<広島学を30回、毎日更新アップします>
★今日の画像は、見事『マススタート』で金に輝いた『高木菜那』、日本初『カーリング女子銅メダル』と、J1緒戦ヘッディングで得点を決め、白星を飾った『サンフレ・ティーラシン』、26日にオープンする芦屋の高級ホテル『芦屋ベイコート倶楽部(別掲説明)』と、かつて神戸の町を走った『ボンネットバスの復元車』。そして、春の花『エヒメアヤメ』『スイセン』『一輪のアネモネ』です。色とりどりの日曜日の朝です。
タイ出身のサンフレ『ティーラシン』、札幌の『チャナティップ』の人気で、バンコクで中継公開されたパブリックビューイングは大変な賑わいだったろうなあ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。
★★★広島カープが誕生したのは昭和24年(1949)のことである。この年の春頃から、プロ野球がセントラル、パシフィックの2リーグに分裂することが決定的となり、シーズンが終わる頃から様々な動きが始まっていた。そして9月、広島カープの誕生がほぼ決まった。
広島はもともと野球の盛んな地域。高校野球では、広商、広陵を軸に優勝回数はトップクラスだ。そこに生まれた名選手達もプロ野球で活躍していた。しかし、この時代、広島はまだ復興のさ中である。原爆を投下されたことでその破壊の度合は他の都市より数段ひどく、当然、復興にもお金と時間が余分にかかる。そうした中、プロ野球チームが出来れば市民の心の支えになるのでは、ということで、財界人の間で球団結成の機運が高まりつつあった。それを受けて動いたのが衆議院議員谷川昇である。
谷川の生まれ故郷、広島への思い入れは人一倍強かった。谷川は、広島県、広島市、呉市、中国新聞社、JT、広島電鉄、東洋工業などに呼び掛けて、球団結成に必要な資金を醵出させた。そこへ、さらに一般市民も加わる形で『広島野球倶楽部』として発足したのである。ニックネームを広島城の別名鯉城にちなみ『カープ』としたのも谷川の発案だった。
昭和24年(1949)11月、2リーグ制の実施が正式に決まると、カープはセントラル野球連盟への加盟を申し入れる。チーム数が多すぎるのではという反対意見もあったが、巨人のオーナーで読売新聞社主でもあった正力松太郎が強く推したことで、最終的には承認された。
監督には、地元出身の石本秀一に白羽の矢が当たった。昭和11年(1936)からスタートしたプロ野球では、大阪タイガースの初代監督に就任、打倒巨人に徹したその指導ぶりで『鬼の石本』と呼ばれた。巨人のエース沢村の剛速球を打つため、ピッチャーに普通より1m前から投げさせバッティング練習をさせたのがその由来だと言う。監督就任を要請された石本は、『金はいらない。野球人生の最後を故郷広島の復興のために』と言いながら引き受けたと言われる。だが、その時点で選手が1人もいないと知り、年末から25年の初めにかけて、選手集めに奔走することになった。
直前まで監督をしていた太陽から辻井ら8人、また広商時代の後輩、浜崎が監督を務めていた阪急から8人をそれぞれ譲り受ける。そして、当時すでに31歳だったが、戦前から巨人で内野手として活躍していた広陵出身の白石を選手兼助監督として入団させ、何とか23人確保できた。25年1月には、新人入団テストを行い、19歳の長谷川などを組み入れ41人の所帯とり、なんとかチームとしての恰好はついた。 (参考:岩中祥史著『広島学』)
★<政府の基礎収支赤信号>日本政府の『基礎的財政収支プラマリーバランスPB』は破綻したのか。内閣府がこのほど公表した試算によると、2020年度のPBは、10.8兆円の赤字。赤字幅は従来試算より膨らみ、黒字化達成も27年度と、10年も先の話となった。20年度のPB黒字化と掲げた国際公約が完全に廃棄された、『財政再建はもう不可能』と宣言したようなものだ。
しかも、この前提には赤字分を国債で借り換え、穴埋めすると。だが、永遠に国債は売れるのか。もうメガバンクなど腹一杯買っている。しかも金利が超低水準な中での話。米国金利が上がり、これが国際的に波及し、日本のメガバンクも国債を買って、日銀に売るというさや取り以上の金利高になれば、国債を買わなくなる。何が起こるか。国債の暴落=発行金利の暴騰である。あのギリシャで起こった金融危機の再現になる。
なのに、阿倍政権はなんら国民にこの危険信号を発することなく、財政は放漫を極め、こんなバカらしい政策を作り上げる官僚達は高額給与を取る。日本の異常さを隠蔽し、政府の痛いところをつくメディア、特に朝日新聞に対しては阿倍首相自ら国会で記事内容の糾弾をしている。なにやら昭和16年前後の弾圧国家の様相を呈してきた、日本国ではある。恐ろしい。
★<ダルビッシュ奨学金>米大リーグ、カブスのダルビッシュ有投手が公式戦1戦勝ごとに10万円を故郷の羽曳野市に寄付する『ダルビッシュ有子ども福祉基金』を活用し、児童養護施設を退所する子どもを対象にした奨学金制度で、最初の受給者が決まった。市によると、4月から大学生となる女子高校生で、高齢者の福祉施設で働きたい、との希望を抱いていると言う。ダルビッシュ投手の母、郁代さんは取材に『役に立つ知識を大学で身につけていただければ嬉しい』と話した。お見事、ダルビッシュ、なり。
★<ボブスレー>あの2人とか4人で乗って、氷のトンネルのようなコースを滑り降りる競技。一体こんな競技は、どこで練習するのか、調べた。なんと世界にある17カ国の設備で練習するのだそうだ。今、中国では設備を建設中と。日本では長野県にある。氷は冷却器の助けを借りるらしいが、自然冷気はスイスのサンモリッツだけだと。
☆ボブスレー=男子・2人乗り計360キロ以内。4人乗り計630キロ以内。女子・2人乗り340キロ以内。
☆リージュ=足を先に乗せる競技。男子1人乗り。女子1人、2人乗り。
☆スケルトン=頭を先に乗せる競技。男女とも1人乗り。
いろいろあるもんだねえ。
★<ミジンコ>ミジンコの養殖が人気を集めている。水中に生きるプランクトンの一種。調べてみると、ミジンコ1匹、1円の換算で取引が頻繁に。ネット販売では売り切れと。原因はどうやら、メダカの飼育のエサらしい。メダカのエサとしてのミジンコは、ミジンコの動きが活発なため、メダカの動きも活発になると、飼育者から人気の的になっているのだ。中には、ミジンコの養殖と販売で生計を立てている豪の者もいるという噂。まさに世の中様々だねえ。
★<ちばてつや>『ちばてつやさん(79)』が、18年ぶりのマンガ新刊となる『ひねもすのらり日記』(小学館)第1巻を刊行した。老いの境地を語る身辺雑記と人生を振り返る回顧談を織り交ぜ、『何十年やっていて、マンガを描くのがこんなに楽しいとは思わなかった』と言う。
1999年に26年続けた『のたり松太郎』などを終えた後、まとまった連載はしてこなかった。当時、片目が網膜剥離になり心臓も悪くして、家人がもうこれ以上は難しいと判断した、と。それがビッグコミック誌で、2016年1月10日号から久々に本作を始めたのは、『隔週でカラー4ページの連載なら』という気楽さのためだった。病院で会計の際、財布のお金をぶちまけて周りに同情される日常。ゴルフコンペで『ゴルゴ13』ばりの正確さでパットを決め周りを睥睨するさいとう・たかをさん・・・。現在と過去がほのぼのと描かれる。
第1巻で最も胸を打つのは、幼少期を過ごした満州からの引き揚げ体験だ。終戦後、家族で奉天を離れ、1年かけての命がけの逃避行。途中、知人宅の屋根裏に潜み、弟達が騒がないように紙芝居を作ったのが、マンガ家の原点に。日本への引き揚げ船では力尽きた友人の水葬を目撃した。残酷な話は出来るだけ避け、子供の目で見た記憶を大事にして描いています、と語る。
日本漫画家協会理事長を務める他、宇都宮市の文星芸術大でマンガ家志望の若者の指導にあたる。デビューから62年。『今でも描く時に迷いがある。でも、大学の子供達と一緒に課題を提出するつもりで、楽しんで連載を続ける』。ご立派。まさに、『のたり松太郎、ガンバレ!』の構図ではある。
★<米の銃社会>2020年代前半、米国で初めて誕生した女性大統領は銃の厳しい規制に踏み切った。対して、銃好きの多いテキサス州などは独立を宣言し、米国は二つに分裂した―。SF作家、藤井太洋さんの短編『第二内戦』はそんな設定の近未来小説だ。荒唐無稽、だろうか。
カジノの街、ネバダ州ラスベガスで58人もの犠牲者を出した銃乱射事件があったのは、2017年10月1日のことだ。それから4ヵ月余り経った今年のバレンタインデー。フロリダのパークランドという小さな街の高校で、またも乱射事件が起きた。17人の犠牲者を出した犯人は19歳の元生徒。痛ましく、恐ろしい。
『19歳はお酒を買うことも出来ないのに、銃は合法的に買える。どうなってるんだ』。そういう声が高校生達からも上がっているのは当然だろう。一方、トランプ大統領を始め議会で多数を占める共和党の政治家達は『思いと祈り』を唱えて哀悼の気持を表しているが、銃規制に踏み込んだ発言は聞こえて来ない。有力な圧力政治団体である『全米ライフル協会NRA』の献金が利いている。そう批判する声は強い。これに対し、カネだけの問題ではない、との反論もある。NRAのバックには、銃規制を嫌うたくさんの人々が存在する、といった指摘だ。米国社会を引き裂く亀裂は深いように見える。悲劇をなくす『人間の知恵と道筋』はないのだろうか。
★<裁量労働法案>裁量労働に関する法案が衆院に提出されたが、その法案の根拠となった調査がでたなめだったことが判明。野党は調査内容の精査を行うよう要求、実際の調査票が入っている段ボールも確認した。それに対し自民党渡辺某から『誹謗中傷のような発言』と挑発の言が。一体自民党も厚労省も国民、国会を何だと思っているのだ。法案を作るベースの資料がデタナメなのに、自民党はそれは誹謗中傷だと。もう本当に、この厚労省も自民党も腐っているな。どろどろだよ。誠心誠意国民んのための行動とは思えない。しかも厚労省は、年金、派遣法、そして今回の裁量労働問題と、ペケばっかり作っている。もう厚労省の職員は全員総入れ替えしてくれ。こんな官庁のやることは信用できない。
★<平昌五輪、ダフ屋>平昌五輪で、入場券の転売・ダフ屋を防止するため、苦肉の策として発券時に氏名を印刷して売り出したものの、入場時に本人との写真照合を行うことが出来ず、結果ダフ屋の勝ちになった。転売価格はほぼ2倍以上になっており、当局の目論見はもろくも崩れ去った。問題は東京大会だな。どう転売を防止するか、知恵を絞ってくれたまえ、五輪担当相に小池知事殿。
★<小樽で4校一気に閉鎖>見出しを見て、『小樽で一気に4校開校』と読み違えた。小樽では人口異常増加になったのか、と。しかし『閉鎖』の間違い読みで、あった。少子化が進む小樽市では、3月末に緑、最上、入船、天神の4小学校が閉鎖れる。市教委が進める大規模な学校再編成の一環。逆に1校開校の予定。人口、子供の増減が学校の開校、閉校に厳しく影響する時代になっていると言える。
★<アマゾンへの課税>日本でも大ブームを起こし、売上増大に増大を告げるネット『アマゾン』。実はこのアマゾン、日本での売上に税金が掛けられていなかった。アマゾンの日本法人はなく、あくまで支店としての営業のため、課税は総売上に対してアメリカで行われていた。これでは理不尽だと、世界が大合唱し、G20で検討が開始される運びに。G20では、このような電子商取引業者に対する課税強化案を検討する。
現在の租税ルールでは、国境を越えてインターネットで売買される電子書籍などの利益に、各国が法人税をかけられないためだ。国毎の売上高に課税するEU案を軸に協議が進が、実現すればネット企業の立地戦略やサービス展開にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
例えばアマゾンの電子書籍『キンドル』を日本の消費者がネットでどれだけ購入しても、日本政府はアマゾンの利益への課税権がない。法人税は米政府に入る。動画配信サービスの米ネットフィリックスが米本土のサーバーから配信した映画・ドラマのほか、音楽ソフト、アプリといった様々な『無形固定資産』も法人税は非課税扱いだ。
G20は、3月のアルゼンチンでの財務相・中央銀行総裁会議で本格的な議論に着手し、OECDの作業部会に論点報告をする。これを受けOECDは4月にも電子商取引への課税に関する報告をまとめ、具体的なルールの話し合いへとステップを進める考えだ。難航が予想されるのは米国との調整。EU案は結果としてアマゾンなど米ネット大手を狙い撃ちする形で、『米国第一』を掲げるトランプ政権の反発が予想される。
G20の意見集約が仮に不調に終わっても、OECDは平衡税も含むEU案に沿った対策を『有効な手法の一つ』として採択し、提案する構えのようだ。租税ルールとして強制力はないものの、各国に推奨される事実上の基準となる。
★<芦屋に高級ホテル>兵庫県芦屋市の海辺に会員制リゾートホテル『芦屋ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート』が26日、オープンする。『ロイヤルスイート』に年間24泊出来る最高額の会員権は3,636万円だが、売れ行きは好調と。建物は10階建てで、概観はまるで豪華客船のよう。201の客室は全てがスイート。イタリアンや日本料理などのレストランやプール、スパ、チャペルなどのほかに、専用クルーザーもある。総事業費は310億円。
会員権は最も安くても『ベイスイート』の年間12泊タイプで875万円。このほかに運営管理費と、1泊するとルームチャージが会員は1万7千円~4万6千円かかる。運営する『リゾートトラスト』によると、2008年に東京でオープンした会員制高級リゾートホテルの会員権販売が好調だったことや、関西での開業を望む声があったことが、事業を後押ししたと言う。なんという贅沢、豪華絢爛。芦屋の海辺にビッグホテルとは。お金持ちにはかなわん、な。
★<カーリング女子銅>英国は1点を追う第10エンド。有利な後攻で2点以上を狙って手痛いミスが出た。スキップのミュアヘッドの最終ショットにわずかな狂いが生じ、日本の石を円心に寄せるまさかの結末に。『もしあれがもう数センチ曲がっていれば、私達の首に銅メダルが掛かっていたのに』。悔やんでも悔やみきれない失敗に無念の表情であった。4年前のソチ五輪で銅メダル。今大会は当時のメンバーが4人残り、再び表彰台を目指していた。
反面、日本チームは『無欲の勝利、粘りの勝利』だろう。予選は5位で敗退が決定的だったが、予想外にアメリカが負けて決勝進出が転がり込んできた。そして対韓国戦。予選で韓国が唯一黒星の日本に対し、敵愾心むき出しのプレー。日本は平常心の構で、小差で敗退、3位決定戦に。この試合でも、白星を意識することなく、一投、一投に力を込めた。日本初、カーリングの入賞の瞬間であった。