ノルウェー。北極圏のさらに北にある、『トロムソ』。北緯69度40分に位置します。人口は6万6千人。ちょっと郊外に出ると、トナカイの家族が車道を横切ったりする田舎の町。冬はオーロラがあやしく夜空を彩り、今の時期には決して日が沈まぬ『白夜』が続きます。午前3時になっても午後3時のような明るさのもとで、酒場が賑わう『別世界』。
そんな最果ての町にもプロサッカークラブはあります。欧州のことですから、人住めばサッカーが根付くのは当然かも知れません。『トロムソL1』は、1920年の創設で、トップリーグ所属では世界最北のクラブです。
今期の1試合平均入場者は4,100人。鉄道は通っておらず、オスロからは空路で2時間。アウェーの観客はほとんど期待できません。オスロのクラブ、リルストラム戦でオスロ近郊からやって来たアウェーサポーターは15人。まさに、『北極圏にある、小さなサッカークラブ』。
彼らは前半、屋根のない裏スタンドで冷たい雨に濡れていましたが、多分ホームクラブの配慮でしょう、後半は屋根付きのスタンドの一角に映されました。その柔軟で思いやりのある対応に、このクラブの本質がのぞいた気もします。
華美な演出は皆無で、大音量の音楽などはありません。それも影響しているのか、場内には何とも言えない牧歌的で家族的で幸せな雰囲気が漂います。欧州サッカーが巨大産業化し、クラブ運営がビジネスライクなると共に、失いかけている純粋な暖かみがそこにはあります。
この北極圏のクラブが『レアル・マドリード』や『マンチェスター・ユナイテッド』のようになることはないでしょう。選手達が滑らかにパスを回し続けることもありません。それでも町の人達は幸せなのです。スタジアムにぬくもりがあるから。
来季、日本ではJ3がスタートします。10~12クラブで。ほとんどが『俺が町のサッカークラブ』です。まさに人口10万人前後の町で活動する、小さなクラブ達。しかしここには浦和や名古屋などのような、お金持ちのクラブとはまた違ったそれこそ『ぬくもりがある』クラブが存在するのでしょうねえ。ガンバレ、J3。
★なんとサンフレがすごいことに。昨夜の仙台戦、2-0で完勝。首位の大宮が2-3で川崎に敗れ、浦和も2-3で横浜に負けた結果、サンフレが得失点差で首位に躍り出ました。素晴らしいことですねえ。今季はせめて5位以内に入ればいいと思っていた予想を覆す出来です。特に今季はディフェンスが素晴らしく、西川の好セーブともあいまって、J1中最少失点、得失点差も首位の18。特に昨夜は、ザックJに呼ばれた高萩のプレーに余裕がありました。2得点も高萩が起点で、彼のCKから石原がヘッドで、そして再度彼の右前からのクロスを佐藤がワンタッチで決めたもの。
いやー、この時期、試合間隔のない時に雨の試合で首位に躍り出るとは、チーム力が相当上がっていることを証明しています。この試合の得点で、佐藤は通算得点180点と、Jのトップに立ちました。『広島の誇り、サンフレッチェ』ではあります。(^.*)
★私の知り合いで、元朝日新聞記者、現アエラ記者の『山下努さん』が新しく著作を刊行されました。山下さん3冊目の著作です。『「老人優先経済」で日本が破綻』。アマゾンも予約販売をしたという書。大規模書店で平積みになっていると思います。手にとってみてくださいませ。\(^o^)/
<著者のメモ>『「老人優先経済」で日本が破綻』(ブックマン社)も7月中にデビューしました。震災前の企画でしたが、内容にこだわり1年遅れ、イケイケのアベノミクスの登場で、発売時期を逸してさらに半年余り待たされ、これが40代最後の作品となりました。内容的に10年前と基本的に言っていることが不変なのは、筆者も社会も進歩していないためでしょうか。
表紙の写真はこの(山下さんの)フェイスブックのプロフィール写真を使っています。世代間格差についての本は、初版で終わることが多いのですが、今回は初刷をかなり抑えたので、なんとか増刷できそうな予感です。大手出版や経済系編集者でなく、『女医が教える・・』シリーズを100万部売った辣腕編集者に委ね、内容はかつてないほど、ぶったまげる斬新、かつ過激なメッセージ集になりました。
世代会計と原発、世代会計と公共事業、岸恵子と世代会計、世代会計と美魔女・・・いろんな視点から切り込んで、誰が読むのか知らないけれど英文サマリーまでつけました。本人も『よくこんな本だせたな!』って感じです。
あっ、『EUのターゲット2は新種のマネタイゼーションだ!』など真面目系のお話もちゃんと書いています。もし、書店で見かけたら、手に取ってみていただけるだけで結構ですので、みなさま、よろしくお願いします。
■今日の画像は、『海水浴客でにぎわう和歌山県の白良浜』と、『アストロメリア』『アイリス』『名もなき雑草』です。夏一番、白良浜ですねえ。(^.^)
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