ロシアで、65万人いる孤児の支援策が社会問題となっています。対策が十分とは言えない状況の中、プーチン大統領が外交上の争いからロシア人の子供と米国人の養子縁組を禁止したことで、野党からは『子供を犠牲にするな』との批判が噴出し、政権支持の保守層も支援策の強化を求めるようになったからです。
モスクワの『第59孤児院』。ここで暮らすのは17歳までの50人。弟2人と施設で暮らす17歳の少年の両親は5年前に離婚。いずれも子供を養える状況にないと裁判で認定され、親権を失いました。『ここは大きな家族みたい』。少年は笑みを見せましたが、両親の離婚の理由や生活状況には口をつぐみました。
ロシアには現在65万4千人の孤児がいます。これまで社会の関心は薄かったのですが、最近になって外交と内政の両面に関わる問題としてクローズアップ。そのきっかけは昨年末、ロシア人孤児と米国人との養子縁組を禁じる『ディマ・ヤコブレフ法』が成立したことです。米国で昨年12月に成立した、『ロシア人の人権問題を制裁する新法』に対抗するために制定されました。
外交上の意地の張り合いから作られたこの法律には、ロシア孤児の保護に取り組んできた市民団体や野党の反発が。政府の不十分な孤児対策を補完してきたのが、国外での養子縁組だったからです。2011年に養子縁組が成立した1万800人のうち3割が国外。最大の縁組先は米国です。過去20年間で6万人を超える孤児を受け入れ、障害や病気のある子も積極的に迎えてきました。
孤児の支援団体は『政権が米国に仕返しするために、子供を犠牲にした』と憤ります。野党も過去20年間で死亡したロシア人の養子の数は、米国よりロシアの方が60倍も多いと指摘。政権内部からも批判の声が出ています。
旧ソ連時代の1989年に8万7千人だったロシアの孤児は今、65万人を超えています。戦災を受けた第二次世界大戦直後に匹敵します。激増の背景には、急速な市場経済化があります。失業者が増えて貧困層が拡大。アルコールや麻薬に手を出す人達が増加。ロシアでは、親がアルコールや麻薬の依存症だったりする場合、裁判所が親権を剥奪することもあります。孤児の8割は、こうして親が親権を失った『社会的孤児』。
孤児を収容する孤児院は、建物の老朽化や職員による虐待などがメディアでしばしば問題となり、『まるで監獄のような閉鎖された場所』との批判も。プーチン大統領は、エネルギー産業を重視することでロシア経済を押し上げることに成功する一方、孤児や年金・住宅などの問題は後回しに。『ディマ法』を機に孤児支援の強化を求める超えが高まるなか、障害者孤児、医療補助などの支援する法律を成立させ、政権として問題に取り組む姿勢を見せています。
私は、スカパーの海外ドラマ、『これを見ずしてアメリカを語るなかれ』という、『Law & Order』のファンで、視聴を楽しんでいます。この物語にも結構多くロシア孤児の養子の問題がテーマになっています。そしてその背景にはロシアマフィアがあったりして。まだまだ成熟した国家とは言えないようですねえ、プーチン・ロシアは。
★今年新たに野球殿堂入りした元広島の名投手、大野豊氏と外木場義郎氏の表彰式が20日、オールスター第2戦の試合前に行われ、野球殿堂博物館に展示されるレリーフのレプリカなどが贈られました。カープ全盛期の代表投手ですねえ。懐かしい、今は昔、です。
★十両新入幕で、一気に優勝した『遠藤』。千秋楽も豊真将軍を破って14勝1敗。これで来場所は幕内入幕は間違いないでしょう。しっかり頑張ってほしいですねえ、日本人力士の代表として。(*.^)
★参議院選、結果は予想されていたとおり自民の圧勝。そして投票率は戦後3番目に低い52.6%。この低投票率の主因はメディアによる選挙結果予想。あれだけ自民の圧勝を詳細に報道されると、自民支持者は自分1人が投票しなくても、自民は勝つ、と思い、その他の支持者は自分1人投票しても自民優勢は変わらないだろうとして、投票率全体が下がったと思います。メディアの報道の自由は尊重するものの、時と場合、選挙にこれほど悪影響を与える事前報道は慎むべきでしょう。そうでしょう日本の民主主義を停滞させるこの事前報道は、政治敏腕記者のナベツネ殿。
今回残念だったのは、維新橋下代表の慰安婦発言。今回の獲得議席は8議席に止まり、この発言がなかったら倍の16議席は取れたでしょう。一方、痛快だったのはあの小沢一郎の率いる生活が獲得議席ゼロ。地元岩手でも獲得出来なかったと。国民はよく承知しています、バカ殿鳩山由紀夫を首相にもり立て、国家の百年の計を謝らせた大戦犯・小沢一郎を。
■今日の画像は、大阪市中央区の『黒門市場のみこしと共に、高津宮に入る文楽の人形「団七九郎兵衛」』と、『フリージア』『ドウダンツツジ』『サクランボの花?』です。ドウダンツツジはとても可愛いですねえ。(^.^) (昨日のアップからのアクセス件数は、313件でした)