14分で214人、3,800万円が集まった。株式投資型CFでの資金調達では国内最速と言う。新会社は、22年に売上高34億円、27年に50億円以上を見込む。『まずはクルド漁業での上場を目指す』。おいしいサバを提供することを貪欲に追求してきた右田社長が、新たな挑戦に突き進む。


★<ヤクルト、海外で激売れ>日本が誇る乳酸菌飲料、希望をすれば会社や自宅まで配達してくれる『ヤクルト』が、今、世界各地で飛ぶように売れている。原因はある映画がきっかけ。

発端となったのは8月17日からNetflixにて独占配信されている、『好きだった君へのラブレター』。地味目の韓国系アメリカンの女子高生が、出すつもりがなかった5通のラブレターによって、イケメンとフェイク彼氏契約を交わすことになるロマンティックコメディ。しかし肝心のストーリーよりも話題を集めているのが、作中でチラッと登場するヤクルト。イケメンが主人公の妹からもらって飲み干す『ヤクルトらしき飲み物』にツイッターが反応しまくったのだ。

ブームをいち早く報じた『ブルームバーグ』によると、映画の影響で、前年に比べやや落ち込んでいたヤクルトの売上げが急激に伸び始めたとか。それでもめざとい各地の視聴者達は、『あれは日本のヤクルトだよ!』とすぐに訂正ツイート。フィリピンや台湾からは『映画の影響でヤクルトがキレイさっぱりなくなってしまった』という嘆きのツイート、ブラジルやメキシコからは『ヤクルトは大分前から国内で浸透していること』を得意げにアピールし、『え、こんな美味しいもの知らなかったの?』と驚くツイートが目立っている。


ヤクルトは、1935年に福岡市で誕生。生きて腸内まで到達し腸内環境を改善する『乳酸菌シロタ株』を発見・培養した『代田稔医学博士』が、多くの人々に摂取してもらうため、有志を共に安価でおいしい乳酸菌飲料として製品化した。シロタ博士も、83後の海外での急ブレイクには、あの世でびっくりしているかも、ね。


★<めんたいこ、進化続くばい>『博多土産』の定番と言えば、『めんたいこ』。実は、売れ行きに陰りが見えている。そこで新しい加工品を開発したり、海外に売り先を広げたりと工夫を続ける作り手達。伝統の名産品も今、めまぐるしく進化を続けている。

福岡のターミナル、JR博多駅。お土産品売り場で、定番のめんたいこを上回る勢いで売れる菓子がある。めんたいこを生地に練り込んだせんべい、その名も『めんべい』だ。関西から出張してきた男性は2箱買い、『おいしいと家族に評判なんです』。博多ステーションビルの集計では昨年のお土産人気投票で3位。人気ものの4位『博多通りもん』を上回る。

生み出したのは地元メーカーの『山口油屋福太郎』だ。めんたいこの主力はスケトウダラの卵巣の形がきれいに残る『一本物』で、贈答用で人気だが、多くは冷蔵が必要になる。日持ちしてお土産にしやすい加工品を作ろうと、創業家の山口勝子専務が開発を担った。ヒントは、客として訪ねてきた貸家の『せんべいなら長持ちするのでは』と言う言葉だった。めんたいこの量を増やすと辛すぎる。イカなど具材も入れるので割れやすい。半年以上の試行錯誤を重ねた。常温で保存出来、32枚入りで1千円と手頃だ。


2001年に発売し、当初は低調だったが、13年に生のめんたいこを抜き、昨年は30億円と会社全体の売上高の2割を超えた。戦後まもなく誕生しためんたいこは、地元メーカーが味を競い合い、全国区の人気商品になった。だが最近は市場が縮小傾向だ。大きな要因は、1万円台の商品もある高価な一本物の低迷で、お中元やお歳暮向けの需要が減ったことが影響している。福岡市の百貨店の食品バイヤーは『食生活の変化で、白ご飯を食べる機会が減ったことも影響しているのではないか』と見る。

状況を打開しようと、各メーカーは一本物と共に様々な加工品や新商品を開発。若者や海外などへのアピールに力を入れる。大手の『ふくや』が15年に発売したのは、ツナ缶にめんたいこの粒や調味液を加えた『めんツナかんかん』。シリーズ累計で350万個を販売するヒット商品になった。『ツナ缶に調味液を加えてみたら、単純におしかった』と、発案した川原社長自身が語る。保存しやすく、1個300~500円程度。卒業記念や出産祝いの贈り物として缶のラベルをオリジナルで作れるサービスも有料で始めた。『加工品の市場は広がっている』と川原社長は自信を示す。


『やまやコミュニケーションズ』は、海外展開に積極的だ。イスラム教の戒律に沿った『ハラル認証』を受けためんたいこを共同開発。昨秋から販売し、東南アジアなどの飲食店でのうどんやすしの具材として採用を狙う。欧州向けに、めんたいこをキャビアのような高級品として広める構想もある。

ふくやの川原社長は、『パスタやフランスパンなど洋風化していく食卓にもうまく入り込めたがめんたいこ。海外への展開も含め、今後についてんも悲観はしていない』とあくまで前向きだ。


★<スイス時計、ネット通販の波>スイスの高級時計各社がインターネット販売に力を入れている。スウォッチ傘下のオメガは、米国に続きアジアや欧州でもネット通販を展開。リシュモングループはイタリアの高級ブランド通販大手を子会社にする。今や店頭販売を重視してきた高級時計にもネットの波が押し寄せている。

『中国などアジア、欧州でも準備できている』。オメガは2017年11月に米国で専用サイトを開設。代表シリーズ『スピードマスター』や1,400万円の高級時計をそろえる。国土が広くネット通販の需要が大きい米国で蓄積したノウハウを他国にも広げる。カルティエなどを擁するリシュモングループは、高級ブランド専門の伊ネット通販大手『ユークス・ネッタポルテ』の株式を3,550億円で買い増す。

各社は日本でもネット販売を強化。ティソTISSOTは今春からECサイトを立ち上げ、タグ・ホイヤーも公式サイトから時計を購入出来るようにした。各社はネット販売に慎重だったが、デジタル時代の開拓にネットが欠かせなくなっている。

そのうち、車も住宅も、そして宝石も、航空機もネット販売になるか、な。


★<電子部品からシイタケ栽培へ軸足>山口県美祢市の『美東電子』は、菌床シイタケ栽培を新たな事業の柱に据えた。主力事業の電子部品製造は業績の変動が大きいため、安定した需要が見込める『シイタケ生産』により経営の安定化を図る狙い。本社敷地内に6億5千万円を投じて新工場を建設し、今春から稼働を開始した。月産30トンの本格生産を始め、早期に年間売上3億円規模の事業に育てたい考えだ。


製造業や建設業から新たに農業に参入する企業は多いが、事業の柱に据えるのは珍しい。月産30トンの生産能力は県内最大規模になる。シイタケ事業の従業員も現在の5人から17人に拡充する方針。美東電子は2004年に菌床シイタケの試験栽培を始め、14年から金属加工の空き工場を使って数トン規模の生産を始めた。地域スーパーの丸久や生活協同組合コープを中心に販売。売上が好調なことから本格的な事業化に乗り出す。

商品は本社のある『真名地域』にちなんで『まなっこ』。商標登録も済ませた。同社では近隣の山林から入手して殺菌処理をした広葉樹のおがくずに栄養分を混ぜ、長方形のビニールパックに詰めた菌床を使う。新事業が成功すれば、さらなる需要を取り込み、事業の拡大を考える。電子部品からシイタケ栽培へ、世の中どんどん変わるなあ。面白い。


★<コショウ、7年ぶり安値>肉料理や魚料理、カレーに使われる代表的なスパイス、『コショウ』の価格が下落している。業者間取引は2016年から6割下がり、7年ぶりの安値だ。東南アジアの主産地で他の農産物からの転作が進み、作付面積が増えた。生育に適した天候に恵まれ、前期に続き豊作となった模様。コショウなどスパイスの価格は14年から16年にかけて高騰した。新興国での人口増に加えて食の洋風化が進み、肉・魚料理や即席麺、ハンバーガー向けの需要が伸びたためだ。

コショウは作付けから収穫までに最低3年かかるとされている。ベトナムやマレーシア、インドネシアといった主生産国では、天然ゴムやキャッサバ、パーム油からコショウへ生産を切り替える動きが広がった。価格高騰時に作付けされたコショウの収穫が17年から始まり、産地の供給量が増加した。ベトナムやインドネシアは適度な雨に恵まれ、今期の生育が順調に進んだと見られる。

しかし、家庭用コショウなどの小売価格に目立った変化はない。スパイスメーカーや加工業者は過去の仕入れ値上昇分を製品に転化出来なかったほか、燃料費や人件費のコストが膨らんでいるとして値下げに慎重だ。ただ『将来、さらに原料安となれば価格引き下げを検討する』そうだ。


かつては、このコショウを輸入する費用を調達するため、英国の東インド会社は、インドから中国にアヘンを売りつけ、その代金でもってコショウを持ち帰ったと言う。その結果、英中の『アヘン戦争』が1942年に起こり、さらにアロー号事件などが続いて英国は香港の100年借地を取り付けたのだ。

今の香港は当時何もない無人島のような島で、清国から見れば無用の地であった。それをここまで発展させた英国のパワーは当時の『パックスブルタニカ=英国中心主義の世界』を彷彿させる。今や『パックスアメリカーナ=アメリカ中心主義の世界』に陰りが見え、必死でその土台を立て直そうと小学校5、6年の理解力しかないと言われるトランプが右往左往しているが、歴史の流れは止められないだろう。次の世界は『パックスチャイナ』であることは誰の目で見ても明らかなのである。

そう言えば、中国は200人乗り程度の中型旅客機を開発中である。旅客機を世界に売るには、アメリカの航空局のライセンスが必要だが、この機種は米ライセンスを取得する意志はないそうだ。つまり、この旅客機は、中国だけで使うと。なんとその需要650台にも達すると言うから、大きな胃袋を持った中国が、今まで大きな胃袋だと思っていたアメリカをピュンと追い抜くのだねえ。もう自動車の販売台数でアメリカをはるかに引き離している。トランプが貿易関税障壁を作れば作るほど、アメリカ国内の経済メカニズムは疲弊し、中国有利に動くことは明白。目先の選挙のためにあれこれすることは、アメリカの衰退に拍車をかけることなのだなあ。分かってないトランプ、とそのスタッフ達だ。


★<カープ連敗脱出す>新井引退会見をきっかけにしたように、カープさん黒星の連続。なんと3年ぶりの6連敗だと。そして昨夜は、DeNAが東、カープが九里の試合。どう見てもDeNA有利の前予想。が、九里がよく踏ん張ったねえ。6回を1失点。しかも6回表にはいつも崩れる前兆の1アウト満塁というシーンまで見せて。が、昨夜の九里はよく踏ん張った。この回を無失点で終わると、かつての打棒が戻り、野間、菊池、丸、鈴木、松山の犠打、連打で爆発。特に菊池は1本塁打を含む4打数4安打4打点(1犠打あり)の暴発。気になるのは3塁打を打ったとは言え、4三振の鈴木。気のないスイングも見られ、どこか体が悪いのではないかと思う。まあ、CSまでに復調してくれればいいのではあるがな。マジック7、残り試合18。余裕のカープ優勝ではあるのだろう。

『スタートアップ大競争② 成長のスピード求めて集まるマネー』 

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今日の画像は、8月月間MVPを受賞したカープの左腕『フランスア』と、私の足跡、ベルギーの古都・ブルージュのスナップです。ブルージュは中世、貿易の都として栄えましたが、北海との運河が砂で浅くなり大型船の通行が難しくなって衰えました。が、街並みはその当時のまま保存され、今に世界の人気者となっています。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

カープのフランスア。8月は救援の一角として18試合に登板し、0勝1敗1セーブ、10ホールドで防御率0.51。月間登板数は1956年9月の西鉄・稲尾和久投手らに並ぶプロ野球タイ記録。『中継ぎは月間MVPを取るのがすごく難しいけれど、受賞出来てすごくよかった』と白い歯をのぞかせました。今年5月支配下選手登録され、今やブルペンに欠かせない存在となった鉄腕左腕。『残りの試合も自分の力を見せたい』と躍動への決意を示しています。ドミニカ・カープアカデミーの育成からの出身で、今期巨人で活躍するメルセデスと同窓の間柄。現在年俸880万円。9,500万円取る今村と年俸を入れ替えておくれな、オーナー殿。

このカープアカデミーを日本のプロ球団で初めて創設したのが、故松田耕平オーナー。大リーグで活躍する選手も多く排出し、天国からしてやったりと、笑みの顔を覗かせておられることでしょう。


★★★インドネシアの配車サービス最大手『ゴジェック』は、2017年12月、金融とITを融合したフィンテック関連の新興3社を一度に買収した。2015年のサービス開始からわずか3年。二輪車の配車アプリは、国内のスマホ利用者の4人に1人が使う。次の照準は『生活プラットフォーム』になること。買い物代行や出前などのサービスを手掛ける『ゴジェック経済圏』形成のために、3社買収を決断した。

スタートアップ企業の成長が格段に速くなっている。米マイクロソフトは時価総額11兆円到達まで創業から21年かかった。中国のアリババ集団は14年の株式公開時には、創業15年で時価総額が22兆円を超えた。デジタル化の進展で新しいサービスを瞬時に世界に広げられる時代。もの作りの分業も進み、工場を持たなくても短期間で大量生産出来るようになった。いち早くイノベーションを生み出し、世界に広げた企業が市場を制する。世界のスタートアップ投資は年間10兆円。膨張する投資マネーが成長の加速を後押しする。

大企業のマネーも革新的な製品やサービスを生み出すスタートアップ企業に向かう。大企業が自社のファンドを通じて投資する額は世界で2兆8千億円にも達する。米インテルは17年に550億円以上を投じた。スタートアップ投資が『将来を探る目や耳になる』と語る。


産業の新陳代謝が速くなり、今日の勝者が明日の敗者となる。米フェイスブックは12年、売上高がほぼゼロだった米インスタグラムを2,200億円で買収した。利用者の高齢化に直面するフェイスブックは若者達が支持するインスタがなければ、衰退への道を歩んでいたかも知れない。スタートアップもスタートアップを買う。中国ライドシェア最大手の『滴滴出行』は、ブラジルの同業最大手『99』を買収した。市場の成熟が速くなり、業界再編も前倒しで進む。

大企業によるスタートアップ投資が少なかった日本も変わり始めた。企業の投資が増え、起業家も事業展開のスピードを上げようと大企業の懐に飛び込む。『自分達にない知的財産やノウハウを使える』。17年3月にLINEの子会社となった『Gatebox』の武地社長に悲壮感はない。仮想現実のキャラクターと対話出来るコミュニケーション機器の世界展開が、LINEとの連携で可能になると思ったからだ。

スタートアップの競争が過熱している。マネーとの関係を軸に進化して行く。そして世界は変わる。


★<膵臓ガン、3年生存率15%>国立がんセンターは、がんの3年生存率を初めて公表した。部位別では、早期発見が難しい膵臓が15.1%と最も低く、新たな治療法開発など、難治性がん対策の必要性が改めて浮き彫りになった。

がんは5年生存率が回復の目安だが、データが古くなり最新の医療実態を反映しにくいという実情がある。このため、より新しいデータとなる3年生存率について、がん診療連携拠点など268施設で2011年に診断された31万人分を集計した。

その結果、がん以外の死亡の影響を除いた生存率は、全てのがんの平均で71.3%だった。部位別では、前立腺が99.0%、乳房が95.2%と高い一方、食堂は52.0%、肺は49.4%と低めだった。

まあ、膵臓ガンにかかったらもう命はないものと諦めねばならないな。知り合いで、膵臓ガンの手術が成功し、退院祝いをした人がいたが、その後1年で死去された。無惨なり膵臓ガンではある。


★<なおみフィーバー全開>テニス全米オープンシングルスで日本勢として初めて優勝した大坂なおみ選手が、17日に開催される東レ・パンパシフィック・オープン戦に出場する。優勝した直後の凱旋試合とあって、観戦チケットの売れ行きは急激に伸びてほぼ完売。会場近くの商業施設では、展示中の等身大パネルと一緒に写真に納まる人も目立ち、『なおみフィーバー』が広がっている。

チケット争奪戦は、立川市のふるさと納税にまで飛び火。市は返礼品として決勝などのコートサイド席を計15席用意したが、1ヵ月間での申し込みはわずか3人。ところが、優勝が報じられると、問い合わせが殺到し、わずか30分ほどでなくなった。

一方で、会場となるアリーナ立川立飛は、前回まで開催された有明コロシアムなどに比べると狭い。大会事務局は混雑による混乱も懸念しており、大坂選手の安全を確保するため、複数の警備員を大坂選手の専属として配置する方向で調整している。『なおみフィーバー』今、旅立ち、だな。


★<ロシアは日本に領土を返す意思などちっともない、石破氏>ロシアのプーチン大統領が今年末までに、前提条件なしで平和条約を結ぶよう阿倍首相に提案したことについて、石破さんは『領土問題の解決を後回しにして平和条約だと言うことは、今までの領土を巡る国際交渉の中で見たことがない。領土というのは国家主権そのものなのであって、その解決を見ないままそういうことが行われると言うことは、将来に大きな禍根を残す』と。

続けて『ロシアが領土について一切譲らないと言うことはクルミア半島併合の経緯を見れば明らかなことで、経済協力をすれば領土問題が前進するという考え方を私は持っていない。国際法的な正統性を国民で共有し、国際社会において日本の主張は正しいと言うことを訴えて行くのは、北方領土の問題であれ拉致の問題であれ、同じことだ』と。まあ分かり切ったことではあるが、再度このような言い回しが出来るのは、交渉当事者でない強みであろうなあ。拙者は北方領土は永久に返ってこないと思っている。従って日ロは永久に平和条約を結ばないことになる。

あの、満州での、不可侵条約を突如として破って侵攻してきたソ連軍にどれだけの日本人が辛酸をなめ尽くしたか。どれだけの命がシベリアで失われたか。私は直接シベリアに抑留された人から話を聞いた。とにかく尾籠な話なれど、食べるものがないので草木を食べる。そうすると便が緑色になったと。なんとも悲惨な話ではある。許せないソ連、ロシア。許してはいけないソ連、ロシアではある。世界でただ日本一国でもいい、ソ連・ロシアの歴史的暴挙をそれこそ『戦争世界遺産』として世界にアピールすべきだ。


★<『超富裕層』10年で4割増>高級ブランドを中心に、高額品の販売が好調だ。自身の価値観に合った商品への支出を惜しまない富裕層の拡大や、日本を訪れる外国人旅行者の買い物需要が牽引役となっている。一方で、根強いデフレ心理から消費全体への波及は限定的との指摘もある。

東京銀座にあるスイスの高級機械式腕時計『リシャール・ミル』のブティック。空のショーケースが目立つ。1本数千万円の腕時計が、店頭に並ぶ前に次々と売れるためだ。自動車レースの最高峰・F1や航空宇宙分野などに用いる素材や技術を駆使。妥協のない製品は『腕時計のF1』とも呼ばれている。今年発表の新作は1億円超。入荷前に日本分の3本の購入者が抽選で決まった。川崎社長は『価値を認め、時計にお金を払おうという人が増えている』と語る。

高島屋大阪店の時計売り場『ウォッチメゾン』は2017年11月~18年4月末の売上高が35億円と、前年同期比で2割増えた。伸び率は訪日外国人客の4割が最高だったが、国内客も店頭での購入、外商のいずれも2割に達した。税別2千万円の時計を買った国内の女性客もいると言う。銀座では、17年末に路面店を刷新。ルイ・ヴィトンは直営店でのビルの建て替え工事に着手した。


高額品の好調を支えるのは、株高などで金融資産を増やした富裕層だ。野村総合研究所によると、純金融資産が5億円以上の『超富裕層』は15年に7万所帯。1億円~5億円未満の『富裕層』は114万所帯。それぞれ、10年前に比べて4割以上増えた。17年の株高でさらに増えている可能性が高い、と話す。

ただ、日本市場では、19年10月に消費税率10%への引き上げが迫っている。消費者が節約志向を強める可能性もある。企業には消費市場の変化へのきめ細やかな対応と発想の転換が求められている。

私の腕時計は、カシオのプロトレック。非電波型のピンク。これって、あのブラタモリがつけている腕時計と同じなのだ。価格は2万円程度の、まあ大衆品だな。でも、勿論高度計、方位測定、温度などの計測に力を発揮する。山歩きには必須のアイテムだ。


★<埼玉県パンク男逮捕>埼玉県内で車のタイヤがパンクさせられる被害が相次いでいた事件に関連し、春日市で車3台のタイヤをパンクさせたとして29歳の男が逮捕された。

器物損傷の疑いで逮捕されたのは、春日部市の無職・横田孝容疑者。警察によると横田容疑者は今年7月、春日部市内の駐車場に止めてあった乗用車3台のタイヤをパンクさせた疑いが持たれている。付近の防犯カメラの捜査などから横田容疑者が浮上したと言う。警察の調べに対し、横田容疑者は容疑を否認していると言う。

春日部市や隣接する越谷市では去年から今年にかけて、駐車場に止めてあった車130台以上が何者かにパンクさせられる事件が相次いでいて、警察は関連を調べている。

このパンク男の事件が報道だれたのは、年初だったような記憶がある。この寒い夜更けに、さまよいながら車のタイヤをパンクさせるとは、よほど世間に恨みやつらみがある人物だろうと思っていたが、無職の男なら合点がいく。自分の努力の足りなさは棚に上げ、自分の不幸は全て世の中が悪い、と思い込んでいるひねくれ者なのだろうな。極刑に処すべし。と言っても、器物損傷による刑罰は、『3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料』。せいぜい2年程度の刑務所暮らしだ。そしてまた出所したら同じような犯罪に手を染めるのだろう。困ったものだ。

『スタートアップ大競争③ 起業家が投資家を選ぶ』

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今日の画像は、来年で生産中止が発表された『復刻VWビートル』と、私の足跡ブルージュの『マルクト広場周辺のスナップ』です。一番人気の鐘楼、市庁舎などがあり、平日ながら観光客の波で酔いそうでした。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★スウェーデンのスタートアップ企業が計画する異例のIPO株式公開が米ウォール街で話題を集めている。音楽ストリーミング配信世界最大手の『スポティファイ』が検討する『直接上場ダイレクトリスティング』。通常のIPOのように新株を発行せず、既存株主のみに売買の機会を与える。スポティファイはすでに2,800億円以上を調達し、資金繰りには悩まない。株式が希薄化しない直接上場は経営陣の影響力を保てるため、他のスタートアップも追随する風潮だ。

IPOは資金を調達するため。こんな常識を覆す直接上場をNY証券取引所が受け入れるためには上場ルールの改正が必要。そこまでしなければ、株式市場に有力スタートアップを呼び込めない。マネーの出し手と受け手の力関係が変わろうとしている。空前のカネ余りでマネーがスタートアップの需要を上回り、起業家が投資家を選ぶ。『いつでも資金は調達出来る。投資家の方から来てくれるから、焦って探す必要もない』、NYで活躍する不動産関連の起業家はこう語る。

企業価値が一時7兆7千億円まで膨らんだ米ライドシェア最大手の『ウーバーテクノロジーズ』。創業者のカラニックは法令を無視し、株主の批判を受けてCEOを退任。現場の社員も個人情報の大規模流出を隠蔽していた。日本でもこれまでの常識では測れない売却案件が増えている。現金化アプリの『バンク』は、2ヵ月しか営業していなかったが、17年11月に全株式を70億円で売却した。投資家はITバブル期に流行した『PSR株価売上高倍率』という指標を持ち出し、出資先を探す。


1994年にネット通販事業者として創業した『米アマゾン・ドット・コム』。ITバブルの崩壊の苦境の中でクラウド事業を立ち上げて、今では世界シェアの3割を握る。日本でも2000年に上場した楽天がインターネット通販から金融や旅行、電子書籍などに業容を広げ、携帯電話事業にも参入する。

過熱気味のスタートアップ大競争は、ITバブル期の相似形に見える。米国が金融引き締めに動きだし、マネーの流れもいずれは転機が来る。資金の需要が変わった時にも事業を継続出来る実力を備えているか。熱狂の先を見据えたビジネスモデルの構築が問われる。


★<白金触媒を1/40に>電気通信大学の岩沢康裕教授らは、究極の無公害自動車と言われる『燃料電池車』に使う安価な触媒を開発した。触媒に含まれる高価な白金の使用量が従来の1/40になる。壊れにくく寿命も延びた。燃料電池車のコスト低減に役立つ。量産技術などを確立して、2030年頃の実用化を目指す。

燃料電池は、水素と酸素を反応させて発電する。既存の燃料電池車は1台700万円と高価なのが普及の足かせになっている。希少金属の白金の使用量を削減出来れば、材料費を抑えられる。

新技術では、発電にかかわる反応の効率は従来の30倍に高めている。触媒に使う白金量は25%減り、1/40の使用量で既存品と同等の性能を発揮出来る。発電と停止を5万回繰り返しても、効率はほぼ落ちない。既存品は1万回で4割下がると言う。すごいことだねえ、科学技術の発展は。まさに『必要は発明の母なり』だ。


★<中国に飲み込まれるスリランカの失政>スリランカが債務増大の圧力に直面している。自国通貨が最安値で推移し対外債務の負担が増す一方、成長率は16年ぶりの低水準の落ち込み、税収減の懸念も強まる。スリランカは昨年末、港湾の使用権を中国に譲渡したばかり。資金繰りのため中国への資産売却を続ければ、対立するインドと中国の緊張を強めかねず、人口2千万人の島国スリランカの経済が地政学上の焦点に浮上している。

スリランカルピーは、3年前に比べて20%下落した。ルピー売りに一因は政府債務の増加懸念だが、通貨安がさらに債務負担を増す悪循環に陥りつつある。英エコノミストは『これ以上の通貨安は外貨建て債務のルピー換算を増やし、返済負担を大きく押し上げてしまう』と指摘する。

スリランカの政府債務はアジアでも最高水準だ。IMFによると、政府債務の18年予想額は11兆ルピー=7兆6千万円で、GDPの77%に当たる。シセナリ政権誕生前から、港湾、空港、道路の整備に借金を重ねた結果、今や1年の債務返済額がGDPの14%、歳入総額と肩を並べる。債務の半分が外貨建てで、通貨安は返済負担を膨らませる。


税収が減る懸念も強まる。スリランカ政府が発表した17年の経済成長率は3.1%で、マイナス成長だった01年以来、16年ぶりの低さに沈んだ。歳入全額を当てても、債務返済の原資を賄えない危機的状況が続く。政府は4月、過去最高額に当たる25億ドル=2,700億円のドル建てソブリン債を発行した。4~6月に債務返済額28億ドルに相当する資金を捻出した格好だ。債務返済のため借金を重ねるやり繰りはまさに自転車操業だ。だがその車輪が回らなくなれば、国有資産の売却に動かざるを得ない。IMFも、国営企業改革による歳出のスリム化と共に、債務圧縮に向けた資産売却を奨励する。

スリランカもIMFなどを頼るより、中国肝煎りの国際銀行に駈け込めばいいのになあ。優遇、融資してくれるのではないかえ。それにしても、91歳になるマレーシアのマハティールさん、スリランカの二の舞は御免、とばかり首相に立候補し、当選。中国を相手にクアラルンプール~シンガポールの構想区鉄道建設計画を白紙に戻した。中国の甘いささやきは、民衆の人気を取るポピュリズム政治にとっては追い風だが、返済という北風が吹き出すと途端に頓挫する。南太平洋の小国達も中国の経済支援による、拡大政策に神経を尖らせている。


★<メガバンク採用3割減>三菱UFJなど3メガバンクの2019年度の新卒採用が18年度に比べ3割減の計2,300人となり、リーマン・ショック以降で最少となる。長引く低金利で合理化を迫られていることや、ITやAIといった省力化技術の発達が背景にあり、生き残りをかけ本格的に採用を抑制する。

19年春の就職戦線は、景気拡大や人手不足を背景に積極的な採用を続ける企業が多く、全体では学生優位の状態が続くが、メガバンクの門戸は狭まっている。インターネットバンキングの普及やIT導入による事務部門の合理化で店舗への手厚い人配置は不要となっているほか、女性行員の産休や育児明けの復職も定着しつつあり、新卒の大量採用は必要性が薄れている。一方で地方は現金や対面での取引を望む声が強く、地方銀行では採用数を維持するケースが目立つ。


19年度は、みずほフィナンシャルGと傘下のみずほ銀行などの合計採用数が18年度比半分の700人となる見通し。三井住友が2割減の650人、三菱UFJも1割減の950人へとそれぞれ減らす。地銀では、静岡銀行が中小企業の事業承継の支援強化などを見据え、横ばいの180人を予定。他の地銀も対面取引を重視してメガバンク並の減とはしない方針だ。

メガバンク悲哀、の時代なのだろうかねえ。しかし、メガバンクは業容を大幅に改革する計画で、生まれ変わるとまた新しい仕事ぶりが見えてくるのだろうが。まあ、弱電が行ったような大リストラにはならないだろうが、現在在籍しているメガバンク行員も戦々恐々だろうなあ。驕る者久しからず、だ。


★<ロンドンで殺人急増>ロンドンの治安悪化が著しい。比較的安全というイメージがあるが、今年に入り殺人事件が急増。2月にはついに米NYを上回った。中でも改造ナイフや銃を持った若者同士の縄張り争い『ポストコード・ウォー=郵便番号戦争』が深刻化している。欧州でのテロ事件が相次ぎ、テロ対策予算を優先した結果、警察関連の予算が削られ、地域の防犯対策が追いつかないことが大きく影響しているようだ。

ロンドンの殺人事件の数はこれまでNYの半分以下だった。それが今年2月は17件とNYを上回り、『現代史で初めて』『1800年以来』などと報道された。一連の事件は、加害者、被害者共10代を含む若者が圧倒的の多く、大小様々な刃物が使われているのが特徴。


ロンドン警視庁などが2月に実施した1週間の一斉捜査では、路上での職務質問などで265本の刃物と6丁の銃を押収。ロンドン市長は『政府が警察予算を大幅に削ったため、警察官の数はここ30年で最も少ない。犯罪の増加は国家的問題だ』と寄稿している。

昨年、警察官が減ったイングランドとウェールズでは、ナイフ犯罪で39人の未成年が犠牲になった一方、警察官を増やしたスコットランドではゼロだった。『郵便番号戦争』とは、子供達がよそ者と分かったら刺されると信じ込み、自分の身は自分で守るしかないとナイフを手にしていること。事態は伝染病のようにまん延している。アメリカの銃問題といい、イギリスのナイフ問題といい、成熟社会の若者たちは他にすることがないのかねえ。まあ、日本でも警察を逃げ出し、雲隠静右衛門の者もいるからなあ、よそのことは言えない。


★<中国発、40万円ショック>日本企業の人事担当者間で昨夏から『ファーウェイ・ショック』という言葉がささやかれている。中国通信大手『華為技術=ファーウェイ』の日本法人が理工系専攻者を対象に、いくつかの職種で大卒予定者40万1千円、修士終了で43万円の給料を提示していたのである。

『欧米系にやっと肩を並べたレベルで、珍しくはない』と言うのが華為技術の公式回答。だが、業界毎の横並び意識が多かった日本企業に、初任給から能力に見合った待遇を用意しなければ優秀な人材を獲得出来なくなるとの危機感が急速に高まった。

デジタル広告のサイバーエージェントは、今春入社の50人のエンジニア職を対象に一律の初任給制度を廃止した。藤田社長が若手の間に、一律で低い初任給に対する不満があるのを耳にしたからだ。専門技術を持つ人材に年720万円以上を支払う取り組みも始めた。


初任給だけではない。華為技術は時に年収3千万円ともいわれる条件で日本の電機大手から社員を引き抜いている。待遇を上げなければ、人材を採ることも流出を防ぐことも出来なくなる。

今春、ベース給で15年ぶりの引き上げを決めたソニー。一時金を含めた年収ベースで5%増となる。ベース給引き上げは長期間にわたり業績への影響が大きいが、ソニーというブランドで採用を有利に進めた過去と今とは異なる。『電機業界全体が埋没するという危機感があった』と振り返る。年功序列や業界横並びの賃金制度は音を立てて崩れつつある。


★<観戦は自由だ、黒船が破る常識>スポーツを見る常識が変わるかもしれない。4月に広島市で行われたアーバンスポーツの世界大会『エクスロリーム・スポー国際フェスティバルFISE』。2020年東京五輪で新たに実施される自転車のBMXやスケートボード、スポーツクライミングなど国内ではなじみの薄い種目ばかりだったが、2日間で7万人もの観客を集めた。

FISEは1997年に始まった世界を転戦する大会で、欧州では50万人以上が集まる。日本初上陸となった広島では、自由で雑多な雰囲気があふれていた。会場を包むDJ達の声。競技中も観客と選手をたきつける。盛り上げるだけではなく、競技ルールや技のミニ解説をさりげなく交ぜてくれるので、なじみのない競技を見やすくしてくれた。

『基本的に立ち見で無料』が観戦スタイルだ。5つのステージで同時進行する各種目の間を、自由に動き回ってOK。楽しむのは超人的なパフォーマンスだ。だから、結果は二の次。必ずしも試合を終了まで見届けない。大型モニター前には、お酒や肉料理を楽しむ人達も。子供が遊べる体験コーナーには行列が出来、夜にはライブも開かれた。


『これが次の時代のスポーツのあり方』とは仕掛け人の渡辺守成さん。伝統的スポーツには厳しく『日本のスポーツは江戸時代。このままでは生き残れない。FISEは黒船として「ドアを開けろ」と言っている』と。

東京五輪では臨海部の青海で3人制バスケとクラミング、有明でBMXとスケボーを行い『アーバンスポーツ会場』とする計画だ。真夏の強烈な日差し、数万人が集まった時のセキュリティー。課題は少なくない。それでも、従来とは違う新たな五輪スタイルが魅力を高めそうだ。

私が、この夏スイスアルプスを歩いた際、裸足で歩いているカップルに出会った。不思議に思い、どうして裸足なのか、と聞くと、男性が『トレーニングだ』と。ふと女性のパックを見るとヘルメットが。そうか、You are climbers!  Yes, that’s right! と。まあ本当に世は様々と感じたねえ。面白そうだねえこのアーバンスポーツは。

『スタートアップ大競争④ 仮想通貨で調達 我先に』

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今日の画像は、来年から開催が中止となった福岡市の『大濠花火大会』と、私が自転車で回った古都『ブルージュの外周路のスナップ』です。運河の街ブルージュには、ボートハウスが多くみられました。住人の女性と立ち話も出来て。ふと、ホタテ貝のマークを発見。4年前、サンジャンからサンチャゴ800kmを歩きましたが、この巡礼路の案内がこのホタテ貝のマーク。とても懐かしかった。ここに印があるということは、ブルージュはオランダ人のサンチャゴ巡礼路になっているのかもしれません。とても懐かしかったです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★『3億5千万QASH』。2017年11月、ボーチミン市。仮想通貨取引所を運営する『QUOINEコイン』のオフィスで歓声が起きた。QASHはコインが発行する仮想通貨。4年前に設立したばかりのコインは、72時間で100億円の資金を集めた。コインが利用したのは、仮想通貨技術を使った資金調達『ICOイニシャル・コイン・オファリング』。トークンと呼ぶデジタル権利書を発行し、対価としてビットコインなどの仮想通貨を受け取る。『個人がビジネスを支援する新しい形態だ』。コインのICOに参加した起業家はこう語った。

世界初の株式会社、『オランダ東インド会社』設立から400年。無担保で返済義務がない株式による資金調達は『実績が乏しい企業が事業を拡大する上で不可欠だった』(ニッセイ・キャピタル)。今も状況は似ているかも知れない。先端技術の開発競争も激しくなり、スタートアップ企業は資金調達にスピードを求める。数年かかるIPOでは時間がかかると見て、3ヵ月程度で準備出来るICOに注目が集まる。決済サービス開発の『Omise HD』は法定通貨や仮想通貨、ポイントをつなげるネットワーク開発のためにICOを実施し、目標の8倍に当たる220億円の応募を集めた。長谷川社長は『迅速に資金を集められるICOはデジタル時代に沿った資金調達手段だ』と言う。


だが、危うさもある。有価証券とは異なるICOは、会計上の資本に計上する必要がなく規制の枠を外れる。株式のような議決権も無く、情報開示ルールは存在しない。ぬれ手に粟でマネーが集まるとみて詐欺まがいの例も出て来た。米国では17年秋、ICOで調達したスタートアップの経営陣が姿をくらまし、4千億円が行方知れずとなった。無法者が横行するワイルドキャピタリズムの状況にある。

株式会社は長い歴史の中で幾多の失敗を繰り返しながらイノベーションを生む経済制度として定着してきた。18世紀、『英南海会社』の株式取引にからむ投棄がバブルを生んだ『南海泡沫事件』を教訓に会計監査制度が誕生した。19世紀には英米で会社法が成立し、近代資本主義の基礎が出来た。粉飾などの不正は絶えず、エンロン事件を機に投資家保護の『米企業改革法SOX』が整備された。

ICOも各国で規制する機運が高まってきた。英国では金融行為規制機構が『高リスクで投機的』と警鐘を鳴らす。中国や韓国は全面的に禁止した。マネーの新しい潮流は、会社の形を変えるのか、あだ花で終わるのか。マネーとスタートアップの関係は新たな時代の混沌の中にある。


★<鉄腕・稲尾和久の鉄球で試練を克服>最初の異変は、1963年のシーズン終盤。南海を追い上げていた終盤、9月に起こった。投球練習で球が捕手に届かない。肩に力が全く入らない。だましだましのまま、日本シリーズを迎えた。王選手が連続の本塁打王に成長、V9時代の基盤が出来ていた巨人に対し、第7戦まで持ちこんだのだから、よく食い下がったと言うべきであろう。私は第1戦で完投勝利、第6戦で2安打完封勝ちした。3勝3敗となって、当然最終戦も稲尾という雰囲気が充満した。58年の夢よもう一度、という訳だ。私もその気になった。しかし肩は限界。最終戦は初回柳田に先頭打者本塁打を喫したのを皮切りに打ち込まれ4回途中降板、最後は4-18の完敗だった。

僕の挫折を暗示するKOだった。翌64年、オープン戦で肩の激痛に見舞われた。肩の間接の潤滑油がなくなり、骨と骨が直接ぎしぎしぶつかり合っている状態と診断された。そこからはリハビリの毎日。この年は6試合に登板し、0勝2敗に終わった。鉄腕の名が重くのし掛かった。

神様、仏様と言われた時は電車のホームで並んでいてもお先にどうぞ、とか言われた。酒場でちょっといちゃついただけで『あっ、神様が女を抱いている』とか騒がれて困ったが、悪い気はしなかった。そんな風にちやほやしてくれた人達が、勝てなくなった途端に潮が引くように去って行った。


治療のため、全国を行脚した。大病院から怪しい治療院まで訪ねたが、肩がすり切れているのだからどうしようもない。そんな時に希望を与えてくれたのは、温泉治療に取り組んでいた時に知り合った鹿児島・指宿の人達。酒屋や植木屋のおじさん達が自転車に乗り、交代でランニングに伴走してくれた。まさに拾う神あり。

65年の正月になっても球を放ると痛みが走った。より激しい痛みを加えることで、投球の痛みが平気になるのではないかと考え、近所の鉄工所に鉄球を作ってもらった。縫い目もかたどってある。これを投げると言葉に出来ない激痛で1球ごとに涙が出た。こらえて3m、5m、8mと距離を伸ばしていった。奇跡が起こったのはキャンプ中の2月15日だ。今日も痛いのだろうなと思いながらブルペンに入ると、痛みがウソのように消えていた。夢であって欲しくないと、慌てて捕手に『座れ、座れ』。本格的な投球をしても、痛みは出なかった。どこがどうなったか、今もって分からない。

2年ぶりの勝利を挙げたのは6月5日の東映戦。家に帰ると関節や腱を強くするため、スジ肉の煮込み料理を作ってくれた妻が、泣いていた。この年から69年までの5年間で42勝を挙げた。66年には防御率1.79で最後のタイトルを獲得した。あの挫折で他人の痛みを知ることが出来た。本当の人情にも触れられた。鉄腕のままでいたら、私はきっとおかしくなっていた。だから自分の中では、カムバック後の42勝がその前の234勝に匹敵する宝物になっている。(参考: 稲尾和久(1937~2007)著 『私の履歴書』)


★<渡辺謙、弱トラにぶっちぎれ>阪神は昨日、3連敗で再び最下位に転落した。ふがいない弱トラの戦いに熱狂的な阪神ファンの世界的俳優、渡辺謙さん(58)もブチ切れた。自身の公式ツイッターを更新。『残念ながら、今シーズンはもう終わっている気が、戦力を整え、若手に光りが見え、何とか広島とガッツリ勝負の年にしてほしかった』と終戦宣言。

さらに『だが、この野球の精度と密度の差は何なのか?打てば良し、打たなきゃ白旗、執念だけでは埋まらない溝が。選手は必死でやっている。構成、演出力の差としか見えてこない』とつぶやき、現金本体制の終焉への期待を告げた。

まあ、トラファンとしては、きっすいの阪神OBの監督のもとでやってほしい気分、気持が強いのだろうねえ。しょせん金本は外様。理屈はこねるが実力が伴わない。外人の力量判断もほとんど外れっぱなしだもんねえ。さあどうする阪神オーナー殿。


★<イスタンブールで路面電車に轢かれて死亡>トルコの最大都市、イスタンブールで、日本人観光客の50歳代の女性が路面電車に轢かれて死亡した。この女性は電車の下敷きとなって、20m引きずられ、重態となっていた。事故現場は、多くの歴史遺産があるイスタンブールの旧市街で、人気の観光スポット。地元の報道によると、2人が路面電車の線路を横切ろうとした際に事故にあったと言う。

20mも引きずられるとは。このブルーモスクなどが集まる旧市街を走る路面電車は結構スピードを出している。が、警報を鳴らしながら走っているし、横断するには左右をきちっと見ないと、電車だけでなく車も多く走っているので危険だ。どうしてこんな事故にあったのか不思議だ。旅の道で、すこし注意力が散漫になっていたのか。ご冥福をお祈りします。 合掌


★<トランプ勝利はないな>11月に迫った米中間選挙。トランプは支持率が下落傾向にあることに苛立ち、腐心している。あること、ないことでっち上げ、非難強硬の発言ばかり。こんな大統領見たことない、とアメリカ人自身があきれはてているのだろうなあ。貿易戦争を支持する層はどれだけいるか。世界から孤立すれば、アメリカの物価は高騰するだけなのになあ。頭の悪いトランプではある。


★<大丈夫か、三菱航空機>三菱重工の傘下、『三菱航空機』が開発する国産初のジェット旅客機『MRJ』の開発費として、三菱重工は2千億円の資金を追加投入する。開発費は当初予定の4倍となる6千億円規模に拡大しており、8千億円規模に達する可能性もある。高級旅客船健造で2千億円の赤字を出し、さらにジェット機で大赤字。大丈夫かなあ、三菱重工殿は。広島にも工場があるから心配だ。そして最大の危機は、MRJの開発を始めた時には、燃費など世界最新鋭だったが、今やボンバルなどの新機種がMRJを追い抜いている。さらには、ボンバルなどはボーイングなど世界トップメーカーと手をつなぎ、開発、アフターサービス体制を整えている。MRJの新規受注は一切入っていない。特にアフターサービス面では他社に大きく見劣りし、航空会社としてはMRJの採用が命取りになりかねない、と踏んでいるのだろう。ANAの最初の注文だけはキャンセルされずに残ってはいるが。

『もの作りを変えた、オープンソース。IT技術革新の台風の目に』

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今日の画像は、手塚治虫の漫画リボンの騎士で主人公のサファイアがかぶった『王冠の複製品』と、私の足跡『ブリュッセル中央駅周辺のスナップ』、『同北駅周辺のスナップ』です。北駅からは、翌日チューリッヒ向けの夜行バスに乗る関係で、ユーロラインの停留所の確認に出かけましたが、再開発地区でしょう近代的なビルが立ち並んでいました。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★ソフトの設計図に当たるソースコードを広く公開し、誰でも改良して自由に使えるようにする―。こうした『オープンソース』と呼ばれる技術基盤の歴史を振り返ると、10年ほど前の2008年が2つの意味で節目の年だったと言える。

『スマホが重要になるとは分かっていたが、誰もが成功を確信していた訳ではなかった』。08年にグーグルに入社し、現在はスマホ向けOS『アンドロイド』部門で製品管理を担当するサマットさんは振り返る。オープンソースを利用した最初のスマホは、サマットさんの入社直後店頭に並んだ。それから10年。1,300社が2万4千機種のアンドロイドを搭載した製品を発売し、月間利用者は20億人を超えている。ネット利用の契約者数は10倍に増えた。

08年2月には、ソフト開発者がコードを公開・共有出来るサービス『ギットハブ』の運営会社も誕生している。ギットハブは10年で2,700万人を上回る開発者が使うサービスへと成長し、オープンソースが普及する礎になった。

中国のIT大手『百度バイドゥ』の陸COO。マイクロソフトなど米IT企業で経験を積んだ陸COOは現在、AIの開発に力を入れている。応用先として重点分野に据える自動運転車では、アンドロイドと同様に多くのソフト開発者や協力企業を巻き込む手法を活用する。17年に始めた『アポロ』と呼ぶプロジェクトの責任者にグーグルのアンドロイド部門の出身者を据え、コードはギットハブで公開する。協力企業はフォードやボッシュなど90社に達し、年内に中国企業がこの技術でバスを量産する。


IT機器に加えて自動車など幅広い製品やサービスがソフトへの依存を深め、オープンソースの考え方を取り入れることは避けられなくなりつつある。問われるのはこの技術基盤とどう向き合うかだ。まず大事なのは、オープンソースを前提にした事業戦略を立てることだ。スマホで一敗地にまみれたカナダの『ブラックベリー』は今、自動運転車向けのソフトに力を入れている。スマホは自社で開発から生産・販売までを完結させる事業形態だったが、自動運転では百度など幅広い企業と組んでいるのが興味深い。

他社と同じ技術基盤を活用する場合にどう違いを出すかも焦点だ。『OS以外でどう差異化するかという課題を突きつけられた10年だった』。ソニーの平井社長はアンドロイドの登場で競争環境が大きく変わった通信機器事業について振り返る。今後、多くの企業が同じ課題に向き合うことになるはずだ。

10年前、日本の携帯通信業界では、パナソニックやNEC、富士通などが幅を利かせていた。だが顔ぶれは大きく変わり、関連するソフトやサービスでも海外勢の攻勢が目立つ。オープンな技術基盤は世界中のソフト開発者や協力企業を巻き込めば成長し、対応出来ない企業は容赦なくふるい落とす。これも過去10年から学ぶべき教訓だ。既成概念に取らわないIT技術の世界が、確実に社会、産業を変えていく、な。


★<増える小学生の海外留学>小学生の海外留学が増えている。夏休みに英語圏の国に渡り、2~3週間ほど語学学校で学ぶのが主流。英語学習への意欲を高めるほか、高校や大学で長期留学をするための足がかりにしようと考える保護者が多いようだ。ゴルフや野球などスポーツ中心のコースもあり『英語力+α』が身につくと人気を集めている。

京都市に住む中学1年の益田君(12)は、これまで3回の短期留学を経験した。きっかけは2015年、小学4年の夏休み。家族でハワイ旅行をした際、母親(41)が2週間、語学学校に通わせた。益田君は『外国人の友達が出来、刺激的だった』と振り返る。翌年の夏休みは、カナダ・バンクーバーで小学生~高校生向けに開催された全寮制のサマースクールに3週間参加。1人で渡航し、英語の授業のほか大自然の中でカヌーなども体験した。小6では1ヵ月、米ロサンゼルスのプログラムに参加。母親は『英語力だけでなく、自発的に行動出来るようになった』と益田君の成長を喜ぶ。

留学事業の『ウインテック留学センター』によると、取り扱う小学生向け留学プログラムの参加者は08年に10人だったのが、16年は79人になった。日本の小学校が夏休みになる7月下旬から8月中旬のプログラムは前年末に枠が埋まってしまうほどの人気だと言う。行き先として人気なのはカナダとハワイ。日本人になじみがあり、比較的治安が良いとの理由から選ぶ保護者が多いと。中国やロシア、ブラジルなど英語圏以外の国々から子供が集まり、費用は2週間で30~55万円ほどが一般的だ。


教育大手のベネッセHDも14年度から、小学生を対象とした1週間の短期留学プログラムを開始した。20人ほどのグループで、現地の小学生に交ざって授業を受ける。英会話教室のECCも春夏冬の長期休みにグループ留学を開催。アメリカやカナダなどで30以上のコースを用意している。

背景には、保護者の英語教育への関心の高まりがある。20年度から英語が小学3~6で必修化するほか、大学入試では従来の『読む・聞く』に加えて、『話す・書く』の4技能を測るテストが導入される。より実用的な英語を学ばせたいという保護者が増えている。

バンクーバーにある『スプロットショー英語学校』では、毎年7~8月、小学生の受講者150人のうち20%程度を日本人が占める。スタッフは『10年前には日本人は数人しかいなかった』と話す。この学校の授業は講師が一方的に教えるのではなく、子供同士の議論や発表を重視する。現地の小中学校に近い形式だ。長期留学をする前のお試し留学に相当する、とも。


米フロリダ州ブランデントンにある中高一貫校『IMGアカデミー』は通年で、8歳以上を対象にテンスやゴルフ、野球など8種目のスポーツを練習しながら英語を学ぶ留学プログラムを用意している。80カ国以上から参加者があり、専門トレーナーによるスポーツの授業を受ける。スポーツを通じて野方が会話しやすく、友達も出来る。好きな種目の技術を伸ばす『英語力+α』を身に付けることが出来ると話す。

百花繚乱の海外留学のようだなあ。一番はやっぱり、スイスの全寮制のスクールだろうなあ。世界からの将来のトップリーダーの卵達が集まるのだから。おっと、金正恩君もここの出身だったねえ。あぶない、あぶない、な。


★<国産木材、ブランド開発>日本の木材を高級品として国内外で売り込もうと、各産地がブランド化を推進している。高度成長期に植林した木が伐採期を迎え、中国などに輸出も増やすが、多くは割安な丸太だ。資源を守りつつ、付加価値の高い住宅の構造材や家具の需要を掴もうと、各地で製品開発や人材育成が急がれている。

『樹齢が260年から270年というのはすごい』。インドネシア科学院のバンバン長官は5月、奈良県特産の吉野杉の巨木に目を見張った。川上村の山林の一角を訪れた時の感想である。県は京都大で木材科学の博士号を取得したバンバン長官の助言も得て、インドネシアの富裕層に県産材を売り込む。

吉野地方の営林は室町時代に遡るとされ、じっくり時間をかけて木目の詰まった材木を育てる技術を継ぐ。県産の『中丸太』で1980年のピーク時の価格は立方メートル当たり6万円強だった。近年は1万3千円前後と振るわず、伐採してもコストに見合わない場合すらあると言う。巻き返しへ奈良県は国内外でのPRに躍起だ。


日本産の木材は品質の高さが評価され、中国や韓国などアジアを中心に輸出が伸びている。17年の輸出額は前年比37%増の326億円。過去5年で3倍近くに増えた。ただ、このうち4割強が割安な丸太で、加工度を高めた輸出が課題だ。

中国向けのスギ丸太の輸出が好調な九州南部。現状は低質材が中心で、主に建設用の型枠材や梱包材、棺桶に利用されていると言うが、宮崎・鹿児島両県の4森林組合で作る『木材輸出戦略協議会』では、『木目がきれいなことから、大径材はテーブルなど家具製作にも使われているようだ』と話す。良質材や木材製品の中国への売り込みは長年の懸案だ。中国の建築基準法にあたる木構造設計規範の改正で、8月から柱や梁といった構造材に日本産のスギやヒノキが使えるようになり、構造材としての日本材が認知されるよう働きかけたいとも。

宮崎県は飫肥オビ杉で知られ、スギ丸太生産量が全国トップを占める。16年から主に韓国への輸出拡大に取り組む。秋田県と東北森林管理局は16年度から『80年以上の高齢級』や『長さ4メートル』『直径36センチ以上』など一定の規格を満たした秋田杉の丸太を『あきたの極上品』としてブランド化している。


日本の木材が外材に押され、価格低迷の時期が長く続いた。しかし、ここにきて戦後植林で育てた木材が商品化の時期を迎えており、柔らかい南洋材に比べ、硬さで優れる国産材を海外に輸出する好機になる。特に中国は経済発展と住宅、家具の需要増が期待される有望な市場であり、国産材の良さがアピール出来る絶好のチャンスとも言える。

6月に奈良県の大峰山に登った際、山の杉が大きく、間伐や枝切りがきちっと行われているのに驚いた。広島近郊の杉林とは景色が違うのだ。そして登山途中にも2人ほど杉林で手入れをしている山人を見た。吉野杉はこうして育てられているのだなあと、歴史的な景観に感心した。ガンバレ、吉野杉ではある。


★<樹木希林、逝去>女優の『樹木希林さん』が、全身がんのため逝去。75歳。5年前に全身のがんであることを明かし、先月には左大腿骨を骨折して入院中だった。個性派女優として知られ、その演技は万人を感動させた。また歯に衣を着せぬ発言でも人気だった。ご冥福をお祈りします。 合掌


★<厳しい状況、横綱稀勢の里>昨日、横綱稀勢の里は今場所全敗街道の玉鷲に完敗し、2敗目を喫した。見ていて全く相撲になっていない。白星なしの玉鷲の手に、対応の手が出なかった。これでは今場所途中でまた休場のていたらくになるだろうなあ。命短し、だ。

『スタートアップ大競争① 東大エリートの変心』

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今日の画像は、16日のDeNA戦で『6打数、6安打、3本塁打、7打点』の活躍で、6安打記録を15年ぶりに打ち立てた阪神の大山、米トランプ政権の内幕の暴露本『恐怖=FEAR』。しかし、大山はやっとここにきて当たりを出しだしたもの。まさに遅かりし鹿之助、前半の大不振が阪神低迷の原動力になったのだからあまり褒められたものではありませんね。そして私の旅の足跡、ブリュッセル中心地にある『サン・ミッシェル大聖堂』です。13世紀から15世紀にかけ300年かけて造られたと言う壮大なゴチック様式の協会。お金持ちスペイン・セビリアの大聖堂をも上回る美しさのステンドグラスがとても綺麗でした。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★『代表取締役医師』という肩書を持つ男がいる。オンライン診療の『メドレー』(東京)の豊田剛一郎代表(34)だ。東京大学医学部を卒業後、脳外科医として都内の中核病院で働いた。当直勤務が月13回の激務。『このままでは現場が潰れてしまう』と思ったが、医療の仕組みは『行政だけでは変えられないこともある』。悩んでいたある日、小学校時代の友人が経営するメドレーの存在を知った。『テクノロジーの力で医療を患者に身近な者に出来る』。こう感じ2015年、メドレーに参画し、新な医療システムの普及に力を注ぐ。

日本のトップエリートを輩出してきた東大の卒業生の間で起業を志す動きが広がっている。シンガポールを拠点に、宇宙空間の衛星などの残骸の回収を目指す『アストロスケール』。岡田光信CEOは、00年東大卒業後4年勤めた大蔵省を去った。転機は大蔵省から派遣された米国留学時代。『起業するから』とあっさり大学を中退する同級生の姿を何度も目の当たりにした。『官僚のままでは世界のスピードについて行けない』。痛感した岡田は米国から退職願を直送。留学費用を自費で払い官僚を辞めた。

中央官庁、大企業、医師達・・。東大生の多くは先輩達が敷いたレールの上を走って来た。だが、その頂点だった財務省で民主主義をゆがめる公文書の改ざんが起きた。エリートが組織を守ろうともがくほど世界の常識からずれていく矛盾が目立つ。


そんな時代を若者達は敏感に感じ取っている。東大の資料から算出した学部卒業生の公務員就職率は17年春が6%と20年前から3ポイント低下した。逆に東大発スタートアップは17年度の245社と2年で3割増えた。日本のように成長力が衰えた国にとって、現状維持は衰退を意味する。柔軟な発想でイノベーションを生むスタートアップの裾野の広さが国の浮沈を握る。再チャレンジ支援、一円起業・・。政府も支援策を打ち出した。

トップ大学の優れた人材こそ率先して起業し社会を変える側に回る。こんな傾向は米シリコンバレーのスタンフォード大学が有名だが、最近は米国の専売特許とも言えなくなってきた。習主席ら政治家、官僚を多く輩出してきた中国・清華大学。近年は起業家輩出大学の色彩が強い。契機は13年に始めた起業家教育プログラム『エックスラボ』。学生に共同オフィス、投資家や大企業の紹介まで提供し、400社以上が起業した。日本も現状に甘んじる余裕はない。


東大突業後、都市銀行を経てミドリムシ開発の『ユーグレナ』を興した出雲充さん(38)。東大発スタートアップにつてい問うと、こんな答が返ってきた。『まだ物足りない。日本の埋もれた技術を事業にするため東大生はもっと勝負すべきだ』。

六本木ヒルズの起業家達が一世を風靡してから10年余り。日本で再びスタートアップの活躍に視線が集まっている。ブームを超えて日本に根付くのか。ガンバレ、若者達!


★<高まる銀行員の転職熱>メガバンクなど銀行員の転職熱が高まっている。転職支援会社に登録する動きが広がり、特にこの1年は2~3割増えた。金融とITを融合させたフィンテク関連企業に加え、建設、メーカーなど金融以外の業種にも銀行経験者を求める動きが広がっているためでもある。銀行員の『流動化』で人材の適材適所が進む可能性が高まりそうだ。

転職希望者は人手不足による求人増を背景に全業種で増えているが、銀行員の伸びは特に高い。パーソルキャリアの転職サービス登録者は20017年に前年比19%増と全体の6%増を大幅に上回る。リクルートキャリアも33%増と、一般の28%増を上回る。

実際に転職が決まった人も増えている。リクルートキャリアによると、17年度に銀行員から転職が決まった人はリーマン危機直後の09年度と比べて4.6倍。全体の3割がメガバンクと言う。転職市場で銀行員の評価は高い。『メガバンクの若手は企業経営者を相手にするコミュニケーション能力など基礎能力が高い』と評価する。


最近は転職先の業種が広がってきた。09年度は48%が金融業界内での転職だった。ところが17年度には業界内が29%に低下。代わりに建設・不動産、機械などのメーカー、コンサル業界などが増えた。財務部門への転職も数%に止まると言う。

銀行員の転職登録は異次元金融緩和などアベノミクスが本格化した2013年度から伸びが目立ってきた。17年秋頃からはAIなどによるメガバンクの業務自動化の動きの影響も見られると言う。日本の転職市場は欧米に比べてその規模がまだ小さい。新卒採用の学生人気が集まっていた銀行員の流入が増えれば、転職市場に新たな風が吹き、日本の雇用が流動化する一つのきっかけになるかもしれない。秋風が吹く銀行員かな、だ。


★<トランプ暴露本大人気>米トランプ政権の内幕の暴露本『恐怖=FEAR』が異例の売れ行きを見せている。発売前から評判を呼んでいたが、型破りの存在であるトランプ大統領への関心が依然高いことを反映していると見られる。トランプ自身が内容に猛反省し、『宣伝』に一役買う皮肉な結果ともなっている。

報道によると、発売日の11日の売上は電子版などを含め、75万部を超えた。『恐怖』では、著者のワシントン・ポスト記者の『ボブ・ウッドワード』が、政権幹部から聞き取ったホワイトハウスの内幕が描かれている。外交音痴のトランプを周囲がなだめ、国際的な危機を寸前で阻止した場面もある。

またCNNによると、発売前の発行部数が100万部に達していることが報道されている。出版元のサイモン・アンド・シュスターは読者の需要に応えるため、100万部を印刷していることを明らかにした、と。


『恐怖』によると、トランプは在韓米軍の家族を韓国以外へ待避させる考えをツイッターで表明することを思いつき、今年1月、共和党のグラハム上院議員に電話で相談した。グラハムは『戦争するつもりがないのなら、やめた方がいい』と説得し、トランプを思いとどまらせたと言う。

さあ、中間選挙。拙者はアメリカの良識がトランプを敗北に導くと見るが、真珠湾攻撃を画策したルーズベルトが国民的大人気を未だ維持しているのを見ると、やっぱ『アメリカファースト』の気持がアメリカ人の心を奪っている側面もあるな。地球温暖化に逆行するCO2制御を緩和するなど、まさに『狂犬トランプ』だとは思うが、はてさて、どうなるやら。


★<根付くドイツへの難民>欧州に押し寄せる難民の受け入れをドイツのメルケル首相が決断してから3年が過ぎた。その後、難民敗訴を続ける右翼政党が台頭したものの、国内では4人に1人が職を得て社会にとけ込んでいる。経済界からは送還が決まった難民達を引き留める声が上がり、政府も検討を始めた。

ドイツ南西部ダンタースブルム。ブドウ畑に囲まれた人口4千人の小さな街で7月1日、ブリムコさん(34)が服の仕立屋を開いた。バルカン半島を徒歩とあっせん業者が用意した車の乗り継ぎでやってきたクルド系シリア人だ。『ようやくここまで来ることが出来た。いい仕事をして、一人でも多くのお得意様を作らないと』。客は次々とやって来る。

アレッポで仕立屋を営む両親のもとで育った。結婚して自分も店を持ったが内戦で破壊され、一家でトルコに逃れた。しかし良い仕事が見付からず、子供達が通う学校もない。単身、ドイツに渡った。幸運だったのは、定住先に割り当てられた今の街で多くのボランティアに助けられたことだ。街になかった仕立屋を開業するよう勧められた。数年前に閉鎖された郵便局を探し出し、改装作業を手伝ってくれた。家族を呼び寄せるのに必要な住まいも見つけてくれた。


ドイツ語は公費で賄われるコースで学び、接客には苦労しない。2年前に家族を呼び寄せ、子供達は地元の学校に通う。ブリムコさん自身は10歳から学校に通っていなかった。『ここでは毎日脅えなくて済む。子供のためにもドイツに永住したい』。

2015年9月4日、押し寄せる難民を前に、メルケル首相はEUの規制を無視する形で受け入れを決断。今年7月までにシリア、アフガニスタン、イラク、ナイジェリアなどから150万人がドイツで難民申請した。政府機関の調査によると、就労可能年齢の25%が、ブリムコさんのようにドイツ国内で働き、生活基盤を築きつつある。

『少子化と労働者不足に対するために新たな移民法の制定を要求する』。ドイツアウトドア用品大手『ファウデ』のフォンデービッツ社長は昨年9月、メルケル首相あてにこんな手紙をしたためた。求めたのは、すでに就労した難民希望者に滞在許可を与えることだ。ファウデ発の運動の輪は瞬く間に広がり、110社が名を連ねて有力政治家への働きかけを強めている。そこで労働社会省は、就労意欲のある難民申請者に広く滞在を認める新法の検討を始めた。内務省が反対していて予断を許さないが、年内にも結論を出す予定だ。


ドイツは戦後の高度成長期、トルコなどと二国間協定を結び、多くの労働者を受け入れた。移民系とも呼ばれる人々の割合は全人口の24%にも達する。ドイツは好況が続き、特に南部は完全雇用に近い。働き手を求めてもドイツ人は応募しない。企業の間では難民の引き抜きさえ行われている。『彼らは税金や社会保険料を納め、ドイツ社会に貢献している。なぜ送還しなければならないのか、全く理解できない』。日本の未来、将来を暗示するドイツの難民模様なのであろうか。


★<今季の好調カープの分岐点>16日、ヤクルトに快勝し、優勝マジックを4としたカープ。今季の試合ぶりを広島の野球評論家迫勝則さんが、『今季のカープの流れを変えた試合』について論評している。

カープのリーグ優勝へのマジックが残り少なくなった。今季のペナントレースの流れを振り返った時、『あの試合が』という分岐点のような試合がいくつかあった。今季の場合、その1つが7月20日のマツスタでの巨人戦だったように思う。それまで2位だった巨人は7連勝、首位カープに5ゲーム差まで詰め寄っていた。巨人はこのまま連勝を10に伸ばし、差を2ゲームまで縮める算段で広島に乗り込んで来た。

その初戦。3回まで7-0でリードされた巨人は、好調だった打線が爆発し、7回までに8-8の同点に追いついた。そして延長戦に入った10回表、巨人は4番岡本のソロによって、ついに9-8でカープを逆転した。その時誰しも巨人のものすごい勢いを感じた。しかしカープの底力は、その裏に巨人の勢いを上回る形で披露されることになった。


10回裏、2死1塁。カープの勝利は、もはや『風前の灯』、だった。松山竜平に代わって左翼の守備に入っていた下水流が、打席に向かう。巨人の投手はマシソン。『外角ストレートを右方向へ強く叩く』。彼は、長打警戒のバッテリーの腹の内を読んでいた。そして下水流が打った打球は、ファンの大歓声の中を右翼ポール際のスタンドへ吸い込まれて行った。これで10-9。まるで劇画のような逆転サヨナラ2ランホームランになった。

カープはこの試合で巨人の勢いを止めたばかりでなく、その後の2試合でも連勝。特に翌日、歯を食いしばって立ち向かって来たエース、菅野を打ち砕いたのは大きかった。その後、カープはリーグ3連覇に向けてひた走ることになった。(迫勝則筆『カープの独り言』)


★<関空JR開通>台風21号の強風でタンカーが関西空港の連絡橋に衝突した事故で、JR西日本と南海電鉄は、今日の始発から連絡橋を渡る電車の運行を再開した。空港への交通アクセスが大幅に改善し、復旧の後押しになる。連絡橋は、橋桁撤去作業後、線路には大きな損傷がないことが分かり、当初21日の再開を予定していたが、前倒しした。

しかし、連絡橋のうち橋桁を撤去した側の道路の復旧見通しは立っておらず、通行可能な側を対面通行で使用しており、マイカーの通行規制も続いている。日本観光客の激減が近畿地方を襲い、関係機関、ホテル、旅館、土産物屋など大打撃を受けている。道頓堀など、あの押し寄せた観光客が閑古鳥。まあ、奢るもの久からずだ。


★<中日、奇跡のCS進出なるか>昨日、中日が巨人に4-2で勝って、4位に浮上。3位の巨人との差を1.5ゲームに接近した。カープに3連勝し、その後も白星街道をまっしぐら。定位置6位・最下位から抜け出てあわやCSに進出の勢いである。

ポイントは弱投からの脱却。ガルシアの好投に乗るように、平田、ビシエドの打線好調に支えられて白星街道をまっしぐら。ひょっとして、CS進出し、セリーグを制覇し、さらに日本シリーズも制覇するかな。空席が目立つナゴドもいっぱいなるなあ。

現時点で3位の巨人が借金7。借りに巨人が残り10試合を5勝5敗なら、現在借金10の中日が残り9試合を6勝3敗で同じ借金7となり、勝率で巨人を上回る。ガルシアは中5日での先発が可能で、残り試合に3回出場が可能。面白い3位争いではある。

反対に阪神が最下位に転落。このまま最下位で終わっても監督金本に続投させるかな、阪神オーナー殿は。

『スタートアップ大競争② スピードに欠ける日本を捨てる』

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今日の画像は、カープの守護神『中崎翔太』、ドイツの鉄道会社が導入した無公害『水素で動く燃料電池電車』、そして私の足跡ルツェルンの世界遺産『カペル橋』を中心にしたスナップです。チューリッヒからインターラーケンへの列車を、ベルン経由ではなくルツェルン経由で移動しました。時間はかかりますが、料金が2,000円ばかし安く、またルツェルンからインターラーケンの山間部の絶景がたまりません。木製のカペル橋は、スイスで宗教戦争があった際、街の城壁として活躍したそうです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

中崎は、ドラ6での入団選手。ドラ6と言えば、もうどこも注目しない選手で、勝手に採ってくれという順位。そこからここまで成長した中崎の努力には凄みがある。休日日にもスタジアムに入り、練習、体のケアを怠らない。ぽっと出でヒーローになった選手とは違い、汗と努力で勝ち取った守護神の座であろう。あっぱれなり、1億円プレーヤー中崎ではある。


★★★『リスクが高い』『同じような企業が失敗している』―。連続起業家の加藤崇さん(39)には、ほろ苦い思い出がある。2012年に研究者と共にヒト型ロボット開発の『SCHAFTシャフト』を創業。資金調達の交渉に動いても国内投資家から相手にされなかった。シャフトに目をつけたのは、太平洋を挟んだ米西海岸のグーグル。13年にシャフトをグーグルに売却した加藤さんが次の企業の拠点として日本をあきらめ、米国を選んだのも自然な成り行きだった。

2015年に創業した『米クラフタ』は水道管の劣化を予測するAIソフトを開発し、事業は順調に成長した。次のステージに進にはブランド力が必要と感じ、今年5月、インフラ業界で知名度の高い大手企業への売却を決めた。国を捨て海外で事業を始める起業家が増えている。加藤さんが感じるのは世界との圧倒的なスピード感の差だ。『世界は第4次、そして第5次産業革命へと突き進む。日本はまずゆっくりモデルを作って世界へ輸出する発想。これでは世界について行けない』と話す。

タイを拠点に活動する『OmiseHD』の長谷川潤CEOもしびれを切らし日本を飛び出した一人だ。2013年に創業し、ネット通販サービスの開発や決済システムを手掛けたが『日本は決断が遅く、大企業のルールで動くガラパゴス市場』と決めつける。そこで規制が緩く、スタートアップが成功する商機も多いと見てタイでの起業を選んだ。国を捨てる起業家達はムラ社会・日本の弱さを象徴する存在だ。ソーシャルメディアでどこででも繋がり、起業出来る時代。国境をやすやすと飛び越える『越境起業』は進化する。


2017年9月に東証マザーズに上場した車載カメラ向け半導体を手掛ける『テックポイント・インク』。小里文宏社長(59)は、これまでシリコンバレーで3社を起業した。日本大手複写機メーカー出身の小里さんは、社内で新事業を提案したが取り合ってもらえず、米国での起業を選んだ。買収ファンドの設立を考えた時も協力する投資家や大企業は現れず断念。『日本がダメなら』と米国で実績を上げて日本で上場を果たした。

一方、日本を選ぶ外国人も増えている。『日本の金融のデジタル化はこれからが本番。利便性の高いサービスが必ず必要となる』。金融とITを融合した『フィンテック』を手掛ける『マネーツリー』(東京)のポール・チャップマン社長(41)はこう話す。オーストラリア出身の連続起業家は、日本のフィンテックの波が訪れる前の12年に起業した。マネーツリーの法人向け基盤は銀行口座やクレジットカード、証券口座などの利用明細を集約。この基盤に連携すれば企業はアプリを手軽に開発したり、会計システムにデータを取り込めたり出来る。みずほ銀行や地方銀行、会計ソフト企業など40社が採用する。

常識からかけ離れた発想で事業を興すのがスタートアップの役割。異邦人を受け入れる社会になれるか。日本の変革の本気度が試される。


★<ドイツで燃料電池電車実用化>クリーンエネルギーの水素を使った『燃料電池』で動く最先端の電車がドイツで実用化され、営業運転を始める。この電車はドイツ北西部、ニーダーザクセン州の鉄道会社が導入し、17日から124キロの路線で営業運転を始めた。

電車上部には水素を充填したタンクが取り付けられ、この水素と空気中の酸素を反応させて電気を起こす仕組みで、水素を満タンにすれば1,000キロの距離を走ることが出来る。

水素エネルギーは次世代のクリーンエネルギーとして注目されているが、電車を開発したフランスのメーカー『アルストム』では、電車の動力として実用化するのは世界でも初めてだとし、『今日が鉄道の新たな幕開けだ』と話す。

この電車は走行中は二酸化炭素は全く出さないものの、水素の製造過程では二酸化炭素が発生しているとし、メーカーや鉄道会社では将来的に製造に風力発電などを活用し、二酸化炭素ゼロを目指したいとしている。世の中は進歩するねえ。


★<Iターンで関アジ漁>荒波にもまれる小型漁船『疾風丸』のかじを右手で取り、左手で海中に垂らした釣り糸の当たりを探る。大分と愛媛の間の豊予海峡。脱サラしてIターンした大分市佐賀関の漁師永倉和久さん(31)が伝統の『一本釣り』で、特産の関アジ、関サバを狙っている。後継者不足に悩む漁協などの支援制度を利用し、大分県外から新規就労した未経験者11人の一人だ。

『上司に命令されず、自分の人生を生きている実感がある』。真っ黒に日焼けした神戸市出身の永倉さんは、収入は安定しないとしながらも、力強い笑顔を見せる。子供の時から釣り好きで、兵庫県の釣り具メーカーに就職した。職場の人間関係で悩み『釣り具を売るより釣りたい』と漁業就業フェアに参加。2009年から大分県の漁協佐賀関支店が始めた、ベテラン漁師が1年つきっきりで指導する支援制度に出会った。

大分県や漁協によると、13年の県内の漁師は4千人と、1988年比で6割減少。佐賀関支店では毎年40人が引退する。同支店の漁師が一本釣りした魚のみに呼称が許される『関アジ、関サバ』の水揚げ量も減り続けている。昨年度、関アジはピーク時の3割以上、関サバは8割減少した。危機感を強める佐賀関支店は指導制度などを始め、県などは最大440万円の補助や市営住宅の確保、定期的な面談で支援する。


永倉さんは競争率が30倍という支店の面接を通過後、14年9月に移住した。1年後、指導を受けた親方の知人から疾風丸を譲り受け独立。高価な釣り糸をスクリューに絡ませるなど失敗続きだったと言う。それから3年。佐賀関漁港から漁船で1時間の豊予海峡の漁場に、たくましい永倉さんの姿があった。自家製の疑似餌が付いた釣り針18本を水深100mの海底近くに沈め、左手の人差し指にぐんと強い引きを感じると、次々に関アジと関サバを釣り上げた。

先輩漁師の紹介で大分市の女性と結婚。さらにのめり込み、時には日の出から夜まで漁に出る。収入は数万円の月もあったが、今では60万円かせぐこともあると言う。

これまで支店が採用した11人は全員が定着。支店では『覚悟をして来てくれた方の人生を預かり、夢を応援したい』とし、採用ではやる気を重視すると明かす。永倉さんは船上で『趣味を仕事にしない方が良いと言う人もいるけれど、好きなことをした方がやっぱり面白い』と言い切る。

競争率30倍の狭き難関、『関サバ、関アジ漁師。人生、様々だ。気分良く、好きな道に生きられることが最大の幸福であろうな。


★<西郷どん、第二次長州征伐をスキップ>NHK大河ドラマ、いよいよ幕府の終焉と戊辰戦争の舞台へと話は移る。が、幕府崩壊の大きなポイント『第2次長州征伐』がぽっこりと抜け落ちている。この戦争で幕府軍が敗退して、幕府の権威が地に落ちたんだよね。しかも大村益次郎という天才的な司令官まで生まれて。なぜ落としたのか、作者とプロデューサーに聞いてみないと分からないが、大河ドラマは国民への影響度も大きく、史実のポイントはしっかり押さえてもらいたいもんだと思うねえ。

西郷の手柄話一本で物語りを進めているようで、ちょっと林真理子の見識に?を付けたところだ。そして、今年明治維新150年ということから、いろんなイベントが画されており、明治維新万々歳の空気が漂う。が、維新で国民、庶民の生活は一層苦しくなり、また徴兵制という新しい制度で命を国家に預ける形になった。日清・日露、さらには第二次世界大戦で落とされた命はいくばくか。明治維新の表に隠された裏の部分もしっかり検証すべきではないかえ、NHK殿…


★<弱捕手カープを嘆く>カープの試合を見ていていつも情けなく思うのは、底抜けの被盗塁である。もう山田、京田、桑原などにかかったら、会沢、石原もザルである。その一方、今季は盗塁失敗も多い。昨日、ニュース9で見たが、ソフトバンクの甲斐。西武戦で、秋山、源田など俊足をみな2塁封殺。投球がすごい。モーションが素早く、球が速いのに、さらに2塁上のストライクを投げる。カープにほしい選手だねえ。セリーグでも、阪神の梅野、巨人の小林、中日の松井などは優れている。と、横浜の伊藤もいい。打率は低いが盗塁阻止率が高い。本当、嘆きのカープキャッチャーではある。情けなき、会沢、石原ではある。

『スタートアップ大競争③ アトツギ創業』

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今日にお画像は、東レオープンをストレート勝ちした『大坂なおみ』と、私の足跡ルツェルン~インターラケンまでの車窓のスナップです。このルートにはマイリンゲンという山岳の町を経由し、湖や岩山などの景観が見事です。インターラケンオスト(東)駅の手前にはコバルトブルーに光るブリエンツ湖が見事です。チューリッヒからインターラーケンのルートは、ルツェルン経由とベルン経由があります。時間はベルン経由の方が早いのですが、料金は2千円ばかし高くなります。ゆっくりアルプスの景観を楽しむにはルツェルン経由がお勧めですね。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★小説『下町ロケット』を地で行くスーパー町工場集団がある。世界の名だたるメーカーが顧客の『由紀精密』(茅ヶ崎市)。大坪社長が描く夢は壮大だ。家業の金属加工会社の3代目社長に就いたのが2013年。すぐに薄利多売の自動車向けから競合が少ない航空・宇宙産業へ参入した。18年9月期の売上高は前期比2割増の5億円。10年前の3倍強の見込みだ。

家業を立て直した大坪さんは17年、『由紀HD』を設立した。とがった技術を持つが後継者不足などで廃業の危機にある中小に出資し、互いの技術力を融和し再生する。このほど、大田区の金型工場を取り込み、グループは全12社、売上高は66億円となった。ベトナム、香港、中国・深圳、フランス―。グループ会社の拠点は世界のものづくりの主要地域を網羅する。大坪さんがモデルにするのが高級ブランドを多数抱える『LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン』だ。同社は傘下に入れたブランドの個性を残しながら成長を続ける。『強みを持つグループ会社が世界で戦う』姿を描く。

ものづくり大国を支えてきた中小企業は『大廃業時代』に入った。25年までの10年間で70歳を超える中小経営者は245万人にのぼる。その半数で後継者が未定。政府は中小企業の廃業で25年までにGDPが22兆円損失する恐れがあると試算する。だが、ピンチはチャンスに変わり得る。先代が築いた技術力や人材を生かせるのは若いスタートアップとは違う強みだ。家業を継いだ若手経営者が祖業を転換する『アトツギ創業』。新しいリーダーのもとで企業を再び成長軌道に乗せる様は日本式スタートアップと言える。


愛知県東部の山あいに本社を置くプラスチック成型加工の『本多プラス』は、東京・南青山におしゃれなデザイン拠点を置く一風変わった中小企業だ。事業モデルを転換した本多孝充社長(49)は大坪さんと同じ3代目。修正液ボトルの国内シェアトップを誇り文具の容器に強かったが『ペーパーレス化が進む中、文具頼みを続けるのはリスク』と判断した。デザインに目をつけたのは、大企業からの請負を脱するため。『最終顧客は発注先の先にいる消費者。使い勝手を考えて提案すれば、私達の技術はまだ磨ける』。今や化粧品や食品の容器まで手掛け、独自性が評価され受注単価も上昇した。従業員数は200人と社長就任から5割増え、9人のデザイナーも抱える。

大廃業時代の危機感を共有した企業が組み、『アトツギ』をネットワークとして全国に根付かせる動きも本格化している。6月末、アトツギ創業の中小企業経営者らが中心に『一般社会法人ベンチャー型事業継承』を設立した。事業創出や資金調達などを支援するのが狙いだ。山野千枝代表(49)は『地域に根を張り永続的な成長を目指すベンチャー的な中小企業を育てたい』と意気込む。

日本は産業の新陳代謝が進まないと指摘されて久しい。だが身近なところに高度成長の黒子だった中小企業という宝が眠っている。彼らが息を吹き返せば、日本らしい多様なスタートアップが増え、競争力は高まる。

話は変わるが、本当に『ルイヴィトン』ってすごいんだねえ、と再認識した。チューリッヒと香港のこと。いずれもブランド街の店だったが、両店ともお客が満員の大盛況。あの農協ツアーと揶揄され、パリのルイビトン店で日本人客がわんさと押し寄せた光景を彷彿させる賑わいだ。お客の主流は日本人に代わり、韓国、中国の人達が多そうだったが。



★<貧しかったからこそ歯を食いしばった―野村克也>貧しかったからこそ歯を食いしばって努力した。貧しかったからこそ工夫しようと考えた。ハングリーな時代を経験しなければ、『本塁打王・野村』も『監督・野村』も生まれていなかったと思う。

1935年6月29日、京都府網野町で生まれた。だが、父は私が3歳の時に日中戦争に出陣して中国で戦病死。当時、町を支えていたのは『丹後ちりめん』だった。ほとんどの家庭に機織り機があり、朝早くから織りの音が聞こえていた。だが、母は女手一つで店を切り盛りするのは楽ではない。無理をしたのだろう。私が小学校2年と3年の時の2度大病をして倒れてしまった。私達兄弟は知人の家や父方の実家に預けられ、その間に店もつぶれてしまった。

母の病は完治したものの、そこから貧乏生活が始まった。住江織物の工場長の紹介で、母はようやく糸繰りの職を得たものの、親子3人が食べていくには足りない。そこで兄と2人、新聞配達やアイスキャンデー売り、子守など、出来るアルバイトは何でもやった。


夏祭りが来るのが楽しみだった。近所の嶋児神社から太鼓の音が聞こえると胸が躍った。小遣いをもらって、何か買ってもらえるからではない。アルバイトのアイスキャンデーが飛ぶように売れるからだ。1本5円で、確かそのうち1円がもらえた。1日に100本も200本も売れていく。子供が1日に何百円も稼げるアルバイトは当時なかなかなかった。『兄ちゃん、頑張ろうや』。自然と声に力が入った。

アルバイトに明け暮れる日々。夕方、家路につくと、浜辺には月見草が、まるで『お帰り』とでも言うように咲いていた。黄色い可憐な姿が、大人になるまで鮮やかに脳裏に残っていた。(参考: 野村克也筆『私の履歴書』)


★<日本AIで3周遅れ>日本で人工知能の権威である東大大学院の松尾准教授は、人口知能の最前線にいるのは、グーグル、アップル、マイクロソフト、アマゾンなどアメリカ勢で、日本の企業は3週遅れだと言い放つ。確かに、日本の企業はどこも強い危機感を抱いて、トヨタ、日立、パナソニック、三井住友など、すくなからぬ企業がメイン研究所をカリフォルニアのシリコンバレーに設置している。

トヨタの経営幹部は、『日本にはAIの研究者がほとんどいない。そして、スタンフォード大、ハーバード大、マサチューセッツ工科大などの研究者は日本に来てくれない。だから、シリコンバレーやボストンに研究所を設置したのだ』と説明する。

それに対して、パナソニックのシリコンバレーの研究所長である馬場さんは、『スタンフォードやハーバードなどの研究者も日本に来たがらないのではない。日本社会が彼らを拒絶しているのだ』と語る。馬場さんによると、日本社会、そして日本企業は、どこも失敗に対して不寛容すぎるのだと言う。失敗に対して不寛容・・。だから日本の経営者達も失敗が怖くてチャレンジ出来ない。守りの経営になってしまう。そのために3週遅れになってしまったのが、その不寛容さから、AI研究者達は日本に来られない。AIは失敗を繰り返しながら開発するのであって、失敗を認めないということは、AIをシャットアウトすることだ、と指摘する。


実は、2015年12月に、オックスフォード大の学者達と野村総研が共同研究し、10~20年後には、日本人の仕事の49%がAIに奪われる可能性があると発表した。現在のAIは特化型AIで、囲碁では名人に勝てても、将棋やチェスは出来ない。つまり一つのことしか出来ないのである。それに対して、30年代になると、汎用AIが登場する。すると人間のように色んなことが出来るようになって、人間の仕事がAIに奪われるようになると危惧する学者や研究者が少なくない。

さらに40~50年代になると、シンギュラリティーの時代、つまりAIがAIを創ることによって、人類の仕事の90%がなくなる、とアメリカの著名な発明家カーツワイルさんは指摘している。

もっとも松尾さんは、産業革命で機械が仕事をするようになっても、人間の仕事はむしろ増えたように、新しい仕事がどんどん出てくる、と悲観的なとらえ方はしていない。今や時代の寵児である落合陽一さんは、好きなことを好きなようにやればよい、それが出来る時代なのだ、と語っている。(参考: 田原総一郎筆『ギロン堂』)

落合 陽一(1987年9月16日生 ): 日本の研究者、大学教員、博士(学際情報学)、メディアアーティスト、実業家。ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長、筑波大学 学長補佐・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤 基盤長・図書館情報メディア系 准教授 デジタルネイチャー研究室主宰。


★<監督解任第一号はラミレスか?>昨年は我慢強い起用とデータに基づく思い切った采配で傑出した監督力を見せていたDeNAのラミレス監督がおかしい。選手起用もちぐはぐで、感情的とも見える場面もあるし、コーチとの関係も崩壊してしまっている。契約期限切れの今季限りで退任の可能性は高まっている。と、スポーツ紙の記者の証言。

DeNA低迷の原因は、故障者続出と先発投手陣の崩壊だ。昨年の躍進の立役者だった今永、石田、両左腕に、ウィーランド投手の3本柱がそろって不審で、前半戦は先発ローテーションを組むにも苦労する始末だった。その中で救世主となったのがルーキーの東投手(22)である。立命館大からドラフト1位で入団すると、チームではただ一人、開幕からほぼローテーションを守り、白星街道をまっしぐら。

今季の新人王は、パリーグがオリックスで中継ぎエースとなっている山本、セリーグがこの東が最有力と言われる。すでに白星は10勝を挙げており、資格十分。低迷DeNAから新人王が出るというのも、プロ野球らしいなぞなぞではあるな。


DeNAは、宮崎、筒香、ロペスの3本柱に加えて、ソトという超人的な新人が加わり打線には厚みを加えた。が、何しろ先発が総崩れの体たらく。まあ、監督交代もヤムをえないだろうなあ。しかしラミレスは、打順8番に投手を据えるなど、日本のプロ野球に新風を吹き込んでくれたことは確かである。

しかし、昨夜はその東が力投。7回2死までは完全試合。マギーにホームランを打たれ、記録は消滅したが、試合は6-1で巨人に快勝。ゲーム差を0.5までに縮め、CS進出への望みをつないだ。CS進出となると、ラミレスは続投の線が強くなるなあ。


★<坂本東レオープン緒戦快勝>テニスの東レオープンは、昨日女子シングルス2回戦が行われ、第3シードの坂本なおみは、元世界ランク3位、現在30位のスロバキア・チブルコバを相手に6-2、6-1で快勝した。第1セット、第1ゲームはいきなりブレーク。第2ゲームも193キロのサービスエースを奪うなど、圧倒した。奪ったサービスエースは10本。わずか3ゲームしか失わず、59分26秒のスピード決着だった。

試合後は『こんばんは~。今日の試合見に来て、ありがとうございます』と感謝。全米オープン優勝を祝して、満員の会場から万雷の拍手が送られると『ちょっと恥ずかしい』と照れ臭そうに笑った。素晴らしき、坂本なおみではある。


★<小泉進次郎、石破候補支持>小泉進次郎が自民総裁選の支持者を明らかにした。石破候補である。『自由闊達に議論できる自民党。そして政府をチェックできる強い自民党を作るため、石破候補を支持する』との弁。恐喝、恫喝まがいまでする安倍陣営。『そんなの普通でしょ』と、どこ吹く風が自民党を腐らせている。『モリトモ問題』を潔く、国民にきちっと説明、理解させられなかったのも、安倍候補をとりまく灰色の風が吹いているからだろう。

『スタートアップ大競争④ ママは起業家』

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BMWが次世代『EVヴィジョン iNEXT』と、私の足跡『ラウターブルンネンのスナップ』です。ラウターブルンネンは、氷河が削り取った壮大なU字型の谷間。両翼の岸壁は300~500mの直立。氷河が削った岩の傷跡が生々しい。ふと裸足で歩いているカップルに出会って理由を聞くと、トレーニングだと。女性のパックにヘルメットがあったので、Are you climber? と聞くと、あおら男性がスマホで女性がこの直立の岩場を登っている画像を見せてくれた。本当、いろんな人がいると思ったねえ。初日、ラウターブルンネンの谷を往復したが、400mを超えるミューレンの滝やその水で遊ぶ子供達など色んなシーンに楽しませてもらった。往復10キロ。


宿では、パラグライダーのパラシュートを丁寧に折りたたんでいる男性に出会った。命綱のパラだから、とても繊細な作業をしておられた。初めてお目にかかったねえ。

iNEXTは、2021年ごろ市販されるとみられる。EVなのにラジエーターグリルが大きく幅を利かせているのは、この部分にセンサーが多く取り付けられているから、と説明されている。BMWの新しい顔だな。


★★★『僕の人生は69歳からスタートした』。リチウムイオン電池開発・製造の『エリーパワー』の吉田博社長(80)は振り返る。旧住友銀行で副頭取まで務めた。65歳を迎え、『自分はまだやりきっていない』という思いが頭をもたげた。そんな時出会ったのが母校・慶応大学で進めていた電気自動車開発プロジェクト。ネックが安全で安いリチウムイオン電池の開発と知った。大手電池メーカーは及び腰だった中、69歳で家族の猛反対を押し切り仲間4人で起業した。『過去のつての頼れば本物になれない』。古巣に頼らず、飛び込み同然で資金集めに奔走。大和ハウス工業の出資を機に大企業の出資が決まり軌道に乗った。攻めの姿勢は崩さず、生産能力を3倍にする200億円の投資も決めた。

定年後は社会の片隅で悠々自適の年金暮らし。昭和の時代に当たり前だった風景が急速に色あせようとしている。日本の55~64歳の企業家率は2016年に6%と14年の3%から2倍に増えた。武蔵大学の高橋徳行副学長は『シニアの起業が広がれば経済が活性化する』と説く。経験のあるシニアが突破口になれば、人生の選択は広がり新規事業に冷たい風土も変わりやすくなる。


もう一つの焦点は女性だ。AI開発の『シナモン』(東京)の平野未来社長(34)は12年、東南アジア向けの写真共有アプリで創業した。事業が行き詰っていたときの第1子出産が転機だった。『この子が大人になり働き始める20年後までに日本人の働き方を変えることが出来たら』。母になり見えて来る世界が変化した。学生時代にAI企業を率いた経験を生かそうと、事業を見直した。現在は面倒な事務作業を全てAIが肩代わりするソフトを開発。人間はAIに業務の一部を委ねる分、より創造的な事業に傾倒出来る社会を描く。6月にソニー系ファンドなどから9億円の調達に成功した。

ボストン・コンサルティング・グループBCGは7月、『女性起業家は資金を調達しにくいが、男性起業家より収益を上げる』とのリポートを発表した。女性の平均調達額は男性の5割以下の93万ドル=1億円。だが収益は73万ドルと1割上回るという。BCGは『様々なバックグラウンドを持つ多様な人材が経営陣にいることで、問題解決に様々な角度からの答を用意でき、どれかが顧客に「当たる可能性」が高くなる』と指摘する。多様性が強みを生むとの見方だ。

人手不足を背景に、シニアや女性の活躍の場は広がる。もう一歩進み、起業家が増えれば日本の風景も確実に変わる。


★<ネットビジネス、勝者の裏には大多数の『負け組』がいる」>ブロガー、インフルエンサー、You Tuber・・・。『インターネットで稼ぐのが当たり前の時代』と言えども、勝者はほんの一握りと言われる。その裏には大多数の『負け組』達がいるのだ。

ネット業界の栄枯盛衰を長年ウォッチしてきた、中川淳一郎さんはネット副業が底辺化しやすいことについてこう語る。『ネットでマネタイズが成功している人なんて、全体の0.1%程度でしょう。2017年1月に、某大手運送会社に抗議すると言ってチェンソーを持って乗り込んでいったYou Tuberを覚えていますか?彼があの日までの7年間で稼いだのは推定47万円。彼もそれなりの知名度はあったはずだけど、結局そんなもんなんだよ』と。

それでもネット副業に魅せれる人達が後を絶たないのは、満員電車に揺られる毎日から解放されるという、わずかな望みをかけているからだろうか。『スポーツ選手でたとえると分かりやすい。例えば高校時代の大谷と対戦した高校球児は、上には上がいると否が応でも知ることが出来た。でもネットの世界は違う。30歳過ぎまで一度も社会的に勝ったことのない人達が、根拠のない自信をもってチャレンジ出来てしまう。結局彼らは搾取される側の人間。アフィリエイトにしろ、インフルエンサーにしろ、仕組みを作った勝ち組にせっせとお金を送り届けているだけなんだよ。しかも、プラットフォーム側はそいつが気に食わなければ報酬規程を勝手に変えることもあるからね』。


なら、ネット副業を成功させるには何をすれば良いのか。『結局のところネットは、富める者がさらに富む世界。その中でも一般人が稼ぐには知名度を上げるしかないんだけど、はるか上の方ではすでに、もともと著名人達が熾烈な縄張り争いをしている。まさに象と蟻だ。彼ら強者と対等に渡り合おうとするならキーワードは2つしかない。それは「ニッチ」と「スピード」だ。まだ無名のSNSやアプリ内でトップに立ち知名度を上げる。事故や事件や流行のネタを、すぐニュース記事にしてアップし、クリック数を稼ぐ。そんなことをやり続け、月にいくらかのお小遣いを稼ぐのが関の山だ』。

大多数の人は、ネットでも現実世界でも身を粉にして働く運命から逃れられない、というのが中川さんの御託ではある。まさにそうであろうなあ。


★<コップの中の嵐、安倍首相伸び悩む>コップの中の嵐、自民党総裁選が終わり、下馬評通り安倍晋三が続投となった。が、獲得投票数を見ると、面白い現象が見て取れる。すなわち、国会議員は安倍支持が大勢を占めたものの、自民党地方票は石破支持が45%も取っている。阿部選対本部長の甘利さんによると、『判官びいきとか、バランス感覚とああって、これが自民党のよさ』と自画自賛していた。しかし、国会議員は自分自身の保身を頭に入れての投票。党員は純粋に自民党政権の先行きにたいする賛否票。石破健闘、と言えるだろうなあ。来年の参院選は、安倍晋三にとってかなり厳しい内容になりそうだ。
  国会議員票 安倍 329   石破 73
  自民党員票    224      181
合計     553      253

国会議員がこれほど安倍晋三を支持しており、党員票がそれを大幅に下回るということ。この意味は大きいな。党、政府の人事権を持つ安倍晋三にへいこらする国会議員と、展開する政策に対する評価票である党員票で支持に落差が大きい。


今回の総裁選では、派閥がこぞって首相の支持を表明し、2012年の政権復帰後に進んだ『阿倍一色』に染まる党内状況を反映する展開をたどった。首相陣営は当初、党員票でも国会議員に匹敵する7割以上の得票を目指した。ところが、告示以降は『石破氏が獲得した55%は超えたい』と予防線を張るようになった。6年前の総裁選は阿倍、石破両氏を含む5氏による争いだったため、一騎打ちとなった今回とは比較にならない。55%はかなり低めの目標と受け止められたが、結果はその55%をわずかに上回ったに過ぎなかった。首相陣営からは『ショックだ』『参院選が心配だ』との声が相次ぎ、自民党幹部は『地方の反乱だ』と語った。

8割を超えた国会議員票でも、両陣営とも50票台と見ていた石破票が73票を獲得。表向きは首相支持を表明しながら、逆の投票を取った議員が複数いることをうかがわせる結果となった。

本音は安倍ばなれだろうか。『モリカケ問題』などグルーミーな色合いがいっぱいの安倍晋三ならば、であるなあ。波乱含みの阿倍首相、あらたなる3年の船出ではある。


★<カープ、フランスア投手>今季カープ投手の中継ぎ役『フランスア』。もし彼がいなかったら、と思うとゾッとする。カープは今季途中で、ドミニカ共和国カープアカデミー出身のフランスアと支配下登録の契約を結んだ。24歳、身長186cm、体重110キロ。常時150キロ台の快速球を投げる本格派の左腕投手である。

当初は先発6番手として期待されていたが、先発の責任感を背負いすぎるため、早い回に集中打を浴びた。その後、手薄になった中継ぎに回り、これがズバリとはまった。今は回の頭からでも途中からでも、登板すればきちんと役割を果たす。まさしくカープの投手陣の救世主になった。


これを生んだ『カープアカデミー』というのは、1990年にカープ球団が6億円をかけてドミニカ共和国に設立した野球学校・育成施設である。95年にカープで15勝を挙げてオールスター戦にも出場したチェコ。カープ、ヤンキースなどで日米通算2000安打を達成したソマリアーノなどを輩出したものの、その後、ドミニカン・サマーリーグの巨額の参加費が負担となりリーグから撤退、施設の縮小などを余儀なくされていた。

2014年、カープ球団はこれを見直し、再度1億円かけて各施設の改修工事を行い、選手の発掘、育成活動を再び活発化させた。昨季途中で支配下登録したバティスタとメヒア。そして今季のフランスア。さらに現在、育成選手として来日しているタバーレス。ついでにもう一人、今季巨人にテスト入団して活躍しているメルセデス。みんなカープアカデミーの出身選手である。お見事だ!(参考: 迫勝則筆『カープの独り言』)


★<脅威の節約ビジネス『ヒカリレンタ』>『蛍光灯をLEDに切り替えれば、照明の寿命も長く電気代の節約にもなるし、環境にも優しいことは分かっているが、LEDの大量購入や取り付け工事費等の初期投資の大きさを考えると諦めざるを得ない』という経営者、工場、大型店舗は多い。これに目をつけ、なんと初期投資不要で新規取り付け工事費無料、与信枠の設定も不要で保守・保証料も無料、途中解約の違約金もいらない『LED一本、月100円レンタル』サービスが登場して3年、LED導入のハードルを極限まで下げたシステムが評価されて順調に売上を伸ばしている。


このサービスの普及に当たるのは、東日本大震災と原発事故を契機に、翌年の2012年5月『100年後の地球と未来の子供達を守る』ことを理念に、福島県出身の井口通雄社長によって設立された『ヒカリレンタ』だ。

現在、1都5県に13拠点を展開している。ある運送会社の例では、2,200本のLEDの導入で、年間1,200万円かかっていた電気代金が350万円に激減。レンタル代265万円を払っても年間615万円、半額に減額出来るという軽費大削減効果を引き出している。

LED照明をメーカーから全額購入した上で、導入企業にレンタルする方式を採用することで『LED100円レンタル』を可能にした。将来的には300万本のレンタルLEDの構想を持つ。この効果で電気代で60億円、CO2で杉の木100万本分に相当する環境改善に寄与する。見事なるビジネス構造ではある。


★<放置される移民の高額医療費利用>人手不足が顕著になり、日本も移民に対して門戸を開かざるを得ない状況になっている。が、移民導入に伴う影の部分が問題視されているが、解決策は未だない。

それは外国人による国民健康保険の不正利用の多発。海外に比べて日本の医療費は安い。しかも国民健康保険に加入していれば、一般的な収入の人だと、100万円の治療を受けても高額医療制度で自己負担は9万円。残り91万円は国民健康保険での負担になる。

だから、就労ビザで入国し、病院に入院して治療する外国人が後を絶たないのが現状だ。2年以上にわたって総額1,000万円の治療を受けていたベトナム人もいる。国保の赤字は、16年度には1,468億円。それなのに『病気になったら日本に働きに行こう』ということになりつつあるようで、ただでさえ逼迫した財政がますます困窮する事態に。

さらに年金問題にまで波及する。移民を受け入れる以上、日本人と同じ年金の保障をしなければならない。ここらあたりの議論は皆無で、なし崩し的に移民受け入れ、解禁が先走りしている。聞くところによると、コンビニ業界も移民受け入れ業種に立候補し、指定を受ける活動を始めたようだ。


★<死んではあの世にお金は持っていけない>『貯めびと』『お金持ち』。いつになったら『使いびと』に変わるのか。と、他県に住んでいる友達が電話をくれた。『こちらにも貯めびとはいるよ』。その貯めびとは、70代後半。一人暮らしの女性である。親の世話をし、見送り、独身で定年まで働いた。若い頃から休日には親と共に畑に出た。定年後は一人で農業に打ち込んでいた。いつも膝に2重、3重の継ぎ当てをした質素なもんぺ姿だった。

2年ほど前、彼女はよほど嬉しかったのだろう、つい他人にもらした。『私、やっと1億円貯めたよ』と。1億円、内緒にしてね、の話はすぐに広がった。親の残したお金が少々あったにせよ、夫の保険金でもなく、一人でコツコツと1億円を貯めた。並の節約で出来る額ではない。

その後も彼女は畑に出ていたが、人との関わりがないので、彼女自身の変化に誰も気付かなかった。この間、彼女の家に救急車が来て運ばれて行った。その時彼女は『ぼけていて(認知症)、下半身裸だった』。ショックな姿と共に1億円はどうするのか、と話題になった。なんだか痛ましいねえ、と私が言うと、友人も『ええ、ちょっと哀しい』と。私の勝手な想像だが、彼女は80歳になったら介護付きの有料老人ホームに入る予定だったのではないか。しかし、人と交流のない月日の中で脳の老化が早まってしまった。


一方、もう一人の友人からの報告はほんわかとした気分にさせてくれた。『私、近所にするアラ傘というか、80前後の一人暮らしのおばあさん4人に頼まれたの。朝ドラでフランス料理を食べるシーンを見た。私らも食べてみたい、街のレストランに連れて行ってもらえないかと』。

わかった、折角だから眺めのいい雰囲気のあるお店をネットで探した。クルマで1時間余りかかるが、地上100mの高層階にあるレストランを見つけた。ランチで3,000円もするけど、4人に打診すると即、『安いもんだよ。予約してちょうだい!』。

当日、おしゃれしたおばさんたちは『80年生きていて初めてのフランス料理だ』と感激の連続。ステーキが切れないと必死になっているのでよくみると、ナイフの背で切っていたりして大笑いになったりした。一番盛り上がった話題はボケ防止対策だったとか。『華麗ではなく、加齢なランチタイムだった。4人に「満足したよ。また洋食を食べに連れてって」とお願いされた』そうだ。いいですねえ。お金は元気なうちに楽しく使ってこそ値打ちがあるもんだ。(参考: 小川有里筆『加齢なる日々』)


★<JAL、予想を超えるAI効果>原油高が重荷となっている日本航空の2019年3月期の業績が増益に転じるかもしれない。50年間使い続けた旅客システムに分かれを告げて、新しくAIを使ったシステムに移行したところ、効果が想定以上だったためだ。国際線はほぼ満席となり、客単価が上昇した。ただでさえ出張や観光で需要は旺盛。使うほどに精度が上がるAIがJALを増益路線にいざなおうとしている。

『出張に行く座席が取れない。どうすればいいの?』。最近、JAL社内ではこうした会話が頻繁に交わされる。国際線の有償座席利用率は80%を超え、マイレージプログラムなどを利用した無償の乗客も勘案すると空席はほとんどない。空席が少なければ安売りする必要がなくなる。収益改善の効果は大きい。

好調を支えるのが昨年11月に刷新した旅客システムだ。世界の航空業界で高いシェアを持つアマデウス製のシステム『アルテア』を導入した。何度も改修を重ね、どうにか使ってきた自社システムと置き換えたところ、効果は絶大だった。18年4~6月期決算を見ると、国際線の輸送能力は前年に比べ7%増強する一方、座席利用数はそれを上回る9%の増加となった。


航空会社の収益を左右するのは予約状況などに応じてチケットの価格設定を変える『レビューマネジメント』だ。旧システムは社員の長年の勘に頼る面が大きかったが、新しいシステムではその役割をAIが担う。過去のチケットの売れ具合などをもとに需要を予測し、最適な価格を算出する仕組みで、AIが得意とする分野だ。需要を読み違えて収入をロスすることが減った。

システム投資額は800億円。5年償却のため年間160億円の減価償却費が発生する。だが、データを蓄積すればするほど需要予測の精度が上がるのがAIの強み。収益の押し上げ効果は時間経過と共に大きくなる。植木会長は新システムの導入時に『竹やりがマシンガンに変わった』と周囲に漏らしたと言う。旺盛な需要を効率的に売上に結びつけるAIが、飛躍の原動力になるかもしれない。


★<新型アップルウォッチで危機に瀕する『時計メーカー』>ウェアラブ業界は、アップルが先週発表したアップルウォッチの『シリーズ4』の話題で持ちきりだ。新製品発表会の主役はiPhoneのはずだったが、注目を浴びたのはシリーズ4の方だった。

シリーズ4は、前モデルに比べてスリムでベゼルが狭く、ウォッチフェイスは豪華さを増している。シリーズ4が多くの人を魅了することは間違いなさそうだ。新型のアップルウォッチは新型プロセッサーを搭載し、従来よりも処理速度が向上している。

目玉の一つが高精度の心電図だ。心電図機能を搭載するために、デジタルクラウンは電極を内蔵し、電波が通過しやすいように背面パネルにはセラミック素材が使われている。前モデルの本体サイズは38mmと42mmだったが、シリーズ4は40mmと44mmになっている。両モデルを横に並べても差はほとんどないが、厚みはシリーズ4の方が明らかにスリムになっている。実際に装着してみると、従来よりも軽くてフィット感が高まっている。

『無慈悲にも、FC岐阜の助っ人社長「今西和男」を追い出し、恩を仇で返した岐阜県人。今西さんの名誉のために』

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今日の画像は、千葉市の幕張メッセで始まった世界最大級のゲームの展示会『東京ゲームショウ2018』、森保日本代表監督など数々のサッカー名指導者を育て、かつFC岐阜では無慈悲な扱いを受けた『育将今西和男』を書いた『徳は孤ならず』。そして私の足跡、『ミューレン1,650m~ラウターブルンネン800mへのトレッキング』です。花とファミリーに出会い、野イチゴの美味しさにも感動し、夕焼けのシルバーホルンに感激し、また韓国美人ギャルにも出会えて盛りだくさんな一日でした。

★『FC岐阜の社長として孤軍奮闘していた今西和男さんの仕事ぶりを、私は近くで見ていて本当に感動したものです。しかし、理不尽なことに2年前にクラブを追われてしまいました(2012年)。このままでは、単にクラブ経営に失敗した人になってしまいます。今西さんが岐阜のために全身全霊で尽くしたことについて、岐阜県人が何も知らないままでいいのか。サッカーを仕事としてきた自分として、それだけは許せないのです。それだけは許せないのです。是非今西さんの本を書きたい』。(『徳は孤独ならず』著者、木村元彦)

私自身、今西和男というサンフレッチェで務めた日本初のGMには面識があったが、FC岐阜を解任追放された経緯については全く知らなかった。一般メディアでは辞任ということで報道されていたし、FC岐阜についてもその後、Jトラストという大きなスポンサーがついてとりあえず経営は安定したという認識程度であった。電通の小林住彦さんに会うまでは。その出会いから動き出し、そこから調査報道が始まった。

すると醜い事実が露呈して来た。公益社団法人Jリーグによる地方クラブに対する人事介入、そしてパワーハラスメントである。FC岐阜のJ2昇格に際して『今西が社長に就任するならばJ2加盟を認める』と、それを条件にしたJリーグが今度は、クラブライセンスの交付条件に今西の解任を要求したという暴挙があった。このことはしっかりと書き残しておかなければならない。断っておくが、今西本人は一切岐阜での出来事についてはノーコメントを貫き、何も語ってくれなかった。内容は全て周辺取材によるものである。


恣意的な理由でその今西の解任を迫ったクラブライセンス事務局=FIBの2人は、サッカークラブマーケティングについては全く経験のない、元銀行員と元民間放送局の社員であり、しかも村井満がチェアマンに就任するやサッカー界から姿を消している。

一方で、岐阜県庁でJリーグと内通して今西下ろしに動いた『小林出元商工労働部次長』は経産省に戻って海外にいる。なぜ元取締役と組んでクーデターまがいなことをしたのかと国際電話で質すと、こんな答が返ってきた。『それが正しかったのかと言われると、私もよく分からない。FC岐阜を残したいって言う以上のものは、僕にはあんまりなかった。私は、元取締役の方を完璧に分かっていた訳ではないが、まあ頑張っていた方ではあるので、こういうやり方もあるんじゃないかと。私自身、あの時まだ岐阜に来てそんなに経ってない状況で、構図が全部分かっていたわけじゃないんだが』。

岐阜新聞本社編集局の野村克之は、2012年11月28日の紙面で、今西解任について、県民クラブを謳いながらも負債だけは県民でない今西前社長に押し付けたことと、不幸な時代を作った元取締役がアドバイザーに再び就任したことを懸念した記事を書いているが、その事態を招いた人物は何の自覚もない。ことほど左様に今西の解任劇は将来的にクラブ運営について何のビジョンも持たず、何の責任も負わずに済む人々によって、絵図が描かれ実行された。


もう一つの問題は、財務関係を理由に審査が終始密室で行われたと言うことである。Jリーグ史上大きな汚点を残した我那覇選手のドーピング冤罪事件の時は、WADAというガイドラインが明確にあり、医療方法が可視化されていたので全チームドクターが立ち上がって抗議することが出来た。しかし、FIBのヒアリングについては、クラブ側が望んでも議事録すら開示されていない。気に食わなければ、今西、服部のように『消極的』と言う極めて主観的な理由で解任される。これは危険である。こんなことが続けば、地域貢献など面倒なことをせずに、FIBにゴマをすった方が手っ取り早いではないか。再度の制度設計を切に望む。

今西は岐阜から広島に帰った後、うつ状態になっていたと言う。心配した教育大同期の坂田や篠永が別府の温泉に誘った。酒席で『元気を出せ、お前が広島でやったことは大きく実を結んで来ているではないか』と篠永が慰めても、『いや、ワシは何もしとらん』とずっと肩を落としたままであったと言う。

名称、闘将、知将・・・。集団を率いるリーダーを表す言葉は多彩であるが、やはり今西和男の場合は『育将』がぴったり来る。日本サッカー界において代表監督からクラブ職員に至るまで最も多くの人材に影響を与え、育て上げた人物であることは、まごうことない事実であり、サッカーにおける地域貢献への情熱も実施回数からして他に比す者がないことを証明している。


Jリーグは、100年構想を実現させるためには最も重要な人物を、自らの手で不条理な形で追い出した。しかし、今西が育てた人々は間違いなく、日本サッカーの未来を創造して行くであろう。そして生涯彼らは『イマニシ会』にはせ参じるであろう。最後にもう一度。『徳は孤ならず、必ず隣あり』。(参考: 木村元彦著『徳は孤ならず 日本サッカーの育将・今西和男』)

私は、この今西さんと広島市立舟入高校の同窓で、3年後輩に当たる。つまり、私が広島の舟入高校に入学した時には、今西さんは東京教育大に入学されていたのだ。が、その後、東京工業=マツダに勤めて、職場が近かったこともあり、顔を合わせ、また麻雀にと付き合いが深まった。

その今西さんが、サンフレを退いた後、舟入高校同窓会会長を務められていたが、ある年この任を辞任されFC岐阜の再建に赴くと。理由は『人には人生に一度覚悟をする時がある』とだけ。私はそれまでにFC岐阜の試合状況、経営状況の悪さはメディアを通じて知っていたので、『何で今時FC岐阜?』とその行き先に危惧を抱いたものである。ひょっとして、関係する大恩人、または同じ教育大卒の奥さんの関係から強く要請されたのか、とも推測した。が、奥さんは東京出身の美人ではあるが、FC岐阜には関係なかったようである。


本編を通じて、今西さんを岐阜に向かわせる決断を強いた人物は描かれていない。J1サンフレの創設から活躍まで輝かしい経歴を持つ、さらには森保一という日本代表監督を育てた手腕からは、到底FC岐阜の助っ人のイメージは湧いてこない。私の小さな視覚からこの人物を想定すると、恐らくはJリーグの重鎮に行き着くのであろう。そしてその裏には岐阜県知事や岐阜市長などの動きも。しかし地元が裏で動き、今西さんを招聘したにしては、地元の今西さんに対する対応はとても非情であり、プアーであり、解任に関連しては『非情なる無責任性』が見えて、『恩を仇で返した非人間性』を強く感じる。一体岐阜人とな何物だ、と。歴史が真実を伝えるなら、いつかの日、FC岐阜を巡るダーディーな闇を白日のものに照らし出してほしいと思うのである。今西さんが個人保証した『1億5千万円』のFC岐阜の借財はその後どう処理されたのかも知りたい、私にとっては大変重要な案件ではある。岐阜県に関係する人で、その秘密を知っている人がおられたら、教えて欲しいとも強く思う。


★<敵は我にあり・野村克也>南海入団1年目のシーズンの終わりに、まさかの解雇通告を受けたが、頼み込んで何とか残留することが出来た。秋期練習で松本二軍監督から、お前の肩じゃ一軍の捕手は無理だ、一塁に変われ、と突然のコンバート。戸惑った。なぜなら捕手がレギュラーへの近道だと思っていたからだ。一軍のレギュラー松井捕手は打撃が非力。一方一塁は飯田さんという不動の4番バッター。一軍に行ってもレギュラーは難しい。が、指示には逆らえない。いつか捕手に戻ってやろうと思っていた。

そのためには肩を強くしないといけない。どうしたらいいか。皆は遠投がいい、と言う。同期入団の成松という捕手を相手に、誰もいなくなったグラウンドで遠投を繰り返す日々が始まった。遠投を終えて戻った後、合宿所で懸垂や鉄アレイで腕を鍛えるなど一人で黙々とトレーニングに取り組んだ。鉄アレイに加えて腹筋や背筋。バットも1日に400、500と振った。練習を終えるともうくたくた。1日くらい個人練習は休もうか、となまけ虫が顔をのぞかせる。だが、ノルマ達成への気力を振り絞った。


私の座右の銘である『敵は我にあり』は、常に自分との戦いだった。効果はなかなか出なかったが、3ヵ月が過ぎたくらいから遠投の球が伸びるようになった。『伸びた、伸びた』と成松も自分のことのように大喜び。成松の位置がどんどん後方に下がって行くにつれ、肩に自信がついてきた。

その年、二軍で1塁のレギュラーを取り、3割以上の打率をマークした。しかし、シーズン終了後の秋期練習で『捕手に戻してくれ』と願い出た。『なんでや、そのまま一塁をやったらええやないか』と松本監督は言ったが、『捕手が好きですから』と私も譲らない。『じゃ、やってみい』と言われて捕手に入り、矢のようなボールを一直線。『お前、どうした。ええボールを投げるやないか』と監督は目を白黒。それで目標の捕手への復帰を果たしたのだった。あの時、自分の怠け心に負けて、自主トレーニングをさぼっていたら、今の私はない。まさに『敵は我にあり』だ。(参考: 野村克也筆『私の履歴書』)


★<神戸発、水素発電に熱視線>温室効果ガスの削減が期待される新エネルギーの『水素』。日本企業が、水素発電で作った電気を神戸市内に供給する初めての取り組みを進めている。海外から注目される一方、石油などの燃料より高い価格が依然として課題だ。

神戸市中心部に近いポートアイランドで今春、水素だけで発電した電機が作られ、周辺に供給することに世界で初めて成功した。手掛けたのは大林組と川崎重工だ。市街地には今、天然ガスと共に燃やして発電した『水素電気』が届けられている。発電出来る最大1,800キロワットの電気のうち、設備の消費分を除いた1,100キロワットが、周辺の病院やスポーツセンターなど4施設へ。発電時に発生しる熱で作った蒸気も、病院など2施設に熱源として供給する。

また神戸空港のある空港島は、水素の調達自体でも実証が始まろうとしている。水分が多くて燃料そしては使いにくい『褐炭』と呼ばれる石炭から水素を作り、豪州から専用船で運ぶものだ。400億円にのぼる日豪のプロジェクトには川崎重工や岩谷産業などが参画。2020年頃の水素の運び出しを目指す。川崎重工では、発電効率の向上など取り組む課題は多いが、水素は将来的に有望なエネルギーだ、と話す。確かに、『燃料電池車』は究極の無公害自動車だし、ドイツでは燃料電池を使った機関車が走り出している。遅れるな、負けるな日本、だ。


★<それでも私はやっていない。痴漢容疑問題>就活中のフリーター青年が、面接会場に向かう満員電車でいきなり痴漢の嫌疑をかけられる。女子中学生に腕をつかまれ、乗客に取り巻かれ、駅の事務所から警察へ・・。周防正行監督が身近な冤罪の恐ろしさを描いた『それでもボクややっていない』の冒頭シーンだ。

映画の核心は、事件に巻き込まれて初めて分かる日本の刑事訴訟法の理不尽である。ひとたび逮捕されるやほとんど罪人の扱いを受け、否認を貫けば身柄を留め置かれたまま起訴に至る。裁判で無罪を勝ち取るのは至難の技だ。硬いテーマなのに作品は大きな反響を呼び、取り調べの可視化などの改革論議にも一石投じた。警察はしかし、そういう訴えもどこ吹く風なのかと思われる失態を愛知県が演じた。痴漢撲滅のキャンペーンのポスターで『あの人、逮捕されたらしいよ』の見出しの横に、LINEの画面を模した女性の2人の会話。曰く『気持悪 軽蔑だわ』『性犯罪者じゃん』『仕事もクビになるよね~ 家族も悲しむだろうなあ』。


いかに痴漢が卑劣な所業でも、これでは推定無罪の原則など吹っ飛んでしまう。周囲からの強い批判を受けて県警はポスターを撤去するそうだが、捜査サイドの変わらぬ意識が浮かび上がってはいまいか。周防監督の映画では、取調官が青年に『調子こいて否認なんかしてんじゃねえぞ!』と迫る。そんな場面を思い出してため息が出る。

満員電車での痴漢問題は微妙な問題がからむ。故意でなくても、女性の身体にさわることはあるのだ。私も東京へ行った折、朝の出勤時に新宿方面から東京駅への中央線に乗ったが、立錐の余地がない車内で、女性と胸と胸を付き合わせた態勢になり、相手の乳房が私の胸に押し付けられた。どうにも仕様がない。これって相手から見れば痴漢行為ともとれる。

この手を利用し、中学生が美人局で、大人の男性を強請すっていた犯罪も起きている。満員電車の痴漢行為疑惑には、警察も十分注意し、男性側の人権を損なわない措置、行動、言動が必要だと思うねえ、あの東京の満員電車ぶりをみると。


★<アップル時計、スイスを追い抜く>アップルは時計市場におけるシェアを急激に拡大しており、調査会社によると、今年のアップルウオッチの販売数量がスイス製腕時計に匹敵する規模になると推測している。昨年のスイス製腕時計の出荷量は2,400万個だった。

スイス製腕時計の輸出量は、販売価格が500ドル以下のセグメントでこの数年減少し続けているが、その要因の一つがスマートウォッチの普及だ。このセグメントには、『スウォッチ』や『ティソ』、『モンディーン』のほか、米国の腕時計メーカー『フォッシル』などが含まれる。

アップルウォッチが進化を続け、新たな機能を追加して行くのに対して、同価格帯のスイス製腕時計は流行から取り残され、ますます厳しい状況に置かれるだろう、と業界通は話す。スイス時計の凋落が、アップルとはまさに時代は変わる。とすれば、日本のシチズンもセイコーも同じ運命か。


★<ブラック部活、みんな疲弊>休みもなく、長時間化する部活動の練習が『ブラック部活』とも言われ、学校現場を疲弊させている。多くの学校で部活動の顧問が『強制』となっている中、部活のあり方に疑問を唱え、発信する教諭が福岡にいる。『先生も生徒も苦しんでいる』。思いは全国に伝わる。

福岡県の公立中学校に勤務する体育教諭、中村由美子さん(39)は、2014年、会員制SNS上でつながった全国の教員仲間6人で『部活問題対策プロジェクト』を立ち上げた。ネット上で、ゞ詰,紡个垢觚槎笋龍制、∪古未紡个垢詁瑤龍制、採用試験で部活顧問の拒否を質問すること―に対する反対署名を集め続け、延べ6万人を超える。

中村教諭は体育教諭だが本年度、部活の顧問を受け持たない。初めて『拒否』したのは15年。きっかけは自身の子供の異変と病気だった。それまで長年、部活の指導を求める保護者や学校の期待に応えてきた。ソフトテニス、剣道、バレーボールなど、全て運動部の正顧問を受け持ち、平日の帰宅は9~11時。土日は毎週練習試合を引率し、年間を通じての休みは盆と正月の数日のみ。帰宅後も、保護者から相談などの電話が自宅にかかってくる。


その間、家庭に割く時間はなく、子供の世話は両親だのみ。10年前、ストレスをためた当時小学生だった長女の異変に気づけず、担任から、もっと長女に目をかけるよう指摘された。14年、次男の出産時に1歳だった長男の血液の病気がわかり、働き方を見直そうと決めた時、SNSで同じような悩みを抱える教諭らと出会った。

中村教諭は部活の顧問を断った15年以降、これまで以上に生徒指導と授業研究に力を注ぐ。16、17年は副顧問として、保護者対応を受け持ち、顧問のサポート役に徹した。正式に部活を持たないからといって、保護者や生徒との関係に支障はなく、これまで出来なかった新しい授業スタイルを考え、実践することも出来るようになった。

部活を熱心に指導する教諭については『すごいと思うし、ありがたい』。一方で、専門知識を持たずに顧問を受け持たざるを得ない教諭が多い現状に一番問題があると感じれもいる。教諭が黙っていては何も変わらない。教諭、生徒、保護者、それぞれの部活に対する温度差に悩みながらも、中村教諭はこれからも発信を続けつつもりだ。


一体、いつごろから部活が強制的に『全員参加』のスタイルになったのだろうか。私らの高校時代は、半分は部活離れして、何もしていなかった。『部活』が、善とし、参加することに意義がありと言うのであれば、不参加も自由にすべきだ。この部活論議を見ていると、なにやら太平洋戦争に突き進んだ、日本帝国軍部の思考行動タイプによく似ている。全体が善と決めたら、反対の意見は出しにくく、さらに抹殺されるのだ。文科省は一体何をしているのだろうか。不祥事件ばかり起こして、不信の極みである。


★<新井さんと野間と、金本さんと鳥谷> ★面白いカープブログだったので転載する★
(カープは、昨夜、一昨夜と小雨古中、どろんこ試合を阪神と行い、昨夜白星でマジックを3とした)

広島7-3阪神
中ってホントにセーブ消されますよね。笑
今度いっぺん調べてみます。今年だけじゃないです、去年も多かった。

さて今日のテーマは師弟関係。
師が野間、弟子が新井。
のようですね、今は。笑

昨夜のヒーローインタビューより
新井貴浩(42歳)
「ベンチに帰ったら野間さんからよく打ったなって褒められました!」
おもしろすぎる。
今度妄想しよっと。

一方の阪神。
どしゃ降りの中でも全力プレー。
なんせ最下位からCS圏内までが僅差のセリーグ。4チームによる3位争い。
先発2年目の小野は6回2失点。95球。


小野泰己(24歳)
「もっと長いイニングを投げたかった」
いやいやいや、あの雨の中よく6回も投げました。
四球が多いったって仕方ないでしょう。1回から6回までずっと雨でした。

阪神OBの藪恵一がおもしろいコラムを書いています。

主張しているのは「鳥谷の取扱いについて」
薮氏は「鳥谷がスタメン落ちするのは理解できる。しかし金本采配は鳥谷の力を100%引き出せていない」
ひがは「鳥谷を登録抹消して若手を使うべし」

私は年俸5億の鳥谷をベンチに置いとくべきじゃないと思う。
薮さんは「金本と鳥谷の関係は修復不可能なのでは?」と妄想しておられます。

阪神内部のことはわかりませんが、私は

西岡と鳥谷を一軍に置いとくと阪神は強くならない

と思っています。


カープファンが外野から見てると、この二人は若手のチームから完全に浮いて見えます。
昨日の先発の小野君、最近大活躍の大山君、一年間レギュラーで出続けた糸原君など。
はっきり言って「目の上のたんこぶ」状態なんじゃないか、鳥谷は? ←個人的妄想です

心配なんですよ。金本監督が。若き阪神が。
昨年2位のチームですよ。今シーズンのカープの最大のライバルは阪神だと思っていましたよ。
梅野とか北條がリーダーになってカープに挑んでこられると非常に脅威でしたよ。

それがいつまでもFA戦士とベテランが先頭ではあまり怖くはありません。
ロサリオの不調は関係ない。
大山、中谷、高山を使うべきでした。

カープは丸の故障がありましたが野間を起用して当たりました。
もしこの時、野間が去年までの野間のままなら、どうなったか?
たぶんセンターは堂林か高橋大樹だったでしょう。やはり若い人を使ったはずです。


フランスアも4年育成したんですよ。日本で。
ポッと出てきてラッキーだったわけじゃありませんよ。

金本も知ってるはずだけど。
それをやりたくて阪神の監督になったはずだけど。

もうここまで来たらめちゃくちゃやったらいいじゃないの。
と・・・無責任に言いっ放して終わります。
3日間コメント返信できません。あしからず。

おしまい
(参考: カープファンの構想と妄想)

『超大陸① 誰もが勝者に―超情報社会』

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今日の画像は、『新潮45・10月号』が自民・杉田水脈議員の差別発言を擁護するという言葉の暴力に対し抗議して『新潮社』の新刊本の販売と取りやめた和歌山県の書店店主の『三木早也佳さん』。そして私の足跡、今日は宿泊地ラウターブルンネン800mから登山電車で、クライネシャーディック2,200mまで登り、さらにユングフラウ鉄道に乗り換え、アイガーグレッチャー2,300mで下車。ここからラウターブルンネンまで『アイガー ユングフラウ ウォーク トレイル』を歩くという算段。画像はその ▲ライネシャーデックに下りた時点までです。アイガー、メンヒ、ユングフラウを真上に見ながらのトレッキング、これに勝るものはありません。

『新潮45・10月号』の記事に対して、新潮社佐藤社長は、『当該の特別企画にある部分に、あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた』とコメントしています。そして『差別やマイノリティの問題は文学でも大きなテーマです。文芸出版社である新潮社122年の歴史はそれらとともに育まれてきたと言っても過言ではありません。弊社は今後とも、差別的な表現には十分配慮する所存です』とも述べて。一体、『新潮45』とは何者様なのか。


★★★天気から人々の感情までコントロールし、病気や犯罪、悩みなど全てを取り払ってしまう『超安定社会』の実現―。1990年代にベストセラーとなった米児童小説『ザ・ギバー』が描く未来の姿だ。世界中で起きるあらゆる事象がデータ化される現実の社会でも、それほど荒唐無稽な話ではなくなった。

2015年に特殊な白血病をわずか10分で発見したIBMのAI『ワトソン』。東京大医科学研究所はこのワトソンに数千万の学術論文を学習させ、難病治療で助言も出来るようになった。世界で働く医師の数は260万人。彼らが蓄積してきた広大な知識や経験がいつでもどこでも手に入る時代が目の前に迫っている。

ITの進化は国境や距離の壁だけでなく、時間的な壁も壊す。商品を注文した瞬間に自宅にその商品を配達。米アマゾンが将来、計画する究極の配達サービスだ。アマゾンはこの『予測発注』というビジネスモデル特許を取得した。世界で3億人超とされる利用者の注文履歴などをAIで分析し、これから出される注文を予測して事前に発送する技術の開発を進める。


グーテンベルグ以来経験してきた情報革命は様々な壁を壊してきた。印刷技術は特権階級に限られていた知識や思想を大衆に開放し、教会が支えてきた古い社会秩序を打ち破る動きに繋がった。20世紀以降でも衛星放送やインターネットなどの普及は東西ドイツの壁を壊し、アジアや中東などの独裁政権による支配を揺るがしている。

あらゆるモノがネットに繋がるIoTによって世界中で無限に増え続けるデータが集まり、それによって学習を重ねるAIが残された壁を次々に壊していく―。デジタル化が可能にする新しいグローバリゼーションによって、我々は今、超情報社会という新しい社会の入口に立っている。

そこでは優れたアイディアさえあればあっという間に誰でも世界の先頭に立つことが出来る。シェアオフィスを世界で展開する『米ウィーワーク』。時間や場所にとらわれない多様な働き方が急速に広がる中、空いたオフィスを有効活用したい企業と好きな時に好きな場所で働きたい人のニーズを取り込んだ。創業8年で世界65都市に拠点を広げ企業価値はすでに200億ドル=2兆2千万円とも言われる。


距離や時間の制約を超えて、地球上のあらゆる事象を手元に集め、未来をも予言出来る『水晶玉』を人類は手に入れようとしている。だが、その水晶玉は使い方を間違えば危険な凶器ともなる。中国は街頭の防犯カメラ映像やスマホの接続情報などで14億人の個人データを集める。将来の民主化の動きを摘み取り、超権力者国家を実現することも不可能ではない。米国では16年の大統領選挙で、ロシアが自らに有利な候補が当選するように、ネット上に偽のユーザーを作り出して、SNSなどに新入、偽の情報などを流し、有権者の投票行動に影響を与えたと言う。遠く離れた外国政府が一国の指導者選びに影響を及ぼすことも可能になる。

世界を豊にしてきた産業革命も貧困や公害と言った社会問題を乗り越えながら進んできた。超情報社会の到来も副作用とは無縁ではないだろう。冒頭の小説『ザ・ギバー』では、人々が喜怒哀楽を失い、無味乾燥な社会の状況に疑問を覚えた主人公が勇敢な行動で人間性を取り戻す。目前に迫る超情報社会を豊かな社会につなげられるか、世界の英知が問われている。


★<不思議、安倍首相の総裁選の主張>自民党総裁選で、安倍首相は、自衛隊を盛り込む憲法改正、年金受け取りを70歳以上で可能にする制度改正、などを前面の主張とした。他にもあったかもしれないが、忘れた。しかしこれっておかしいのではないのか、と思う。

今、日本国を襲っている喫緊の課題は、何といっても少子高齢化、そして巨額な財政赤字である。いまだ、待機児童ゼロが実現できないのは、政権=内閣の怠慢、愚策ではないか。少子高齢化なんて、30年も前から危惧されたことなのである。財政赤字は、とてもではないが解消できるような情勢にない。それなに、ああ、それなのに、効果的、集中的な政策が打てなかった自民党政権にはへきへきする。またそれを許してしまう日本国民にもあきれるなあ。一体、孫・子の時代、日本国はどうなるのだろうか。心配だ。


★<潮社の本を撤去した勇気ある書店>自民党の杉田水脈衆議院議員が同性カップルを念頭に『生産性がない』などと月刊誌『新潮45』で主張した問題で、和歌山市の書店『本屋プラグ』は、新潮社の新刊本の販売を当面やめる方針を明らかにした。店主らは『言葉の暴力が一線を越えている。問題提起したい』と話す。

新潮社は18日発売の『新潮45』10月号で、8月号に掲載された杉田水脈の寄稿に批判が寄せられたことに対して『そんなにおかしいか「杉田水脈」論文』とする記事7本を集めた企画を掲載した。

その中で、文芸評論家の小川栄太郎は『LGBTも私のような伝統保守主義者から言わせれば充分ふざけた概念』などと主張を展開した。

この記事について、店主の三木早也佳さん(36)は『性的マイノリティの方々への侮辱的であまりにひどい言葉の暴力が展開されており、一線を越えている』と話す。この書店は、新刊・古書5千冊を扱う小規模店舗。新潮社の書籍はもともと少なく、『大勢に影響を及ぼすことはない』が、書店の立場から抗議の意思を示したいと、当面の間、新潮社の新刊本販売を停止することを決め、書棚の本も撤去した。勇気ある行動に拍手ではある。

新潮社の社長も、『おかしい』と宣ている。しっかりせい『新潮45』!


★<米無人探索機2機墜落>昨年6月からの約1年間に、米空軍の大型無人偵察機『グローバルホーク』が米本土とスペインで相次ぎ墜落していたことが分かった。いずれも人的被害はなかったが、1年間に2回重大事故を起こしていたことになる。この無人偵察機は米本土の基地から衛星通信経由で遠隔操作されており、制御出来なくなった可能性もある。

日本ではグローバルホークが三沢基地にグアムから一時的に展開している。防衛省は日本周辺で活動する中国軍の動向監視などのため、この偵察機3機を2021年度以降、航空自衛隊に配備する。相次ぐ事故で、国土が狭く、民間機の運航が過密な日本で運用の安全対策が問われそうだ。

米軍ヘリコプター『オスプレイ』では、沖縄を中心にあちこちで墜落事故が起こり、日本国民に大きな不安を与えた。無人偵察機の事故が起これば、オスプレイの比ではなく、大事故につながる可能性もある。慎重に事故原因の究明を行うべし、だな。


★<ホンダジェット、国内に登場>ホンダは、アメリカで開発し、販売中の小型ジェット機『ホンダジェット』を丸紅と組んで、2019年前半に日本で販売を開始する。日本市場は規模が小さく後回しになっていたが、訪日外国人客=インバウンドの増加を追い風に開拓に乗り出す。自動車事業の収益力が低迷する中、ホンダジェットを収益とブランドの両面で将来の柱に育てる戦略を進める。

『海外での高い評価を聞き、日本でも販売の要望が数多くあった』。ホンダの八郷社長は、国内販売を始める理由をこう説明する。ホンダジェットは最大7人乗りの小型ビジネスジェット機。速度や燃費性能で優れ、17年は世界で43機を出荷。乗員10人未満の超小型ジェット機分野で米セスナの競合機を抜き、世界首位に立った。

世界のビジネスジェット機市場は拡大している。自由にスケジュールや経路が決めることが出来るため、欧米の企業幹部などでは一般的に使われている。ただ現状、日本の市場規模は小さい。国内ビジネスジェット機の保有機数は90機弱。15年3月時点で1万3千機を超える米国のほか、英国でも600機弱などを大幅に下回る。それでもホンダジェットを手掛ける『ホンダエアクラフトカンパニー』は日本市場を『4~5年後には2倍にしたい』と展望を話す。


日本に投入するのは5月に発表したばかりの新型機。価格は海外と同じ『525万ドル=5億8千万円』。航続距離は約2,600キロ。東京から中国の北京や上海までノンストップで飛べる。国内では、ホンダジェットが運航可能な空港は84ヵ所あり、地方への新たな移動手段としても活用出来る。

見事なり、『ホンダジェット』ではあるなあ。あの『MRJ三菱リージョナルジェット』の大トラブルによる、大遅延とは異なり、順調な出荷が続く。やっぱり、部品点数の多い自動車を量産した経験企業と、造船のように単品生産の経験しかない造船会社には生産管理力に大きな差があるなあ。まあ、MRJは100人乗りの中型機だから、小型のホンダジェットと比較するのは可哀想だが、『それにしても、しっかりせよと、三菱さん』だねえ。

『超大陸② 知の力、小が大を制する』

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今日の画像は、昨夜の試合でDeNAに白星を取り、マジックを1にするサヨナラヒットを打った代打松山、広島を拠点に活躍するアイドル『SPL∞ASH』、私の足跡クライネシャイデック2000mからヴェンゲンまでの『アイガー ユングフラウ ウオーク』のスナップです。ユングフラウの大岸壁、氷河の溶けた水が滝となって落ちる雄大さ、毎年でも歩きたいトレイルではあります。そして秋風の香り『彼岸花』です。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★今年1月、ニュージーランド北島のマヒア半島で宇宙ロケットの打ち上げに成功し、搭載していた人工衛星が軌道に乗った。打ち上げたのはこの国に拠点を持つ『ロケットラボ』というスタートアップ企業だ。人口476万人の小国ながら、ニュージーランドは人工衛星を打ち上げる能力を持つ国家群『宇宙クラブ』への仲間入りを果たした。

ロケットラボは創業者『ピーター・ベックさん』が2006年に出身であるニュージーランドで設立したのが始まり。米航空宇宙国NASAとの契約や資金調達に有利であるなどの理由で、本社は米国に移している。それでもロケットの製造や打ち上げ拠点は現在もニュージーランドにある。

1957年にソ連が人工衛星『スプートニク1号』の打ち上げに成功した後、米国が人類初めて月面着陸させた。宇宙クラブに名を連ねる限られた国が技術や資金を結集し、国の威信をかけて競う舞台だった。しかし、最近ではルワンダが人工衛星の実用化を視野に入れるなど小国が躍進する。

カギを握るのは技術革新だ。ロケットラボはエンジンの燃焼室や噴射装置の作成に3Dプリンターを活用。チタンなどの硬い金属でも複雑な形状を低コストで作ることを可能にした。新技術の活用と分業を世界規模に広げることで資本集約というモノヅクリの『かせ』を解き放ち、人工衛星では製造コストを最大1/100に下げた。


日本の倍となる官民合わせ年間50兆円もの研究開発投資を続ける米国と、猛進する中国。21世紀の経済の覇権を競う両国がAIや生命工学などでも多額の資金を注いでしのぎを削る。だが、一握りの大国が世界をリードする時代は過去のものになるかも知れない。

開発に10年、1千億円以上の費用がかかり、巨大メーカーしか取り組めないと言われた創薬でも変化が起きている。ALS=筋萎縮性側索硬化症は平均余命5年以内の難病で治療法を見つけるのには特に難しいとされる。それに挑戦したのが13年設立のスタートアップで社員数150人の『英エネボレントAI』だ。ALSの専門知識があり、IT技術者達がAIを使い、脳内の血流や化合物の効果などを機械学習しながら予測した。すると1週間後に可能性のある5つの治療法を見つけ出すことに成功した。

20世紀はヒト、モノ、カネを集約し、規模がものを言った経済だった。自動車産業などがその代表例だ。だが、21世紀はITを活用した分散型の経済が発達したことで、『巨大企業の存在感は低下し、個人や小規模の事業体の役割が鱒だろう』と文明評論家ジェレミー・リフキンさんは言う。重要なのは機動力で、規模はかえって邪魔になる。知の力で『小』が『大』を制する時代が始まった。


★<ご当地アイドルに熱い視線、広島県で39組も>乃木坂46やAKB48といった東京発の女性アイドルグループが人気を集める中、中国地方でも数多くの『ご当地アイドル』が地域と観光の盛り上げ役を担っている。地元イベントやバラエティー番組に活躍の場を広げ、地域活性化の新たなキープレーヤーとして存在感を高めている。

5月下旬、エディオンスタジアム広島のJリーグ公式戦の試合開始前。スタンド前の広場で、ガールズグループが多くのサンフレッチェサポーターを前に歌い、踊り、雰囲気を盛り上げる。ステージに立つのは『SPL∞ASH=スプラッシュ』。首位を独走するサンフレチェの公式応援ユニットとしてホームゲーム開催日に毎試合活動する。

メンバー全員は『アクターズスクール広島ASH』の現役スクール生。人気グループに毎年のようにメンバーを送り出し続けている『名門校』で、卒業生3人がそのままユニットで活躍中の『まなみのりさ』もいる。


産声を上げて20年を迎えるASHだが、スクール生の大半が出演する劇場定期公演を毎年行っている。地元・広島の盛り上げも狙ったもので、広島市の『ピースカフェ』を会場に100~150名のファンを集めて年8回開いている。PerfumやBYBYMETALのボーカル、スーメタルら世界で活躍する音楽アーティストを育てた有力スクールの新たな仕掛けとして、幅広く注目を集めている。

瀬戸内の魅力を発信しようと、昨年結成されたグループ『STU48』。山口県出身者がセンターを努めデビュー曲『暗闇』はオリコンシングルチャートで週間1位を獲得。ミュージックビデオも瀬戸内海を舞台に製作された。

一方、山口県を拠点に活動するのはその名も『Yamagukatsu=山口活性学園』。毎年夏に開かれる国内最大の『東京アイドルフェスティバル』にも常連で出演、『山口』を全国にアピールする。


各地の事情に詳しい日本ご当地アイドル活性協会の金子さんによると、広島県で活動するのは39組と、中国地方で最も多い。日本のアイドルは海外ファンも増えつつあり『文化が受け入れられやすいアジアや欧州に中国地方の良さをSNSを通じて発信して欲しい』と期待する。ご当地アイドルは地域を盛り上げ、観光振興のアプローチに新しい切り口をもたらす存在になってきている。

広島県で39ものグループがあるとは、大変な驚きでもある。が、反面、みんながアイドルプレーヤーの時代、好きであれば身近な場所に簡単に入れるグループがあることはまたいいことだねえ。渋谷まで行かなくていいんだから。


★<マツダ豪雨被害280億円の利益損失>7月中国地方を襲った豪雨被害による広島の自動車メーカーマツダの利益損失が『280億円』に達したと報告された。完成車4.4万台、KDセット2.3万台の減産によるもの。会社自体には被害はなかったものの、部品メーカーの被害や、最大の問題点はJRや呉との道路が杜絶し、従業員が出勤出来なくなったこと。このことで休業や夜勤の中止など、操業度は大きく落ちた。売上に換算すれば3、4,000億円程度の減収か。まあ、下期に月1万台の上乗せが出来ればチャラになるが、反対に販売力との関係で作り過ぎになれば、虻蜂取らずになるからなあ。難しい。

トヨタも先の北海道地震では、北海道にある変速機の工場がシャットダウンしたため、豊田や北九州の工場が全部止まった。自動車は部品点数が多く、サプライチェーンが杜絶すると、アセンブラーであるメーカーのラインは停止せざるを得ない宿命になるなあ。


★<プロ野球の誤審>昨日もカープ-横浜戦で誤審があった。横浜の選手が盗塁してセーフの判定。リプレーでアウトに。リプレーが採用された今年、本当に審判の誤審が目立つ。一瞬の判定とはいえ多すぎやしないか。こんな状況だと、昨年までのプロ野球は誤審だらけの試合だったということになる。もっと審判も、プロらしくきちっとして欲しいねえ。それか、審判は誤審の度に給料を10万円引きとか。本当に対策を打って欲しい。


★<ガラスの里閉館>広島市安佐北区にある観光施設『ガラスの里』が今年末で閉館する。1984年の開館から34年。来場者数が減り、老朽化した施設を補修しても採算が厳しいと判断した。9月からは土日と祝日を中心とする営業に切り替えている。

『ガラスの里』は、ガラズビーズ大手の『トーホー』が運営する、ガラスの作品の展示館。ガラス工芸の体験コースやレストランもあり、修学旅行などの団体や家族連れの人気を集めて来た。退場者数はピークの89年に31万人を記録したが、その後はレジャーが多様化する中で減少に転じていた。最近は年5万人程度で推移していた。跡地の利用については、様々な選択肢を考えるとしている。

私もここには何回か訪れたが、問題は立地。安佐北区可部町の北のはずれにあり、広島市からは相当の時間が必要で、ここを訪れるとしても、三次方面の国道54線を通る時ぐらい。さらに、何度も行って楽しむ施設ではない。しかし34年もの長きにわたり、子供達にガラスの魅力を教えてきた施設として、褒賞に値する、な、松井市長殿。


★<お好み焼き『みっちゃん』首都圏に進出>広島県でお好み焼き店『みっちゃん総本店』を運営する『いせ』が、首都圏に進出する。いせとフランチャイズチェーンFC契約を結んだ企業が、年内に東京都内のJR新橋駅前の飲食店ビルに1号店を出店する。県外に店を出すのは初めて。広島を代表するお好み焼き店の進出により、本場の味を食べられる機会を提供。観光客誘致の効果も期待している。

FC契約を結んだのは、ホテル運営を手掛ける『カトープレジャーグループKPG』の傘下でレストランなどを運営する『TRIPLETSトリプレッツ』。新橋駅前のSL広場から徒歩圏内で建設中の飲食店ビルの2階に出店する。座席は70弱と『みっちゃん総本店』の中で最大となる。主にお好み焼きや肉・カキ料理などを提供。いせはロイヤルティー収入を受け取る。

広島を代表するお好み焼きの老舗が首都圏に進出するのは珍しい。いせの小林社長は『広島で食べ歩きをしたりするきっかけにも繋がることを期待したい』と話す。はてさて、広島のお好み焼きと大阪風のお好み焼き、どちらが勝つか、な。


★<大坂なおみ、東レオープン逃す>全米に続き、ローカルな東レオープン。大坂なおみは楽々と勝つかと思ったら、意外に伏兵が。まあ、全米とその後の大騒ぎでお疲れでしたでしょうから、仕方ないでしょうね。それでも日本国中を沸かせたなおみさんに感謝、感謝だ。

と、『ウイルス性の疾患』で次節、『武漢オープン』は欠場すると。しっかり休養・養生してくださいね。

全米オープンで優勝した女子テニスの大坂なおみ(20)=日清食品=が、女子テニスツアーの中国・武漢オープン(23日~29日)を欠場することが23日、発表された。
大会公式ツイッターが、英語で『残念ながら、大坂なおみはウィルス性の疾患で武漢オープンの棄権を余儀なくされました。早く良くなってね。なおみ』とつづった。大坂の欠場は女子ツアーのWTA公式サイトでも伝えられている。
大坂は全米オープンで日本選手として初のグランドスラム制覇となる優勝を成し遂げた後、日本で東レ・パンパシフィックに出場。決勝でプリスコバに敗れたものの、準優勝した。大会後は「このところずっと休む暇がなかったので、いまはとても疲れを感じている。全米オープンでプレーをし続け、この大会でも良い試合が続けられた。自分自身誇りに思える1週間だった」と充実感を漂わせつつもの、疲労を口にしていた。


★<スイスにもあった海運会社>山国『スイス』。なんとこのスイスに『海運会社』があるのだそうだ。ことは、持ち船が海賊に襲撃された報道で知った。記事には以下のような記述がある。

【AFP=時事】西アフリカのナイジェリア沖で22日、スイスの貨物船が海賊に襲撃され、船員12人が拉致された。船を操業するスイス海運『マッセル・シッピング』が明らかにした。同社によると、貨物船『MVグラールス』がナイジェリアの商業都市ラゴスから南部の産油都市ポートハーコートに小麦を運搬していたところ、ボニー島の南西およそ45カイリの水域で海賊に襲撃された。海賊達は長いはしごを使ってグラールスに乗り込み、船内の通信をほとんど全て破壊した後、乗組員19人のうち12人を拉致したと言う。

まあ、港がなくても船のオペレーションは出来るだろうなあ。しかしスイスに海運業に関する、また船籍関係についての法律があるのだろうか。不思議な国のシッピング会社ではある。

『超大陸③ 知の力、少数言語の逆襲』

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今日の画像は、南仏の海底から引き上げられる『タイヤ2.5万本』。このタイヤは40年前、海洋生物の保護区域を作る目的で沈められたが、生物が寄りつかないばかりか、逆に海洋汚染に繋がっているとして、引き上げられるもの。まあ時代の錯誤だろうねえ。そして、私の足跡『アイガートレイル 戮任后アイガートレイルは、アイガー3,970m北壁の直下を走るトレイル。結局グリンデルワルトまで5時間、15キロ程度を歩きました。是非、再度歩いてみたい見事なトレイルです。気温は17度、真夏の天国。私を追い抜いたのはアイルランドからきた女性。最後に季節の花、ピンクのノウゼンカズラです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★旧ソ連の人口1,780万人の国、『カザフスタン』。今年2月、ラテン文字を基に新たに32文字を母国語に採用した。ロシア語と同じキリル文字を捨て去った。考案に携わったシャヤフメトフ言語研究所のトレショフ所長は『カザフ語を生き残らせながら、世界とコミュニケーションをしやすくする』と語る。

カザフ語の文字は歴史に翻弄されてきた。19世紀以降、アラビア文字やラテン文字を経て、旧ソ連編入後の1940年からキリル文字になった。カザフは91年に独立国家となったが、街中にはいまだロシアを象徴するキリル文字の看板があふれ人口の2~3割はカザフ語を理解しない。新しい文字の導入で帝政復活を夢見るロシアの影響を遮断し、42もあるキリル文字では『スマホの入力が煩雑』との不便さを解消。デジタルの波に乗せてカザフ語を再生させる。

『パクス・ブルタニカ』『パクス・アメリカーナ』を経て、20世紀に最大の共通語となった英語。だがAIを駆使して進化する自動翻訳機能によって『英語は絶頂期を過ぎた』との論も台頭。消えゆく運命とされてきた少数言語にはデジタルの世紀で逆襲の機会が生まれている。

19~20世紀、植民地政策を進めた欧米列強は支配の象徴として言語と共に自国の文化を染み渡らせた。コカ・コーラ、ハンバーガー、ジーンズ。米国はハリウッド映画に乗せて大衆文化を売り込んだ。だが、もはや世界が繋がる手段も文化も大国主導のトップダウンによる一方通行ではない。『音や文字とは違う言語手段としてパラダイムシフトを起こした』。上智大学の木村護郎クリストフ教授がこう指摘するのは万国共通語になった絵文字だ。日本発祥ながら『Emoji』として世界に広まり無数に生み出されている。


中東の伝統食が欧米の食卓を変えている。ひよこ豆をすりつぶした『フムス』と呼ばれるペースト状の食品で英国の家庭料理の4割が冷蔵庫に常備。米国では消費増でひよこ豆の作付けが急激に伸びている。野菜に付けて食べるディップとして『持たざる国』の食文化が『持てる国』の健康志向の消費者を掴んでいる。

米国のジャーナリスト、フリードマンさんは1999年の著書『レクサスとオリーブの木』で、強者主導で均一化が進むグローバル化は地域に根付く独自のアイデンティティーとのバランスが必要と指摘した。

だが、グローバリーゼーションの舞台に上がる国や人々の幅がドンドン広がっていく21世紀に影響を与える力が生まれ、広くとけ込んで行く。画一を超えて多様に彩られる世界にこそ、一つに繋がる強い磁力が宿る。未来は広く、途上国にもそのドアを開けている。


★<高い今年のJ2降格ライン>J1も残すところ7節となった。首位を行くサンフレは、やや陰りが見え、勢いづく川崎に優勝はさらわれそうだ。まあ、昨季J2降格の危機に瀕したサンフレが、一気に優勝したのでは、他の17クラブは面目ないもんなあ。一方ではJ2降格クラブ占いが焦点となっている。

昨季の降格クラブと勝点。姐檀棔32 運軍磧28 佳腟棔25、だった。

今季は、残り7試合ある中で、闇陝30 吋ンバ 30 可杭蝓27と、いずれも昨季の最終を上回る状況。上位と下位の力の差が薄くなったのだろうなあ。現時点で勝点31~32のクラブは、横浜、名古屋、湘南、鳥栖と、33点を入れれば磐田までが降格可能性があるクラブとなる。まだまだ予断を許さない、J1の下位争いではある。個人的には、高木監督が率いる長崎に残留してほしいが、如何なものか。


★<沈み続ける関空>台風21号で浸水の大被害を受けた『関西国際空港』。連絡橋にタンカーが衝突する事故もあり、一時乗客3,000人が孤立した。関空は沖合5キロに埋め立て方式で作られた人工島だが、建設当初から地盤沈下への対策が最大の課題とされてきた。開港時と比較するとすでに3メートル以上も沈下が進んでおり、現在でも毎年数センチのペースで沈み続けている。

この空港は2つの島で構成されており、埋め立て工事が行われた時期の違いによって、それぞれ1期島、2期島と呼ばれている。各島には1本ずつ滑走路があり、1期島にはメインのターミナルビルが、2期島にはLCC(格安航空会社)専用の簡素なターミナルビルが建設されている。被害を受けた直後の空撮写真を見ると、1期島にある滑走路の一部と滑走路に至るまでのタキシーウェイ(誘導路)のほぼすべてが冠水していた。また航空機を停めておくエプロン(駐機場)の一部にも水が押し寄せている。しかしLCC専用ターミナルがある2期島はまったく冠水していなかった。
関空のスペックを見ると、冠水した1期島の滑走路(RWY06R-RWY24L)は標高が1.5メートル程度しかない。関空では地盤沈下に合わせて定期的に護岸を高くする工事を行っているほか、不同沈下(均一に地盤沈下しないこと)に備えてターミナルビルなど建物の下部にはジャッキが設置されており、沈下の状況に合わせて建物を常に持ち上げる措置を行ってきた。しかし今回の台風では予想以上の高潮が発生。高くした護岸を超えて海水が浸入し、広域が冠水する事態となった。


ちなみに2007年から使用している2期島は1期島と比較すると沈下はあまり進んでいない。2期島の滑走路の標高は6メートル程度となっており、かなりの余裕がある。今回の高潮でも海水が浸入しなかったのは納得だ。
ここまでの高潮が発生することは想定外だったかもしれないが、年々、空港が沈み続けているのは事実であり、基本的に高潮の被害を受けやすい空港であることは間違いない。ここまでの状況には至らなかったものの、2004年にも台風と高潮によって護岸が崩れ浸水するという被害が発生している。建設当初、関空については地盤沈下を伴う埋め立て方式ではなく、海上に巨大な浮島を設置する、いわゆるメガフロート方式も検討されたが、様々な理由から埋め立てが選択された。メガフロートが実現できていれば、今回の被害は発生しなかったもしれないが、これを現時点で議論してもあまり意味はないだろう。
日本の気象は従来とは大きく変わっており、今後も同じ規模の台風がやってくる可能性はそれなりに高いと考えられる。地盤沈下が進む以上、気象条件によっては関空が使用できなくなることを前提に、これからの経済運営を考えていく必要がある。日本国内のインバウンド消費は全体で約4兆円ほどあるといわれているが、このうち関西圏が占める割合は25%程度である。関西のインバウンドのうち多くが関空経由と考えられるので、中長期的には何らかの形でインバウンドを分散化していく措置が必要だろう。困った関空ではあるな。


★<犯罪被害者>遺影を持って傍聴席に座りたい。妻を殺した男の公判を前に、岡村勲弁護士は裁判所に願い出た。今から20年前である。岡村さんは経営破綻した山一の代理人、男は株で損をした顧客だった。恨みを買い、いわば身代わりに妻は刺殺された。

裁判所の答えは『ノー』。それどころか起訴状などの資料も開示されない。公判記録の閲覧さえ拒まれ、疎外感だけが募ってゆく。かつて日本弁護士連合会副会長を務めた岡村さんは司法のプロだが、被害者を蚊帳の外に置く刑事司法制度の理不尽に言葉を失った。

『犯罪被害者とは、かくも絶望的な存在だったのか』。当時の心境が夏樹静子さんのノンフィクション『裁判百年ものがたり』にある。被害者の権利を認めさせ、被害回復に向けた制度を作る。実現不可能とも言われた難題を掲げ、同じ境涯の有志と手を結んだ。

それが平成12年1月に設立された『全国犯罪被害者の会(あすの会)』である。被害者の裁判参加、凶悪犯罪の公訴時効撤廃、少年犯罪の傍聴などをかなえ、被害者や家族の屈託をぬぐってきた功績は、国民によく知られるところである。遺影の持ちこみ許可も実現させている。


紙面を開く手が無惨な事件の報に震えぬ日はない。14年前に幼い我が子を奪われ『家族の時計はあの日から進んでいない』と綴った母親の手記を昨日目にした。犯罪被害者への補償は今も『一時給付』の色が濃く、国が完全補償するフランスなどにはほど遠い。

『あすの会』は一定の成果を残したとして、18年の活動に幕を下ろした。宿題は社会に引き継がれたと考えるべきなのだろう。あの大坂教育大学付属池田小学校の児童殺傷事件から17年を経た。傷の癒えぬ人達を思うことから始めたい。(参考: 産経新聞『産経抄』)

本当に、犯罪被害にあった家族の無念は金銭でまかなえる物ではないにしろ、なんら責められるべき事柄もないのに、犯罪に遭い、命を落とす理不尽さ。政府はもっとしっかり国民の心を見るべきだ。そうだろう、阿倍晋三殿

『超大陸④ 民族・宗教・人種を超えて』

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今日の画像は、エンゼルス3番DHで出場し21号ホームランを打った『大谷翔平』、新人王の最右翼だ。そして『休刊』を決めた『新潮45』、実質的な『廃刊』だ。次いで私の足跡スイスアルプス『アイガートレイル◆戮任后アイガートレイルは、アイガーグレッチャー~アルピクレンの間だが、私は続けてグリンテルワルトの村まで下った。歩行推定距離は15キロ程度だろうか。アイガーの岩場、岩山、そして歩きを楽しくしてくれる花々。また次の機会にこのトレイルを歩きたい。とても風光明媚で楽しい、歩く価値のあるトレイルです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。

★★★20年前に米シリコンバレーにベンチャーキャピタルを置いた住友商事。『コネがないとなかなか食い込めない』としてイスラエルにも活動の場を広げることにした。人種のるつぼで進取の精神に富むシリコンバレー。しかし、スタンフォードなど地元の大学出身者からなる独自のコミュニティの壁に阻まれ、成果を出せない企業も増えている。そこで脚光を浴びているのが『スタートアップ・ネーション』イスラエルだ。

イスラエルは最大200万ドルの政府支援もあり、年間1千もの企業が生まれる。その象徴が自動運転のカギを握る画像認識システムの『モービルアイ』だ。国内にこもりがちだった従来のユダヤ系企業とは一線を画し、世界の自動車大手と相次いで提携。その勢いに目をつけた米半導体大手のインテルの傘下に入り、さらなる成長を目指す。

アラブ諸国と対立してきたイスラエル。今は『異なる民族や文化との交流で国を開くことが安全保障にもつながる』との考えを取る。昨年は先端技術を持つ外国人の長期滞在を緩和する『イノベーション・ビザ』も打ち出した。新たなるユダヤネットワーク作りを加速する。


華僑5千万人、印僑3千万人―。19世紀、現在の国民国家の原型が作られたが、一方で国家の枠にとらわれることなく新天地を求めて海外に移住したのが華僑・印僑だ。彼らは生き残りのため出身地の言語や文化を守り、強固なネットワークを作った。中国が進める『一帯一路』政策。ビジネス感覚にたけた華僑がその役を担う。進出した地ではインフラ整備などが進んだが、強引な中国のやり方に摩擦も起きている。モルディブでは『16の島が買い取られた』と。総選挙ででは親中派の現職大統領が落選する結末にもなっている。スリランカでも中国政府への10億ドル超の支払免除の見返りとして中国企業に港を99年間貸し出すことになった。

異なる民族や文化との融合を避ける排他的なネットワークは永続しない。それに気付き始めた印僑が現れ出した。モザンビークにあるカシューナッツ工場。印僑3世のパテルさんが会長を務めるETGの拠点だ。ETGは36カ国に170社のグループ企業を持つ。20億人を超える環インド洋市場への輸出で工場はアフリカ有数の規模になった。パテル会長はさらなる成長を目指し印僑ネットワークの開放を決めた。


昨年、三井物産から300億円の出資を受け、衛星やITを使い農業作業を効率化する。三井物産の販売網も加えて世界市場への進出を急ぐ。『同じ印僑でも若い世代は寛容で開放的。カーストなど古い制度への意識も薄く多種多様な人材が生まれている』と。グーグル、マイクロソフト、ノキアなど名だたる企業のトップはいずれもインド人だ。個人でITの能力を磨き、様々な人を結びつけ、世界で羽ばたき始めた。地縁や同じ民族で頼る共同体を開放し、新たなネットワークを築けば、多様な価値観を包含する世界に一歩近づく。


★<めぐみへの手紙>めぐみちゃん、こんにちは。毎日が飛ぶよう過ぎ去り、今年も1年の半ばを過ぎようとしています。季節の移ろいは早く、梅雨を迎え、そして暑い夏の気配が迫ってくるように感じます。

家の周りには今日も、あなたが大好きな色とりどりのきれいな花が咲き、心を明るくしてくれます。めぐみちゃんと一緒に、日本の美しい風景を何も考えず、ただ、静かに眺めたい。ずっと思い続けてきた願いは、募るばかりです。

お父さんもお母さんも、本当に年を取ってしまいました。拉致被害者の救出を呼びかける写真展などで、めぐみちゃんと一緒に家族みんなえ撮った写真を見ると『ああ、こんなに若いころがあったんだ』と、気が遠くなってしまいます。

いつも明るく、楽しそうに笑い、元気いっぱいだったあなたの姿は、13歳の女の子のままで止まっています。それを取り戻せず、40年も時が経ってしまった。怒り、悲しみ、悔しさ。途方もない感情がこみ上げますが、涙は枯れ果て、あなたの救出だけを心に決め、前へ前へと進んでいます。厳しく、難しい状況が続いた拉致問題は今、大切な時を迎えています。各国の指導者が歩み寄り、平和について話し合っています。


ただ、私達家族はいつも、複雑で理解しがたい政治や国際関係に翻弄されてきました。期待が裏切られて絶望のふちに追いやられたことは幾度もあります。つい最近も、一度は決まっていた米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長の首脳会談が『中止』と発表されました。そうかと思えば瞬く間に、交渉の場を再び設ける動きが進み、当初の予定通り会談を開催することが表明されました。

各国の思惑、激しい揺さぶり、熾烈な駆け引き―。私達庶民は激しい世界の実態が見えるはずもなく、とまどうばかりです。色々な方から拉致問題の展望や世界の動きについて問われますが、その度にただ、困惑してしまいます。だから、お父さんとお母さんは心静かに、成り行きを見つめたいと思います。(参考: 横田早紀江さん筆『めぐみへの手紙』)

韓国は、文大統領が金委員長と首脳会談を行ったが、報道では、韓国人の拉致問題がなんら触れられていない。韓国で北朝鮮に拉致されたと見られる人々は数百人を上回る数字と聞く。韓国は、大統領も国民も拉致問題はそっちのけなのか。やぶにらみで言えば、文・金会談で、南北統一が語られているのか、はたまた22世紀の末まで、国は南北に分かれたまま進むのか、判然としない。韓国の拉致家族の人達の嘆きは砂漠の砂の中に吸い込まれているのだろうか。


★<京都・鞍馬も21号被害甚大>京都・鞍馬の『由岐神社』で1千年以上続くとされ、毎年10月22日に開かれる『鞍馬の火祭』が、台風21号の影響で中止される。鞍馬地区は倒木や住宅損傷が相次ぎ、生活道も通行規制されていて復旧が遅れている。

火祭では、氏子が巨大なたいまつを担ぎ、夜空を焦がす。平安時代に都の北方を鎮めるため、御所に祭られていた『由岐明神』を鞍馬へ遷座したときの様子を伝えるとされる。京都三大奇祭の一つに数えられ、多くの見物客でにぎわう。残念なり、鞍馬天狗、だ。

数年前、この鞍馬を歩いた。三船神社下山道まで行き、そこから引き返した。この道が倒木や水害で杜絶されているのだろうか。21号の近畿圏での被害は想像以上だ。


★<カープ西川プロ界最多17エラー王>カープの3塁守備西川のエラーが止まらない。9月に入ってからは、西川のエラーをきっかけに敗戦した試合は5試合程度あるのではないか。要は下手。対抗馬の安倍が指を骨折し、治療中のため、やむなく西川がスタメンに。ここまでチームの足を引っ張るのならば、思い切って堂林などを起用したらどうかねえ。エラーの数では堂林も負けていないし、ファンは堂林のエラーにやさしいからね。

やっと、昨日安部が1軍登録され、早速スタメンに。ヒットも打つ活躍をしたが、試合は敗戦。まだまだ続く、カープのマジック『1』だ。今期投打守備とも最不調のトレンドに入った。この分では、優勝しても、CSは勝ち進めないな。昨年同様、日本シリーズには出場出来ないだろう。


★<明暗を分けた福岡と北九州>新幹線で1駅、20分もかからない福岡市と北九州市。福岡県内にあるこの二つの政令都市が、公表された総務省の人口調査で明暗を分けた。昨年1年間の市町村別の人口増減で、1万4千人増えた福岡市は全国トップ、北九州市は5千人以上も減ってワーストに。

福岡市郊外の住宅地にある市立西都小学校。人口増を受けて2017年に開校したばかりだが、一部の教室は棚で仕切って部屋を増やし、多目的教室も通常の授業に使っている。児童数は873人。毎年200人が入学する予定で、23年度に1,350人にまで膨らむ。校庭にプレハブを建てて教室を確保する予定だ。校長は『運動場で遊びづらくなる。クラスも増え、体育館を授業で使う頻度も下がる』と見る。

市教委は、開校2年目の西都小学校の校区を分割し、5年後の学校新設を目指す。市では『子供連れの家族の転入が、開校前の想定を大きく上回っている』と説明する。

魅力をます福岡市、魅力が減退する北九州市、なのか。ポイントはどうも産業構造にありそうだ。サービス業の割合が高い福岡市は、商業都市として発展し、またアジアの玄関口を標榜する市の様々な施策が的を得て、都市としての魅力が高まっているとも言える。それに反し、旧八幡製鉄のDNAを引き継ぐ、製造業の割合が高い北九州市が時代の流れに押されているとも言える。都市の盛衰、行政当局も安閑としてはおられないなあ。


★<あるある日本のテンバガー>低成長のイメージが強い日本国。しかし、利益が10倍以上になる『利益テンバガー』企業は意外に多い。2018年度に連結純利益が10年前比で10倍以上になると見込む上場企業は226社にものぼる。前の年度ヨリモ6割多い水準だ。日本経済の成熟化が進む中、ECやゲーム開発、人材紹介など新しいビジネスを手掛ける企業が成長の担い手として存在感を高める。

『バガー』は米国の野球用語で『塁打』の意味。1試合で10塁打を記録するほどのすごさがあるという意味で、株価が10倍になった銘柄を『テンバガー銘柄』と呼ぶ。個別企業の業績動向を見ると、目立つのは特色ある非製造業・サービス業系の企業だ。

ネット系企業の勢いが鮮明だ。ECでは『スタートトゥデイ』は19年3月期の純利益が280億円と10年前の22倍に拡大する。工具通販の『モノタロウ』や価格比較サイトの『カカクコム』も8~9倍の増益となる。

人手不足を追い風にするのは、求人サイトを手掛ける企業。『ディップ』は今期の純利益が79億円と10年前の16倍に増える。求人に使う媒体が情報誌からネットへとシフトする流れを捉え、求人サイトの利用者が急拡大している。


もっとも、今活躍する新興企業は、10年前にはまだスタートアップしたばかりの企業で、当然売上も利益も小さく、その後の成長で10倍になるのは当然である。トヨタ自動車の前期の純利益2兆5千億円が10年後に25兆円になるかと言えば、それは現実的ではない。いつの世も、新興急成長企業は大きな利益成長を上げるものだ。が、市場は無限大ではなく、『スタートトゥデイ』の純利益が将来2兆5千億円になるかと言えば、それは無理だろう。売上だったその額に達するとは思えない。業種、業種によって市場規模が決まっており、相場というものがある。が、アップルやグーグルのような例もあるのだから、日本の新興企業も世界のガリバーとなれば、それは可能な領域になるだろうな。出でよ、世界水準のスタートアップ、ではある。

(利益が10倍以上に増えた企業)
 スタートトゥデイ 22倍     グリー   12倍
 キャリアデザインセンター  29倍     ディップ  16倍
 アウトソーシング 11倍     あらた   32倍
 神戸物産     22倍     セリア   15倍
 キャンドゥ    28倍     ブイ・テクノロジー 17倍
 クミアイ化学   15倍     日本セラミック  10倍


★<モルディブ、親中国・現職大統領が落選>インド洋の島嶼国のモルディブの大統領選挙で野党統一候補が親中派現職を破ったことを受け、最大野党モルディブ民主党党首ナシード元大統領は、『中国とのすべての合意にすいて再検討する』と発言。現政権が進めた中国傾斜を抜本的に見直す考えだ。

ナシード元大統領は、2015年に反テロ法違反罪で有罪判決を受けたことから大統領選への立候補が求められず、代わりに盟友関係にあるソリ候補が出馬。ソリ候補はヤミーン大統領を破って、当選した。

モルディブは13年のヤミーン大統領就任以降、中国とFTAを締結したほか、巨大経済圏構想『一帯一路』を通じた巨額の投資を中国から受けている。ナシード党首は大勢判明後のインタビューで、中国との関係を念頭に『透明な入札をしておらず、民主的なプロセスを経る意志がないなら、我々は関わりを持つことが出来ない』とも強調した。

マレーシア、マハティール首相や、スリランカに続き、中国への反乱政権が樹立したということになる。強引で巨大な経済力をもって、強引にアジア、アフリカ諸国を中国の前にひざまかせるやり方に強い抵抗勢力が台頭しつつある、な。


★<新潮45休刊=廃刊>新潮社は、月刊誌『新潮45』の休刊を公式サイトで発表した。雑誌、新聞業界で『休刊』は、実質『廃刊』を意味する。

新潮45は、8月号で自民党衆議院議員『杉田水脈』が同性愛者について『生産性がない』と記した寄稿文を掲載。さらに10月号で『そんなにおかしいか「杉田水脈」論文』と題した特集を組んで、批判を浴び、社長が『あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現』があったと認める声明を出す事態なっていた。

新潮社は公式サイトに掲載した『休刊のお知らせ』で、『会社として十分な編集体制を整備しないまま「新潮45」の刊行を続けてきたことに対して、深い反省の思いを込めて、この度休刊を決断しました』と宣言した。


また、同誌について、『ここ数年、部数低迷に直面し、試行錯誤の過程におちて編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な現行チェックがおろそかになっていたことは否めない』と認め、その結果、『あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現』を掲載してしまいました。このような事態を招いたことについてお詫び致します』と謝罪した。

至極当然な話。まあ救いは、新潮社が素早い対応策を取り、新潮45を『廃刊』にしたことだろうな。偏見、セクハラは社会犯罪であるということを言論界は認めたことになる。麻生ぼっちゃん、世間の常識とはこんなもんだよ。財務省次官のセクハラで、セクハラという罪は法的にはない、と暴言を吐いたおぼっちゃんだ。
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