両手で抱えられる、27cm四方、重さ10舛糧形人工衛星。開発から打ち上げまでに2億6千万円の費用が。しかし、大きさも価格も、普通の衛星の数十分の一~百分の一です。灼熱の太陽に耐えるボディをはじめ、この超ミニ衛星には、多くの町工場の夢と技術がぎっしりと詰まります。それらを束ね、組み立てた宇宙ベンチャー『アクセルスペース』。5年前に起業し、いまは10人ほどの社員にはインド人やフランス人もいます。
社長の中村友哉さん(34)は、2003年東大の大学院生だった時、ロシアの宇宙基地から人工衛星を打ち上げました。手のひらに乗る巨大なサイコロ状の衛星を。世界初の学生だけで作った衛星。しかし『学生の自己満足。おもちゃの衛星じゃないか』という陰口も。
伊勢市出身の中村さんは、地元の高校から東大に進んで、宇宙工学の第一人者、中須教授の『衛星をやろうぜ』という言葉にほだされ、研究室に入りました。博士課程を終えた中村さんは、自己満足ではなく、ビジネスとして僕にしか出来ないことをやりたい、と志し、世界でも珍しい宇宙ベンチャーを作ることを決意します。
しかし経営を持続するためにはお客さんが必要。中村さんは細いつてを頼りながら会社訪問を。おもちゃメーカーでは『小さな宇宙ステーションを作りましょう』、地図会社では『精密な地図を作りましょう』。話を聞いてくれる会社はありました、が、反応は決まって『それでどうやってビジネスにするの?』。空振りが続いた08年の春、メールが届きました。『お話を聞きたいので、おこしいただけませんか』。差し出し人には、『ウェザーニューズ』。日本発で世界最大の気象会社。
1986年に創業したこの会社、世界12カ国に拠点を持ち、企業や個人にピンポイントの気象情報を提供します。創業者石橋さんが06年、外国の船会社から『地球温暖化で北極海の氷が溶け、夏の間は船が通れるようだが、情報が少ない』と聞きました。日本から欧州へ船で行くには、スエズ運河か、喜望峰を通ります。だが、北極海を通れば、運行距離はそれぞれ3割、5割これらより短くなります。ところが1航海分の天候写真を集めると2千万円もかかります。
そこでウェザーはつてをたどって中村さんにたどり着きます。石橋さんは中村さんにこう言いました。『私達は同志だ。うちは気象革命を起こす。君たちは、宇宙改革を起こせ』。ほどなく中村さんは『アクセルスペース』を立ち上げました。資本金100万円、超ミニ衛星作りが始まりました。
2013年11月21日、夕方。千葉市のウェザーの本社。午後4時10分。ロシア・ヤースヌイ宇宙基地と電話回線で結んだ音声が、社内にお流れます。カウントダウン。『ドゥバー(2)、アジーン(1)、ノーリ(0)』。超ミニ衛星を載せたロケットが打ち上がりました。両社が手を取り合って喜んだのは言うまでもありません。
北極海の氷の様子を世界の船に提供し始めるのは、この夏から。衛星からの映像の精度を高める必要があります。さらに、台風などさまざまな気象を、衛星の連続写真で立体的に再現するプロジェクトにも取り組みます。衛星のパネルを作った岐阜・下呂の町工場『モリシン工業』には新たな注文が舞い込むようになりました。そして東京・神田の『アクセル社』。民間企業からの問い合わせが舞い込み始めて。
資本金も当初の100万円から、第三者割り当て増資を行い5,500万円にも。大企業と取引する信用力の源泉です。アクセル社の2号機は、年内にロシアから上がる見通し。超ミニ衛星の産業化をねらう内閣府のプロジェクトの一環。かつては宇宙に手の届かない、ロマンでした。『1社に1機、人工衛星』。中村さんが講演などで口にする言葉です。彼には『宇宙を我らに』という時代の足音が聞こえます。
素晴らしい時代に入りつつあるのでしょうか、日本国は、これまでの得意であった量産型産業に代わる新しいビジネスの台頭が見られます。それも大企業よりベンチャーから。若い人達の夢と意欲を載せ新しい社会の幕が上がりそうです。私事ながら、甥が筑波大学の大学院を卒業し、現在ベルリンに留学中。専攻は『細菌工学』。人の命を助けたいと。私達の時代、産業発展を推進した時代と一皮剥けた新しい時代になりそうですねえ、これからの新しい日本国は。(^.^)
★激震『レッズに厳しい制裁処分!』。Jリーグの村井満チェアマンは、8日の鳥栖戦で浦和の一部サポーターが掲げた『JAPANESE ONLY』(日本人以外お断り)の横断幕を差別的な表現と認め、厳罰を下す意向を示しました。処分に関しては浦和が2010年5月の仙台戦でも一部サポーターが外国籍選手に差別的な言葉を発し、けん責と制裁金500万円を科されている点を重視。当時の教訓が生かされているのかも疑問視され、より高額な制裁金を科すどころか、最大で15点の勝ち点剥奪、さらにJリーグが今季から規約に加えた中立地開催、無観客試合、没収試合など過去に例のない処分を下す可能性まで視野に入れているもよう。今日にも処分の発表がある模様です。ポイントは、この横断幕が発見され、即時撤去をせず、後半戦の間もそのままの状態で放置されていたこと。このことが浦和のクラブ責任を問う問題点であります。
と、これは昨日午前中の情報でしたが、なんと午後に早速処分が。浦和に『けん責(始末書の提出)と史上初の重い制裁である無観客試合の開催』の処分。23日のホーム清水戦は、観客がいない無人試合に。垂れ幕を試合終了まで撤去出来なかった点を重視。また浦和はこの垂れ幕を掲出したサポーターグループを無期限の活動停止にすると共に、メンバー全員を、浦和が出場する全試合で入場禁止とする処分を発表しました。また、これからの試合で横断幕、旗などの使用禁止も。
たかが垂れ幕、されど垂れ幕。浦和のスタッフがなぜハーフタイムに取り除かなかったのか、認識不足を通り越し、あきれて物が言えません。これまで浦和のサポーターの過激で破廉恥な応援行動が問題視されていましたが、ここにきてまさに反社会悪として処分されました。(@_@)
★かつてサンフレの代表をした人から聞きましたが、サンフレのホームで浦和のファンが入場券検札を20人とか30人レベルで突破し、無料入場されたと話していました。浦和のサポーターは相当前から乱暴狼藉を働いていたのです。(>θ<)
★東芝のメモリー最新技術を韓国エスニックに漏洩した提携先の男性技術者は、年収を2倍、豪華マンション、25枚の日本往復チケットと、至れりつくせりの条件を受けていたことが判明。日本の企業が欧米の技術に追いつき、追い越したのは自分たちの切磋琢磨した努力の結果。韓国、中国はスパイもどきの日本人技術者のスカウトにより技術を盗み取りしていることに。まあ、そうは言っても日本の電機会社のリストラも激しかったから、同情の余地はあるけどねえ。
■今日の画像は、『横綱・大関陣で初白星、稀勢の里を破った遠藤』と、安芸区矢野の『絵下山から明神山経由矢野駅』です。この明神山コースは下山が急で、足元に注意が必要な山道です。(@_@)