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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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時代錯誤の新聞メディア⑧『ならず者、新聞業界に公取委特殊指定』

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★今日の画像は、山岳ツアー事務所代表・秋山茂雄さんからお借りした画像、『八ヶ岳権現沢アイスクライミング』です。凍り付いた滝の氷に、アイスクライミング用の鎌のようなピッケルと一本爪アイゼンを使って上り詰めます。とてもスリリングで美しい画です。卓越した冒険心と強固な粘り心が必要ですねえ。o(^-^)o

★★1952年昭和27年12月、産経新聞が東京進出を機に専売店網作りに着手したのに加え、用紙割り当ての廃止を受け、東京都内と京阪神地区で専売店方式を実施することになり、戦前から続いた共販制度に終止符が打たれました。それは、景品、くじ、押し紙、購読強制、他紙購読の妨害など乱売合戦が火ぶたを切ったことも意味していました。乱売合戦で影響を受けるのは中小地方紙。改正独禁法の審議が始まる直前の53年昭和28年2月、全国の中小地方紙が公取委に特殊指定を要望する事態に至ります。

独禁法では、不公正な取引として、一般指定と特殊指定を挙げており、『共同の取引拒絶』『不当廉売』『不当高価購入』『抱き合わせ販売』『優越的地位の濫用』などの一般指定行為を示し、全ての業界に適用しています。しかし、この『一般指定』があるにも拘わらず、不公正な取引が横行し、目に余ると、その業界のみに適用する『特殊指定』を指定します。とりわけ行儀の悪い業界、いわば『ならず者』を取り締まるものなのです。

これを受け、新聞業界は翌年2月、地区単位での販売協定を模索する行動に出て、12月に『新聞販売綱領』を制定し、行儀のよい業界になるよう努めることを内外に宣言しました。が、綱領を制定して1年も経たない、まさに舌の根も乾かぬうちに極めて悪質な不公正取引が相次ぎます。

まず『千葉新聞不買運動』。きっかけは、54年昭和29年9月の値上げ。千葉県内で、朝日、読売、毎日の大手3紙の部数が減り、3社はその原因が『千葉新聞』の進出にあると判断。55年昭和30年2月に、3大紙が共同で系列の販売店に対し『千葉新聞』の取り扱いを2割カットするように指示、さらには全面不買運動を求めるに至りました。公取委は『独禁法27条のボイコット』に当たるとし、東京裁判所に対し緊急停止命令の執行を申し立て、高裁は3社と系列販売店に『千葉新聞』を不買してはならないという緊急停止命令を出しました。一応一件落着したこの事件は、次に飛び火します。

愛知県挙母市で、『毎日新聞』系販売店が婦人団体や青年団体などにスピーカーを与えて読者開拓をしたのです。これも、公取委は不公正な取引に当たると判断、7月19日に緊急停止命令の申し立て、東京高裁が29日に命令を下す事態になったのです。

止めを刺したのは『読売新聞』の強引な読者開拓作戦でした。読売は55年昭和30年5月、産経に対抗して『少年少女新聞』を発行、全読者に無料で配りました。業界は猛反発したものの、大阪に進出した大阪読売はどこ吹く風と意に介しませんでした。大阪読売の行動はさらにエスカレートし、9月初めに発刊3周年を記念した読者奉仕として2億円の『愛読者クジ』を発表。朝日、産経、京都、神戸新聞など関西5社が公取委に緊急停止命令の発動を要請、公取委の申し立てにより、東京高裁は11月5日、緊急停止命令を出したのです。

こうした事態を受け、新聞協会は『特殊指定』の実現に向け動き出します。特殊指定により、公権力によって販売手段としての景品、優待券、値引き、押し紙を禁じてもらうことです。良識ある人間の集団なら恥ずかしくて出来ないことです。それなのに、新聞がなぜ特殊指定を受けたのか。それは、言論の自由ためでは全くないし、宅配制度を守るためでも全くなかったのです。新聞業界が『ならず者』の集団であったに他なりません。良識を持っていれば、自ら制定した新聞販売綱領を守れずはずであり、それが出来ないから、やむを得ず、55年昭和30年に『特殊指定』にしてもらったのです。

一言目には、『報道の自由』『社会正義』を振り回す新聞業界。裏に画された多くの影が映ります。新聞業界に新規参入を許さぬ、共同、時事と地方新聞の結束。最大の恥は、配達もされない新聞を多く刷る『押し紙』。私の近所の地方紙販売店には、毎朝7時前、古紙業者のトラックが毎日、深夜届けられた押し紙を回収する風景に出くわします。これは近くにある全国紙も同じです。困った『ならず者業界=新聞集団』ではあります。本当、『新聞は公器』が聞いてあきれます。

当時は日本全体が敗戦後の混乱の尾を引きずっていたし、民主主義社会としても未熟でした。公共性の極めて強い新聞業界が『ならず者』的であったとしても仕方なかったとも言えます。だが、戦後70年を経過して、まだ『ならず者』であることは許されません。長年、特殊指定を受けている業界は新聞だけです。現在他に指定を受けているのは、新聞以外では運送・倉庫と大規模小売店の2業界だけです。この2業界が指定を受けたのはここ数年のことで、経済社会の変動に伴うものです。何故に新聞業界が長期にわたって特殊指定を受けているのか、業界のドン、渡邊恒雄殿(89)にお伺いしたいですねえ。

★阿倍首相が、賃金引き上げ策として『同一労働同一賃金』を提唱し始めたことは、評価に価する。バブルの崩壊と時を同じくし『派遣労働』を拡大する法改正をし、景気の失速と共に就職氷河期に派遣労働にしか道がなかった人達が、40歳に至っても派遣に身を委ね、人生に失望する日々を送っている現状を改善するには少しは良薬だろう。が、自民党よ、驕るなかれ!派遣法で、派遣会社のピンハネを放置し、やりたい放題の派遣会社が雨後の竹の子になった経緯を国民は忘れてはいないぞよ。そしてあの超円高への何らの対策ものなく、国内製造業を空洞化させ、国内の雇用機会を劇的に崩壊させた失政は自民党にある。もっとも、民主党に交替してもあのバカ殿・鳩山由紀夫などをかつぎ、失政に失政を重ねた民主にも責任は大。ゆめゆめ傲慢なる政治姿勢になるなかれ。甘利君など、本当に脇が甘い!

★快挙!松山英樹が、全米ゴルフツアーで2勝目を飾りました。2月7日に最終日を終えたフェニックスオープン。松山は首位と3打差の2位タイでスタート。しぶとくパーを重ね、スコアを落としません。そして迎えた17、18番でバーディを取って首位タイに。プレーオフは4ホール目で決着、世界4位のファウラーを下しました。優勝賞金1億3700万円、4日間のギャラリー総数61万人。松山はこれで全米ツアー2勝目。丸山茂樹の3勝に続きます。石川遼のふがいなさに比べ、ガッツが引き立つ松山ではあります。ガンバレ、日本代表松山!

★CNF=セルロース・ナノ・ファイバー。材料は木材。1ナノ=1/10億m。鉄の5倍の強度を持ち、重さは1/5。自動車などの部材に適応が考えられています。タイヤなどに混ぜるとゴムの強度が2倍に。化学処理をすると透明になり、ガラスの代替材としても。すでに実用化されているのが、かみおむつ。消臭能力が従来品の3倍、ほぼ無臭になります。コンクリートに混ぜると、強度が増します。日焼け止めクリームにまぜると、あのべたつきがなくなるなど。現在用途開発の段階ですが、ほぼ360度の適応力があり、日本がその先端を行きます。国土の7割が森林の日本、これが材料化されると日本の森林は宝の山に大変身。智恵と努力の産物CNF、ガンバレニッポン、です。

★やりますねえ、日本の『海洋研究開発機構』。太平洋、日本領海内のレアメタル資源の大量存在を確認しました。推進3,500m、5,500mの深海でコバルトなど大量のレアメタルを含む岩石を採取したと。レアメタルは中国に集中存在する貴重金属資源。それがあの太平洋の深海の大量に眠っているとは。コストの問題はありますが、無人資源採取船を多く作り、24時間稼働させれば十分資源として仕える可能性があります。ひょっとすると、山林の木材資源や、深海のメタンハイドレートなどと並び次世代の貴重な国益に資してくれる可能性が大です。ガンバレ、ニッポン、資源王国を目指して!

★Who is 宮崎健介?国会議員の産休などと大騒ぎしたあげくが、今度は不倫。よくもこんな瘋癲フウテン男を自民党は抱えているよなあ。絶、非常識!と、ああ、辞任と。もっとも、自民党を離脱しても、選挙戦では尾を引くだろうから、お偉方が因果を含めたという訳だろうねえ。もっと新人候補の身体検査をしっかりしてくださいねえ、谷垣幹事長殿。

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