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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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名スカウト列伝木庭教③『義理堅い男、池谷公二郎投手』

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★今日の画像は、引き続き『中島美樹夫さん』の水彩画集です。―藺絅侫.潺螢▲ーペ、軽自動車勃興期の名車キャロル、B臟した軽三輪T360、ぅ泪張製蕕両萢兌R360クーペ、ヅ玄┥譴量詫諭

★★合議制じゃスカウトは育たない――木庭教サトシがしばしば言ったことだった。この世界、『3割打てば一流スカウト』という言葉がある。入団させた選手の中で、3人に1人が一軍で働くようになれば上出来と言うことである。広島時代、また大洋時代、木庭はスカウト部長を務めたが、採用決定は、出来るだけ地域の担当スカウトに委ねた。その選手を最もよく知っている人間に任せた訳であるが、逆に言えば、責任を負わせたのである。

1975年、広島カープは悲願の初優勝を飾った。このシーズン、カープのレギュラー選手は以下である。
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投手では、外木場義郎がエースで、池谷公二郎、佐伯和司が若手のバリバリだった。この年、外木場が20勝、池谷が18勝、佐伯が15勝挙げている。日本人選手のうち、大下は東映から移籍してきた選手であるが、三村、衣笠、水沼、池谷は木庭が契約交渉まで担当した選手達である。山本浩二、水谷、外木場、佐伯の担当は他のスカウトであったが、もちろん学校や地方球場で何度か視察した選手達である。

池谷は、静岡商業、金指造船、日本楽器を経て、1972年、ドラフト1位で入団している。木庭が池谷を最初に見たのは、静岡商業時代で、新浦寿夫(のち巨人)に次ぐ二番手投手であったが、特に強い印象は抱いていない。金指造船に入るものの、野球部が休部となり、日本楽器に転身した。社会人になって一気に伸びた。ダイナミックなフォームから投げ下ろすストレートは目を見張るものがあった。

木庭には静岡市内に池谷の実家と懇意にしている知人がおり、このルートから池谷をぴったりマークしていた。ドラフト1位で指名し、獲得したいと思ったところ、会社側からストップがかかった。翌年の都市対抗戦で欠くことの出来ない選手だからどうしても出せない、と言うのである。池谷本人も途中入社の『義理』もあって身動き出来ない状況にある。仕方ない。もう一年待つことにした。翌年、木庭にとっては『具合悪いことに』、夏の都市対抗戦で池谷が活躍、日本楽器は優勝し、ますます全国区の投手となってしまったことである。他チームに指名されれば鳶に油揚げをさらわれることになってしまう。

都市対抗が済むと、気が気でない木庭は、池谷を北海道の温泉地にでも連れて行って隠してしまおうかとまで思い悩んだ。ただ、池谷をよく知る知人は、『あれは義理堅い男です。間違っても他の球団に行くことはないです』と言明する。事実、この年のシーズン終了後、池谷はドラフトを待たず、広島入りを表明した。そんな入団の経緯もあるのだろう、池谷について木庭に残っているのはまずはその人柄である。『ピッチャーはわがまま者と相場が決まっているが、例外もある。実に気のいい男だったね。カープじゃ津田と双璧でしょうよ。この2人を悪く言う奴にはお目に掛かったことがない』と。

 池谷は今、地元広島の広島テレビの解説者として活躍している。気取りのない、親しみやすい解説はファンの人気である。今、カープに池谷のような柱になる投手がいないことが、チーム力のひ弱さと言えるのではないだろうか。毎年優勝、優勝、と地元紙や地元局は言うが、今年も優勝がねらえるチーム力ではないなあ、とため息が出ます。

★木庭教: 1926~2008年。享年81歳。山本、水沼、三村、池谷、金城、正田、らの獲得に辣腕をふるい、また達川、高橋、川口、大野、長嶋、紀藤など埋もれていた無名選手の獲得に努力し、カープ黄金時代の礎を築いた功労者。  (参考:後藤正治著『スカウト』)

★元新聞記者でもあった筑紫哲也さんの新聞メディア評、次の如く。1995年末の『新聞再販維持キャンペーン』は私の胸を悪くさせた。紙面の私物化もさることながら、戦時中の『鬼畜米英』『撃ちてし止まん』さながらの一方的正義に彩られていたこと、特権にあぐらをかいて自分達がやってきたことへの反省がかけらも見当たらないことである。一言で言えば、あなた達はそんなに胸を張って言論の自由、国民の知る権利、文化水準を守ってきた、今も守っていると言えるのか、という問いである。問題の中心である『新聞の再販=宅配制度』にはもっと大きな構造的問題がある。再販の見直しを迫った火元がアメリカだと言って日本人のナショナリズムに訴えたり、『輸出競合商品でない』ことを論拠にしたキャンペーンは、議論の次元として低劣としか言いようのながない。まさにその通りであります。

★大河ドラマ『真田丸』。真田丸とは、なんと大阪冬の陣で、真田幸村が豊臣側の劣勢を跳ね返すため、市街地から南に突出した地に出城『真田丸』を築き、激戦を戦い、豊臣軍で唯一徳川軍に勝利したもの。徳川軍は1万人を超える死傷者を出し、撤退したと。ドラマの主人公は『真田信繁』、幸村ではありません。信繁自身、自分から幸村と名乗ったことはなし、と。死後、信繁活躍の物語が作られた世界で創作された名前。大河ドラマとして、主人公の名を信繁としたのは正しい判断ですね。

★やりますねえ、広島の自動車メーカーマツダ。VWのディーゼルエンジン車排ガス不正ソフト搭載問題にからみ、国土交通相が日本メーカーのDE車の公道排ガステストを実施。4メーカー中、トヨタ、日産、三菱のDE車は規制値の2~10倍ものNoxが。マツダのDE車は規制値内と。排ガスを触媒で処理する3社に対し、マツダのDEエンジンは燃焼過程で発生を防ぐ優れもの。世界に冠たる技術のマツダです。

そのマツダ。23日に発表される『世界カー・オブ・ザ・イヤー』の選考トップ3車に同社のロードスターがノミネートされて。デザイン部門では、同車とCX-3、2車がノミネートされる健闘ぶり。日本の自動車メーカーの先陣を走る、広島誉れマツダ、ではあります。

★ドーピング検査でアウトになったテニスのシャラボア。10年来使っていたクスリが今年から新しく使用禁止になったと。それを知らなかったと彼女の抗弁。が、毎年リストが新しく更新されるドーピングに注意を払わなかった彼女の大ミス。みすみす年収30億ドルの生活が崩壊しました。

★中学生万引き誤記録による府中町の自殺問題。本当に腹立たしいですねえ。廊下の立ち話で、万引きやったろう、とは。教師は検察、裁判官と並び浮世離れしているのでしょうかしら。世間常識からいえば、本当異端、常識外れ。町立中学校だから、教師のローテーションも限られ、お山のお猿のような天下意識があったのでしょうねえ。全く残念です。

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