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Channel: Freeman 雑記帳・広島
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『いずみたく物語㊷ いずみたくを巡る2人の女達』

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《演劇を目指してキャリアをスタート。途中でミュージカルに興味を持ち、ピアノもほとんど弾けないのに作曲家を志望。芥川也寸志、三木トリローなどに師事。野坂昭如と組んでラジオCM曲を500曲も作曲。永六輔との出会いが活躍の舞台を大きく広げた。さがらなおみ、ピンキーとキラーズ、由紀さおり、いしだあゆみなどを育てた。初ミュージカル『見上げてごらん空の星を』は有名。好きになった女性とは結婚しなければならないと信じ、3回離婚、4回も結婚する。日本のミュージカルの興隆に寄与し、活躍した。総作曲数1万5千曲とも言われる、大作曲家。62歳の若さで没した。》

★今日の画像は、万引き家族でカンヌ映画最高賞を得た『是枝裕和監督』、昨日日本記者クラブで会見した『日大アメフト宮川泰介君』、港に続き空港も中国の手に落ちそうな『スリランカ国際空港』。そして『セイヨウサクラソウ』、『ダッチアイリス』、『シロヤマブキ』、満開の『ツツジ』、『名称不明の花』です。


★★★昭和43年にY子と結婚して、3年後には性格の違いから別居したボクだったが、離婚の話し合いがつかず、ミュージカルの制作も忙しく、小劇場や事務所のビルの建築の最中に彼女はボクの自宅を仮処分してしまった。あらゆる資金のために自宅を抵当にして銀行から金を借りていたのだから、本当に二進も三進もいかない状態が何年も続いた。ボクが彼女と別居して6年、やっと裁判所の調停によって解決のメドがついてきた。彼女の要求する2億円という馬鹿げている慰謝料請求に対して、裁判官がそれは無理である、もっとよく話し合うべきだと説得して、現在の住居を売り払って折半すべきだと調停したのである。裁判所はボクに『大変ですねえ』と同情さえしてくれる始末であった。とにもかくにも別居してから7年、自宅を仮処分されてから5年目に離婚は成立した。自宅を売って、税金を払って、残った金を二等分して、それぞれ5千万円ほど残った。

ボクの方は、劇場や事務所の建設資金や、ミュージカルの赤字が1億円以上もあって焼け石に水。ジュッという音を立てて5千万円はすぐ消えた。一方、Y子の方はそのお金でマンションを購入。娘を預かって生活を始めたが、そのひとり娘にも毎月10万円の教育費、生活費を仕送りしているのにどうも様子がおかしい。1年後には娘がいつも『お金がない、お金がない。うちはいつも貧乏』と嘆くので、いろいろ問いただしたら、バカバカしいことが発覚した。


Y子は受け取った5千万円を全部自分の離婚訴訟を扱った弁護士に預けてしまったそうである。その弁護士がまた悪いヤツで、その金を全部ある会社に注ぎ込んでしまった。もともと投機性のあるY子は、5千万円をある会社に投資すれば、毎月何十万という利息が支払われるということを信じてしまったらしい。投資して1ヵ月目にはその約束の金は支払われた。しかし2ヵ月目に、その会社は計画倒産をした。弁護士を含めての詐欺である。しかし、1ヵ月目の配当を受け取ってしまった以上、犯罪にはならないという世の中の不可思議はどう考えたらいいのか。別れて行った女房の馬鹿さと言えば、何も気に掛ける必要もないが、娘がいるとなると、やはり相当気になる話である。

Y子と別居中に親しくなっていた、かつてのシャンソン歌手であり、いずみたくシンガーズのメンバーであり、当時ボクが紹介して劇団『四季』に入団していたN子。彼女はボクと結婚するつもりであり、ボクもそのつもりであったが、浮気な彼女は事件を起こしてしまった。N子は別の男とベタベタしているから止めなさい、という忠告も受けたが、全く気にしていなかった。ところが、N子の劇団の旅先のホテルに電話を入れた時に、彼女がいなくて、彼女のいるところを探ると、それは特異なキャラクターのKという劇団の俳優の部屋だった。偶然かも知れないが、部屋の中ではムーディな音楽が流れ、男女の忍び笑いが聞こえた。さすがにボクの電話にN子は驚いたらいしが、ボクはすぐ電話を切った。帰京後、彼女は謝りに来たが、言葉を交わさなかった。ボクはすぐ彼女と別れたが、その後彼女は結婚したらしい。Kは今では『四季』を辞め、ミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演し、テレビ、映画のスターとして活躍している。(参考: いずみたく著『新ドレミファ交友録』)


★<銭湯、バン・ドゥーシュ物語>東京都千代田区には4軒の銭湯が営業している。その中で一番小さな銭湯『バン・ドゥーシュ』。皇居の西半蔵門から200mの距離にあり、皇居から一番近い銭湯と言われる。この場所は昔大きな風呂屋さんがあった土地で、そこにマンションが建つことになった。銭湯がなくなったら困るから、と、ある女性が銭湯の建設に立ち上がった。丁度住民からも区役所に嘆願書が提出されていたこともあり、例外的に浴槽が小さい銭湯の設置が認められた。そして、今、マンションビルの半地下で営業を続けている。

しかし、建設当時は家屋がビルに変わる時代で、客足が落ち続けたと。流れが変わったのは、2007年東京マラソンが開催されてから。皇居の周囲を走るマラソンナー達がどっと増えて。選手達はまず『バン・ドゥーシュ』に入場し、ランニングスタイルに着替え、ロッカーキーを預けてランニングに出かける。


中には、クラブを作り、バン・ドゥーシュに集合して着替え、ロッカーに荷を置きランニングを始める人達もあらわれた。土日には結構込み合う繁盛する銭湯に様変わり。時代の変わり目って、本当に分からないもんだねえ。半蔵門近くに銭湯があって、それが今繁盛していると言うんだから、世の中は分からない。

『バン・ドゥーシュ』とは、bain=浴室、douche=シャワー、というフランス語を組み合わせた銭湯の名前。しゃれている名前だなあ。お見事だ。


★<スリランカ、中国からの借金で債務危機>スリランカ財務省は、前政権が進めた巨額プロジェクトのために、債務返済額が過去最高の水準に膨らんでいると述べ、債務危機に向かっているとの認識を示した。前政権は中国からの融資でインフラ開発を進めたが、多額の借金と重い金利としてそのツケが回っている。

今年の元利の支払額は3,150億円、来年は危機がさらに悪化し支払額は4,750億円に膨れ上がると。スリランカ中央銀行の外貨準備高は1兆1千億円と、返済額に対して脆弱に見える。

前政権は、10年に及んだ最後の年に、1,600億円ほどの高金利のローンを2件組んだそうだ。大型プロジェクトの資金を中国に頼ったが、経済規模が9兆円余のスリランカにとっては重い負担になった。結果、赤字を垂れ流していた南部の『ハンバントンタ港』の運営権を中国企業に譲渡せざるを得なかった。また前大統領の名前を冠した空港も、収入不足で職員の給与も払えなくなっており、港と同じ運命をたどるしかないそうだ。手足をもぎ取られるスリランカだねえ。この手で、中国はアジア、アフリカ、中南米の小国から利権を略奪する方式をあちこちでやっている。まさに貸し込み高利貸し守銭奴の類であろうな、中国政府とは。


★<ヤフー停滞>ヤフーは『プラットフォーマー』と呼ばれる米巨大ITとLINEなど国内の新興勢力の挟み撃ちにされている。しかし、今の苦境はヤフー自らが作り出したものだ。

フェイスブックのザッカーバーグCEOがヤフーの親会社であるソフトBに接触してきたのは2008年。日本語ユーザーが思うように伸びていなかったフェイスブックはソフトBに合弁を持ちかけた。ソフトBはグループ内からヤフーをパートナーに指名。実現すればヤフーはSNSという強力な武器を手にしていたが、出資比率を巡って折り合わず時間ばかりが過ぎる。業を煮やしたフェイスブックはヤフー側の交渉担当者を引き抜き、単独進出に切り替えた。この人事が奏功しフェイスブックは日本でも爆発的に成長した。

フェイスブックに続いて台頭したのが『LINE』だ。ヤフーは対抗策として韓国企業とSNS『カカオトーク』を立ち上げるが、遅きに失した。SNS戦争に敗れたヤフーはさらなるライバルの登場を許す。


12年のある日、ヤフーでモバイル事業を統括していた村上臣さんは、後にメルカリを創業する山田進太郎さんにメッセージを送った。『進太郎さん、明日は何をやるんですか?』。山田さんが世界一周の放浪の旅に出ていたころだ。山田さんは、旅の中でフリーマーケットサイト事業を、気心の知れた村上さんに打ち明けた。『それってヤフオクのライバルじゃん』。それでも帰国した山田さんは13年に『メルカリ』を創業し、フリマのプラットフォームへと成長していった。

ヤフーにとってフリマは通信事業のオークションのさらに一部でしかない。大企業となったヤフーに染みついていた縦割り体質に、フリマという『局地戦』の脅威を見逃した原因があった。メルカリの脅威はネット通販に止まらない。アマゾンや楽天とは違い、フリマにはユーザー同士の会話が発生する。会話がチャットとして発展すれば人が集まる『場』になる。巨大な場はスマホで最初に使われるアプリとなる。その座を取ればユーザーを他のサービスに誘導しやすい。


ヤフーにはプラットフォーマーになる好機も巡ってきた。ライセンス使用権を握る本家・米ヤフーは日米合弁を持ちかけてきた。実現すればビジネスは一気に世界に開ける。だがヤフーが提案した対等合併は受け入れられずにお蔵入り。直後に画策した台湾進出も失敗した。ヤフーが逃したプラットフォーマーへの道。『データの会社への転換』は容易ではない。

ヤフーはすでにオールドビジネスモデルになっているんだねえ。長いこと成功体験を積んだと思っていたが、なに、柔軟性に欠けた組織に成り下がっていたという話か。残念。


★<皇居周遊>先週のNHK『新日本風土記』で、アナウンサーの伊藤敏恵さんが、皇居のお堀端を一周し、案内する放送があった。一度皇居の中の公開に観覧したことはあるが、外周は歩いていない。今度上京する便があれば、一周してみたい。距離は7キロ程度。道々、なかなか変化に富んでいる。皇居と言えば、日比谷側からの姿、また二重橋からの景色しか記憶にない。しかしよくもこのような大きなお城を残したもんだねえGHQも。本来なら一部を残し、残りは解放すべき筋のものではあろうが。東京の中心をこれほど占めている理由は何だろうかなあ。歴史史跡か、天皇家の住居ということか。天皇家の住居はもともともっと狭い京都の御所なんだから、これは理屈にはなるまいなあ。


★<世界に爆売れ『万引き家族』>カンヌ映画祭で最高賞『パルムドール賞』を受賞した、是枝裕和監督の『万引き家族』が世界112カ国へ販売されることが明らかになった。販売先は韓国、香港、フランス、スペイン、ブラジル、北米、オセアニアなど。各国からは『温かく感動的な物語なのに、力強いメッセージ性がある。先進国でどれほど経済が発展しても、多くの取り残された人々が今もまだいるということを突き付けられる』などと称賛の声が届いている。

配給元によると、受賞決定から問い合わせが多くなっているため、販売地域はまだ増える見込み。13年カンヌ映画祭で審査委員賞を受賞した是枝監督の『そして父になる』を上回る勢いと言う。

映画の内容、物語はあまり詳しくは知らないが、カンヌ映画祭で最高の賞を取ったこと自体、素晴らしいことと称賛出来る。しかも世界各国からも同様の声が高いと。日本の映画の実力も相当高いレベルにあるんだと再認識。おめでとう、是枝監督。


★<日大タックル事件の宮川泰介君会見>『甲子園ボウル』で、相手関西学院大の選手に無秩序なタックルをしかけ、退場処分を受けた『宮川泰介君』が、日本記者クラブで記者会見に臨んだ。代理人が『顔を出さない謝罪はないと会見を決意した』とし、『反則行為の指示があったことを明らかにするのが会見の趣旨』だと説明した。

冒頭本人が供述書の形で書き上げたメッセージを読み上げた。この会見後供述書を当局に提出するとのこと。その中で、『ファールは指示されたが、実行した自分が悪かった』と謝り、『今後の人生でアメフトの競技はしない』と語った。監督、コーチへの思いなどの質問もあったが、直接監督と接する機会もないので、自分からは言える内容はない、と。怪我を負わさせた関西学院大の選手には謝罪のことばをかけていた。


この会見については、日本大学へは通知してあると代理人が回答。宮川君は都内の日大豊山高校から進学した学生で、U19の日本代表にも選ばれ逸材だった。会見の様子から、ファールをした自分を責めていて可哀想な雰囲気が漂った。おそらくアメフトを辞めたら、日大も辞めるという形になるだろう。これからの針路が気になるが、この会見を開くについては両親とも話しているはずで、父親が頼りになりそうな人だと推測できる。日本代表で将来を嘱望された選手だったんだがねえ。新しい道を、力強く切り拓いて行ってほしい。受け答えから、直な好青年の印象を受けた。



★<巨人のボードから日大が消えた>巨人山口が完投完封を飾った22日夜、プロ野球巨人軍のヒーローインタビュー用の背景ボードから『日本大学』の文字が姿を消した。日本大学は2016年から巨人のオフィシャルスポンサーを務めていたが、球団関係者によるとこの日までに、日大から申し入れがあったそうだ。やっぱりこの事件、日大にはやましい気持ちがあるんだねえ。

また、宮川君の証言に対し日大は、宮川君が証言した『相手のQBを潰せ』という言葉は、怪我をさせろという意味ではなく『最初のプレーで思い切って当たれ』という意味だと弁解ファックスをメディアに流した。はてさて結末はどうなるか、な。

『いずみたく物語㊸ 高校生の反響が大きかった有島一郎の「オレテン」』

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《演劇を目指してキャリアをスタート。途中でミュージカルに興味を持ち、ピアノもほとんど弾けないのに作曲家を志望。芥川也寸志、三木トリローなどに師事。野坂昭如と組んでラジオCM曲を500曲も作曲。永六輔との出会いが活躍の舞台を大きく広げた。さがらなおみ、ピンキーとキラーズ、由紀さおり、いしだあゆみなどを育てた。初ミュージカル『見上げてごらん空の星を』は有名。好きになった女性とは結婚しなければならないと信じ、3回離婚、4回も結婚する。日本のミュージカルの興隆に寄与し、活躍した。総作曲数1万5千曲とも言われる、大作曲家。62歳の若さで没した。》

★今日の画像は、再び掲載ですがJ1神戸への移籍が決定した『イニエスタ』、そして噴火が止まらず被害が拡大する『ハワイ・キラウエア火山の噴火』と、福岡から札幌までバイク旅途中の日本人のような『韓国人青年』、広島の国道でヒッチハイクをするアジア人のような『東京の青年』、そして色鮮やかな『フリージア』、またもや美しき『つつじ』です。最近の広島市内は、本当にインスタの影響がビビットです。日本人かと思えば韓国の人、アジア人かと思えば日本人、のようなことがしばしばあります。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★ミュージカル『俺達は天使じゃない』は、題名が長いので関係者は必ず『オレテン』と呼ぶことにしている。オレテンは、昭和49年に西武劇場で、西村晃、有島一郎らによって初演されたものだが、ボクはどうしても作り直して再演したかった。作・演出の藤田敏雄は1/3を書き直し、ミュージカル・ナンバーも大幅に入れ替えた。昭和54年4月。しごきの藤田の元、『稽古で私語を話さないこと』『やれと言ったら、出来ないと言わない。出来る出来ないはこちらで判断する』『何か言われて分かったら、ハイと返事をすること』。若い劇団員達は右往左往の中、幕は上がり、千秋楽を迎え、作品は初演より数倍も評判が良く、日本で初めての創作ミュージカルと新聞、雑誌が褒めてくれた。

ボクは上演中に一つのことを考え続けていた。これをロングランさせたい。なんとか全国公演をやりたい。それには若い劇団員だけでなく、中心になる俳優が欲しい。すぐに有島サンに会って、もう一度出演して欲しいと頼み込んだ。が、もう年だしねえ、と。ところがボクの熱心な頼みと、どうやら奥さんやお嬢さんの応援で、やっと出演を引き受けてくれた。
 昭和55年1月~3月 全国70ヵ所、紀伊国屋ホール
 昭和56年全国70ヵ所、博品館劇場


有島一郎主演のミュージカルは、2年間で230回の公演回数を記録した。高校公演も数多く行った。高校生達が多くの感動の手紙を送ってくれた。不良のグレた高校達も熱心に見てくれて、終演後、舞台に駆け上がって有島一郎サンを握手をした。『我々の教育より、こういう芝居を子供達に観せる方がよっぽど教育になる』。ある高校の先生の反省の手紙である。

公演中、芝居がはねると、多くの若者が楽屋に集まって、有島さんに握手を求め、サインをねだった。『たくサン、こんなに反響があるなんて考えてもいませんでした。お陰様でこの年になって、初めて「郷ひろみクン」の心境になった気分です』。有島さんは静かに笑いながら言った。(参考: いずみたく著『新ドレミファ交友録』)


★<忖度を生むリーダー、ヒトラーに見る>『アイヒマン』というナチスの官僚を知っているだろうか。ユダヤ人を絶滅収容所に大量輸送する任に当たり、戦後十数年の南米などでの潜伏逃避の後、エルサレムで裁判にかけられ、死刑となった。この裁判を傍聴した哲学者の『ハンナ・アーレント』は、『エルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告』を執筆し、大量殺戮がいかに起こったかを分析した。

前財務省理財局長の佐川宣寿の証人喚問を聞いて、そのアイヒマンを思い出した。当時、佐川ら官僚達の行動の説明として『忖度』という耳慣れない言葉が脚光を浴びていた。他人の心を推し量ること、その意図を酌んで行動することを意味する。私はふと、アーレントがこの日本語を知っていたらアイヒマンの行動を説明する苦労を少しは省けたのではないかと考えた。国会で首相の指示の有無を問い詰められる佐川の姿が、法定でヒトラーの命令の有無を問われるアイヒマンに重なったのである。

森友学園問題―国有地が森友学園に破格で払い下げられた件、さらに財務省がこの払い下げに関する公文書を改ざんした件―については、官僚達が首相の意向を忖度して行動したという見方が有力になっている。国会で最大の争点となった首相ないし首相夫人からの財務省への指示があったかどうかは不明のままだ。


アイヒマン裁判でも、アイヒマンにヒトラーからの命令があったかどうかが大きな争点となった。アイヒマンがヒトラーの意志を法とみなし、これを粛々と、時に喜々として遂行していたことは確かだ。しかし大量虐殺について、ヒトラーの直接または間接の命令を受けていたのか、それが抗えない命令だったのかなどは、どうもはっきりしない。ナチスの高官や指揮官達は、ニュルンベルグ裁判でそうであったが、大量虐殺に関するヒトラーの命令の有無についてはそろって言葉を濁す。絶滅収容所の区前絶後の蛮行も、各地に展開し殺戮部隊による虐殺も、彼らのヒトラーの意志に対いする忖度が起こしたということなのだろうか。命令でなく忖度が残虐行為の起源だったのだろうか。

さて、他人の考えを推察してこれを実行する『忖度』なる行為は、一見、忠誠心などを背景にした無私の行為と見える。しかしそうでないことは、ヒトラーへの絶対的忠誠の行動に、様々な個人的な思惑や欲望を潜ませたナチスの人々の例を見れば良く分かる。

冒頭で紹介したアーレントの著書は、副題が示唆するように、ユダヤ人虐殺が、関与した諸個人のいかにくだらない、ありふれた動機を推進力に展開したかを描き出す。出世欲、金銭欲、競争心、嫉妬、見栄、とっとした意地の悪さ、復讐心、各種の時に変質的な欲望。『ヒトラーの意志』は、そうした人間的な初動機への隠れ蓑となった。私欲のない謹厳な官吏を辞自任したアイヒマンも、昇進への強い執着を持ち、役得を多いに楽しんだ言う。


つまり、他人の意志を推察してこれを遂行する、そこに働くのは他人の意志だけではないと言うことだ。忖度による行動には、忖度する側の利己的な思惑―小さな悪―がこっそり忍び込む。ナチスの関係者達は残虐行為への関与について『ヒトラーの意志』を理由にするが、それは彼らの動機の全てではなかった。様々な小さなありふれた悪が『ヒトラーの意志』を隠れ蓑に働き、そうした小さな悪が積み上がり、巨大な悪のシステムが現実化した。それは忖度する側にも、される側にも全容の見えないしすてむだったろう。つまり、そのリーダーが辞めない限り、その忖度は永遠に続くのである。翻って見れば、今回の忖度事件の中心者は明確に『阿倍晋三』と言い切れる。忖度を断ち切るには、その核心の人物が退任するしかないのである。(参考:豊永郁子筆『忖度生むリーダー、辞めぬ限り不祥事続く』)


★<スポーツ大会で250人以上が難民申請など>オーストラリアで4月に開かれたスポーツ国際大会を巡り、アフリカなどから入国した選手やスタッフらが、8千人のうち250人以上が、難民申請したり、行方不明になっていると、政府が発表した。

この大会は、4年に1度開かれる総合スポーツ大会『コモンウエルスゲーム』。歴史的に英国とつながりの深い南太平洋やアフリカなどの71カ国が参加した。難民申請したのは205人、行方不明が50人以上になっているそうだ。東京オリンピックでも同じことが起きるかねえ。オーストラリアは移民天国の印象があり、日本は移民地獄の印象があるから、それはないかな。


★<トランプ大統領、米朝会談実現しない可能性示唆>北朝鮮の三枚舌外交に反応し、トランプ大統領は、韓国文大統領との首脳会談の後、『米朝階段は、うまく行かない可能性はあるが、構わない。ない間うまく行かないと言うことではない』と語った。

4月下旬の南北首脳会談で金委員長は『新たな歴史』と『平和』に言及したが、北朝鮮は先週予定されていた南北閣僚級会談を突然中止。理由として米韓合同軍事演習を挙げた。トランプ大統領はまた、『韓国と中国、日本の3カ国すべてと話したが、どれも支援に前向きだ。非常に多額の投資に意欲的と思われる。そうなれば北朝鮮は大きく発展するだろう。金委員長の国は豊になる』と語った。


★<北海道無人島に馬生息>根室半島の南に無人島『ユルリ島』がある。かつては昆布漁の基地として栄えていた。が、機械化が進み1960年頃漁民は引き揚げ無人島となった。昆布の運搬荷馬車を使っていたころから、馬が30頭ばかしいた。本土に連れ帰ると馬肉の道しかない。漁民たちは、馬が自然放牧で生き延びられることを確認し、放牧した。その後、雄馬が減った関係で、頭数は減っているが、仲良く厳しい自然の中で生き延びている。その姿を写真に収めた岡田敦さんが、今東京大正大学で展覧会を開いている。自然を愛すると心が豊になると。


★<バルサ・イニエスタ年俸39億円>J1神戸への移籍が噂されていたスペインバルセロナ所属、スペイン代表の『MFイニエスタ』の移籍が正式に決まった。複数年契約で、年俸は推定39億円とみられJリーグ史上最高額となる。近く来日して神戸入りする。

イニエスタは、ロシアW杯で、自身4度目のW杯代表入りをしている。世界的スターの移籍は神戸の新規ファン獲得だけでなく、Jリーグ全体の人義を上げるインパクトになりそうだ。

これでJリーガーの年俸が上がるのは間違いない。プロ野球に比べ低すぎる年俸の是正につながればいい。野球に比べ、選手生命が短いサッカー故、その分年俸は高くてもいいはずである。

『いずみたく物語㊹ 女難の運命か、いずみたく』

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《演劇を目指してキャリアをスタート。途中でミュージカルに興味を持ち、ピアノもほとんど弾けないのに作曲家を志望。芥川也寸志、三木トリローなどに師事。野坂昭如と組んでラジオCM曲を500曲も作曲。永六輔との出会いが活躍の舞台を大きく広げた。さがらなおみ、ピンキーとキラーズ、由紀さおり、いしだあゆみなどを育てた。初ミュージカル『見上げてごらん空の星を』は有名。好きになった女性とは結婚しなければならないと信じ、3回離婚、4回も結婚する。日本のミュージカルの興隆に寄与し、活躍した。総作曲数1万5千曲とも言われる、大作曲家。62歳の若さで没した。》

★今日の画像は、北アルプス『奥穂高の山頂・ザイテングラート石尾根、ジャンダルム』と、『シラー』『スターチス達』です。もう一度は登ってみたい、奥穂高。涸沢から石尾根・ザイテングラートを経て、頂上から見える西穂へ通じるジャンダルム。まさに日本一の景観ともいえる、奥穂高の頂上です。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★『劇団に入りたいのですが・・・』。昭和54年夏、L子が入団を申し込んで来た。彼女は一時、『堀内完ユニーク・バレエ』のプリマであったが、ステージ上の事故で退団し、アメリカにミュージカルを勉強しに行ってたらしい。踊りの不得手な劇団フォーリーズの戦力になると考えたボクは、承知してすぐ『トゥモロー』に出演させた。案の定、彼女の踊りは演劇評論家、新聞記者の間で噂になっていた。続いて『洪水の前』。歌はうまくなかったが、長年踊ったダンスとアメリカ生活で身についた英語が彼女の取り柄だった。離婚し10年経っていたボクは、彼女に結婚を申し込み、昭和55年の末に結婚した。やがて、2年後に破滅することも知らずに、僕たちは生活していた。変な話だが、彼女と結婚中、一度も家で食事をしたことはなかった。外食か出前か、どちらかが我々の食生活であった。


L子。結婚した当初は、明るくて朗らかで、仕事にも協力的で理想的な状態だと思っていた。まあ、あえて言えば、台所の仕事を皮膚アレルギーが出ると言ってあまりやらなかったし、病的な潔癖症で、何か物に触っては手を洗い、ちょっと出かけると帰ってから消毒するといった具合で、ボクのような無精で不潔な人間にはちょっと困った時もあった。いや、向こうが困ったのかも知れない。

その彼女は結婚後、1年も過ぎた頃、ボクのことを『いずみサン、いずみサン』と呼ぶようになった。『夫婦でいずみサンはやめてくれないか。どうも他人のようで水臭い』『いいじゃない、一緒にいるんだし、丁寧に呼んでいるのだから』。そのL子がいつの頃からか、具合が悪いことを理由にベッドを別にしたり、ボクに触れれることも嫌がり始めた。そして、とうとうあるコンサートに出演した帰り、『ちょっと2、3日実家に行って休んで来ます』と言ったまま、家出をしてしまった。何回電話をしても親が出て来て『今病院に行ってますが、熱がとても高くて。どうやら心身症とアレルギーらしいので少しこっちの家で休ませます』。何回電話してもダメなので、手紙まで出したが返事はなかった。


そのうちに親が会いたいというので出かけて行った。『どうも困りました。L子は離婚したいと言ってるので、私どもも引き留めているのですが』『原因は何ですか』『分かりません』。親と話しても埒は開かなかった。L子は長い間アメリカで生活をしていたので、良く言えばアメリカナイズ、悪く言えばアメリカかぶれをしていて、全て考え方が外国的である。結局、彼女とボクは離婚し、彼女は現在オーストラリアの政府高官と結婚している。

ボクは3ヵ月くらい、彼女のことで悩み抜いたが、その間も仕事が続き、ボク自身が作曲に集中できなくなって行くのが分かるので、それが怖かった。国定忠治ではないが、『俺には終生、仕事という恋人がいるのだ』なんて粋がりながら、毎日オタマジャクシを書いていた。(参考: いずみたく著『新ドレミファ交友録』)


★<2018サラリーマン川柳>恒例第一生命が発表する『サラリーマン川柳』。ベスト10です。健康、長寿化、AIなどが人気だったと。この川柳読むと、人生しみじみだなあ。
  .好檗璽張献燹ー屬嚢圓辰董.船礇蠅鬚海唖諭愨臂沺拏
  「ちがうだろ!』 妻が言うなら そうだろう
  ノーメーク 会社入れぬ 顔認証
  じ┣宗/覆瓩撞い鼎 俺が無駄
  ヅ纏匆修法,弔い胴圓韻困法〇翅弍
  「マジですか」 上司に使う 丁寧語
  父からは ライン見たかと 電話来る
  「言っただろ!」 聞いてないけど 「すみません」
  減る記憶 それでも増える パスワード
  ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く


★<寝屋川職員懲戒解雇>寝屋川市は、インターネットで購入した馬券で当てた3億円を所得申告せず、6千万円を脱税したとして所得税法違反で有罪判決を受けた職員(48)を懲戒免職処分とした。市は『納税者の模範となるべき立場にありながら、市役所への信用を失墜させた』としている。

この脱税事件は、他の脱税を洗っていた税務署員が被告の口座を見つけ、犯行を発見したもの。まあ、不運だったよねえ、普通なら何もなかったのに。世の中様々だ。


★<おそまつな日大危機管理>泥沼化した『日大アメフト事件』。23日に日大が記者会見をしたが、遅きに失し、弁解、逃避、ウソともとれる証言内容、大学と過去の栄光を守ろうとする誤った姿勢、素人並みの日大広報司会者。とにもかくにも、開いたのが遅い。このような不祥事事件は、迅速に物事を運び、真実をはっきりさせる必要がある。それを日大は2週間以上経って、しかも反則選手が会見した後。こんなノー天気で、責任逃れに終始する会見に終始する日大のマインドなのには開いた口がふさがらない。危機管理において、時間が経てば経つほど、日大に悪い影響があるという当然の理を理解していない日大広報は、広報という名に値しない。まただけ大勢のメディアが集まった会見で、司会者と記者が口喧嘩をしたというのは、前代未聞であろう。司会者は、こんな場面は初めての経験だったのだろうが、『お前たち、メディアのために会見を開いてやっている』と高い目線からの発言、態度、素人だとしか言えない。


緊急記者会見を開くとメディアに通知したのが、23日19時。会見は20時から。一体何のために開いた記者会見なのか、目的が不明。さらには1時間半たった頃、日大広報の司会者が、すでに十分聞いてもらった、時間もかなり経過している、同じ質問が重複しているので、打ち切る、と宣言。メディアが質問のマイクを持っていると、口論に発展。会見は一方的に聞いて貰うものではない、双通行なのである。よって、何度でも、3時間でも4時間でも粘ってメディアの要求に応じるべきだった。

最もスマートなのは、『時間も相当経過しています。後2、3問で終わらせていただきます。それでは、その他の方』と言って、マイクを持っていない人を指名する。マイクを持っている人は発言したいだろうが、他の記者が指名され、他のマイクの前に立てば引かざるを得ない。

最も重要なことは、幕引きである。記者から、まだ聞きたい、質問がある、との声が出ても聞こえないふりをして、『長時間どうもありがとうござました。これで会見を終了させていただきま』と宣言することである。あとは罵倒がかなかろうが、反応せず、発言せず引き上げる。


広報とは、内部の理屈と外部の理屈を調和させ、メディアを通じて世間に情報を流す仕事である。『お前さん方が情報を流そうが、流すまいが、俺には関係ない』と言ってしまえば身も蓋もない。記者達の後ろには視聴者、消費者、国民がいると意識した発言、態度が必要だ。日大の広報担当はそういう訓練、教育を受けていない、広報に関して全くの素人としか思えなかった。

記者『この会見は国民が見ているんですよ』、司会『見ていようが、いまいが、関係ない』。また、メディアの突撃取材を受けた理事長は『関係ない、スポーツのことは何も知らない』と逃げの一手。経営トップがこんな調子なんだから、まあ、トカゲのしっぽを切りたかったんだろうねえ日大は。財務省並に下らなく、品質の悪い『日大の記者会見』ではあった。不幸な日大ではある。


★<被害者父怒る>日大の記者会見を踏まえ、被害者の父親は怒りの言葉をフェイスブックに書いた。『指導者2人に対して、体の震えが止まりません。市議会維新代表にも伝えていますが、私の記者会見前に決断していたことですが、任期満了をもって大阪市会議員にピリオドを打ち、次の選挙では立候補いたしません。残りの人生をかけ真剣に、とことん、この問題に向き合う覚悟です』とコメントしている。


★<阪神梅田の目標>カープはスタートダッシュに成功し、現在巨人に4.5差をつけて首位を走る。弱投、不安定な打線にもかかわらず。が、これだけは我慢がならない。被盗塁最高チームなのである。山田、京田、糸井、小林など、まるでザルのように底が抜けたように盗塁のやられっぱなしである。ま石原は今さらであるが、会沢。2塁送球の際のテイクバックが大きい、そして球が弓なりになって、スピードが遅い。新人ドラ1の中村は肩がいいとは聞いているが1軍に上がるのはまだ早いか。

その点感心するのが、阪神の梅田。阻止率4割とリーグ一の素晴らしい盗塁阻止率ではある。カープなどほとんど阪神戦では盗塁が出来ていない。梅田は『数字というより、大事にしているのはインパクトだ。大事なところで刺せるか。そうすれば、数字は付いてくると思う』と、数字にはあまり関係ない様子を見せる。

盗塁阻止率で伝説となっているのが、古田敦也が記録した、1993年の.644だ。これは記録として残る1969年以降で最高の成績。5割を超える記録は滅多にないが、古田は通算5度もあり、いかに強肩だったかを証明している。目指せ、梅田、古田2世を。速くでてこい、カープの中村、だ。


★<とばっちり、日体大>日本大学アメフト部の反則に対し、世間からの非難、批判が強まっている。そんな中、日本体育大学はHPで、『日本(にほん)大学アメリカンフットボール部の反則行為に関する件』と題した文を掲載。『日本大学アメリカンフットボール部の反則行為に関して、本学(日本体育大学にっぽんたいいくだいがく)アメリカンフットボール部及び学生に対して、誤った誹謗・中傷を含め、多くのご意見やお問い合わせを戴いております。本学学生が安心して学生生活を送れるよう、ご理解願います。日本体育大学広報課』と、わざわざ大学名のふりがなを振って、『日本』の読み方から違うことを強調している。この問題に関しては、ネット上で勘違いから『日大ラグビー部』『日体大アメフト部』『日体大ラグビー部』に対して誤った批判が展開されている。困ったもんだ、日大は。

『いずみたく物語㊺ 愛すべき九坊』

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《演劇を目指してキャリアをスタート。途中でミュージカルに興味を持ち、ピアノもほとんど弾けないのに作曲家を志望。芥川也寸志、三木トリローなどに師事。野坂昭如と組んでラジオCM曲を500曲も作曲。永六輔との出会いが活躍の舞台を大きく広げた。さがらなおみ、ピンキーとキラーズ、由紀さおり、いしだあゆみなどを育てた。初ミュージカル『見上げてごらん空の星を』は有名。好きになった女性とは結婚しなければならないと信じ、3回離婚、4回も結婚する。日本のミュージカルの興隆に寄与し、活躍した。総作曲数1万5千曲とも言われる、大作曲家。62歳の若さで没した。》

★今日の画像は、名古屋の『2017コスプレサミット』に集まったコスプレファン達、太もも故障から復帰した『カープの丸』そして広島増へ局の八重桜達です。´△脇猯蛭重桜、い亙]充↓キΔ蝋伐據↓Л┐録珠掛桜、です。広島の造幣局の八重桜は、大阪造幣局の八重から移植されたもの。満開の時期には近隣から多くの観覧者が訪れます。八重桜は、花弁が15枚から50枚程度あります。品種によっては300枚になるものもあるそうです。数珠掛桜は200枚もあると。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★坂本九が死んだ。ボクにとってのショックは大きかった。しかも日航の墜落事故で。九坊はボクと永六輔の作ったミュージカル『見上げてごらん夜の星を』を自分から上演したいと申し入れてきた男だ。このミュージカルは、実は永六輔に誘われて作った作品で、ボクは昭和35年にこのミュージカルを初演してから、ミュージカルの虜になり、永六輔はその後、1、2本のミュージカルを作って敵前逃亡してしまった。やはりミュージカルという、ジャンルの重さから逃れたのだろうか。このミュージカルの初演は、リリオリズムエーアーズのために作られたのだが、それを見た坂本九がどうしても自分にやらせて欲しいと言う。

九坊とボクは、坂本九、有島一郎によるTV番組の音楽を担当して、その主題歌なども録音していた。ボクはミュージカルの上演を二つ返事で承諾し、相手役には九重佑三子、グループにはパラダイスキングを決めた。

ミュージカル公演は、いつものように赤字であったが、『見上げてごらん夜の星を』をたまたまレコーディングしておいたのが売れて、その年のレコード大賞を受賞してしまう。しかし、九坊は東芝レコード、ボクはビクターと、契約上の問題では色々もめた。その後、九坊とボクは『夜明けのうた』や『ともだち』『幸せなら手をたたこう』を発表、ボクもレコードは売れるし、彼も歌手として名声を高めて行った。


『あのねたくサン、この間、バスガールがこんな歌を歌っていたんだよ。なんとかなら手をたたこう、何なら肩たたこう、って歌うんだよ』。彼が言っていることは、何が何だか分からなかったが、ピアノを弾きながら、『こうかい?幸せなら手をたたこうって言うのはどう?幸せなら肩たたこうにも変えられるしさ。最後はラララで終わればフォークソングになるよ』『ウン、ウン、それでいいよ』。何がウン、ウンだ。作る身、考える身にもなってみろ!いい加減なヤツめ!

この『幸せなら手をたたこう』のレコードは全然売れなかった。売れなくて当たり前。何しろ1回レコードを聞けばすぐに覚えてしまう。しかし歌は、アッという間に全国に広がった。そして彼のために作った歌は今でも歌われ、特に『幸せなら手をたたこう』は国民受唱歌になり、幼児にまで歌われている。


九坊は皆に愛された。彼もよく女性を愛した。祇園の舞妓サン、モデル、女優。彼の居るところ、いつも女性がいた。時には、ボクがガードマンを努め、映画などもカムフラージュのために3人で行ったり、ホテルも2部屋予約して3人で泊まったり、最後には『たくサンの仕事部屋貸してよ』とよく女性を連れて泊まりに来ていた。

ボクの持っていたモーターボートを見ると、すぐ真似をして買い、ボクがヨットを買うと、やはりすぐヨットを買った。すばらしい外車のスポーツカーを持ちながら、『仕事に行く時は、人よりいいクルマに乗っていては人気に差しさわる』とポンコツ寸前の国産車に乗っていたりする変わった男だった。惜しい芸人を失ってしまった。『たくサン、もう一度面白いミュージカルをやろうね』と言ってたばかりなのに。(参考: いずみたく著『新ドレミファ交友録』)



★<照干一隅此則国宝>『一隅イチグウを照らす。これ則ち国宝なり』。818年、伝教大師最澄が書いたもの。かつて私が勤めた会社の社長はこれを座右の銘とし、社内に公表していた。すべからく、一生懸命に仕事を行う人は国宝だ、と。従業員のモチベーション、団結力を強めるには良い言葉だ。そして、社会的にも貴賎を問わず、一生懸命働くことが次ぎのステージへの扉を開けることになるという意味も備わっている。

その意味もあって、私はゴミ収集車に出会うと必ず乗務員の人々にお世話になります、とお礼を言うのを常にしている。そしてさらには、市役所の下水処理に携わられる人々にお礼の心を持つ。市役所に入所して、下水処理場への配属先を聞いたら、本当、嬉しくないだろう。下水の汚水。市民が吐き出した汚いものを処理する役目。が、この役目を担う人がいないと市民生活は成り立たない。ありがたい人達だと感謝する。


今翻って、奨学金返済破産などを見ていると、とても一生懸命自分の道を切り開いた人には見えない。甘えの社会風土がそうさせているのだ、と拙者は感じる。親も甘く、学校も甘く、企業も甘い時代、人間強くなる要素がどんどん減っている。が、若者の中にはキラリを光る人達も多く出ている。将棋の藤井君や水泳の池江嬢などはその先兵であろう。要は本人の意志次第。その意志を育てるには、『三つ子の魂、百までも』の諺が有るとおり、幼児期からの親の教育、社会の教育が大切と言えるなあ、林文科相殿。


★<事業継承、M&Aが救う>北陸地方が豪雪に見舞われた2月。新潟市内で50年以上続く老舗タクシー会社の『ハマタクシー』が、都内で運送業を営む『ワイケーHD』に会社を譲渡した。『これからのことを考えませんか』。きっかけは1年前、創業時からメインの新潟信用金庫の担当者がハマタクシーの小林社長(66)を訪問したことだ。

先代から会社を引き継いだ後、中心市街地の衰退で売上が減少。高齢者が多い地区では移動の足として親しまれて来たが、2億円近い債務超過を抱えて経営の方向は見いだせずにいた。『これで地域の雇用とインフラの役割を守れる』。小林社長は胸をなで下ろす。

調査によると、新潟県は『休廃業・解散率』が2016年17年連続で全国トップ。今回の案件は新潟信金にとってM&A仲介の第1号案件だ。『増え続ける事業継承の需要にまだまだ対応していく必要がある』。県内大手行の統合を決め、取り巻く環境が激変する中、小松理事長は次の案件を見据える。


危機感と新たな収入源探しという異なる動機が地銀や信金を走らせる。人口減少率が4年連続で全国1位の秋田県。秋田銀行は昨年12月、明治時代から続く酒蔵で後継者難に悩む『かづの銘酒』を、県内で居酒屋チェーン『半兵エ』などを全国展開する外食チェーンの『ドリームリンク』と引き合わせた。『地域の核となる企業に伝統産業を首都圏に発信して欲しい』(同行)。

地銀・信金を黒子として支えるのが『日本M&Aセンター』だ。これまでに98地銀、204信金と提携。提携先の行員を受け入れ、半年から1年の研修で相続や事業継承に関するノウハウを教え込む。広域で相手を探すことで新規事業の創出につながることもある。2月には日本政策銀行と折半で専門のファンドも設立した。


長年続いてきた会社を第三者に売り渡す決断をためらう中小企業の経営者は多い。地銀や商工会偽証が開く事業継承セミナーでは、知り合いがいない遠方をわざわざ選んで参加する人も相当いると言う。経営者にとってデリケートな問題だからこそ、そこに一歩踏み込んで選択肢を広げる地銀などの役割が重要になる。地域金融機関にとって、自らの存在と信用力が問われる『大廃業時代』だ。

と、NHKの『トコロさん大変です』で、このM&Aをビジネスにしている人が。特に後継者がいない経営者で、譲渡を希望する人を探し、ネットで売買。番組では、大田区の水道などの修理会社を売却した例や、ゆるきゃらのパテントと実体を売った例などが紹介されていた。確かに大田区などの中業企業では後継者難が厳しいと言われる。ネットで会社を買って、社長に収まるのも悪くないだろうなあ。面白い世の中になってきた。


★<米朝首脳会談中止>子供だましのような、北朝鮮の水爆実験場爆破。公開されたのは、メディアだけに、爆発の現場を。しかし画像を見る限り、入り口を爆発させているだけで、中心となる実験場の爆破の確認は出来ていない。あんなもの、ブルドーザーでまたトンネルを掘れば再開出来る。よくぞ、トランプ大統領騙されなかった。

書簡で『激しい怒りと敵意をあらわにした最近の発言』を問題視し、『現段階での開催は適切でない』との考えを伝えた。ただ『いつの日か正恩氏と会えることを期待している』と扉は閉めない方向。そして記者団に対し『北朝鮮への最大限の圧力を維持する』と語った。

北朝鮮の崔外務次官は、ペンス米副大統領が米メディアに『北朝鮮がリビアの轍を踏むことになる』と語り、合意に応じなければ体制転換もありうると示唆したと批判。ポンペオ国務長官は、上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮の最近の発言を『残念に思う』と強調。また、北朝鮮から返事もなく、首脳会談の準備が出来なかったと明らかにした。


ロイター通信によると、米政府当局者は、ペンス副大統領批判が中止判断の決定打になったとの見方を示した。そして、米政府高官は、中止を決めた理由として、,い辰燭麝毒Г靴進憧攅臚鰻鎧盈鉾紳个靴拭↓南北閣僚級会談を一方的に中止した、J督間の事前協議に応じなかった、こ房存海稜儡婆鸞した外部専門家の受け入れを認めなかった、などの点を挙げている。ウソつき国家、破落戸国家『北朝鮮』だな。また、この1週間アメリカは北朝鮮に接触を試みたが、反応はなかったとのことだ。

政治的にはアメリカも米朝会談、そして合意を獲得したいだろうが、本当の意味で米朝会談をしたいのは北朝鮮。このまま世界から悶絶させられるような経済封鎖を続けられれば、まさに、日本が太平洋戦争に飛び込んだと同じ轍を踏む。ひょっとすると、トランプは、ルーズベルトが日本が真珠湾を攻撃した時『ついに来たか』と机をたたいて大喜びをしたが、その轍を踏みたいのではないか。ルーズベルトが日本をABC包囲網で経済封鎖し、日本が戦争を仕掛けるように仕向けた成果を大喜びしたのだ。トランプもその北朝鮮のアメリカに対する軍事行動を待っているのではないか、と疑いたくなるようなトランプではある。


★<カープ、DeNAに5差>カープ、昨夜中日に6-3で勝利。大瀬良が3失点ながら初の無四球試合で完投した。カープは2回、先頭打者鈴木がホームランを打ち、その後連打を続け、6点を挙げるビッグイニングにした。柳は、前回カープを7回2点に抑える素晴らしい投球をしたが、今日は打ち込まれた。大瀬良は、5月4賞し、月間MVPに急浮上だ。

2位巨人は阪神との戦い。大エース菅野対2番手投手の岩貞。実績の面から言えば、岩貞がちょっと負けるかと思った。が、5回、糸井がホームランを打って先行。6回にも先頭打者糸原が3塁打を打ち、得点のチャンスだったが、後続が外野フライも打せない菅野の力投。が、巨人は無得点で終わった。結果、好投した菅野を見殺しにし、DeNAが勝ったため、3位に落ちた。カープと2位DeNAとのゲームさは5.0と広がった結果になった。巨人はヒットが続かないのが問題だねえ。打ったヒット、なんと8安打で無得点。カープのヒット、なんと9安打で6得点。効率のいいカープ、効率の悪い巨人、明暗が分かれた昨夜のゲームであった。

もう来週から交流戦なんだねえ。カープは緒戦、パの首位を独走する西武と。昨季は西武にともて手厚いおもてなしを受け、カープの優勝への弾みを付けさせてもらったが、今年はどうだろうか。難しいかねえ。

今日のカープ先発は、『フランスア(24)』。ドミニカ・カープアカデミー出身のサウスポー・ドミニカン。初出場。はてどれだけの投球をするか楽しみではある。打線は中日ガルシアを打ち崩せるか、だな。


★<名古屋のコスプレサミット>今年で16回目となる『世界コスプレサミット』が7月下旬から開催される。昨年は34カ国から代表が参加し、32万人以上が訪れた。今年はアフリカ大陸から初めて南アフリカが参加するなどして、参加国は38に増える。コスプレの世界一を決める『ワールドカップ』としても着実に国際的な認知度を上げている。知恵者がいるねえ、愛知県には。広島県はサッカースタジアムでさえ7年かけても手にもつかない。神戸は楽天が『イニエスタ』の移籍を決めるなど、世界への発信を組み立てていると言うのに、熱意のない市長の松井君ではある。『平和都市広島』では限界が見えているがなあ。福岡に見習えと主張していたが、これからは愛知県を見習えと言い続ける。そうそう長崎市は2年以内にサカスタを含むパークを作るのだ。


★<沖縄が水不足>沖縄地方は8日の梅雨入り以降も小雨傾向が続いている。県内の11のダムの合計貯水率は48.4%まで下がっており、平年値72.2%に遠く及ばない。向こう1ヵ月も小雨が続く見込みで、水不足になりやすい離島住民や収穫を控える農家は焦りを募らせている。沖縄は歴史的に水不足に陥りやすい地形。大きな川がないのだ。台風の神様、秋に来日する台風の何本かを前倒しで来させてくれませんかねえ。お願いします。


★<ハマスタ、日大看板隠す>横浜スタジアムでは、24日、DeNA-中日戦の試合前に、ダッグアウト前に掲げられていた『スポーツ日大』の広告を青色テープで覆い隠した。日大からの申し出によるものだそうだ。日大も悪いことをしたという認識はあるんだなあ。

日大の監督会見で司会した日大広報マン、昨日のブログでさんざんけなしたが、さすが日大もこれではいけないと気づいたのだな。25日の学長の記者会見には、他の男性に代わった。やわらかい対応でスムースな会見になった模様。


23日、会見で記者と口喧嘩に及んだ司会者、米倉久邦と名乗る男性は、なんと共同通信で論説委員長室を務めていた元記者だそうだ。あきれたねえ。記者時代は会見に臨み、言いたい放題のことをしていたはずなのに。まあ、共同通信は半分公務員のような立場。全国の地方紙や日経、産経などが共同と配信契約を結んでおり、地方紙は記事の半分以上が共同配信というケースもある。だからだろう、目線が非常に高かったねえ、本当に。記者の目線に合わせて司会をしなければ、広報マンの資質ゼロだよね。

それだけに、共同の記事は甘く、また経済ネタではほとんどスクープはない。広島の中国新聞でも半分は共同配信記事を右から左に掲載する体たらく。メディアが社会に対峙し、世論を形成るなんて姿勢は全くみられない。サッカースタジアム問題でも、洞ヶ峠を決め込み、松井市長に厳しい論調を仕掛けることもしない。お金持ち中国新聞は、共同配信と、カープ、サンフレの記事だけで、用済みなのだろうな。金持ち喧嘩せず、だ。

『いずみたく物語㊻終章 突然、参議院議員になる』

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《『いずみたく物語』も終章。おつきあいいただきありがとうございまいました。  演劇を目指してキャリアをスタート。途中でミュージカルに興味を持ち、ピアノもほとんど弾けないのに作曲家を志望。芥川也寸志、三木トリローなどに師事。野坂昭如と組んでラジオCM曲を500曲も作曲。永六輔との出会いが活躍の舞台を大きく広げた。さがらなおみ、ピンキーとキラーズ、由紀さおり、いしだあゆみなどを育てた。初ミュージカル『見上げてごらん空の星を』は有名。好きになった女性とは結婚しなければならないと信じ、3回離婚、4回も結婚する。日本のミュージカルの興隆に寄与し、活躍した。総作曲数1万5千曲とも言われる、大作曲家。62歳の若さで没した。  本当に尊敬する、いずみたくさんです。》

★今日の画像は、日本を代表する山岳トレイルランナー『望月将悟さん』と、西日本鉄道・西鉄の『天神・大牟田線110周年を記念したラッピング電車』。そして八重桜、´八重紅虎の尾、ぞ招遏↓キζ襦↓Л福禄寿です。いずれも花弁数は25枚前後。私はこの中で、気品に溢れる松月が好きです。

望月さんは、静岡市消防局に勤めており、南アルプス南方での遭難捜索、事故者の救出のため、山岳トレーニングで身体を鍛える目的でこの道に入られた。望月さんを全国的に有名にしたのは、日本アルプスを駆け抜ける『日本海~太平洋トレイル』に優勝してから。まさに、不眠不休で走り続ける強靱な身体にファンは驚き、尊敬をした。まだまだトレッキング界の先頭に立って活躍してもらいたい人ではある。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★昭和48年。ボクと青島幸雄と野坂昭如が、東京都知事選の革新系立候補者の応援に行った。その帰りになんとなく3人で飲もうということになり、ボクの行きつけのバーで飲み始めた。丁度、この年から参議院は全国区が廃止され、比例代表制が実施されることが決まり、青島幸男の第二院クラブでも10人の立候補者を揃えなくてはいけない。青島はまだ3年の任期が残っていたが、10人立候補者と、1人400万円、計4,000万円の届け出の費用を工面しなくてはいけない。

『青チャン、ボクは政治家になりたくもないし、金もあまりないけど、何でも手伝うからさ、何でも言ってよ。今の世の中なんとかしなくちゃ』、ボクは本気で青島にそう言った。野坂も酒を飲んだ勢いで、『そうだ、そうだ、いずみたくの言うとおりだ』と共鳴していた。

結局、比例代表の順位は、第1位 野坂昭如、第2位 下村泰(コロンビア・トップ)、第3位 いずみたく、 その他7人に決まった。ボクは名前を連ねるだけで、当選する気は全くなかったが、第2位の下村さんは現職だけに、多少複雑な気持ちだったと思う。結果は、野坂昭如のみ当選し、マスコミは大騒ぎだった。しかし、その年の11月、突然、野坂は参議院議員を辞任した。理由は、その年の暮れの衆議院議員新潟地区の選挙に立候補するためである。青島もボクも、皆応援に行ったが、当時の田中角栄の壁は破れず、花は華々しく散った。野坂が辞任した後の参議院議員は、第2位の下村さんがそれを弾き継いだ。


昭和61年、第2回目の参議院比例代表選挙。名簿第1位青島幸男、第2位いずみたく、その他8名。何しろ変な政党だ。演説は一切やらず、政府の作ってくれる公報とTVだけが政策発表の場。選挙には一銭も金を使わず、何もしないと言うのが青島幸男の考えである。会合も2、3回で、お茶を飲みたまにはビールの1本くらい飲むという政党だから、選挙費用も1万円か、1万5千円くらいである。それをまた10人でワリカンにするのだから、他の政党のお偉いサンに教えてあげたいくらいである。

平成元年に入った。この年の4月に、青島幸男が突如国会議員を辞任した。『たくチャン、オレ議員を辞めるよ』『えー、何故?』『色々考えたからさ。後はあんたに引き継いでもらわないと―』『ちょっと待てよ』『いいんだよ、もう決めたんだから』。青島は消費税反対で辞任し、野党がこれに続く期待を持っていたが、夢物語に終わった。比例代表候補名簿第2位のボクが青島に代わった。

今ボクは、商工委員会、選挙特別委員会、予算委員会に入る。商工委員会では『大店法』に反対し、『消費税』に反対し、選挙特別委員会では『小選挙区』に反対している。わが会派は、選挙は公営に徹し、テレビ、ラジオ、新聞、公報以外の一切を何もやらない。それでも、その清潔選挙を受け入れてくれる国民が200万人もいるとは嬉しい。

残念ながら突然、わが会派に加わっていたサラ新党の平野清が自民党に鞍替えし、しばらくして野末陳平たち3人も、自民党に鞍替えした。皆、金のために鞍替えしたのだと思うが、一説に引き抜き金は1人3千万円から5千万円、アントニオ猪木の場合は、億という単位の話もある、というのが専ら永田町の噂である。


ついこの間、ボクは予算委員会で、代表質問をした。総理大臣と、大蔵、労働、通産、文部の各大臣に。今の日本の芸術家の収入をどう思うか、今の芸術家の労働事情、今の芸術家への代理店、TV曲の搾取状態、第二国立劇場の建設、現在の子供教育、内申書の問題。残念ながら、これらの問題に対して真剣に返答してくれる閣僚は一人もいなかった、ただ通産大臣を除いては。テレビを見ていた人から『よく言ってくれた』と大反響があった。やはり政治はきれいごとではなく、身近な問題をかたづけることが第一である。

とにかく、物心のついた頃から宝塚のミュージカルに始まり、現在もミュージカルであり、それは決して終わらず死ぬまで続くだろう。母が、ボクが子供の頃言ったことがある。『私達親のことを大事にする必要はない。私達よりおまえの友達を大事にしなさい。私達は先に死ぬけど、お友達はお前の一生の付き合いになるのだから』。この交友録はその友達の記録である。登場してもらった友人達には、いいこと悪いことを書きまくって、心から感謝すると共にお詫びもしたい。そして最後に、この本を出版してくださったサイマル出版社に感謝いたします。(参考: いずみたく著『新ドレミファ交友録』)


★<望月将悟、40歳>トランスジャパンアルプスレース4連勝中の『望月将悟』。山岳アスリートとして、山岳救助隊員として、40歳の今、何をしたいのか、また将来的にはどこへ行くのか。

日本海から太平洋まで日本アルプスの山々を縦断する山岳レース『トランスジャパンアルプスレースTJAR』で16年8月、歴代最速記録の4日23時間52分でゴールし、歴代最速記録を成し遂げた望月将悟。本業は、静岡市の消防署に勤める消防士で、山岳救助隊員としても県内南アルプス山域で活動している。

40歳に入っての心境、新しいチャレンジについては、特にないと言う。体力的にも衰えは感じていない。そして、ロードのフルマラソンに出たいと現在トレーニング中だ。望月将悟は、15年に40ポンド=18.1キロの荷物を背負ってフルマラソンを3時間6分16秒で完走し、ギネス記録に認定されている。


望月は、20歳の頃からアルプスの山に登るようになった。20代半ばから国体の山岳競技に取り組み始め、それを機にトレイルランのレースにも出るようになった。TJARに初めて出場したのは32歳の時だった。以後16年のエントリーで、連覇や記録に拘らず、純粋に山を楽しみながら自分がどこまでやれるかを試したいと。

今年のTKARに出場するかはまだ決めていない。職場の管轄でもある南アルプスの、色んな沢登りルートを踏破したいし、海外の山にも行きたいし、アドベンチャーレースにも興味を持つ。

山登りをする人達に一言。1年を通して山に登っている人ばかりではない。シーズンになっていきなり高い山に登るのは危ない。まずは低山から体を慣らすなど、登りたい山ではなく、登れる山を見極めることが必要とアドバイスする。望月将悟、40歳、ではある。


★<『いきなり!ステーキ』ライバル続々>『いきなり!ステーキ』の好調を受け、各地に相次いで似た業態のライバルが登場している。年初には、大手の『ステーキのあさくま』がメニュー構成や価格帯がほぼ同じの『やっぱりあさくま』を東京に出店。3年で100店を目指すと。サラダバーを武器にお得さを訴求するのが、ファミレス系。なかでも、『ブロンコビリー』は常時14種類の野菜を用意し、植物繊維が豊富なロマネスコや紅芯大根といった珍しい野菜も扱う。

ライバル各社は、『いきなり!ステーキ』が厚さを強調した200~300gのブロックに対し、いきなり1ポンド・450gクラスの肉塊を相次いで発売し、追撃する。『ビッグボーイ』は、17年に投入した『The Rockステーキ』が好評を博し、グランドメニュー入りした。競争が激しくなるほど、消費者にとってはお得。が、ステーキは肉質も大事だが、何より焼き加減が大切。自分の賞味にあった焼き方を発見、工夫することも大事だと心しよう。


★<米今度は中学校で乱射、寸止め>高校生などが学校で銃を乱射し、多くの死人が出ているアメリカ。今度は中学校で乱射、寸前の寸止めと。米中西部のインでアナポリスの中学校で、生徒が教室に銃を持ち込み、授業中にいきなり乱射した。アメフト経験のある男性教師(29)が、機転を利かして突進し、生徒を押し倒してその場で取り押さえた。メディアは『英雄的タックルだった』と称賛している。

が、どうだえ、何が英雄だよ、アメリカのみなの衆。中学生や高校生が失恋したり、悪ふざけで連発銃が持ち出せるという家庭内での銃管理の無防備さ。アメリカでは永久に乱射事件は収まらないだろうなあ、この状況が変わらなければ。ご愁傷様だ、憲法を変えないうちはダメだろう。


★<またやった三菱自動車の法令違反>三菱自動車の岡崎製作所が、フィリピン人の技能実習生に実習計画とは異なる仕事を日常的にさせていた。実習生33人に、実習計画とは異なる車体の組み立てや簡単な溶接の作業をさせていたと言う。同社首脳は『軽く考えてはいけない。非常に残念だ』と語った。三菱は2000年と04年にリコール隠し、16年には燃費不正不祥事が相次いで露見した。アメリカ工場でも、セクハラ隠しや、販売台数の上乗せ偽装などが行われた。法令違反大会社『三菱自動車』ではある。三菱マークの車に乗るのは、本当勇気がいるねえ。それほど地に落ちた汚れた、汚いブランドなんだスリーダイヤは。


★<見えて来た日大の不手際な対応理由>アメフト事件で日大の対応のまずさが多くのメディアで指摘されている。監督会見の司会者が出席した記者と口喧嘩に及んでは、何のための会見であったか火にあぶらを注ぐ結果となった。次に登場した学長会見も不見識、優柔不断だった。『これについてはコメントを差し控えます』を10回以上言ったのか。なら会見などするな、と言いたい。要はワンマン理事長でないと物事が決定できないという硬直化した日大の経営管理面が露呈しただけだ。

『潰せ』という言葉の解釈で、宮川君とコーチ・監督の見解が分かれている。が、高校3年、大学1年アメフト漬けになり、全日本の代表にまで選ばれた宮川君が、誤った理解をするはずがない。ここはコーチ・監督も直に真意を認めていれば、ここまでの騒動にはならなかったな。しかし、補助金への執着が理事長から降りており、それを認める訳にはいかなかったのだろう。


その、なぜこんな不細工なことをしたかを、つらつら考えると、どうやら『文部省の交付補助金問題』が浮上する。刑事事件の発覚などとなれば大幅な補助金カットになり、大変な損害になるから。常に日大にはこの『補助金』を必死で守れとの、理事長命令が出ていたのだろう。鈴木スポーツ庁長官はかなり厳しい感じになっているから、最後は理事長を呼び出し、口頭で経営陣の刷新を求めるのではないだろうか。そうでもしないと、税金から80億円もの補助金を日大に出している理由・根拠が失われるからな。

あれこれ考えると、あの『加計理事長』も、このような補助金目当てビジネスで大学をあちこちと作って私財を蓄積しているのではないか。それに乗せられる文化省、目を覚ましてほしいねえ。分数の分からない大学生が3割もいるとか、大学に通う能力資格のない若者達が、ただただ東京のアルバイトビジネスを下支えしているだけなのに。情けない甘えの国・日本の大学事情だ。


★<世界観光地ベスト10>トリップアドバイザーが選んだ『世界の観光地ベスト10 2018』。なかなか見事だ。拙者はせめて、ベスト3とプラハ、イスタンブール、NYに行ってるだけだが、何か気持ちがすっきりした。
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ニューヨーク プーケット

『苦闘のリハビリから立ち上がったサンフレ「パトリック」』

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★今日の画像は、★今日の画像は、カープの本拠地での『マツダスタジアム10周年笠まつり』と37年ぶり世界一になったバトミントンに活躍した『シングルス、山口茜』、そして初セリで二玉320万円で落札された『夕張メロン』。さらに八重桜、´↓E靴寮遏↓きセ絣隋↓ΝР岾沺↓┃紅玉錦。この天の川、普通桜の花は下向きになるのに、上向きに咲いている。まさに天を突く八重ではあります。

カープはこのスタジアムが出来て、強くなった。サンフレにも早く専用スタジアムを作ってほしい。でないと、世界の『イニエスタ招聘』などサンフレにとっては夢のまた夢であり、世界のメジャークラブになる夢は泡と消えるのだから。


★★★2017年シーズン、パトリックにとっては満足と程遠いシーズンだった。前年の右膝前十字靭帯断裂から復帰してサンフレに移籍した。だが、移籍2試合目の磐田戦で1得点2アシストの大活躍を見せて以降、彼はトレーニングもまともに出来ない状態に陥った。膝の痛みが慢性的となり、足が動かない。練習場に登場するのは試合前日くらいで、コンディションをコントロールする程度に身体を動かすだけ。甲府やガンバで見せていた運動量も失い、プレーの強度も落ち、スピードも見せられない。シーズン後半はベンチスタートが増えた。

広島に移籍出来たことは、パトリックにとっては大きな喜びだった。大けがの影響もあり、ガンバでの出場機会が失われていく彼に対して、獲得の意思を示したクラブは決して少なくなかった。かつてカップ杯の決勝やチャンピオンシップで激闘を演じたライバルからのオファーが届いたとき、彼は何の迷いもなくサンフレッチェを選択。『J1に残留させるために広島へ』。そして苦しみながらも彼は、約束を実行した。

『だけど正直、自分自身のプレーは良くなかった。でも、僕はこの程度の選手ではない。日々のトレーニングからしっかりと意志を示し、試合に出る状況を作るんだ。みんなが知っているパトリックの姿を取り戻すんだ。そのレベルになれば、チームをもっと助けることも出来る。周りも自分と同じように成長出来る』。


サンフレッチェとの契約交渉もうまくまとまり、期限付き移籍期間が延長された。2018年もパトリックはサンフレッチェでプレーする。ブラジルでのオフ、彼はほとんど休まなかった。ジムに通い、ブラジルで活躍しているプロのトレーナーにメニューを構築してもらい、身体を動かした。前十字靱帯断裂の影響で落ちてしまった筋肉の量を取り戻し、さらに増強するために苦しいトレーニングにも絶えた。休養を経て膝の痛みも回復したパトリックは1月15日、自主トレーニング開始日に練習場に姿を見せた。そして、こう語った。『目標は得点王。本当のパトリックを今季はお見せしたい』。

早めに広島に戻って来たのは、サッカーに集中するため。いい準備をするために、いいキャンプを過ごすために。だが、タイキャンプで待っていたのは、城福監督プロデュースの厳しい練習だった。特のその根幹となる池田フィジカルコーチが組むトレーニングのメニューは厳しかった。『簡単ではなかった』とパトリックも振り返る。『でもどういうトレーニングでも、自分は1番になりたかった。走りだろうが何だろうが』。

2月1日、対パタヤ・ユナイテッド戦。パトリックは32分、自らX印を出して交代する。右膝を押さえてピッチの外へ。アイシングは痛々しい右膝だ。試合後城福監督は『様子を見たい』と語った。『彼の右膝は、治りきるギリギリのところ。想定内の痛みだし、経緯を見守りたい』。この言葉で正直ほっとしたが、反面、パトリック自身、この時の膝の痛みに恐怖を覚えていた。4日後、タイキャンプ最後の試合となったムアントン・ユナイテッド戦。パトリックは後半の頭から試合に出場。33分の出場でティーラシンの得点を演出。その爆発的なパワーで強烈な印象を残した。


『やれている選手を起用する』。城福監督の選択基準である。宮崎キャンプのトレーニングマッチでの出場時間について、パトリックは監督に『俺はもっとプレーが出来る。膝のことなら心配いらない。もっと使ってくれ』と主張したことがある。だが、指揮官ははっきりと彼に告げた。『お前の膝は心配していない。やるべきことをやってないから、そうなるんだ』。その時、パトリックの目の色が変わったと指揮官は言う。『パトリックは、課題もあれば特徴もある選手。そこを生かすも殺すも、大切なのは一重にコンディションなんです。あれだけの大きなケガをした後のコンディション調整は難しい。やりすぎると膝に大きな影響を及ぼすし、やらないと状態は上がってこない。ただ、ウチのフィジカルコーチは、彼と同じケガをした経験がある。僕らには分からないギリギリが、彼には分かる。そこは、パトリックにとっても大きなことなんですよ』。だからこそ指揮官は、あえて『心配していない』とパトリックに告げた。

開幕の札幌戦。パトリックは先発でピッチに立った。得点を挙げたのはティーラシン。いいポジショニングでゴールをサポートしたのだが、彼自身のプレーはそれほど注目を浴びなかった。第2節の対浦和戦でもその強さと運動量は確実にチームの力となっていたのだが、それほど取り上げられることもなかった。だが第3節、パトリックの力は圧倒的な破壊力を持って、強烈なインパクトを残した。徹底したスペースへのランニング。カバーリングには日本代表CBの昌子源。1対1での対峙。右サイドで何度も何度も戦い挑み、仕掛け、股抜きで裏返しにした。パトリックのスピードと発想に昌子はついていけず、呆然としていた。


PKを止め、前半の決定機も防いだ林卓人をパトリックはこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに推薦するが、得点を決めていなくても彼の活躍もまたMOM級だった。第4節の対磐田戦でもスプリントは同じ28回。走りに走り、チームに貢献し続けたパトリックだったが、開幕4試合はノーゴール。彼はツイッターで『残念ながらまだ1点も決めていない。でもチームに貢献出来るように戦う。確信がある。いい時にゴールを決める』と記した。サポーターからは次々に励ましの言葉、そして2,312件の『いいね』がついた。

3月31日、対川崎戦。パトリックは柴崎のCKから佐々木が落としたボールを蹴りこみ、今季初得点。パトリックは『マシンガンパフォーマンス』を繰り出しながら走った。歓喜の声が広がり、サポーターもベンチも、空に向かって咆哮した。このゴールによってサンフレッチェは2015年以来3年ぶりに川崎を下した。『今季初得点だったし、気持が爆発した。応援してくれたサポーターと一緒に喜びたかった』。勝利が決まった後、サポーターのもとに向かったパトリックはメガホンを持ち、歌った。『パトリックゴール、パトリックゴール、ララーララララーラ』。

『ガンバ時代から川崎にはいいイメージがあった。ここでゴールを決められるんじゃないかという気持も芽生えていたんだ』。第7節の横浜戦で途中出場。柏のシュートのこぼれ球を押し込んで移籍後ホーム初得点は貴重な逆転弾。さらにGK飯倉の高い位置どりを逆手にとった大ループシュートを沈め、移籍後初の複数得点を記録して勝負を決めた。第8戦の湘南戦ではスタメンに復帰。厳しい前半をチーム全体で凌ぎ、後半には柴崎のCKと青山のクロス、いずれも強烈なヘッドでたたき込んで2試合連続複数得点を挙げた。


第9節の鳥栖戦では、22本のパスを繋ぎに繋いだフィニッシュは、強烈極まりない右足。3試合蓮即得点は全て決勝点となる貢献ぶりだ。FC東京、長崎とゴールはなかったが、第12節の対清水戦では柴崎のクロスにいい反応を見せ、相手のミスを呼び込んでゴール。第13節の対神戸戦では後半アディショナルタイムにティーラシンのクロスを必死に走って流し込み、ダメ押し。第14節仙台戦では、柴崎のFKを頭で合わせ、ロスタイム寸前では、果敢なドリブルを敢行、相手DF3人が阻止する中、まるで重戦車の突進の如くその網を破って、リーグトップに立つ10得点と首位にたった。しかもこの中には1本もPKが入っていない。競争するFC東京のオリヴェイラは3本のPK得点がある。パトリックが二桁得点を決めたのは2015年の12得点だけ。キャリアハイはもう目の前だ。

『チームはいいスタートを切ったけれど、誰も浮かれてはいない。勿論、自分もそうだ。毎日、次の試合のため努力している。これからも今までのように戦うこと。シーズンを通してエネルギーを見せること。それが続けば、間違いなく上に行ける』。日本を愛し、日本で成功を収めたパトリックは、国籍を日本に移すべく帰化を模索していた。しかし、2016年、右膝治療のためにブラジルに帰国した」ことでビザの期限が切れてしまった。このことで『日本に引き続き5年以上居住していること』という帰化の条件を満たせなかった。『日本のために僕は戦いたい。アジアカップでもワールドカップでもいい。自分のホームは日本なんだ。自分の持っているものは全て日本で勝ち取ったもの。それに対知る感謝の気持ちが大きい。自分の全てを尽くして恩返ししたい』と熱がこもる。


2013年、自らの成功を期して川崎にやってきた。その年の夏、甲府に移籍し城福監督に出会ってその才能が開花。16試合5得点2アシストという数字以上の存在感を見せて、クラブのJ1残留に貢献した。その実績を評価されて翌年、ガンバに移籍。降格圏付近で苦しんでいたチームを一気に浮上させ、3冠の獲得に貢献。ベストイレブンにも輝いた。サッカー選手としての輝きは日本で得た。

『甲府を去る時、監督に「またいつか、一緒に仕事がしたい」と言ったけど、それが叶ったよね。城福監督は素晴らしい指導者。いい関係は広島でも続いているよ』。城福監督の采配のもと、パトリックはチームの勝利のために前進する。走る、戦う。チームが上に上って行けば、パトリックの得点王も必然的に近づいてくる『自分がパトリックだということを証明するために』と望んだ2018年、かつてよりも更にすごいパトリックがサンフレッチェの地に降臨した。そんな感覚だ。

『どうしてヒゲを生やしているの?』、こんな言葉を投げかけた。『実は甲府の頃は髪もヒゲも生やしていなかった。ガンバに移籍した時にヒゲを伸ばし始めたんだけど、ここで成功すれば剃らないって決意した。だから今、こうして伸ばしているんだ。正直、似合っていると思うけどな』『なるほど、そうだよね。ただ、もし得点王を取ったら、そのヒゲを一度剃ってみてくれないか。日本での願掛けみたいな感じで。ヒゲはその後すぐ伸びるからね』。そう懇願すると、パトリックは笑った。『まあ、考えとくよ』。そう言って、戦士はまた笑った。(参考:『紫熊倶楽部』)


★<引き続き日大問題>日大問題、読売新聞の岡本純子記者は東洋経済オンラインのコラムで以下のようにレポートしている。当たらずとも遠からずだ。

『日大さん、いい加減、危機管理の専門家を入れて、まっとうな対応をしていただけないでしょうか』と、強く思う。監督、学長の記者会見の何がひどいかと言えば、そもそも、謝っているふりをしているが、ちっとも謝っていないことだ。『真の謝罪』とは何かを知らない、と言うことだろう。

質疑応答では、時間が経つほどに緊張感を失っていくのが手に取るようにわかった。椅子にもたれかかる。落ち着きなく体を動かす。髪の毛を押さえてみせる。挙げ句の果てに、時々笑顔までこぼれるようになり、最後の方では破顔して笑うようなシーンまであった。見る者は『何も悪いと感じていない』と直感する。こうした『言行不一致』な謝罪が最も人を不愉快にさせる。

他にも、危機管理会見の絶対タブーを無数に犯していた。例えば、諮問した記者に『あなた、話、聞いていなかったんですか?』と問い直すなど、NG行為の最たるものだ。『真摯に受け止めブランドが堕ちないように努力をする』という発言にも、『もう地に堕ちて、これ以上落ちるものがないということが分かってないのか』とあきれた人が多かっただろう。


『運動部レベルの話で大学は関係ないと思っていた』と言った当事者意識のまったくない理事長のコメントもあった。徹頭徹尾、『何一つ事の重大さが分かっていない』ことを露呈する発言の数々。日大にかかわる多くの人の心ある人が、髪の毛をむしるほどの絶望感に囚われたことだろう。

何の準備も深慮もなく、メディアの前に姿を現し、自分の言いたいことだけを言い散らかす『謝罪会見』など開く意味がないどころか、ひんしゅくと反感しか買わないことが、なぜ分からないのか。ここまで燃え盛った史上最低の不祥事の炎はそう簡単に鎮まるものではない。相当の覚悟と人心を一新する決断が必要である。

まあ、拙者は文化省向けに、日大は何ら瑕疵はなく、悪いことはしていません、と言い切りたいのよね。補助金80億円が減額されては大変だからサ。


★<銀行員高まる転職熱>メガバンクなど銀行員の転職熱が高まっている。転職支援に登録する動きが広がり、特にこの1年は3割程度増えた。金融とITを融合させたフィンテック関連企業に加え、建設、メーカーなど金融以外の業種にも銀行経験者を求める動きが広がっているためだ。

転職希望者は人手不足による求人増を背景に全業界で増えているが、銀行員の伸びは特に高い。転職を相談している銀行員は業界全体で数千人規模に上ると見られる。転職市場で銀行員の評価も高い。転職サイトの編集長は、『メガバンクの若手は企業経営者を相手にするコミュニケーション能力など基礎能力が高い』と評価する。

銀行員の転職登録は異次元の金融緩和などアベノミクスが本格化した2013年度から伸びが目立ってきた。17年頃からはAIなどによるメガバンクの業務自動化の動きの影響も見られると言う。日本の転職市場はまだ規模が小さい。新卒採用の人気が集まっていた銀行員の流入が増えれば、転職市場に新たな風が吹き、日本の雇用が流動化する一つのきっかけになるかも知れない。


★<手術ロボット『ダビンチ』>中国地方で手術支援ロボット『ダビンチ』を使った手術は5千件を超え、さらに広がる勢いを見せている。手術中の出血が少なく、その後の痛みも少ない。医師は鮮明な体内の立体画像を見ながらロボットを操るため、がんを丁寧に取り除ける。広島大学での手術。

執刀医である泌尿器科の松原教授(59)が坐ったのは、前立腺がんの患者から数m離れた場所。映像を見ながら両手でレバーを操ると、ダビンチの腕に付けた手術機器が体内で動く。患者の脇に立ち、針を供給したりする医師や看護師と一緒に手術が進められる。松原教授は最大の利点として『拡大して見える鮮明な画像』を挙げる。『従来は見えなかった場所もハッキリと見え、思い描いた通りに切ったり縫ったり出来る。手術の概念が変わった』と強調する。

3年前に前立腺を全摘出した男性(76)は、本当にロボットが動いたのかと思うほど傷痕は小さい。手術悟に痛さやしんどさは少なかった、と振り返る。『限られた医師でしか出来ない「神の手」の治療も必要だが、誰もが高度な治療を受けられるよう、ロボットはもっと普及してほしい』と望む。


手術の費用は、保健の適用で患者負担は少なくなった。ダビンチによる前立腺全摘出手術では、1回の入院費用は3割負担の患者で45万円前後。これまでの腹腔鏡手術と比べて10万円ほど高い。ただ、最終的な自己負担は高額療養費制度の利用などで従来の手術と同じくらいになる。

『ダビンチ』は、米『インテュイティヴ・サージカル社』の商品。手術用ロボットではほぼ市場を独占。価格は3億円なり。かつてCTが国内に導入されたころ、米GE製で4億円ていどの価格であった。その後東芝などが参入し、比較的低価格でのCTが市場に出回った。はてさてダビンチの国産に成功するのはどこの会社か、な。


★<イニエスタ年俸32.5億円のからくり>目もくらむような年俸で、J1神戸への移籍が決定したスペイン代表『イニエスタ』。プロ野球で年俸総額3位、お金持ちの阪神の今季総年俸35億円に匹敵する額である。契約期間は3年なので100億円に達する超大型移籍。

移籍は、楽天の三木谷オーナー主導のもとに行われ、カネに糸目をつけない中国リーグのクラブなどとの争奪戦を制した。その内幕を知るJリーグ関係者は、『イニエスタに支払う額は、実質年間10億円程度ともっぱらの噂だ。残る22億円は、2010年にイニエスタが開いたワイナリーで誕生した『ボデカ・イニエスタ』というワインの販売権や、彼の消像権を利用したグッズ販売などで十分ペイ出来る』と指摘する。

楽天は早速25日から、楽天市場でポイント2倍キャンペーンをスタートさせた。イニエスタワインの通販ではポイントが10倍になる念の入れようだ。三木谷会長は満面の笑みで『彼のSNSは世界に7,400万人のフォロアーがいる。世界的に強い発進力、影響力がある』と強調。楽天にとっての宣伝効果も計り知れない。


★<えん足>えん足であづま山にのぼりました。あづま山はたかかったけど、でっぺんまでのぼりました。のぼるとちゅう、あせが出てきました。1年生に『いっしょに行こう』とこえをかけました。きゅうけいをとりながら、のぼりました。ぐにゃぐにゃ道があったけど、トランポリンではねるように、あるきました。まるたもありました。まるたがたかくてころびそうになったけど、手でバランスをとったらころばなかったので、『ああ、よかった』と、心の中でいいました。

じめじめしている道もありました。だから、ゆっくりと気をつけてあるきました。てっぺんで友だちと『ヤッホー』と大きな声でいったら、『ヤッホー』と下からきこえてきましら。なんで下からきこえてくるのか、ふしぎでした。すずのおかげで、クマにはあいませんでした。クマが出なくてほっとしました。(参考:広島県庄原市7歳の小学生の新聞投書)

なんとも可愛らしい書き味だ。しかも大部分が平かなで。『あづま山』とは、広島県北の比婆連山の一つで、1,239m。比婆道後帝釈国定公園に属し、見晴らしがよいのと、ブナ林、ススキの原など季節に応じた自然の美しさが楽しめ、人気が高い。

『日本の農業ビジネスを考える① 国土が狭くても農業大国―オランダ』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて農業を考える>

★今日の画像は、来日した『エリン・ブロコビッチさん』、そしてバトミントン世界対抗戦でタイを破り37年ぶりに『優勝し、世界一』に貢献した『山口茜のプレー』と、八重桜です。´▲Ε灰鵝↓きシ麩傘犁萄↓ΝЬ招遏↓┃御衣黄。兼六園菊桜は花弁が300枚にもなると。御衣黄は緑色をした珍しい色の八重です。

エリン・ブロコビッチさんは、カリフォルニア州の大手企業を公害訴訟で相手取り、史上最高の300億円超の和解金を勝ち取ったことで有名。ジュリア・ロバーツ主演の映画『エリン・ブロコビッチ』で世界的に有名になった。映画はコミカルタッチで、訴訟の全容を明かした。私も観たが、とても面白かった。彼女はこのほど大都市の環境問題フォーラムで来日した。


★★★『農業大国』と言う言葉を聞くと、大半の人は広大な国土を持ち、低コストの農産物を大量生産している国々を思い浮かべるのではないだろうか。そのイメージは、おそらく半分までは正しい。世界の農産物『産出額』では、3位までを中国、アメリカ、インドが、そして『産出高』では中国、インド、ブラジルが占めているからである。だがこのランキングは、農産物『輸出額』で見るといささか様子が違ってくる。

これでも、1位のアメリカをはじめ産出大国の国々が登場しているものの、目立っているのは2位オランダ、3位ドイツ、5位フランス、7位スペイン、9位ベルギー、10位イタリアなど、国土が相対的に小さいヨーロッパの国々なのである。これらの国々の共通項は、自国で穫れた農産物を、高付加価値の食料品に加工して輸出しているという点だ。チーズ、ワイン、蒸留酒、チョコレートと言った食品が並んでいる。この2位オランダ、という点に日本は学ぶ点が多くあるように思える。

これらの中には、日本でも大いに人気のブランド食料品がいくつもある。ベルギーの『ゴディバ』は高級チョコの代名詞として世界的な人気があるし、フランスはボルドー地方やブルゴーニュ地方で生産されるワイン、シャンパーニュ地方で生産されるシャンパンが品質の高さで有名だ。オランダにはゴーダチーズやハイネケンビールがあり、イタリアにもパルマハムやパルメザンチーズといったブランド食品がある。


主要国の農産物輸出額は1970年代以降徐々に増加してきたが、世界がグローバル社会に本格的に突入した2000年頃を境に、急速な上昇カーブを描き始めた。これは世界的に中流層・富裕層が増加したのを受けて、欧州各国がブランド食品の輸出を増やしたことが多いに影響している。

世界、とりわけヨーロッパのような伝統ある農業国では、食品を農産物と捉え、農業も食品産業の一環と捉える潮流がある。同時に、農産物生産から加工、物流までを一連の経済プロセスとして捉える傾向も強まっている。これが大変重要な点だ。食と農の連係をベースとした食品製造の一連のプロセスを、具体的なビジネスシステムに落とし込んだものを『フードチェーン』と呼んでいる。そしてこのフードチェーン(ビジネス界では、バリューチェーンと呼ばれる)には、日本の農業の未来を考えるためのヒントがふんだんに隠されている。世界は広い、日本国内だけの発想では世界の船に乗り遅れる。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<衰退する新聞>新聞の普及率は米国において、1950年には124%にも達していた。まだ新聞市場が活発だった時代だ。アメリカ人の多くが1人で複数の新聞を買っていたことになる。ところが、2013年には、この数字が37%にまで減少してしまう。私は大手小売店チェーンの経営者達に、新聞の発行部数が『クリティカルマス=臨界質量』を下回るのはいつごろか、と尋ねたことがある。折り込み広告を入れても価値がないほどに部数が減っていくのはいつか、ということだ。『そう遠い未来ではない』と言うのが彼らの答だった。また、真の問題は、折り込み広告を出すか出さないかと言うことではなく、小売店自体、いつまで生き残れるか分からないと言うことだ。

新聞にはもう一つ大きな収益源がある。公的機関による公告だ。小さい文字がぎっしり詰まって読みずらいが、新聞にとっては大きな利益になっている。連邦政府、地方政府が広く一般に何かを伝えようとすれば、以前は、どうしても新聞に公告を出す必要があった。だが、新聞社がいかに嘆こうが、ロビー活動を展開しようが、時代の流れを止めることはできない。政府に透明性を求める声が強くなり、オンラインで情報開示への要求も高まっている。しかも、もはや新聞の読者がアメリカ人の3分の1以下と言うことになれば、新聞が広報に使える最大のチャネルであるという主張は出来ない。
近かいうちに『新聞はマスメディアと言えるか』という議論も起きるだろう。(参考:ジェフ・ジャービス著『デジタル・ジャーナリズムは』)


★<やるな、広島のマツダ>広島の自動車メーカーマツダ、何かとEVの開発で遅れがあるのでは、と姦しい。が、本場アメリカではマツダの存在感が際立っている。このほど米国の有力自動車サイト『ケリー・ブルー・ブック』から、『アクセラ』が5年連続で『最もクールな車』の1位にえらばれた。やるな、マツダ、ではある。特にあの排ガス虚偽行為のVWゴルフに勝っているのが輝かしい。

『最もクールな車』は、価格2万ドル以下の新車を対象に、運転する楽しさ、デザイン、価格、テクノロジー、使い勝手に優れるモデルを選ぶもの。今年が15回目の発表になる。評価として『セダンとハッチバックを設定するマツダ3(アクセラ)は、コンパクトカーのユーザーに訴求する実用性を持つ。毎日の運転を楽しくするスポーティさも備えている』と称賛している。
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  ヒュンダイ・エントラ   シボレー・ソニック


★<小坂明子>『小坂明子』の活字が目に入り、ひょっとしてあの小坂明子かと思ったら、その通りだった。1973年、自身の作詞作曲による『あなた』で大ヒットを飛ばし、あの澄んだソプラノの声でファンを魅了したのだ。

その小坂明子が、長男でベーシストの長男千葉竜太郎さん(30)が事故死したことを、自らのブログに掲載し、明かした。突然の別れに、『竜太郎は新世界リチウムで開花し、これからGRAND FAMILY ORCHESTRAの活動を誰よりも愛し、喜んで燃えていただけに、さぞかしくやしさで一杯でしょう。家族はもっと悔しさに声が出ないです』と、苦しい胸の内を明かした。

確かに、まだ30歳という若さで親より息子が先に身まかるという事実は、内心身をよじるほどくるしいことにちがいない。ご冥福をお祈りします。 合掌


★<雨傘3本窃盗男>兵庫県のホームセンターで、雨傘3本を盗んだ男(70)が兵庫県警加古川署に逮捕された。調べに対し男は、『梅雨前に準備しておこうと思った』と述べている。雨傘は3本計5千円相当と。警察によると、男の動きを不審に思った警備員が笠を持ち出すところを目撃し警察に通報したと。

ふとこの記事を読んで、傘3本5千円って、一体どんな傘だ、と思った。今時ホームセンター程度で売っている傘はせいぜい1本が700円前後のもの。3本5千円というと、1本が1,500円もする超高級傘ではないか。ホームセンターでこんな高い傘が売れるのかなと。まあ、所変われば、品代わるだから、兵庫県の傘の値段は広島県の倍もするんだろうなあ。万引き事件より、傘の値段に驚いた事件ではあった。


★<強制不妊手術事件>驚いたねえ、『強制不妊手術事件』。あまり興味がなかったから、内容を正確に確認していなかった。が、読むと、なんと被害者が全国で1万6,500人が、本人の同意なしに手術をされていたのだそうだ。国の権力って、すごいんだなあ、と驚き。難しい問題ではあるが、国は誠意を持って補償問題に向き合うべきだな、麻生財務相、金をケチってはいけんぞよ。


★<西城秀樹の参列者配布物ネットに>西城秀樹の通夜、葬儀・告別式に配られたポストカードなどが、オークションに出品され、落札された。青山葬儀場の会場では、弔問後に2014年のコンサート写真がプリントされたポストカードが配布された。また、親族、関係者を対象にした祭壇に参列した弔問客には、秀樹が出演した『ハウスバーモントカレー』が配られた。弔問客は、25、26日の両日で1万4千人を超える人が参列した。

ネットオークションには、27日から複数出品されており、会葬礼状、ポストカード、カレーを『西条秀樹 お別れの会 記念品一式』とタイトルされている。28日午前10時時点で、100万円を超える入札があった。ネット上でも話題になり、すぐに転売するとは、などと批判的な声が続いている。さもありなん、だな。


★<国家のためなら内閣吹っ飛んでも>自民党の竹下総務会長は、水戸市で行った講演で、我々にはどうしてもやらなければならない課題がある、それは財政再建だ、と話した。

『増税を喜ぶ国民は1もいない。しかし、子供達や孫達にこの膨大な借金を残し、財政の硬直化を招く状況のまま引き継いだのでは「今を生きる大人達は役割を果たしていないのではないか」と思うくらい、私はきつくこの問題を捉えている。幸い阿倍首相も来年10月の消費税引き上げは「必ずやります」とかねて約束しているが、それだけで財政再建の方向が示せるものではない。歳出カット、増税という二つの分野で私達は苦い薬を飲まなければいけない。そのためには国民の皆さんに徹底的に説明をして行かなければならない。

時には選挙に負けるかも知れない。負けたっていいとは言えないが、国家のためなら内閣の一つや二つ吹っ飛んだって、どうっちゅう話じゃないだ。「国家のために必要だ」と判断した場合、非難を受けようとも、その道に向かってまっすぐ進。その時の内閣は潰れるかも知れないが、後世、必ず再評価をいただける』。


なるほど、卓見ではある。理屈は整っている。が、まてよ、その『歳出カット』と言うことば、阿倍内閣ではタブーになっているのではないかえ。麻生財務相の口からも、最近とんとこの言葉は聞かない。そして、その実績も聞かない。口からでまかせ、とはこのことだろうなあ。第一、放漫財政で、使い放題の結果のこの膨大な赤字、借金を作ったのは歴代の自民党内閣なんだよな。そこんところにほっかぶりして、国民に赤字のツケを回そうとういう魂胆がさもしいなあ、竹下総務会長殿。具体的に、この1年、自民党の力でどんな歳出カットをしたか公表してくれ。


★<ボロボロ出てくる日大アメフト部>アメフト反則事件で揺れる日大アメフト部に、去年コーチによる暴力問題が発生し、大量に部員が退部したことが判明した。『コーチに殴られて、耳の神経が増ししてしびれが出できちゃって』(当時を知る関係者)と。

この事件で、日大アメフト部では部員20人が一斉に退部した。当時を知る関係者によると、去年初め選手がコーチに殴られてケガをしたものの、部内には『練習による脳しんとう』と説明された。そして、当時部員は『日常的に暴力、パワハラがあり、コーチらに逆らえない状態だった』と訴えている。TBSは、日大広報部に取材を申し込んだが、現時点でコメントは寄せられていないそうだ。(28日11:26現在)

企業のコンプライアスについての第一人者とも言われる久保利英明弁護士は『とにかく時間がかかりすぎ。その間何も具体的解決策を出していない。日大の経営者は、経営者失格だ』と語気を強めていた。まさにその通りだ。


★<北方領土全前進ない、阿倍首相沈没の兆候>モリカケ問題で揺れる阿倍内閣。せめてロシア北方領土問題で得点を上げ、自民党総裁3選を狙ったが、何ら前進なく、空振り、三振で沈没だ。いよいよ政局は阿倍内閣後に、関心と行動が移りそうだな。北方の熊は、いちど獲物を捕ったら絶対に離さない。これロシア観の常識だ。

『日本の農業ビジネスを考える② 世界を股にかけるデンマークのフードチェーン』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、赤信号を突っ走り死傷事故を起こした『90歳女性が運転していた車』、大型車ブームに乗って近々発売される『GM・シボレー・シルバラード』、広さ日本一の『北海道滝川市の菜の花畑』、そして八重の桜達です。´泰山府君、け情枝垂、キ再登場・数珠掛桜、Л┝袤棔△任后数珠掛桜、本当に可愛い八重桜です。

この90歳の女性、『信号は赤だったが、走り抜けることが出来ると思った』と供述している。メディアはすぐ『高齢者運転問題』に結びつけた報道をしているが、認知症の女性ではなかったのだ。ちゃんと周辺状況を確認出来て起こした事故であり、ある意味『未必の故意』なのだな。またこの女性、物損事故をしばしば起こしていたとも。しっかりと刑務所の中で反省してもらいましょう。亡くなった57歳の女性のご家族にはお悔やみを申し上げます。 合掌


★★★北欧デンマークには、『デーニッシュクラウン社』と『アーラーフーズ社』というグローバルに事業を展開する二つの会社がある。デーニッシュクラウンは豚肉の、アーラーフーズは乳業の加工・輸出会社だが、両者とも農業協同組合という性格を持っているのが特徴だ。生産者から出荷された農作物は原則的に全量を買い取る契約を結んでおり、さらに利益が出れば、配当という形で生産者に利益還元も行う。デーニッシュクラウンは豚のと畜(屠殺)、豚肉加工、販売、輸出に至るまでの事業を一貫して行っており、豚肉輸出量では世界第2位のシェアを持っている。

もう一方のアーラーフーズは世界第7位の乳業メーカーだが、もともとは19世紀末頃にデンマークで生産者が設立した共同組合のひとつだった。それが統廃合を繰り返し、1970年にデンマーク最大の酪農・乳業組合である『MDフーズ』が誕生し、さらにそれが2000年、隣国スウェーデンで最大の組合であるアーラ社と統合し、国境を超えた組織として生まれ変わったのである。その後も世界各国の乳業メーカーを買収したり、ジョイントベンチャーを設立したりしながら国を超えて拡大してきた。組合員は欧州7カ国、1万4千人に及ぶ。生乳や乳製品は100カ国以上に輸出している。


デーニッシュクラウンやアーラーフーズのようなフードチェーンの基本戦略は、世界中のマーケットを徹底調査し、組合員の作った原料に付加価値を付けて全てを売りきる―と言うもので、『ベストカテゴリー戦略』と呼ばれている。例えばデーニッシュクラウンやアーラーフーズでは、高品質な精肉は日本向け、内臓は中国向けといった具合に、国によって好まれる部位やカットの仕方を変えている。国ごとの商品ニーズを徹底的にマーケティングし、きめ細かく市場に対応しているのだ。

これが日本の現状では、酪農家と乳業メーカーに利害関係が生まれるのは価格交渉の時だけだ。生産者が乳業メーカーの経営に関与することもなければ、乳業メーカー側も生産者の利益を最重要視しる訳でもなく、チェーンがつながっていない。その点、デンマークでは、マーケット情報がすぐにでも農家に反映され、農家がどのような商品を作ればいいのかが明瞭に指示され、それに対応する飼養技術の研究・開発や農家への技術指導も行われるため、高い生産性を確保している。


EUの酪農の生産性事態は、日本とさほど変わらない。それでもアーラーフーズが国際競争力を持っているのは、戦略的な市場開発や商品開発、多角化が成功しており、農家もまた、そのアーラーフーズのフードチェーンに参加することによって存立条件を確保しているからである。実はアーラーフーズが酪農家から買い取る乳価は日本の半値以下と安い。しかし、それにもかかわらず、同社にはミルクマーケティングボードが解体されたイギリスの酪農家も参加している。彼らにとっては、一連のフードチェーンに参加することで販売網を獲得し最新技術や情報を得る方が、高い乳価以上にメリットがあるからだ。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)

どうやら日本の農業は、一昔も二昔も前の形態がドーンと鎮座しているなあ。輸出を考え、世界を市場と考えれば、まだまだ知恵と工夫もあったろうに、農水省の官僚達のだらしなさが露呈している。アメリカの自動車産業と同じだ。国内市場が膨大なため、輸出など考えず、世界からつまはじきされて、トランプに泣きついている。


★<新聞、コラボの必要性>(米国では)インターネットの時代になって、新聞メディアにとって重要な意味を持つのは『コラボレーション・協業』である。コラボレーションによって得られるメリットは、まだ十分に理解されているとは言えない。例えば、都市のローカル紙には、資金的な余裕がなく、読者のいる範囲の全ての町、全ての町議会に記者を派遣したいと思っても不可能である。しかし、インターネットによって生じたニュース・エコシステムの中には、どの企業にも属さない独立のローカルブロガーが数多くいる。彼らには、自分が住む地域の周辺に関する情報を集めることが出来るだろう。従来のメディア企業が、個人のブログや、新興の企業と協力し合えば、相当に細かい情報まで収集出来るはずだ。

メディア企業は、情報の受け手となる一般の人々とも協力し合う必要がある。自分の知っていることを他人に伝えたいという願望は誰にでもある。その願望をうまく活かして有用な情報を共有し合あえる仕組みを作るべきだ。そうした仕組みで実際にどれほどのことが出来るかはよく確かめられていないが、これから始めていくべきことだろう。(参考:ジェフ・ジャービス著『デジタル・ジャーナリズムは』)


★<李元総統沖縄を訪問>台湾の李登輝元総統(95)が、6月下旬沖縄県を訪問し、第2次世界大戦中に亡くなった台湾人日本兵らの慰霊祭に参列する計画を明らかにした。慰霊祭は糸満市で開かれる。
李登輝元総統と言えば、大の親日派で、日本語も達者。そのはず、大学は京都大学卒なのである。95歳でご健在なのは素晴らしい。

台湾は、日本の農業改革、治水設備の設置など統治の良い面が現れ、今も台湾の人達は日本に親近感を持っている。同じ施策を行った朝鮮半島の人達とは一味も二味も違った反応を示す台湾の人達である。もう一度台湾に行ってみたい。そしてあの素晴らしい故宮博物館』をたっぷり見学したいな。


★<100円ショップ攻勢>100円ショップの出店拡大が続く。ダイソーを運営する東広島市の『大創産業』など大手4社の今年度の新規出店は過去最高水準の500店超となる見通し。低価格ショップはインターネット通販の送料引き上げでより割安感が出ており、消費者の根強い節約志向も背景に存在感を増している。

2位の『セリア』、3位の『キャンドゥ』、4位『ワッツ』を含めた18年度末の国内店舗数は7千店を超える見込みで、過去5年で2割増える。最近は、総合スーパーGMSなど商業施設への出店が増えている。GMSはネット通販の影響を受ける衣料品店などに代わり、幅広い品揃えで集客力が高い100円ショップにテナントを入れ替えている。ネット通販の送料引き上げも追い風だ。


大創産業は150店超を出店する見込み。現在3,150店で、店舗シェアは5割近い。他社の2倍を超す7万点の品揃えで若者から高齢者まで広く消費者を取り込む。成長率も他の小売店業界より高く、16年度は7%弱の伸びだった。

拙者もまず、小物の身の回り品を買う場合、100円ショップを訪れる週間がついたね。本当、ちょっとしたものは何でもあり、だ。先般、自転車の前照灯が壊れたので、店を覗いたら、100円で、乾電池使用のLED前照灯があった。しかも電池付きで。当面、これでしのげるので、もう自転車店には行かない。すごい時代が来たもんだ。


★<オソマツなオレオレ詐欺>70年前に死別した兄を名乗る男から電話を受けた男性(85)が詐欺に気付き、チラシで偽の札束を自作するなど、だまされたふりをしたことが犯人の男(21)の逮捕につながった。男は仲間と共謀し、葛飾区の男性宅に兄を名乗って『株で損をした』と電話し、現金をだまし取ろうとしたもの。男性は騙されたふりをし、偽の札束を作った上、引き出した現金を装うため、郵便局に封筒をもらいに行って準備した。用意周到な男性に対し、オソマツなオレオレ詐欺犯ではあった。


★<バカとしか言いようのない『子供3人』の加藤議員>『必ず新郎新婦に3人以上の子供を産み育てていただきたいとお願いする』などと語り、批判を受けて撤回した自民党の加藤衆議院議員が、27日、自身の発言について『全国から賛同、激励が多数寄せられた』と述べた。『理想としては3人は確か』『日本の将来を考えた発言』など賛同意見の内容も次々と紹介した。長崎市内の党県連の会合での挨拶で述べた。

『バカとしか言いようのない、加藤議員』だねえ。3人子供を育てれる社会的環境が整ってもいないのに。なぜ3人も産まなければならないのか。まさか、戦前の軍部発の『産めよ増やせよ』のキャッチフレーズを取ったのではないだろか。長崎の人達には悪いが、長崎県の議員ってこんな程度か、情けない。


★<AIで鶏舎管理>NECとマルイ農業協同組合(鹿児島県)は、AI技術を活用して『鶏舎内で死んだ鶏を発見するシステム』を開発した。従来は人間が目視でチェックしていた作業を効率化し、負担を減らす。すでに農業組合員の農場で実証試験を始めており、20年度の実用化を目指す。

NECの『画像認識技術と機械学習技術』と活用する。カメラに載せた台車を鶏舎内で走らせ、ゲージ内の様子を撮影。この動画をあらかじめAIに学習させた36万枚の画像と照合し、死んだ鶏を検知する仕組みだ。1つの鶏舎にはゲージが8千個あり、8万羽の鶏がいる。これまで作業員が1羽ずつ目視で確認していた。実証実験では、90%以上の精度で死んだ鶏を検知出来、作業時間を従来の5分の1に圧縮出来たと言う。

ちょっと不思議、実証実験とはいえ精度が90%とは低い。せめて97%くらいと言ってほしいねえ。自動車の自動ブレーキはほぼ100%だ。それに比べたら低い。


★<AIで万引き検知>と、AIで『万引きを検知』し、万引きを防止するシステムを開発と。NTT東日本とベンチャー企業『アースアイズ』が6月下旬から提供する。『AIガードマン』と名付けられたこのシステムは、来店者の不審行動を検知して万引きを防止する。先行導入した店舗では、導入前と比べると万引き被害が4割減ったと言う。

店内のカメラが来店客の不審行動を自律的に検知し、NTT東日本内のクラウド経由で、店員のスマホに位置や静止画などの情報を通知する。通知を受けた店員が不審者に『何かお探しですか』などと声掛けし、万引きを防ぐ。声掛けした店員は、スマホアプリ上で『声掛け完了』のボタンを押し、記録しておく。まさに生きたAIだねえ。素晴らしい。初期費用は、AIカメラが1台当たり24万円。クラウド利用料は、カメラ1台ごとに4千円だ。ちょっと一般店舗には高めなところが気になるな。

ただ、先行導入したビックカメラ、ゼビオ、ココカラファイン、キリン堂の試験導入では、年間350万円の万引きが200万円にまで減ったと言うから効果はあり、また万引きをする者が減って来るだろうから、それなりに効果はある。だが、欲を言えばもうちょっと精度を上げてもらいたいねえ。


★<安倍首相、あの文書で詰む>『あの文書が出てくれば「詰む」―』。国会でそう囁かれるのが、加計学園や官邸関係者との一連のやりとりについて、今治市が記録した文書だ。土地を無償譲渡し、補助金も愛媛県の2倍も負担する今治市は、加計側とより密接な関係を持つ。その記録は県の記録文書と一致するのか、首相の言い分を支えるのか。首相にとってとどめの一撃となる可能性がある。

今治市は28日現在、文書を開示していない。菅市長はその理由をこう説明する。『国や県に迷惑がかかってはいけない。マイナスのイメージがあってもいけないから』と。05年から今治市長を1期務めた越智県会議員は『この段階で市が公文書を非公開にするのはおかしい』と指摘する。


『獣医学部自体には賛成だけど、経緯に不明朗な点が多すぎる。本来は認められないものを認めるのが特区なんらから、「総理と長年おつきあいがあって学校をたくさん経営している人物なら間違いないと決めた」と最初の段階で明言すればよかった。批判は出るだろうけど、国の特区でやるのに総理の意向が働いてもいいというのも正論だ。でも最初の作文を間違えて、ちょこちょこほころびが出る度に大騒ぎして行政の信頼を損ねている。やましくない人はちゃんと話しているけど、隠して話さないと逆にやましいことがあると思われてしまう』。

そもそもこの事案は『構造改革特区』として今治市と県が07年から申請を続け、15連敗した経緯がある。隠し立てをする必要はないはずだ。『堂々と勝ち、堂々と負けよ』。関西学院大アメフト部は、この一節を核とする詩をメンバーで朗読し、試合に臨む。(参考:AERA6.4号)


★<経理責任者8億円横領>少し前にもあったが、会社の経理部員が何億円も横領した事件。これは東京の自動車部品メーカーとあったが、それにしても何億円もの横領でよくも会社が倒産しなかったもんだ。相当大きな会社なんだろうなあ。

と、今度は貿易会社での横領。8億円にものぼるそうだ。犯人の男は経理責任者だったと。必要な経費として水増しした額を銀行から引き出していたそうだ。2004年から横領を繰り返していたとみられる。よくもまあ、発覚しなかったもんだ。と言うか、よくもこんなに横領されたもんだ、この会社。チェック体制が出来ていないんだねえ。


★<日大、学連の鉄槌>日大のアメフトの危険タックル問題で、関東学生アメフト連盟は、臨時理事会を開き、監督、コーチ、チーム、選手、それぞれの処分を決めた。内田前監督、井上コ前ーチには卑劣な行為だったとして永久追放に当たる最も重い『除名』の処分で、以後国内のアメフトに関係することは出来ない。学連は、井上前監督が反則行為の指示を否定した供述が『虚偽・ウソ』であり、悪質なタックルを指示したと結論づけている。森ヘッドコーチについては資格剥奪。選手とチームには、来年3月末までの公式試合出場停止の資格剥奪処分で、但し書きで反省、改革など合理的な対応、措置が取られたと判断されれば、その処分は途中で解除される、というもの。第三者にとっても、分かりやすい、整合性のある処分だったと言える。

鈴木スポーツ庁長官は、学連から処分の報告を受けた後、日大として、法人としてのコンプライアンスについての責任を求める発言をした。一次の山は越えたが、日本大学としての対応、対処について長官から質されたことになる。さあ、田中理事長殿、穴から出て来て世間に顔を見せたまえ、ちゃんと、ちゃんと。


★<日大広告撤去>日大が巨人のスポンサーを下り、本拠地後楽園ドーム球場の日大の広告看板が取り外された。日大の申し出によるものたと。阪神の本拠地甲子園球場でも、日大から広告看板の取り外し依頼があり、無地看板に入れ替えたそうだ。日大としては、対外的な活動を自粛することで世間からで世間からの批判をかわそうという魂胆かも知れないが、これほど燃え上がった炎はちょっとやそっとでは消えないだろうな。おっと、名古屋、福岡などの球場でも同じ措置が取られたらしい。

『日本の農業ビジネスを考える③ 「クラスター」による農業イノベーション』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、『解禁された揖保川のアユ漁の解禁』と朝ドラ『半分、青い。』のわき役で活躍する『井川遥』、そして八重桜、´∨綰悄↓ぐ賤奸↓キΝЧ班畍象、┃普賢象、です。井川遥は久し振りのドラマかも。なにやらファッションが新鮮さの印象を与え、井川自体がフレッシュに見えます。


★★★農業、農家が発展し、産業として繁栄するには様々な領域、生産性、商品開発、投資、資金調達、労務管理など多岐にわたる分野での高度専門性を備えなければならない。だが現実には、個々の農家がこれらを全て高いレベルでカバーするのは困難である。この点に関し、デンマークでは食品メーカー自らが研究開発機関を持ち、生産者の技術支援やコンサル活動を行うことでカバーしている。またオランダでは、農業と関連が深い様々な企業が『クラスター(集団、群れ)』を形成することで、農家の技術支援を行っている。クラスターとは、企業は研究機関、自治体などが地理的に集まり相互に連携し、場合によっては競争を通じて、新たな付加価値を作りだしていく様態を指す。オランダ政府は特定の産業の競争力を強くするため、積極的にクラスターを活用している。2011年にはオランダの競争優位を保つための9分野を『トップセクター』と位置づけ、より活発なビジネス展開の方向性を示した。

この9分野には『農業・食品』と『施設園芸・種苗』という農業関連部門が2つ含まれている。施設園芸の場合、その中心にあるクラスターは2010年に創設された『グリーンポートホランド』であり、ここに種苗・育種、温室建設、物流、水、エネルギー循環システム、農薬、環境、金融、ファイナンシャル・コンサルティングなどと言った様々な企業・組織が参加し、施設園芸に関する全てのノウハウを集積することで、園芸農家を支援している。一般にオランダで園芸を営む場合、家族経営であっても温室施設に3億円程度の初期投資が必要だ。しかしこの点も、温室建設のアドバイザーに相談すれば投資回収の見込みから、資金調達先の確保、実際の温室建設まで全てを任せることが出来る。オランダ国内にはグリーンポートホランド以外にも5カ所のグリーンポートがあり、それぞれが連携して『地域グリーンポート』というネットワークを形成している。


クラスターには、オランダと言う国の農業に対する考え方が見事に反映されている。つまり、知識資源こそイノベーションの源泉であり、園芸の発展のためには知識インフラの高度化こそが重要―という価値観だ。そのためクラスターを構成するに当たっても、出来るだけ多くの関係者が自由に出入り出来るようにすべき、という発想が貫かれている。

オランダにおける、クラスターに並ぶもう一つのハブが『フードバレー』だ。これは首都アムステルダムから80km南東にあるワーゲニング市を中心拠点とした、食品関連企業と研究機関が集まった地域の総称で、『知のハブ』とも言われている。オランダ政府が、農業・食品関係の企業と研究機関を、同市にある国立ワーゲニング大学の周辺に集中させる国家構想を立ち上げたのは1998年のことだった。現在ではオランダ中の企業、研究機関から8,000人の科学者が集まり、2004年にはシリコンバレーならぬ『フードバレー』という名称の非営利団体も設立された。


フードバレーには食品バイオ研究をはじめ、動物科学、植物科学、環境や社会科学など農業から派生するあらゆる研究機関が結集している。さらに『グリーンポートホランド』のような園芸クラスターとも連携関係にあり、食品産業と農業、研究の垣根は低い。これはオランダ政府の考え方でもある。オランダはかつて、日本の農水省に相当する『農業・自然・食品安全省』があったが、それが『経済・農業・イノベーション省』になり、今では『農業』が消えて、『経済イノベーション省』となった。オランダ人にはもともと農業と食品を別物ととらえる意識が薄かったこともあり、今では農業も食品も経済活動として同列に扱う感覚が完全に定着している。

まさに世界は様々。オランダはドイツが得意な重化学産業を横目に、農業・食品産業を世界一に育てている。日本の受け身主体に見える農水省の政策、活動に比べ、なんと進んだオランダの政府、政策であろうか、うらやましい。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<世界一の日本の紙幣>ニッポンの紙幣づくりの技術は世界一だと言う。今の1万円札が世に出る時、原版に肖像を彫る旧大蔵省の工芸官は匠の技を駆使し、極めて偽造が難しい福沢諭吉を誕生させた。その名人を取材すると、ストレスで胃をやられて半分切った、と苦笑していたものだ。

入魂の職人芸と最新のテクノロジーが融合した、われらが日銀券である。だから人々のお札への信頼は厚く、いつでもどこでもまず現金を財布から出すのかも知れない。それにすっかり慣れていたのだが、気がつけば海外ではキャッシュレス化が急速に進んでいる。日本はもはや現金主義のガラパゴス状態とさえ言われる。

先頃韓国を訪れて驚いたのは、どんな小さな店でも食堂でも、レジで現金のやり取りをほとんど見ないことだ。クレジットカードや電子マネー、さらにはQRコード読み取りも幅をきかせ、およそお札の出番がない。韓国のキャッシュレス決済の比率は9割とダントツだが、欧米でも5割を超える。日本は2割程度だと言う。


日本人の現金主義はATM網の発達をもたらし、それがまた『信仰』を増幅してきた。キャッシュレス化が進めばそんなATMだって維持費が減り、小売店の負担も軽くなるが、2027年で4割という政府目標の達成も微妙だと言う。こうなったら、美しく安全なお札を体験するツアーなど外国人に売り込みますか、な。(参考:日経新聞『春秋』)

ちょっとまって、と言いたい。クレジットカードは、使えば店が手数料の負担をしなければならない。その手数料が結構高いと聞く。VISAなどが肥え、太る政策に政府も便乗しているのか、と思ったりするが、どうだろうか。


★<平山相太、よしもとと契約>今季で引退した、『平山相太(32)』が、『よしもとクリエイティブ・エージェンシー』とマネジメント契約を結んだ。セカンドキャリアにおける活動をサポートする。そそて仙台大学に入学し、『在学中の期間に、サッカー教室などを通じて、サッカーの普及とコミュニケーションやコーチングに必要な表現力、伝達力を成長させるよう取り組んで行きます。将来的には、プロのサッカー監督を目指し、サッカーの技術だけでなく、選手の人間力を成長させられるような監督になりたいと思っています』と目標を語っている。

長崎国見の麒麟児が、筑波大学を中退し、オランダへ渡ったのが平山の運命を変えたと、拙者は思っている。オランダのクラブは、平山の力量を買ったのではなく、他のプレミアムクラブからのスカウト話で、契約金の差額取りビジネスに乗せられた、と推測する。出番はなく、日本に帰って来たが、運命の神に見放されたのか、華々しい活躍はなかった。まったく残念な選手生活であった。せめて、監督業に成功し、全日本を背負う力量を発揮してほしいね。ガンバレ、相太!


★<内定辞退が早期化>大学生の終活がたけなわの中、内定辞退の早期化が顕在化している。調査によると、2018年卒の17年5月時点での内定辞退率は6.4%と、17年卒よりも2.2ポイント上昇した。現在進行中の採用活動でも5月1日現在の内定率が4割を超えるなど企業の動きが早くなる一方で、学生の『選別』も厳しくなっている。

5月1日時点の19年卒の内定率は42.2%と前年同期比を4.7ポイント上回っている。内定辞退を食い止めようと、他社の選考を辞退させたり、繰り返し食事に誘ったりする過度な引き留め策は学生に嫌われ、SNSなどで非難されるリスクもある。

ある調査会社では、企業が内定を出した学生に登録してもらい、SNSへの投稿やログインの頻度などから『辞退する可能性のある学生』を予測する業務を請け負っている。企業は分析結果をもとに、内定者とコミュニケーションを取って辞退を防ぐという使い方を想定している。世の流れはつねによどまず、流れるのだなあ。


★<仏、勇敢な行動の不法移民の男性に国籍付与>パリのマンション5階から落ちそうになっていた4歳の男児を、外壁をよじ登って救出した不法移民の男性の勇敢な行動に、フランス国内で称賛の声が相次いでいる。マクロン大統領は、この男性に国籍を与えると約束するなど異例の対応で謝意を示した。

男児を救出した男性は、22歳の西アフリカ・マリ出身。26日通りかかった建物の5階のベランダにしがみつき、落ちそうになっている男児を見つけた男性は、外壁の手すりをよじ登り、1分たらずで5階にたどり着くと、男児をベランダの内側に引き入れた。素晴らしい、行動能力だ。日本からも称賛の拍手を送りたい。


★<ついに外国人単純労働にも門戸開く>政府が検討している新たな外国人労働者の受け入れについて、2025年頃までに人手不足に悩む建設・農業などの分野で50万人を超える外国人労働者の受け入れを図る。日本経済が直面する深刻な人手不足を背景に、単純労働分野における外国人への事実上の門戸開放になる。6月にまとめる『骨太の方針』に明記する。

これまで日本の外国人受け入れ政策は、治安面などへの配慮から高度な専門知識を持つ外国人に限定してきた。実質的な単純労働分野の受け入れは70職種の技能実習生にとどめ、他の就労資格と厳格に区別していた。技能実習生は最長5年までの研修を認めるものの、研修期間が終えると本国に帰国しなければならず、人手不足に悩む企業側からは不満が出ていた。

まあ、遅きに失したきらいはあるが、次善の策だろう。先日、セブン-イレブンへ入ったら、インドの女性が日本語も流ちょうに対応してくれた。デリー近郊の出身で、広島の大学に留学に来ていると。ガンバレ、と握手して分かれた。O(^-^)o


★<マレーシア中国高速鉄道をばっさり>92歳でマレーシアの首相に就任した、マハティール首相。まずは、クアラルンプールとシンガポールの高速鉄道計画をばっさりと断念。中国の思惑・野望に乗せられ、巨額の資金をつぎ込むほどマレーシアは豊でもなく、その資金が捨て金になるとも。中国の膨張の野望の一本の刃が折れた、な。スリランカが中国からの高利の借金漬けで、財政が二進も三進もいかなくなっている現実にマレーシア政府も目を覚ましたのだろうな。いいことだ。大国中国に小国マレーシア反逆の図、だな。


★<14年前の女児殺害犯、刑務所で逮捕>岡山県津山市で14年前、小学3年生の女児が殺害された事件で、県警は別の事件で服役中の男(39)について殺人容疑で逮捕状を取った。男は『首を絞めた』などと事件への関与を認める供述をしている。県警が、同様の事件犯人を、服役者まで調査した結果男が浮上したもの。男は同類の罪で3年前逮捕された。なぜその時、同類の過去歴をチェックしなかったのか、県警の手落ちと言われても仕方ないな、これは。

県警と言えば、広島県警。昨年5月に広島市中央署で8,500万円が盗まれたが、その犯人はいまだ発見、逮捕に至っていない。当時の県警本部長はこの犯罪を放置し、どっかへ転任、新しい本部長はしっかりやります、とは言うが、1年経って犯人が逮捕出来ない警察署内の犯罪、警察を信じていいのかねえ。


★<津村陽>1ヵ月ほど長く母のお腹に止まり、いつ生まれるか、心配させた。生まれて3ヵ月の頃、脚気で死にかけた。棺桶まで用意していたいと後に告げられる。その分、作家の『津本陽さん』は、生死に敏感だったろう。波乱の人生の幕を先頃閉じた。戦時中、勤労動員先の工場での扱いのひどさに不満を募らせ、集団脱走する騒ぎを起こした。『身の毛もよだつような記憶』と言う空襲にも見舞われた。いかに命がはかないか半生記に綴る。

生はつかの間、死ねば全てお終い―。無常観を抱えた武将の典型が『風流武辺』で描いた『上田宗箇』かも知れない。茶の湯を究めて移住先の広島に武家茶法を根付かせた。没後も骨を粉々にして瀬戸の海にまかせたほどだった。

津本さんは母の死後、古里和歌山の物語を書いた。幼いころ聞かされた子守歌を口ずさむと、母のいる彼岸に行けるように感じた。その『深重の海』で直木賞に選ばれる。母の思いも込められているのだろう。享年89歳。ご冥福をお祈りします。  合掌


★<増えるゴルフ場倒産>全国でゴルフ場の倒産が急増している。4月時点で13件に上り、リーマン時を上回るペースだ。背景には若者のゴルフ離れによる利用者数の低迷があるほか、施設整備などのため会員がゴルフ場に預けた『預託金』の償還に対応出来ず廃業を選ぶケースも多い。東京五輪の競技に採用されるなど追い風もあるだけに、業界は若年層のファン獲得に改めて力を入れている。

石巻市の『石巻オーシャンカントリー倶楽部』跡地。周囲はフェンスに囲まれて、グリーンには芝が伸びている。24年5月の閉鎖後は敷地に太陽光発電のソーラーパネルが設置され、ゴルファーが腕を競った面影はない。『時代の流れなのか、寂しいね』。かつてここでプレーをしたゴルフ用品店の元経営者(49)はつぶやく。今やこうした光景は日本全国で見られる。

帝国データバンクによると、今年のゴルフ場の倒産件数は昨年1年間の12件をすでに上回っており、このペースで倒産すれば倒産が高水準で推移した20年の28件を超える可能性があると警告している。こんな情勢になると、ゴルフ場の取り引き先も倒産を心配、用心して、納品などに慎重になるだろうから、それらがまた倒産を助長することになるんだなあ。景気の浮沈は世の習いとは言いながら、ゴルフ場経営は厳しいねえ。


★<NHK切りつけ韓国人>18日、NHK放送センター近くの路上で、NHK関係の映像制作関連の男性(48)の首にいきなり刃物で切りつけて、殺害しようとしたとして、韓国人の男(46)を逮捕した。調べに対し男は黙秘していると言う。当初『無責任な報道をする日本メディアへのメッセージだ』などと話していたそうだ。警視庁は、男を不法滞在したとして逮捕し、捜査していた。

ということは、この男は在日朝鮮人ではなく、朝鮮半島からわざわざ渡って来たんだな。しかし、46歳の男がよくもまあNHKの放送を聞いていたもんだ。日本語が分かるんだろうねえ。何のために日本語を勉強したんだろうか。おかしな事件ではある。


★<広島8−7西武 逆転の広島面目躍如!サヨナラ>キッチリ5時間、なんとも疲れる試合を連日してくれますなぁ、しかし今日は勝ったことが全てです、久しぶりにつなぐ野球で最後の最後で勝利をもぎ取った。気づいてみると17安打も打っていたんですね、あまりそんな感じしなかったんだけどそれは17安打のうち16本が単打だったからでしょうか、長打は松山のホームランのみでした、このホームランで勝ったと思うのは早いと思ったけど今村、ジャクソンが今日はしっかり抑えたからいけると思ったんだけど中崎がどうにも今シーズンピリッとしません。まあ今日の試合は全てのことが最後の勝ちにつながっていったと思えばそれはそれでいいのかなとも思うんですが、中崎が9回をピシャリと抑えて勝っていれば一番良かったわけで、ちょっとクローザーに不安を抱えてしまっているカープは今日の勝利を喜んでばかりもいられない。

実際去年の中崎の7回限定は完璧なピッチングが多かったし、そこでまた調子を上げていってもらってもいいと思う。今年の中崎はこのブログでも中崎劇場と言うフレーズがよく出てくるように決して調子は良くない、結果的にセーブはついてるが防御率はよくないし蓄積疲労が抜けきらないならさっきも言ったように一旦クローザーから外すことも検討してはどうか。まあそれでも9回裏同点で止めたのは大きかったですけどね、ベースカバーでベース踏めないミスとかもあったりで満塁のピンチ作ったりしただけにそこは褒めてあげたいとこではあるんですが。

しかし勝ちパターン投手使い切っての延長戦は分が悪く、10回表はアドゥワしか出せるピッチャーがいなかった。いきなり斉藤にセンター前ヒット、送りバントで1死2塁とされてから連続フォアボールで満塁の大ピンチ、ここで森を三振でツーアウトまで持ってくるが今日ノーヒットの秋山に抜けたチェンジアップを右中間まん真ん中を破る決定的な3点タイムリースリーベース、これで勝負ありと思った。しかしその後の源田のレフトファールフライを下水流がフェンスにぶつかりながらのファインプレーでスリーアウトにした、何気に4点目をやらなかったのが実は大きかったのである。


そして10回裏先頭バッターは野間、今日は下位打線のほうが調子は良かったので下位打線でチャンスを作って上位に回せば3点差はどうにかなるんじゃないかと密かに思ってはいた、そのためには野間が出るかどうかが最大のポイントだった、西武はクローザーの増田でなく左の武隈を出してきた、この時点で西武も増田に不安を感じていたのか単純に左の野間や西川に当てるため武隈にしたのか、この決断が誤算を生んだ。野間が追い込まれながらもセンター前ヒットで出塁、これで猛打賞とバッティングの調子は絶好調である。さらにこっちも絶好調の會澤がライト前へ詰まりながらもヒットでつないだんだがここで野間が暴走気味にサードへ向かう、3点差あるのに無理する場面ではないのだがこれが結果的に好走塁となる、送球もそれて會澤もセカンドまでいってしまうという、野間の暴走が流れを完全にわからない方向へもっていった。

ノーアウト2、3塁となりすでに猛打賞の西川、完全にバッティングの調子にらしさが戻ってきた、ここもしぶとく三遊間へ持って行き源田のグラブをはじくタイムリー内野安打でまず野間が還って2点差とする、なんともこの3人で今日9安打目のヒットとなった恐怖の下位打線である。さらにノーアウト1、3塁で今日バティスタとの入れ替えで1軍に上がってきた途中出場の堂林に打順が回ってきた、これはホームランが出れば逆転サヨナラのおいしい場面だが堂林もつなぐ意識しかなかったようで、これもしぶとくレフト前タイムリーヒットで會澤が返りついに1点差。これでトップの田中に返るが田中がちょっとチャンスで今日冴えていない、よってここは送りバント武隈も結構アップアップ状態だったのだが(カウントも3−1になってたんだけど)ここはキッチリ田中が送りバントで1アウト2、3塁の形を作った。

ここでバッターは菊池でしたが、西武側は守りやすさを重視し菊池は申告敬遠、満塁となって途中出場さっきファインプレーの下水流、カウント2−2からこれもしぶとく三遊間を抜ける同点タイムリーともう止まらない、西武もピッチャーを変える気はまったくないというかもう増田と松本しか残っていないわけで、この後11回、12回のことまで考えると武隈に踏ん張ってもらうしかなかったのか。とにかく7−7になって1アウト満塁とお膳立ては全て揃ったとこで4番鈴木誠也、もうサヨナラしか考えられない状況で武隈もストライクが入らない、あっという間の3ボールで1つストライクを取るが5球目も高めに外れてサヨナラ押し出しフォアボール。


最後はもう武隈の気力が残っていませんでした、スカッと打ってサヨナラといってほしかったが、まあ贅沢をいうのはやめときましょう一旦はもう負けを覚悟したわけでよく勝利にひっくり返したわけなんですから、良しとしないとねぇ。
まあ初回は岡田のいきなりの連続フォアボールからの栗山2点タイムリーツーベースでどうなることかと思いましたが(西武と戦う前に自分との戦いがまずあった)、岡田がしれっと2回から5回まで何事もなかったかのように立ち直り、西川の同点タイムリーで一旦追いつくが、5回終了時点での雨天中断、ただでさえ5回と6回の間のグランド整備での長い間に今日は雨も重なって6回表に調子を取り戻していた岡田が再び失点し一岡にスイッチとか、まあピッチャーに関しても難しい面がいろいろありましたよ。

私は思い切って岡田を5回終了時点の雨で諦めて交代させても良かったと思うんですけどね、やっぱ岡田は変に間が空いたりするのはよくないのかもしれない、6回頭から一岡でも良かったかな、でもそれだと今日勝てていたのかどうかわかりませんからねぇ、今日は年に1回あるかないかの試合だったと思うんで全ての流れが今日の勝ちを呼んだと思わないとダメなのかな。


松山がヒーローになりそこねた代わりにアドゥワにプロ初勝利が転がり込んできた、正直10回表に3失点しているので喜べない勝利かもしれませんが、記念すべきプロ入り初勝利。これはこれで記念の試合として悔しさと喜び両方持っておくのもいいことなのではないでしょうか。おめでとうアドゥワ。そこまでノーヒットだった秋山が10回表に勝ち越し3点3塁打を打てば、10回裏そこまでノーヒットだった誠也がサヨナラ押し出しフォアボールを選んだ、ヒーローになるはずだった秋山を尻目にフォアボールでいいところを根こそぎ持って行った誠也、ヒーローは2転3転しましたが、今日のヒーローは最後まで諦めず応援し続けたお客さん、秋山の勝ち越しタイムリーで結構帰った人多かったと思いますが残って応援し続けたお客さんは勝ち組でしたね、素晴らしい。

雨も降ったり、5時間越えのゲームだったりとタフな試合になりましたが風邪など引かないようお気をつけ下さい、明日はカード勝ち越しがかかりますのでまたしっかり応援しましょう、せっかく今日勝ったんだから明日も勝たなきゃ意味がない、交流戦のスタートはパリーグ首位からのカード勝ち越しでいくぞ。(参考:『やっぱりカープが好きなんよ』)

『日本の農業ビジネスを考える④ 農地法が最大の参入障壁』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、外人観光客に落書きされた京都『嵐山の竹林』と、夏毛に移る『常念岳の雷鳥』と、私が大好きな『ツリガネズイセン機戞△泙気縫張螢ネズイセンがいっぱいです。何処にでも落書き魔はいるけど、ちょっと無神経だねえ、半島から来た人は。


★★★日本において非農家、企業が農業参入する際の最大の障壁が農地法である。農地法は、農家のみが農地を所有し、利用出来るという考え方に基づいて立法されている。そのため新たに農業を始めたい個人や企業にとってはハードルとなっている。個人の場合、農地の売買や貸借は各市町村に設置されている農業委員会の決定に委ねられており、許可が下りれば就農出来るが、他所からやってくる人の場合『信用がない』という理由でなかなか許可が下りないという時代錯誤の現実がある。09年に農地法が改正され、企業でも農地を貸借出来るようになったが、所有は今だに禁じられている。

こうした、新参者への門戸が異常に狭い日本農業とは対照的に、オランダ、デンマークでは新規参入者に対して、至極オープンだ。デンマークの場合、 悗泙箸泙辰診醒呂鮗萋世掘⊇農するためには資格の取得が必要』、◆愎討ら子への経営委譲は農場の売買が一般的』などいくつかの条件こそあるが、農業学校で4年学ぶか、大学で農学を修めれば就農資格を取得することが出来る。しかもこれをクリアして就農した農業者には、『農業知識センターSEGES』及び地方にある『地方農業アドバイザリーセンター』に所属する専門家から、生産技術や経営指導など手厚い支援が受けられる仕組みになっている。


地方農業アドバイザリーセンターに属する3千人の専門家は作付計画、人材育成、農場全体の戦略決定、法律、相続、財務など農家が必要とするあらゆる相談に乗り、専門的立場から助言を行う。酪農家がアドバイザリーサービスを利用する場合、助言を受けられるばかりでなく、牧草、品種改良、飼料などの各専門機関や民間企業とのコーディネートの役割まで果たしてくれる。つまり、生産者の周りにもクラスターが構築されているのだ。

個別相談を求める生産者は1時間当たり1万5千円の費用を払う必要があるが、経営改善への効果が高いため、今やデンマークの生産者にとってアドバイザリーセンターを使わない選択肢はないほどだ。農業の発展には、オープンでイノベーティブな環境作りが欠かせないと言うことを、この例はよく示している。なんとも、日本の農協の機能とアドバイザリーセンターの高度な支援能力との差に驚くことだ。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<観客席のないサッカースタジアム>埼玉県サッカー協会が、県内の廃校を利用して、普及や強化の拠点となる施設を造ろうとしている。大人用の広さで人工芝ピッチを2面。小学生用の小さなコードなら、同時に4試合がプレー出来るようにする。

『プレーヤーのための施設を造る。親の観覧はご遠慮を願いたいと言う方針を形にしたい』と県サッカー協会の横山会長は説明する。観客席なしの方針は、子供達の最大の応援団であり『スポンサー』でもある親達から不評を買いそうだ。『大事にしなければならない存在だとは分かっているが、口を出しすぎる親が多すぎて、すぐ近くで見ていてくださいとは言えない状況にある』と。

指導者養成を通じて資格を取ったコーチ達は、段階的で焦点を絞った指導を心がける。そこへ親達が思い思いの『助言』をすると、選手は焦点を絞れなくなり、指導の最大効果は望めない。応援のつもりが、罵倒、非難、暴言になったりするケースも少なくない。残念ながらそれが現実だ。『サッカーのことは、サッカーの専門家に任せてください』というメッセージだと。少子化が進む世の中で、親の子への過干渉は埼玉県だけの問題ではない。建設的な議論が必要だ。


★<日本酒大学創設>日本有数の『酒どころ』として知られる広島県東広島市は、初心者向けの無料の日本酒講座『東広島市立日本酒大学』を7月に開校する。市の酒文化の魅力を発信し、地元産の酒の新しいファン開拓を目指す初の試み。市内の蔵元や酒造関連の専門家と連携し、酒の基礎知識を学ぶ座額や試飲を行う講座を8、11月を含め全3回行う。東広島市では、日本酒ファンの裾野を広げることで市が誇る酒造産業や観光の振興にもつなげたいと話している。酒所、西条を拠点にする東広島市の試みは面白い。


★<3国立大学経営統合>小樽商科大学、帯広畜産大学、北見工業大学の3大学は、2022年に『北海道連合大学機構』を創設する。少子化で大学の経営環境が厳しさを増す中、3大学法人を統合し、効率化を進める。大学の名称に変更はないと言う。北海道経済・産業の課題解決を発展に貢献するため、商、農、工の『実学』を担う3大学の経営改革を推進するとしている。学生数は、小樽が2.280人、帯広が1,170人、北見が2,061人。時代だ、なあ。広島の私立大学に動きがない。そろそろ生き延びる策を具体化しないと、二進も三進ニッチモサッチもいあかなくなるがなあ。


★<暗殺の国、ロシア>ロシアのプーチン政権を批判して亡命していたロシア人男性記者(41)が、29日、ウクライナのキエフで射殺された。妻が自宅で銃声を聞き、倒れている男性を発見した。背後から撃たれたのが致命傷になったと。男性、パブチェンコさんは、著名な戦場ジャーナリストで、ロシアのシリア内戦への介入やウクライナ東部紛争などについて報道。『脅迫を受けている』として、昨年2月にロシアを出国、8月からキエフに住んでいた。暗殺大国、ロシアではある。

と、この男、テレビの前の記者会見に出て来た。なんと、びっくりドンキーだと。恐れ入るなあ。ウクライナ当局が殺害を企んでいた人物の逮捕を目的に当局が仕掛けた芝居だったそうだ。ウン。


★<覚せい剤70億円分密輸>福岡県警は、覚せい剤を密輸したなどとして、日本人3人、中国人4人の計7人を逮捕した。県警などは密輸情報を入手して、覚醒剤をニセ者とすり替えて泳がせ捜査をしていた。覚醒剤、70億円分はすでに押収しており、組織の解明を進めている。

犯人らは、国外から密輸された覚醒剤とすり替えられた偽物を、福岡県大川市や東京都墨田区で所持していた。密輸は覚醒剤を積んだコンテナを大阪港から陸揚げさせていたと言う。70億円とはまた太い量だ。覚醒剤は、ヘロインなどの麻薬以上にやっかいで、一度体験すると中々抜け出させない。『田代まさし』『酒井法子』などの例がそれを示している。凡人は危うきに近寄らず、だ。


★<円高耐性高まる>1985年のプラザ合意以降、日本企業の最大の敵は『円高』だった。円高は輸出企業の採算を悪化と、海外で稼いだ利益を減らす。世界で成長する以上、円換算した利益の目減りは避けがたい。だが輸出採算は企業努力で改善出来る。

広島の自動車メーカーマツダの幹部は『円高に弱いとは言せない』と胸を張る。日本から全量を輸出していた時代には、ドルに対し1円の円高で利益が35わ億円減った。為替の呪縛から逃れようとメキシコで生産を始めた。更に部品をドルで買い始め、今では国内取引でもドルを使う。円高で輸出の利益が減ってもドルで買う部品の価格が下がり、相殺出来る。円高の影響は1円で1億円まで下がった。

野村證券によると、20年前はドルに対する1円の円高が主な企業の営利を1.4%減らしていた。現在では0.4%にまで影響が軽減された。海外への生産移管と現地通貨を使った購買により、円高耐性は確実に高まったと語る。


★<立川暴走死亡事件たった禁錮2年の刑>立川市の病院で2016年、車が暴走して2人が死亡した事故で、車を運転していた85歳の女性に対し、東京地裁立川支部は禁錮2年の判決を言い渡した。交通事故とは言え、無謀運転で2人を殺していて、たった2年の刑とは、日本の裁判所、刑法は間違っていると、私は思う。目には目を、とまでは言わないが、相応の刑罰は必要だ。2人殺したのなら、せめて懲役20年くらいの刑にして欲しいねえ。それとも、刑法、自動車運転処罰法が悪いのか。悪いのであれば、即刻直してほしいねえ、国会議員の先生方。仕事をしてほしいよ、議員は、本当に。


★<『朝だけ』『夜だけ』勤務OK>JR東日本は今年度末をめどに、運転士や車掌が朝のラッシュ時だけ短時間勤務出来るよう制度を改める。ヤマト運輸も今年中に、宅配便の再配達の多い夜だけ働く社員を5千人確保する。介護などで特定時間帯だけ働きたい社員の希望と、業務が集中する時間帯の人手を確保したい企業のニーズをマッチさせ、人手不足を乗り越えようとする動きが広がっている。

JR東日本は現在、1日に1万2千本の列車を走らせているが、運転士と車掌が合計1万1千人いる。今後、旧国鉄時代に採用した55歳以上の社員1万4千人の退職が相次ぐが、東京圏への人口流入が続き鉄道利用が増えるため、運行本数は減らしにくい。女性社員の積極採用など、可能な対応策と合わせて『朝だけ勤務』の採用を行う。


大和運輸は『アンカーキャスト』と呼ぶ夜間中心の配送要員の確保を急ぐ。19年度までに1万人規模にする計画だ。近年は、インターネット通販の利用者の不在の場合の再配達が増え、夜間勤務に偏り、残業を迫られている。そこで既存のパート・契約社員からの転換や新規採用で夜間配達員を確保し、運転手と分業することで再配達をこなす考え。今春時点では数百人の規模だったが、12月までにクリスマス、お歳暮需要をこなすため、5千人超まで増やして態勢を整える。

時代だねえ、色んな意味で。世の中は変わる、働き方も変わる、だな。


★<NHK桑子アナ、離婚>まあ、人間だから結婚もあれば離婚もある。が、NHKの花形アナ『桑子真帆(31)』ともなれば、話題沸騰になるんだろうねえ。相手はフジテレの谷岡慎一アナ(31)。まさに雌花に雄花のカップル。ブラタモリでキャラが買われ、人気アナに。今、ニュースウオッチ9のキャスターとして活躍する。有働由美子の後をトレースしているよにも見えるが、結婚、離婚は有働にはない。1年で離婚と言うことは、結婚前には分からなかったお互いが、よく分かり、見えて、それが我慢ならない部分だったのだろうなあ。簡単に離婚の時代だが、我慢がならなかったのだろう。が、拙者の経験からしても、我慢ならないことも時間がたてば何ら問題にも感じないようになるんだがねえ。人生ってそんなもんよ、桑子さん。


★<野間、スピード違反の走塁>30日劇的な逆転勝利のカープ。その端緒を作ったのは野間峻祥。10回裏、先頭バッターの野間はゴロのセンター前ヒットで出塁。続く打者は7番會澤。その會澤が詰まりながらもライト前ヒット。点差は3点。なのに野間。ホント面白いです。この選手。このランナー。猛然と3塁へスライディング。セーフ!!西武の右翼手が3塁に送球する間にちゃっかりアツまで2塁へ進塁!右翼手がノーバウンドで捕球するかもしれない詰まった当たりで猛然と3塁へ走りましたね。そして西武の右翼手。野間を見て慌てたのか3塁へ投げましたね。野間!

やっぱ野間の足は事件ですよ。スピード違反。堂林のタイムリー。下水流のタイムリー。誠也が満塁で押し出し敬遠サヨナラ四球。どのプレーも吹っ飛ぶ野間の爆走、激走ではりました。野間はおもしろ過ぎる。(参考:『カープファンの構想と妄想』)


★<新潟県は保育所待機0%、10年連続達成>新潟県は女性がよく働く地だと。それに伴って、女性、母親に対する手立てがきちっとできていると。新潟出身で神戸市に住んでいた女性が、子供を保育園に入れることが出来ず、新潟の友達から情報を得て、新潟に転居。無事子供は保育園に入れることが出来、自分の仕事に打ち込めるようになったと。この保育園待機率、新潟県は10年連続0%なんだそうだ。見事というほかはないねえ。江戸の時代から女性の力が発揮されていた新潟ならではのことか。

そいえば、長崎県選出の加藤某とかいう、バカ代議士が『子供は3人産め』とか発言しているが、長崎県は新潟県に子育て環境は勝っているかえ。そんなことも満足でない地で、子供3人は言い過ぎ、世間知らず、代議士としての能力、資格に欠ける、と拙者は思う。子供を何人産むか、どういう人生設計をするか、は個々人に与えられた自由の権利である。これに介入する発言をするとは、まさにどっかの閣僚が『セクハラ罪はない』と放言したのと同じだよ、ね。

『日本の農業ビジネスを考える⑤ 先進国型農業はマーケットイン』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、滋賀県の『武奈ケ岳の沢登り』と、『ツリガネズイセン供戮任后この武奈ケ岳の沢登りはとても人気があるようで、初心者、中級者に愛されているそうです。先般、モンベルの店をのぞいたら、登山靴のコーナーに沢登り用のゴム長靴が多く置いてありました。私は危なくて、参入しません。


★★★欧州各国が『成熟先進国型』の農業に転換して強力な輸出競争力を持つようになった背景には、作物を作ってから販売するプロダクトアウトではなく、市場や顧客のニーズに向き合った『マーケットイン型』のシステムを構築した点にある。このシステムは絶えず市場への強い関心を持ち、農業生産から、加工されて顧客に届くまでを一連のプロセスと考え、農業界、食品業界という垣根を超えたシステムとなっている。こうした全体合理性を求める食農運動が『フードチェーン』なのだ。

フードチェーンの中にあっては、農業は食品業界の1セクターという位置づけになる。フードチェーンでの農業の課題は、市場ニーズを的確につかみ、そのニーズに応じられる生産性を実現することにある。そのためには、様々な企業・産業の協力を得られるクラスターを意識的に作る努力も必要になってくる。クラスター化によって投資、経営管理、作業管理などへの支援はもとより、イノベーションに前向きな技術開発型農業が可能になるからだ。こうしたビジネスモデルにより、オランダやデンマークは国土が狭いにもかかわらず、成熟先進国型農業を実現し、世界中にブランド力のある農産物や食品を輸出している。


これが日本ではどうだろう。和食ブームの追い風もあって醤油、日本酒などの食品加工メーカーが数多く海外展開しているものの、これらのメーカーと日本の農業との間には連携と呼べるものがなく、メーカーは海外市場からの原料調達から製造まで『自己完結』してしまっている。この分断を解消し、日本の農業と食品産業とが相互のチェーンを構成して輸出する流れが出来れば、日本も成熟先進国型農業の仲間入りが出来るはずである。ただ、ここで問題になるのが、日本には零細規模の生産者が多すぎるということだ。この構造のままではフードチェーンを構築するのは難しい。なぜか。海外展開をするような食品メーカーの多くは大手企業だ。これらの企業は大量生産のためまとまった量の原料を求め、より競争力のある商品を作るべく原料生産を担う生産者にも効率的や高い生産性を求める。こうした要望を、食品メーカーが零細農家一軒ごとに伝え歩くのは至難の業だからだ。


例えば100ヘクタール分のコメを原料にして菓子を作るメーカーがあるとする。生産者の規模が平均1ヘクタールだとすれば100軒の生産者を回り、栽培方法について相談し、出荷日を調整してもらう必要がある。しかし一生産者が100ヘクタール分のコメを作っていれば、その生産者と打ち合わせるだけで全てが終わる。一人ひとりの生産者の規模が小さくても、100軒分のコメをまとめる窓口があればいいが、現状日本にはこうした役割を担う組織が、農協以外ほとんど存在しない。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<東京電力>東京電力HD会長に、川村日立製作所元社長が就任して、1年。東電はトヨタ自動車式の『カイゼン』の定着を目指している。川村社長は『利益を出して社会に還元するのが会社の使命』と話す。稼ぐ意識を高めるよう激励し、16兆円の廃炉・賠償費用を捻出するほか、悲願の配当復活を目指す。

東電が目指すのは意識改革で『普通の会社』になること。地域独占が続いてきた電力業界は、高コスト体質だった。これを改めるために2015年にトヨタ元常務の内川さんを特任顧問として迎え、足元までのカイゼン案件は1,500件に達した。

例えば、福島県の広野火力発電所では16年に5号機の定期点検を当初141日で計画していたのを、75日に短縮出来た。収益改善効果は数十億円に上る。秘訣は事前作業を仕込む『段取り』だ。メーカーでは当たり前だが、発電所にも導入し、取り替える配管の溶接を工場で事前に行い、現場作業を減らした。18年6月の次回の定期検査では、従来の方式だと123日かかる期間を79日にする。

川村会長は『カイゼンは会社の体質も変えてくれる』と強調する。『企業は給与、税金、配当を支払うのが使命』と話した上で、『右肩上がりで経常利益は上がってきた』と業績改善に言及する。カイゼンをテコに、11年3月期で止まっている配当の復活に道筋をつけたい考えだ。


15年から始めたカイゼンは当初、火力発電分野が中心だった。課題は、対応が遅れていた原子力部門にあり、安全に影響しない分野から取り組み始めている。廃炉については福島第1原発の汚染水タンクの建設を効率的な工法に改めた。内田カイゼン・オフィサーは『カイゼンを加速して、東電の生産性を10倍にしたい』と意気込む。

『カイゼン』は、企業の生産性向上のツールと理解されているが、拙者は、カイゼンは人の能力、知恵を絞り出すツールだと考える。単に与えられた仕事、教えられた通りのやり方、昔からの伝統、社内の理不尽なルールなどなど、個人の仕事の仕方に枠をはめる要素は多い。これを、生産性という槍で貫き、その前にはだかる諸課題を解決しようというのが理念だと理解している。東電がカイゼンに目覚めたのはとても良いことだ。確か、トヨタとリクルートが合弁で『カイゼン』を推進するカウンセリング会社を設立している。銀行や行政、郵便局からのオファーもあると言う。日本の宝、『日本人の知恵と工夫』を取り出す『カイゼン』こそまさに『ジャパン・ファースト』を実現させる貴重なツールだと思う。


★<太陽光発電・19年問題>家庭の太陽光が2019年、試練を迎える。余った電気を高く買ってもらえる10年間の期限が切れ始め、23年までに160万所帯が発電する大量ので電気が買い手を失う恐れがある。政府は再生可能エネルギーを国の主力電源に育てる方針だが、家庭が太陽光パネルを維持するインセンティブは減退する。

『買い取りが終わると聞いて驚いた』。千葉市の男性(75)は99年に200万円以上をかけて太陽光パネルを設置。09年に高額買い取りが始まると発電量の半分を自宅で使い、残りを売電し月1万円前後の収入を得ていた。19年以降は売電収入が大幅に減る見込みだ。まあ、予定されていたことではあるが。

政府は09年、東日本大震災を経て拡大された太陽光発電の『固定価格買い取り制度FIT』は、再生エネを一気に広げようと、1kw時当たり48円という破格の値段で電力会社に買い取りを義務づけた。一般的に10年前後で設置費用の元が取れる水準で、200万所帯がパネルを設置。国の電源構成煮染める再生エネの比率は震災前の10%から15%に増すなど一定の成果を収めた。


高額での買い取り期限が切れた後はどうなるのか。まず電力会社の買い取り義務はなくなる。このため余った電気を無償で電力会社に提供せざるを得ない所帯が大量に発生する恐れがある。が、新電力など電力会社が個人と相対で契約を結び電気を買い取る仕組みが有力だ。ただ、買い取り価格は『10円以下と従来の5分の1になるだろう』と噂されている。

隘路の中で、光明も見えてきた。余った電気を蓄電池に貯め夜間に使ったり、近隣で融通し合う『地産地消』だ。これまでは余った電気を高額で電力会社に売ればいいため、蓄電や地域間融通の機運は高まらなかった。だが、19年以降はがらりと様子が変わる可能性がある。

モデルケースとなるのが、先行するドイツだ。地域エネルギー公社『シュタットベルケ』が蓄電システムを地方都市など1千ヵ所に拡大。太陽光や風力を使い地元の企業や個人が作った電気を買い取り、地域に供給する。その収益で交通機関や生活サービスを運用し、30万人近い雇用を生み出した。売上高は全体で15兆円にも上り、国内の電力シェアは4割と大手電力会社をしのぐ規模に発展している。日本の参考なるかどうかは不明。欧州諸国は大陸でつながっており、電力も輸出入の対象であるからだ。ドイツも電力の輸出も輸入もしており、輸入はフランスの原発から買っているとか、買った電力はドイツを経由して周辺国に売られているという噂もある。真偽不明。


★<シダックス、カラオケから撤退>シダックスは、カラオケ事業から撤退することを表明した。カラオケ運営子会社の『シダックス・コミュニティ』の持ち株81%と、同社に対する97億円の債権を、カラオケ館を運営する『B&V』に譲渡する。今後は、企業や学校への給食、送迎、清掃などを受託する事業に経営資源を集中する。

客離れや競争激化により、シダックス・コミュニティは業績の落ち込みが続いており、前期の営業損益は12億5千万円の赤字、純損失は24億円の赤字を計上し、32億円の債務超過に陥っていた。シダックスは郊外、B&Vは繁華街を中心に出店してきたため、両チェーンが競合する恐れはないと言う。

シダックスは、同社が培ってきた『レストランカラオケ』の高級感や食材の一元調達に関するロジスティックスと、B&Vの高度な店舗経営ノウハウや出店場所のリサーチ力を統合することで、迅速な事業改善が期待出来るとしている。まさに、浮沈は世の中の常と言われるが、あのシダックスのカラオケが債務超過だったとは知らなかった。


★<是枝監督を称賛しない、懐の狭い安倍晋三>平昌五輪の羽生結弦が金メダルに輝いた時、安倍晋三はすぐさま電話を入れ、安倍晋三が電話している姿までわざわざ公表した。カンヌ映画祭で最高賞を取った『是枝監督』にはそれがない。

今は日本国籍でない作家のカズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞した時もそうだ。『誠におめでとうございます。日本にもたくさんのファンがいます。ともに、受賞をお祝いしたいと思います』とコメントを出した。

東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞した折には、公邸から電話し『日本人として誇りに思う。イノベーションで世界に貢献出来たことを嬉しく思う』と祝福、会話のこまかな内容までが報じられた。

カンヌ国際映画祭と言えば、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭とあわせ、世界三大映画祭の一つである。そこで『パルムドール』を受賞した日本作品は1997年の今村昌平監督の『うなぎ』以来で、21年ぶりの快挙だ。世界で栄誉を得た日本人を『誇り』として賛辞してやまなかった安倍晋三は、今回ばかりは何故に沈黙を続けるのか。


フランスの有力日刊紙『フィガロ』は、『是枝監督がカンヌ映画祭でパルムドール最高賞を受賞していたが、海外での受賞に絶え間ない賛辞を贈るはずの安倍首相は沈黙を保ったままだ』と書き、その理由として『是枝監督が彼らの映画作品やインタビューの中で日本の政治を告発してやまない』ことを挙げている。さらに続けて、『「万引き家族」は、長編作品として保守政府への強烈な揶揄をした批評として受賞した。是枝監督はこの国の過去の政治文化に対して強烈な批判をしてきた』と。

さらにフィガロは、『カンヌ映画祭のあった日曜日に受賞した是枝監督のインタビュー記事が、ながながと日本の映画雑誌で報道されても、安倍首相及びその取り巻きの政治家からは一事も言葉が発せられなかった。その翌日、月曜日になって、是枝監督の受賞記者会見について発したジャーナリストの質問に対して、ようやく「心から是枝監督の受賞を讃える」と答えただけだった。この称賛を述べた口元には見にくい虫歯が巣くっていた』と辛らつ。

『フィガロ』は、1826年に発行されたフランスで最も古い歴史を持つ日刊紙である。論調は中道右派、もしくは右派。そのフランス右派のフィガロに安倍晋三は批判されるのだから、どれだけ世界の常識から外れたことをしているか、よく分かる。まさに『安倍晋三の常識は世界の非常識』と言って差し支えあるまい。


★<スルガ銀行自ら招いた危機>スルガ銀行が岐路に立たされている。女性専用シェアハウス『かぼちゃの馬車』を運営する『スマートデイズ』が破綻し、投資資金を貸したスルガ銀行の業績を直撃。融資が焦げ付くリスクを高まったため、前期の決算の純利益は210億円と、その前の半分に沈んだ。

シェアハウス関連への融資残高が1,258人、2,035億円にも上り、審査を通りやすくするための通帳改ざんや、過剰融資を引き出すために売買代金を水増しした二重契約書が作られていた事実が明らかになった。

地方銀行のビジネスモデルが危殆に瀕する中、スルガ銀行はいち早く個人分野に特化して独自の収益構造を確率した。株式市場では抜群の人気を誇り、金融庁からも地銀の一つのあり方としての評価を受けていた。今後の焦点は、第三者委員会の調査結果や金融庁の判断、経営陣の進退に移る。米山差社長は現在のビジネスモデルや新しい市場を見つけるノウハウに自信を示していたが、前期4Qの新規貸出は急激に縮小しており、今回の問題の影響の大きさが見えて取れる。


★<再び2軍落ちの薮田>まあ、無残だったねえ、西武戦3戦目の薮田。1回裏に先取点を取ってもらった、2回の表。なんと、打者14人に長短8安打で、1人の投手による1イニング2桁失点は、10年8月25日、阪神戦で梅津が10失点して以来の球団ワーストタイ。緒方監督は記者団に『そっちで評価して』と突き放した。再び2軍での再調整になるが、次回の1軍引き揚げ条件は厳しくなるだろう。

一体何が原因か。フォームを変えたのか。単に力不足では理由にならない。結婚したことが原因とも思えないし。一言で言えば、コントロールがついていないということ。打たれ、四球、打たれ、四球の繰り返し。結果は7-12なんだから、普通に投げていれば勝てた試合、と言える。投壊のカープではある。まあ、畝コーチが全責任を負わなければならないな。大瀬良の復活が見事ではあるが、今年のカープの優勝は無理とみた。


★<紀州のドンファン、死因に不審>多くの女性との交際を綴った著書が話題となり、『紀州のドン・ファン』と呼ばれた、和歌山県に住む資産家・野崎幸助さん(77)。先月24日の夜、自宅で倒れその後死亡が確認された。ところが、野崎さんの遺体から多量の覚醒剤が検出されたと言うことで、警察は死亡した経緯を調べるため自宅の家宅捜索を行った。

金融や不動産などの会社を経営していた野崎さんは、4,400人の女性と付き合い、30億円を注ぎ込んだなどと豪語した自伝を出版し、『紀州のどん・ファン』と呼ばれるなど、その言動が注目を浴びていた。一昨年には、自宅に置いてあった多額の現金や貴金属のうち、6千万円相当を知人女性に盗まれる被害にも遭っている。テレビドラマにでも出て来そうな、野崎さんの死亡ではある。何百億円つぎ込んでも、こんな死にざまでは浮かばれないねえ。


★<モリトモ文書改ざん無罪か>財務省で、モリトモに関する公文書が3,000ヵ所にわたり改ざんされていた。これに対し、大阪地検は犯罪性が薄く起訴に値しないと結論づけた。しかもその調査内容には具体的に触れていない。国家の公文書が公然と改ざんされたのである。該当する犯罪名がなかったのか、法律にアナがあったのか。神戸製鋼の文書改ざんでは国から立ち入り強制捜査が行われている。犯罪に官民格差があるのか。

これだけ大騒ぎを引き起こしたのに、麻生ぼっちゃんは続投だそうだ。神戸製鋼所はちゃんと社長、トップが責任を取って辞任している。トップの責任の取り方も官民格差があるのか。政府は国民に都合の悪いことは隠すと見たり。信用できない日本国政府ではある。


★<王元監督結婚>王ソフトバンク会長は、10年来生活を共にしてきた一般女性と入籍した。先の奥さんは2001年に亡くなっており、その後王さんと知り合った女性らしい。理屈抜きに、王さんおめでとう。末永くお幸せに。


★<大瀬良8勝目、ハーラートップ>カープ大瀬良投手が昨夜、ロッテ戦に勝ち星をあげ、8勝目をゲット、ハーラーダービートップに躍り出た。4回、田中のエラーから突如投球が単調になり、4失点のビッグプレゼントをしたが、その後打線が盛り返し逆転。丸、鈴木、松山、會澤が満開の大活躍、15安打の猛攻だった。

今年の大瀬良は、直球の伸びがよく、特に低めで延びるストライクゾーンぎりぎりの直球は、打者が手が出ないというケースが多い。それと、一番変わったのは、昨年までの苦笑い、ニヤニヤ顔が消えたこと。今年はニヤニヤ顔のシーンでも口を一文字に結び、きちっとしまった顔をしている。監督から厳しく指導だれたのだろうか、とても凛々しくいい姿ではある。

セリーグは、首位カープが2位DeNAに4.5差。2位から6位までが4差と、1抜け、5団子の状態にある。昨季の交流戦は12勝6敗で、ソフトBと並ぶトップ。これが優勝への引き金になった。今年も同じ形がとれるか。課題は投手陣。誰か孝行息子が出てくれるのを期待する、な。

『日本の農業ビジネスを考える⑥ 徹底的に遅れている農業の構造改革』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、高知県特有の日本酒の杯『ベグ杯』と、爽やかさを感じさせる『ダッチアイリス』です。ベグ杯は、酒を飲み干すまで卓の上に置けないという変わりもの。杯の下部に穴があいておりそれを指で押さえて飲みほすとか、天狗の形をした杯で鼻が下についているため、これも飲み干すまで卓に置けないというもの。誰が考えたのでしょうかしら、まさか山内一豊ではありますまいなあ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★日本の農協とオランダの実態とはどう違うのか。オランダの農家向け金融機関『ラボバンク』(日本の農林中央金庫に相当する)が2014年10月に発表した文書『日本とオランダにおける農業』の中で、EUと日本の農協の違いについて言及している。
<日本>
・卸売市場への委託販売が基本で、農協が主体となって、生産→加工→販売に至る仕組みがない。
・マーケットの拡大などの自助努力に励むより、政府に頼ることで体制を維持してきた。
・農産物の販売より、金融・共済事業による利益に依存した運営となっている。
・経営努力の高い農家ほど農協から離れていき、小売店や外食産業と取引をしながら、独自にバリューチェーンを構築している。

<EU>
・生産から加工、販売、輸出に至るまでの一連のバリューチェーンを農協が構築している。
・専門家陣が中枢にいて、民間企業並みの経営管理能力を発揮しており、ニーズの把握、商品開発、流通革新などを行っている。
・EUをはじめ海外に広くマーケットを持っている分、価格競争も激しい。商品の価格競争を高めるために、原料生産者である組合員にコスト削減が求められる。コスト削減に対応出来ない小規模農家は自ら廃業していくなど結果的に構造改革が進んだ。


50ヘクタール以上の経営面積を持っている農家の割合は、フランス、ドイツ、デンマークではそれぞれ37%、29%、33%である。一方、日本はわずか0.4%、実数でわずか707経営体数と、大規模経営が余りに少なすぎる。これは日本において永らく稲作農家保護に偏った農政が行われた故に、構造改革が遅れた結果である。

とは言え、畜産分野では、日本も先進国と遜色がないほどに構造改革が進んでいる。日本は肉牛では劣勢ながら、乳牛ではフランス、ドイツを上回っている。豚肉もデンマークにこそかなわないが、やはりフランス、ドイツを大きく上回っている。

全体的に見て問題なのは、売上5,000万円以上の販売農家数は、日本農家全体のわずか1%にしか過ぎないと言うことだ。構造改革の実現には、意欲旺盛で経営感覚を備えた生産者や農業参入に積極的な企業の増加により、1%が2%、3%になっていくことがどうしても必要だ。計算上は、売上5,000万円以上の農家が3%になれば、日本の農業生産額は現在より増加することになる。

もう20年近く前になるが、山口県の徳山の北の山間部にある『鹿野ファーム』を訪れたことがある。このファームは養豚の専門ファームで、山口市近くにあった養豚場を現地に移し、その際、無菌養豚システムを構築したと。豚の子200頭を順送りで育てる。1カ月ごとに豚舎を入れ替え、4回程度で生育完了すると。広島市内のスーパーの店頭で一般の肉に交じって、少し高級品的に見える『鹿野の豚肉』のブランドを見るにつけ、よくここまで発展させたなあ、と感じ入っている次第である。20年の月日が山口県の田舎にあった養豚業者をブランド商品業者に発展させた。素晴らしいことではある。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<広島出身の首相加藤友三郎>池田勇人元首相が広島県の出身者であることを知っている広島県人は多い。が、『加藤友三郎』も、広島県出身の元首相だと知っている人は少ない。加藤友三郎は広島県から出た初の首相で、第1次世界大戦後の軍縮期に軍備削減やシベリア撤兵を断行した海軍軍人。呉鎮守府司令長官を経て、1915年に海軍大臣に就き、22年からは首相と海相を兼務した。

第1次世界大戦終戦後に訪れた世界的な経済危機と軍縮の機運の中、海軍軍縮を協議する『ワシントン会議(21~22年)』に首席全権として出席。軍備拡張から軍縮を進める立場となった。かつて軍事だけで考えられた戦争の姿が、政治や外交、さらには国の生産力を背景とした経済が一体となった『総戦力』に変化したとの認識から、『国防は軍人の占有物にあらず』と海軍強硬派を抑え、主力艦の保有比率を対英米6割とする軍縮条約に応じた。

欧米では『アドミラル・ステイツマン=高い政治センスを持つ提督』と欧米で高く評価された。今、呉市に事務局を置く『加藤友三郎元帥研究会』が、加藤についての勉強会を継続している。広島市では、中央公園に銅像が建てられている。広島藩の下級武士の長男として生まれ、艱難辛苦の末、首相にまでなった加藤の努力と辛抱に、少しは今の広島人にも見習う所があると感じる。

山口県が4人首相を出していると自慢しているが、広島県だって2人も出している。自慢してよい。


★<日本製紙、生産能力削減>デジタル化、ペーパーレス化の進展で『紙の需要減少』が止まらない。その中で、製紙業界2位の『日本製紙』は、国内3工場の紙を生産する機械・抄紙機を8台と関連する設備を停止する。さらに、紙製造工程の下工程にあたる塗工紙2台を止める予定。合わせると削減能力は年76万トン、日本製紙の2割弱に当たる。こうした大がかりな能力削減は、リーマンショック後の2009年、東日本大震災後の2011年に次いで3度目となる。

製紙連合会の調査によると、2017年の国内紙需要は2,660万トン、ピークだった06年と比べ2割弱減っている。今年も0.9%減と8年連続でマイナスとなる見込み。中でも大幅に減っているのが、新聞用紙や出版、広告、チラシなどに使う印刷・情報用紙だ。新聞用紙・印刷用紙は原燃料価格の高騰を受け、昨年の夏以降、値上げを進めようとした。ところが、需要が減り続ける印刷用紙の値上げは限定的に止まり、効果は雲散霧消した。新聞用紙に至っては、値上げそのものが行われなかった。


日本製紙は『日本製紙だけが生産設備を止めてどうするんだ、という見方はあると思うが、日本製紙は新聞、印刷用紙のトップメーカーとして、そこに手を付けざるを得ない』と市場首位であるが故の苦境を語る。馬城社長は『各社とも瀬戸際。我々の能力削減発表を機に色々な動きが出てくることを期待しているのも事実』と他社の能力削減追随への希望を述べた。

この日本製紙の能力削減を聞き、ふと思い出したのが富士ゼロックスと米ゼロックス統合の話。リコーがアメリカの複写機大幅販売減で1千億円の赤字を計上した。アメリカでのペーパーレス化の勢いは日本の比ではないだろう。米ゼロックスの経営陣は統合賛成していた。ところが大株主連中が出て来て、統合にかかる株式買い取り価格が安すぎると横やりを入れ、統合を白紙に戻してしまった。この連中は、深刻なペーパーレス化の勢いを見逃しているのだろう。音頭を取る富士フイルムにしてみれば、統合は速く進め、その効果を出したいと思っているに違いない。が、時間が経てば経つほど、米ゼロックスの企業価値は下がってくる。むしろ富士フイルムは、機が熟するのを待っていればいい状況にあるだろう。そのうち米ゼロックスの方からヘルプ、ヘルプの声が出てくるだろうから。


★<出生率最少更新>2017年の出生率が1.43で、前年を0.01ポイント下回り、2年連続で低下、最少記録を更新した。政府の掲げる『1.8』は遠い存在。原因は、自民党政権にあり、だ。なんら効果的な政策、重点的な政策を打っていない。北欧、フランス並みの施策は出来るはず。そのために、行政改革、議員削減、公務員削減、公務員給与削減をし、これらを原資として『完全保育』『完全手当』などなど打つ手はいくらでもあったのに、なんらそれらしきものがみえなかった。安倍政権は、重点施策として何をしようとしているのか、さっぱりわからん。90年代の経済失政もり。それでも国民は自民党支持だと。沈みゆく日本を作っているのは自民党だとは思わないかねえ。さみしい。


★<嘘っぽい加計学園事務局長>加計学園事務局長が愛媛県を訪れ、『多分自分が言ってしまったのだろう。首相と加計理事長の面会は架空のもので、ふと思いついて行ってしまった』と。これに対し、県幹部は、『面会』は複数登場し、しかも打ち合わせのテーマが『理事長と首相との面談結果等について報告したい』など、メインテーマになっている。面会がなかったら、この打ち合わせ会議の開催理由そのものが虚偽だったことになる、と説明している。摩訶不思議、県知事が海外出張の日を選んで、県庁に釈明に訪れるなど、加計学園のやっていることは、『大学補助金ビジネス』に他ならない。愛媛県も補助金の支出について検討を加えると知事が表明している。原因の追究は続く。

愛媛県は、県が5月末に支出した学園向けの補助金14億円について、学園への不信感から支出前に一時凍結を検討していた。学園が県に謝罪したことを受けて支払ったが、県幹部は『返還請求の道もある』としている。県は、『このまま補助金を支払えば、県民に説明できない』として支出凍結を検討した。事務局長の説明が『ウソである』ことがはっきりした今後、はてさて、どうなることやら。


★<日大学長の会見>日大の学長がスポーツ庁でぶら下がりの記者会見。質問への回答はのらりくらり、焦点をぼかすのに必死。理事長発言を問われ、あれこれ思い出すのにクビを傾げる愚の骨頂。日大問題、論ずるに値せず、だ。神戸製鋼でも、日産でも、スバルでも末端のことでも不祥事があったら、トップが出て来て責任ある発言をし、トップは辞任るすもの。アメフト部の部レベルのことだ、と逃げ回る日大。もし拙者に進学年代の子供がいれば、絶対に日大だけには進学させない。青山大が絶対いいな。

まあ、日大理事長はこの事件のこれほどまでの拡大を予想できなかったのだろう。視野が狭く、判断力に乏しい、せいぜい相撲部長上がりの理事長だ。日大アメフト事件は、広報活動における危機管理で、大失敗策として世につたわるだろう。


★<コカ・コーラが缶酎ハイ発売>日本コカ・コーラは、缶酎ハイを九州地域限定で発売を開始した。米コカ・コーラグループとして35年ぶりの酒類販売の第一歩となる。炭酸飲料の世界需要が頭打ちとなる中、成長が続く国内チューハイ市場で再挑戦する。ただこの市場はビール大手の牙城。清涼飲料の巨人と言えども、一朝一夕に攻略できるほど甘くないとの声も聞こえる。

コカ・コーラグループは1983年のワイン事業撤退以降、酒類商品は手掛けてこなかった。酒類に再参入した背景には、炭酸飲料を中心とする清涼飲料事業の見通しが厳しくなっていることがある。日本はコカ・コーラグループにとって世界第3位の重要市場。2017年の資料飲料市場は横ばいで、18年には1%の減少が見込まれる。首位の日本コカのシェアをサントリーやアサヒなどが奪っている。そこで目を付けたのが缶チューハイだ。


18年の缶チューハイの市場規模は7%増と、10年で1.9倍に広がる見通し。昨年安売り規制強化で価格が上昇したビール類から消費者が流れている。ハードルは競争の激しさと独特の流通経路にある。現在の缶チューハイの市場は、『ストロングゼロ』のサントリーと『氷結』のキリンで7割を占めると言われる。ビール各社は太いパイプを持つ一方で、日本コカはゼロから販路を開拓する必要がある。

ただ、日本コカはミネラルウオーター市場で味や香りの付いた商品を投入して販売を伸ばすなど、商品企画やマーケティングでの実力は一級品。試金石となる九州での動向は、コカ・コーラの世界戦略だけでなく国内の酒類市場の勢力図に影響を与えるかも知れない。

『日本の農業ビジネスを考える⑦ フランスは離農政策で構造改革推進』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、宮崎県の岩山『大崩山オオクエヤマ1643m』と、満開の『さつき』です。『大崩山』は全山花崗岩で覆われており、登山道はとても厳しい道。私など、とても寄り付かれません。あの西郷は、この大崩山をトラバースし、宮崎から鹿児島まで大敗走行軍しました。見事というより、驚きの行軍ではあります。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★フランスの農業政策は、日本の将来の農政に対し、参考になりうる。フランスでは1960年代から零細農家に早期リタイアを促す『離農政策』を実施し、構造改革を進めてきた。離農した農家の土地は『土地整備農村検察会社SAFER』に集められ、新規就農者に貸し付けるという政策だ。離農者が、離農後の生活を保障される『終身保障交付金』を受け取るためには、若い農業者への土地譲渡が要件ともされた。また、若い農業者も農業を始めるには土地や機械の購入などの投資が伴う。そこで70年以降には若者の新規就農を促す就農交付金や低利融資の制度が準備された。このような離農者と就農者双方への政策が奏功し、現在ではフランスの1経営当たりの平均経営面積は54ヘクタールと拡大、農業者の平均年齢も40代と若返っている。

だが、そんなフランスの構造改革も決して満足と言えるようなものではない。フランスでは、農産物輸出で優位に立っているのはワインやチーズなどの加工品であり、特にワインは販売額の19%を占めているが、フランスの農家全体に占める割合は14%にしか過ぎないからだ。ちなみにフランスの農家で一番多いのは穀物生産者で、14%を占めているにもかかわらず、この産出額は11%と依然生産性が低いのである。つまり、構造改革を進め、効率や生産性の高い農業に転換するだけでは、成熟先進国型農業は実現出来ないと言うことだ。食品メーカーと綿密に連携し、加工や販売と結合したフードチェーンを担う農業に転換してこそ実現出来ると言うことだろう。


日本において、現状先頭にたってフードチェーン農業を行っているのは、わずか1%の生産者達のそのららに一部にしかすぎない。だが、彼らが核になって食品メーカーや外食業者と連携しながら特化すべき作物を決定し、付加価値の高い作物を作っていく、そうしたプロジェクトが軌道に乗るに従って周りの生産者も刺激を受けるだろう。やがてその割合が、1%、2%、3%となり、需要を満たすだけの生産力を確保出来ているはずである。

農業の構造改革に関して言えば、フランスのように離農を促し政策的に構造改革を進めるケースもあるが、オランダ、デンマークの例では、農業者が『顧客から生産』までのチェーンを流通業者や食品メーカーと一緒になって作り上げ、顧客ニーズの把握や生産性の向上、コスト削減の必要性を感じ取った結果として、農家の規模拡大や離農が進み、結果的に構造改革が進んだ。これを踏まえるなら、日本でもフードチェーンを先に構築し、国内外に販売先を確保することが重要となって来るだろう。これを進めることにより、結果的に構造改革も進む可能性がある。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<役に立たない『学歴バカ』>『買春で新潟県知事を辞職した米山隆一さん』。米山さんの実家は養豚農家。家業を手伝いながら、新潟県湯之谷村立井口小学校に通った。外で遊ぶのより本を読むのが好きだった少年。周囲から『秀才』と言われ、新潟大学付属長岡中学校へ。そこからなぜか『受験勉強』に夢中になる。高校は遠く離れた神戸の灘高。1986年、東京大学理科三類、つまり医学部に合格。『日本で一番入試が難しい学部』に合格するのが彼の目的だった。

医学部を卒業し医師免許を取得すると、今度は東大大学院経済学系研究科に入学。目的は司法試験にチャレンジすること。97年10月に無事合格。そして東大大学院医学系研究科に入学して、博士を目指していた。ハーバード大学付属のマサチューセッツ総合病院に研究員として渡米。何やら『輝ける学歴』を手に入れるのが唯一の『目的』になった。

『平凡な医師』では我慢出来なかった。受験勉強に代えてチャレンジしたのが『選挙』。2005年の衆院選に自民党から出馬。が、新潟の女王『田中真紀子さん』に惨敗。でも諦めない。これを皮切りに国政選挙で4連敗。勝つために所属政党を、自民→日本維新→民進と次々変える。新潟知事選では『社民・自由・共産推薦』。原発推進派だった『自民の米山さん』は、いつの間にか『原発ゼロ』に加担していた。その変身ぶりの背景には、『輝く学歴→異常な権力志向』が隠れていた。


受験勉強だけで『人間力』は身につかない。米山さん、県知事になってはみたが、周囲に仲間がいない。そこで、買春を繰り返したのか?分からないが、週刊誌に『買春』を批判され、どうしてよいか分からず、ただ慌てる。何も辞任しなくても?という意見もあったが・・。受験勉強だけでは『ピンチを乗り越える解答』が出てこない。学歴はあっても『解答』が出てこない。正直言って気の毒だった。

受験勉強だけが得意な人がいる。それだけで『役に立たない人』もいる。同じ頃、財務省の事務次官が、天下り寸前だと言うのに、女性記者へのセクハラ発言で、その後の人生を棒に振った。この人も受験勉強が上手で権力を握った人だろう。大きな声では言えないが、『役に立たない』と言う意味では、財務官僚より始末が悪いのが、『外務官僚』である。

外務省は米大統領選で『ヒラリー圧勝!』と予測して赤っ恥。朝鮮半島問題では『独自の情報』を持たないから役に立たない。官邸に人事権を握られて以来、外務省で阿倍首相にゴマをする『役に立たない官僚』だけが優遇される。学歴バカの、人間力のない『役に立たない官僚』が日本をめちゃくちゃにしているのではあるまいか。(参考:牧太郎筆『青い空 白い雲』)

全く同感、同感。福田も佐川も柳瀬ももう『みーんな同じ』で、『国民に背を向け、阿倍晋三に顔を真正面』に向けている。大赤字国家日本の行く末を真剣に考え、政策立案しているとは思えない、ただただ記録を改ざんし、廃棄し、セクハラが何たるか理解もしない、学歴バカの官僚達であはる。

そう言えば、外務官僚は在外外交官駐在勤務を1回やると家が建つくらい貯金が出来るそうだ。たしたもんだねえ、外交官の海外駐在手当は。


★<定年再雇用の賃金格差、最高裁が認める>非正社員と正社員が同じ仕事をしても、賃金や手当などの待遇差があっていいか。最高裁は、一部の手当について正社員との格差を『不合理』とする一方、定年後に再雇用された嘱託社員が起こした訴訟では、賃金格差などを容認した。

最高裁は、運送会社で定年退職後に嘱託社員として再雇用されたトラック運転手3人が起こした訴訟では、正社員との賃金格差の大半を容認した。38年間務め、60歳で退職後も嘱託として再雇用され同じ仕事をしているのに、年収は500万円から370万円に減った。判決は、再雇用者には年金の支給が予定されていることなどを踏まえ、正社員との格差を容認。弁護士は、判決は働き甲斐の観点でもマイナスだ、社会に与える影響について、裁判官には想像力が求められる、と述べている。

が、労働条件は時代の鏡。定年延長が世の常となったのはつい最近。その方法は、企業内部の労働環境により千差万別。好景気で、儲かっているところは、正社員の身分が引き継がれ、一切年収減はなし。が、厳しいところは、再雇用制度で賃金格差をつける。その格差も企業によりまた千差万別。


この訴訟を見ていて不思議に思ったのは、この運送会社は横浜市にある。つまり3人は横浜市周辺に住んでいるのだ。だったら、なにもこの会社に執着せず、他の会社に移ればいいのに。今東京圏は建設ラッシュでミキサー車もフル運転とのこと。60歳を超えても、経験を重視して年収500万円出す企業はかならずあるはず。転職を申し出たっら、ひょっとしてこの運送会社は引き止めに入るのではないかな。代わりの運転手を採用するのはとても難しいから。で、このような労働力の需給関係を背景に、労働条件は徐々に変わっていくのだ。労働力は低い賃金の世界から高い賃金の世界に流れるものなんだよね。頑張って、運転手の3人の方々。

この報、朝日新聞が3人の肩を持つ報道をしている。なら、朝日新聞は定年再雇用で年収の差はないのかえ。また、それより進めて、再雇用をなくして、定年が65歳に延長され、60歳から賃金は減らないのかえ。更に言えば、朝日新聞の子会社、関係会社でこの運送会社と同じ水準の再雇用制度の会社はないのかえ。時代の代わり目には、物事の折衷ということがしばしばおこるんだよね、朝日新聞殿。


★<642万円だまし取られる>栃木県で、警察官と名乗る男から女性宅に『お金が偽札に入れ替わっている事件が起きている。あなたのお金も被害に遭っているかも知れないので、全財産を持ってきて、署に来ている日本銀行職員に確認させてほしい』と言う電話があった。話を信じた女性は銀行で預金全額を引き出し、自宅の路上で電話をしてきたと見られる男に現金を渡した。『すぐ返す』と言われたが、返ってこないので警察に届けたと。

こんな子供ダマシの手に乗るんだなあ、被害者は。何で、銀行に預けてあるお金まで引き出して渡したのか、理屈が全くわからない。騙した方は当然悪いが、騙された方も、もうちょっと注意してほしい、と感じるねえ。


★<高等教育の無償化は三流大学救済の補助金だ>安倍政権の人づくり革命の目玉『高等教育の無償化政策』。どうも、私には三流私立大学経営救済の補助制度に見えて仕方がない。勿論親の収入が低い生徒に適用されるものだが、どうも成績のチェックはないようだ。入学して大学の成績が『極端に悪い状態が続けば打ち切る』と。極端に悪い状況とはどんな状況だろうか。端にも棒にもかからない状況か。なら、少し上の普通に悪ければ支援は受けられるわけだ。

学業がそなわっていない高校生でも、親の収入がこの支援条件に合えば、大学に進学できることになる。つまり、若者減で大学進学者全体が目減りする中、成績が悪くても三流大学に入学できるという算段だ。


年収が270万円=給与所得換算391万円以下であれば、私大生の場合授業料年間70万円免除、平均的入学金25万円免除。給与所得で年間429万円以下なら、3分の2支援、529万円以下なら3分の1支援となる。前記の通り、成績の如何によらず支援が受けられるから、3流大学は大喜び、貧困家庭で、成績不良者を大歓迎する。大学に入って成績が悪くて支援が打ち切られても、せめて入学金と1年目の授業料70万円が政府から補助されるので、ぬれ手に粟の役得になりうる。

どうやら、私学連盟の支援する有力国会議員が文科省に楔を打ち込んだようだねえ。拙者は、低所得者の子弟の高等教育への支援は賛成。だが、成績が一定以上、と歯止めをかけて欲しい。税金をバラマキ、次の選挙を有利に運ぼうという魂胆が見えすぎ、また制度として欠陥品だからである。野党も、正面きってこの制度には反対しないだろう。困った国、日本だ。

『日本の農業ビジネスを考える⑧ 米国米と戦えるフロンティア生産者』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、西丹沢からの『富士山』、尼崎市『猪名寺忍者学校の入学式』。そして久し振りに映画・ペンタゴンペーパーを見に入った『映画館・八丁座のエントランス』です。『忍者学校』とは面白いですねえ。要は地元に伝わる伝統文化などを継承するためだそうだが、子供達は目を輝かせて、興味津々の顔立ちです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★意外に思われるかも知れないが、日本の農産物の輸出拡大の期待が出来る品目は『コメ』だ。和食ブームを支えるメインの食材でもあるし、国内での生産過剰解消にも繋がる。コメは最も手厚く保護されてきた品目で、関税率は『778%』と言われる。だがここで注意すべきは、〕入した品目の価格に対して一定の割合で関税をかける『従価税』と、◆1kg何円』といった具合に輸入量に対して関税をかける『従量税』の2種類があるということだ。

日本は輸入米の関税には従量税を採用しており、正確な関税率は従量税で1kg当たり341円となる。『778円』はこれを従価税に換算した際の数字なのだ。報道では従価税に基づいて『コメ』が『関税の高い品目』の筆頭にランクされる。が、大きい数字が目立つから、という側面が多分にある。

例えば米国のカリフォルニアで生産されるコメが1kg当たり100円ならば、関税を加えて441円で輸入されることになる。また、この341円が現状を的確に反映した価格なのかと言うと、そうではない。この関税率は日本やアメリカと品質が異なるタイ米等との価格差から決められたもので、多くの水増し分を含む。



このような背景にあるコメの関税率だが、いま現在、日本米と輸入米との間にどのくらいの価格差があるのかというと、関税が決まった当時の『10倍』から大幅に縮まっている。九州大学の伊藤教授によると、日本米は米国産米のほぼ2倍だ。これを基に、日本の農家が米国産米に互角に競争するためにはどれだけ、日本米を下げる必要があるか。ざっくり言って4割のコストダウンが必要だと言う。

日本のコメ農家に『コストを4割下げよ』と要求するのは『無謀だ』と思う人がいるかも知れない。しかし実は、米国産米と互角に戦えるほど低コストでコメを作っている生産者がすでに存在する。東京大学藤準教授が、生産者の中で最もコストを押さえ、効率的に生産している生産者=フロンティア生産者について分析し、フロンティア生産者は50アール未満の小規模でも60kgのコメを生産するのに平均的な生産者より1万円も低い1万6千円程度で生産している。15ヘクタールを超える規模で6千円以下で作っている。60kgのコストが6千円を下回れば、米国産米が関税ゼロで入ってきても現実に十分互角に戦えるのだ。要はやる気と、やる気を起こさせる政策にあり、だな。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<一夜にして全てが変わる>昔は高額紙幣というと『聖徳太子』だった。今は使われていない。これは聖徳太子の歴史的存在が怪しまれるようになったことが根底にあるが、肖像そのものの歴史的信憑性も怪しくなって来ている。その上に、歴史的事績も怪しくなっているのである。『冠位12階』の制定も、憲法17条の制定も怪しくなり、聖徳太子の名前自体も怪しくなった。今や、教科書では『厩戸皇子ウマヤドノミコ』などと併記するのが標準的になっている。

貨幣で言えば、日本最古の貨幣は『和同開珎』ではなく『富本銭』になっているし、昔、『1192イイクニ』を作ろうと覚えた鎌倉幕府開府年も『1185イイハコ』作ろうになっている。

財務省セクハラから、次官辞任に発展した当日、4月18日は、旧小泉政権の同窓会の日でもあったが、その数日前、小泉元首相は『阿倍首相の3選は難しいだろう』と、これから起きるにちがいない大きな政治変動を予測した。


昔、三角大福中と一口に呼ばれた自民党大派閥の勢力が並び立っていた時代には、派閥間の激しい政争で、しばし政治がストップすることがあったが、そういう時、日本は政治がストップしても官僚がしっかりしているから、国家運営そのものは盤石だと言われてきた。しかし、最強の官僚組織と言われる財務官僚が、最近のように国税庁長官も事務次官もいない、ガタガタの機能不全状態に陥っている姿を見ると、この国は本当に大丈夫なのだろうかと思えてくる。

歴史教科書の記述の書き換えに比べたら『セクハラで財務次官の首が飛ぶ』などと言う話は、余りにスケールが小さくて、どうでもいい話に思えてくる。しかしどうでもいい些細なことから大きな変動が生じることがある。日本という社会は、千篇一律の全く変化のない社会であるように見えて、変わる時は全てが一夜にして変わる千変万化社会でもある。歴史の面白さは目の前に起きている訳の分からなさの中にあると今は思っている。(参考:立花隆筆『全てが一夜にして変わる』)


★<女性ミキサー車運転手>つい先日、近くのマンション建設現場で女性ミキサー車の運転手に出会った。ミキサー車からコンクリを現場に落としている最中。ミキサー車のコンクリーオペレーション操作をしていた。聞くと、この道15年のベテランだそうだ。恐れ入りました。15年と言えば、丁度21世紀が始まったころ。ようやく建設業界にも薄日が差し始めたころ。多くの企業でリストラがあった時代。よくも方向転換し、この業界に入ったもんだ。と、そのすぐ後にヤマト運輸の中型トラックが通り過ぎ、この車の運転手も女性だった。運転手の採用難と給与面の高騰を避けるため女性の採用が増えているのだろう。時代ではある。


★<自爆する文春砲>政界、財界、芸能界のスキャンダル、事件のスクープで腕を鳴らす『文芸春秋社』。この文春で、管理職の有志が役員人事案の再考を求める要望書を出すという、これまた前代未聞の事件があった。社長は社員の説明会で陳謝し、退任。後任に経理担当の常務を昇格する人事案を策定した。これに管理者達が反旗を翻した、ということ。

松井社長は、会長に就任するとし、その立場から人事案を策定する意向を示した。が、一部の役員が会長就任に反対したことから、松井社長は会長就任を断念。そして後任人事は自分が決めると。そこで『社長を去るものが、後任人事に手を染めるな。後任人事は残る役員で決めるべき』との反旗が翻ったもの。まあ、社会常識で言えば、辞任する社長と新任の社長は同時に発表されるわな。その意味で、松井社長が後任社長を指名する権利はあるだろうが、役員全体の人事は新社長が決めるべきだろう。他人事には厳しく当たるが、自分のこととなるとからっきしダメダメの、なんともなさけない、内部崩壊の文芸春秋』ではある。


★<ついに出た、日大田中理事長の黒い霧>どうやら、日大田中理事長が姿を現さない原因が、彼の黒い交際、黒い行動にあるらしい。一部で報道が始まった。OBの発言として『金と人事権で周囲をイエスマンで固めた人物。暴力団との付き合い、謝礼金の要求など黒い影が付きまとっている』と。

『今回の問題も、側近である内田監督による選手への指示は認めないことを決め、了承したなら、もう誰も逆らえない状況を作り上げた。だからこういうチグハグな対応になってしまったのだ』と証言する。なるほど、学長の会見でしどろもどろになる部分はこういう背景があったのか。日本最大の大学で、学生数7万人という巨大組織の絶対的権力者である田中理事長。その『恐怖政治』の源泉の一つとなっているのが、『闇社会』とのつながりだ。

『田中理事長は、職員の前でも平気で暴力団関係者との付き合いを誇示することがある。「この時計は暴力団の親分からプレゼントされた」「ヤクザの親分から、寿司屋でごちそうになった」とか言っていた』(元理事)。こうした田中理事長の言動は、学内で問題になっただけでなく、メディアを騒がせたこともある。05年には週刊文春が田中理事長と暴力団関係者のつながりを報道したのだ。


このような言動・報道を懸念し、当時の森田理事長が隠密に特別調査委員会を組織し、調査を依頼した。報告書にはこうある。『指名・発注に対する謝礼として田中氏が3千万円を受け取ったという極めて濃厚な疑いが残る』。さらに暴力団関係でもクロの認定だった。驚くべき内容だ。

『財界のフィクサーと言われ、戦後最大の経済事件となった「イトマン事件の中心人物だった許永中」との親交だ。許は大阪府の自宅近くに寄進を募って「許永中神社(ひがし茶屋町西向不動尊)」を建てた。そこに当時の日大瀬在総長の名前を刻んだ石碑を田中が無断で建てたことが、学内で問題となった』と報告書に紹介されている。『後日総長が田中常務理事を叱ったところ、田中はその非を認めたので、総長は、その名前を削らせるよう命じたという事実も認められる』と。

さらには田中が02年に出版した『土俵は円 人生は縁』という著書の記念パーティーを開催した時の様子につてもこう記されている。『1,300名の出席者の中に、暴力団風の風体の人物が20~30名来ていたことを日大側の出席者が目撃している事実が認められる』。さらに追記で、『田中常務理事は、かなり古い時期から暴力団とつながりのある許永中と親密に交際しており、逃亡中の許が田中方に立ち回った事跡のあること、最近でも暴力団風の人物との交際が絶たれていないことが窺われる。本人は10年以上前のことだと言っているが、すべて過去10年以内の出来事である』と


しかし、この中間報告書が提出された後、最終報告書が作成されることはなかったと言う。この直後、総長と理事長が任期満了で交代。新執行部に調査は引き継がれたはずだが、うやむやになり、3年後田中は理事長になった。今回の後手後手の不手際は、その田中理事長の指令で、監督を擁護する指令が出ていることで事態がはっきりした。スポーツ庁に報告に来た、常務理事と学長が、ぶら下がり取材を受けた時、『田中理事長は会議でどう発言したか』と言う質問に対し両者ともしばし首をかしげ『世間に迷惑をかけたと言っている』と当たり障りのないことを述べる歯切れの悪さ。まさか、『監督の指示はなかったことにする。その線に沿って全員動くように理事長から指示された』とは言えなかったのだろうなあ。

さあ、文科省、文科相はどうするか。政界の大物、『小沢一郎さん』は日大大物OBである。小沢さんが声をかけて、有力OB、理事OBなどで『日大清掃委員会』でも結成したらどうだろうか。もう日大内部から、世間の目をくらますような言動をさせてはならない。真実を述べさせる形が必要だ。


★<誰が払うか、米朝会談の北朝鮮の宿泊費>シンガポールでの米朝会談が12日に再設定されたことを受け、北朝鮮の金正恩委員長がどこに泊まるのかに注目が集まっている。外貨不足に悩む北朝鮮が宿泊費の肩代わりを求めているとの報道もあり、誰が払うかも感心の的だ。

宿泊先も首脳会談の場所も、まだ明らかになっていない中、ワシントン・ポストは北朝鮮が観光名所マーライオン像のすぐ近くにある『フラートンホテル』への宿泊を希望していると報じた。最高級の『プレジデシャルスイート』には専用エレベーターがある。宿泊費は1泊60万円ほどとみられる。また閑静な高級住宅地にあり、オバマ前米大統領ら数多くの首脳が宿泊した『シャングリラホテル』も、いずれかの首脳の滞在先になる可能性がある。


宿泊費について、ポスト紙は『プライドは高いが貧しい北朝鮮は、ホテル代を外国に支払わせようとしている』として、外貨不足の北朝鮮に代わってシンガポール政府に負担要請が行くとの見立てを報道。シンガポールのウン国防相は、同政府が会談に伴うなんらかの費用を負担する意向を示した。

一方、昨年のノーベル平和賞を受賞し、1億2千万円の賞金を得た国際NGO『核兵器廃絶国際キャンペーンICAN』も、『核兵器をなくすることに貢献するためなら、宿泊費を負担する用意がある』と表明している。それにしても情けない北朝鮮だ。米朝会談という晴れ舞台の宿泊費をめぐりあれこれ報道されるとは、北朝鮮としてのメンツも誇りもあったものではないなあ。


★<大久野島、ウサギ求め36万人>広島県竹原市の沖合にある『大久野島』。戦時中は毒ガスを製造する島として恐れられていたが、戦後は国民宿舎も建造された憩いの地。だが、なかなか人々の関心を呼ばなかった。そこで、島でウサギの放牧を開始。その結果、2017年には過去最高の36万人が来島。ウサギの島として注目され始めたのが14年と言うから、そうとう辛抱の期間が長かったことになる。きっかけは島を訪れた外国人観光客が、動画投稿サイトに載せ、海外の人々からも関心を集めたことによる。現在島には700羽のウサギが生息する。人間は国民宿舎の従業員以外は済んでいない、半分無人島。でもウサギがちょろちょろする風景は、まっこと可愛いと言える。


★<沙羅双樹>『沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす』。平家物語の冒頭の一節。夏椿は別名沙羅。お釈迦様の入滅の際に、花は枯れ、幹が白くなったとされる聖なる樹木。実は、本物の沙羅は温暖な地以外では育たない。代わりとして日本の寺などに夏椿が植えられ、沙羅として広まったのだと言う。

美しさの中に潜んでいるはかなさは、栄華は決して長続きしないと諭してくれる。しかし、人間はなかなかこの教えを解せず、幾たびも愚行が繰り返されている。

今だって、国内の政界やスポーツ界、さらには国際政治の場に、権威に酔ってしまったかのような『おごれる人』や、力量を超えた虚勢で周囲を惑わせる『たけき者』があちらこちらにいる。『褐色の根府川石に、白き花はたと落ちたり』(森鴎外『沙羅の木』)。人間、かすかな音に耳をすまし、内省を深めてほしいもだな、大混乱、大失墜の責任を取らない麻生財務相殿。


★<阪神ロサリオ2軍落ち>阪神の『ロサリオ内野手(29)』が3日、不振のため1軍出場登録を抹消された。今季50試合目にして見切りをつけられた格好だ。2月のキャンプでは場外弾を連発し期待が膨らんだが、開幕後はさっぱり。打率.230、4本塁打、22打点。

昨季まで所属していた韓国ハンファで指導していた元日本ハムの中島さんは、実力が発揮出来ない3つの理由を指摘する。まず、外角の変化球を打てない弱点が露呈し、厳しい球ばかりを追いかけるようになった結果、甘い球まで見逃していること。さらに、5月8日、巨人戦で推定140mの看板直撃弾を放ったことも逆効果に。強烈なイメージが残り、あの打球を再現しようとリキむあまり、タイミングが狂っているのではないか。そして、キャンプからの相棒『糸井』が、.303、9本塁打、30打点の好調で、ロサリオに取って代わり4番に坐ったのも、焦りを感じた原因ではないかと。

まあ、伝説的外人『バース』までいかなくても、鳥谷が超不調に陥った今季、アベレージだけでも3割は維持して欲しい、が金本監督の心内であろうな。しかし、阪神のことばかりは言えない。カープの外人『エルドレッド』も超不振。緒方監督が育てようとする『バティスタ』ももう2軍落ち。なかなかうまくいかない、阪神、カープの外人ではある。


★<紀州のドンファン死亡>紀州のドンファン『野崎さん(77)』が死亡したことについて、体内から覚醒剤の摂取が発見され、肝臓、腎臓などからも発見されたそうだ。ある有名人は『誰が得をするかがキーだ』と述べている。22歳のモデルと結婚したばかり。しかし女性の母親はモデルが結婚したことを知らなかったそうだ。なにやらテレビ推理ドラマの再現のような感じだ。和歌山と言えば、あの『カレー殺人事件』があった地でもあり、ミステリアスな憶測が行き交う。


★<帯広で34度>高気圧に覆われた昨日・4日の天気。なんと全国で7月から8月並の暑さになった。とりわけ北海道で広く真夏日を記録。帯広で平年を14度上回る34度を記録したのを始めに、秋田県大館市で32.9度、札幌市で30.7度、盛岡市で30.5度と、軒並み真夏日を。すごい記録だねえ、広島でも34度と言えば8月の初めの一番暑い時の気温だ。

『日本の農業ビジネスを考える⑨ 乾田直播でコストを4割減す努力』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、市の財政難から今年打ち切られる『70年続いた岸和田の花火大会』、『中米グアテマラで、噴火したフエゴ山』、広島でも走り始めた『トヨタの新型タクシー専用車』、京橋川岸辺で花を咲かせた『ケヤキの木』と『広島市の木・クスノキ』です。原爆で多くのクスノキが失われたが、残ったクスノキはいち早く生命をよみがえらせ、市民に生きる希望と復興への力を与えてくれた、と言われます。

市の財政難で打ち切られる花火大会。国の財政難で何か中止になったイベントはあるか。1千兆円もの大赤字を垂れ流しながら、政府は平気で金を使い続ける愚行。国破れて、山河もなし、になる。簡単に払い下げ土地の価格を8億円もねさげする、お金の始末を知らない、行わない困った日本政府だ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★フロンティア生産者と平均的生産者の生産費にこれほどの差があるのは、フロンティア生産者が規模拡大に意欲的で、同時にコスト削減に対する技術を活用しているからだ。彼らはコスト削減のために努力を惜しまない。一例として『田植え』に対する省コスト化がある。

一般的に農家は田植えをする際、あらかじめビニールハウスで種から育てた苗を、水田に運んで田植機で植える。これを『移植栽培』と言う。だがこのやり方だと規模が拡大するごとに育てるためのビニールハウスの面積も、田植機の台数も増やさないといけない。田植えに適した時期は限られており、その短い間に広い面積の田植えを終えるには機械を増やすしかないからだ。

しかし、この田植え作業を省略し、田んぼに種モミを直接植える『乾田直播』という技術がある。岩手県花巻市の盛川さんは、この『乾田直播』に取り組む生産者の一人だ。直播への挑戦を始めたのは『何をして、どんな技術を採り入れれば効率のよい農業が出来るか』と考えた末の1994年のこと。始めたばかりの頃はまだ技術が確立されていなかったこともあり、せっかく播いた種が全部芽を出さない失敗も経験したと言う。今では移植栽培に劣らぬ生産量を上げ、20ヘクタール以上ある水田の半分で乾田直播を行っている。乾田直播のメリットは、田植えの工程を省ける点だけではない。


盛川さんのように直播栽培と移植栽培を組み合わせれば、労力の軽減にもなる。暖かいハウスの中で育つ苗に比べれば、外気温が低い屋外の田んぼに巻いた種もみは苗になるまで時間が余計にかかる。このため先に直播の田んぼに種を播き、この作業が終わったところで田植えをするように作業の時期をずらせば、その分少ない人手で作業が出来るのである。さらに盛川さんは、グレーンドリルという種播き用機械を小麦とコメの直播に使っているほか、コンバインも小麦とコメの両方に使うなど、一つの機械を複数作物に使う工夫もしている。これにより、田植機など従来の稲作機械を使った場合よりもはるかに高速での作業が可能になった。

機械が高速で、かつ稼働率が高ければ、当然コストダウンに繋がる。この結果、盛川さんの乾田直播の水田は東北地方の平均的な生産費の60%弱しかあかかっておらず、労働コストも東北地方の平均の1/5程度で済んでいるが、それでいて平均収穫量は、東北地方の平均に比べて13%も多い。盛川さんの乾田直播への挑戦は『コメがいつまでも保護されるとは限らない』という生産者の危機感が、国際競争力のあるコメの生産に繋がった好例であろう。『為せば成る為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』 (上杉鷹山)、だ。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<ガンバレ、堂林翔太!>2002年の年を語る上で欠かせないのは、やはり堂林のことだろう。僕(野村謙二郎)は当初、開幕からスタメンで使おうとは思っていなかった。僕が彼を気に入ったのは、打球を遠くに飛ばす力を持っているからである。甲子園で活躍した堂林も入団して3年目。この年も、オープン戦では使うけど、ベテランが出て来たら徐々に途中出場に切り替えていくつもりでいた。

しかし、堂林の打撃の調子は上がらなかった。とにかく良いときと悪いときの波が激しい。だから『今日こそ2軍に落とそう』と思うのだが、そんな時に限ってものすごい当たりを飛ばす。それで、もうちょっと、となる。この年は、チーム事情として『サードを守れる長距離砲』が至上命題だった。栗原はヒジが悪いので難しい。そんな状況で、堂林をサードで鍛えていくという考えは頭の隅にあった。

最終的に僕の背中を押してくれたのは、王さんだった。オープン戦の時、相談すると、『もし、何か感じるものがあるのだったら使わなきゃダメだよ。責任取るのは君なんだから』と。僕の中で、『よし、堂林を使おう』という決心が固まった。


だが、堂林は少々どころではなかった。シーズンを通して両リーグワーストの、29失策、球団新記録の150三振、ただ14本塁打というのはこの年チームでナンバーワンであった。彼をここで逃がしてしまうのは簡単なんだが、僕はあえて彼を逃がさなかった。ここで逃がしたら、たぶん次ぎはもう、ない。そして僕にとっても、このシーズンは今年こそ最後だと思って覚悟して臨んだシーズンでもあった。だから『俺がいなくなったらお前どうするの?だから頑張れよ!』という気持もあった。

ただ、堂林に残された時間はもうそれほど多くない。僕が彼を抜擢したことでチーム内に敵も多いことだろう。だからこそ、人一倍バットを振って、人一倍練習しないといけない―そんな言葉を監督を務めている間、常に堂林にはかけてきた。

本当に残された時間は無いねえ、堂林君。もう後輩連中に追い越されている。あの大器と期待され、大器になれなかった『岩本くん』の後をトレースしているようにも見える。正念場の今年、三振王、バティスタを抜くチャンスは今年だけだ。ガンバレ、堂林!せめて東京から連れてきたかみさんのためにも、1億円プレーヤーになれよ。(参考:野村謙二郎著『変わるしかなかった。』)


★<ガソリンスタンド、広がる空白地帯>全国各地のガソリンスタンドGSが急減している。ハイブリッド車の普及などによるガソリン需要の減少やGSの後継車不足が背景にあり、関西では給油所が3ヵ所以下の『GS過疎地』と呼ばれる自治体が40市町村に及ぶ。

紀伊半島中心の山間部にあり、奈良県と三重県に囲まれた『飛び地』の自治体として知られる和歌山県北山村。村で唯一のGSは2009年に廃業し、役場から1.5kmにあった村外のGSも17年夏に廃業した。今は役場から15kmほど離れた奈良県下北山村か三重県熊野市のGSが『最寄り』で、車で片道20分かかる。『介護ヘルパーが巡回する車に給油するだけで往復1時間近くかかり、業務に支障が出ている』と関係者は嘆く。

地方では車は生活の『足』であり、農業機械への給油や高齢者宅への冬場の灯油配送など影響は幅広い。さらには、30年以内に発生すると言われる『南海トラフ大地震』で、村は震度6を想定する。山間部で道路が寸断すれば孤立化は避けられない。今年5月、村は『燃料供給体制確保に向けた自主行動計画』を策定し、GSを新設する検討に入った。


調査によると、GSは全国で3万1千ヵ所あるが、20年間で半減した。直近5年間では『1日で3・4ヵ所』が消えた計算になる。GSが3ヵ所以下の『GS過疎地』は、全国で302市町村に上り、4年間で45増えた。1ヵ所もないのは北山村など12町村で、関西2府4県の自治体が半数を占める。

GSの廃業は、需要減に加え、安全性のため埋後40年で改修が義務づけれたことによる。交換には1千万円の費用がかかるとされ、国の補助金を加えても300万円の負担がかかる。事業者の12.7%が廃業を検討している。経産省は国民生活に不可欠なインフラと位置づけ、タンクローリーから車に直接給油出来る『移動式GS』の実証実験に乗り出すなど、対策に本腰を入れ始めた。

苦肉の策として自治体がGS運営に乗り出すケースも生まれている。奈良県川上村では17年3月にGSが廃業し、GS施設などを無償譲渡を受け、村が設立した『かわかみらいふ』が営業を開始した。俯瞰してみると、GS過疎地ではガソリン車は不適で、それこそ『電気自動車』が最も適していると言え、乗り換え対策が必要になる。が、農業機械などは取り残されるなあ。難しい。


★<オレオレ詐欺、被害8,250万円>東京都板橋区の女性(84)が、長男を装った男から現金8,250万円をだまし取られるオレオレ詐欺に遭った。女性宅に5月31日昼頃、長男を装った男から『小切手が入ったかばんを無くした。現金で建て替えてほしい』と電話があった。2時間後、女性宅を長男の仕事の関係者と名乗る男が2人女性宅を訪問し、女性は5,000万円と3,250万円をそれぞれに手渡した。女性は翌日長男に電話し、被害に気付いたと言う。まあ、犯人が悪いことは承知の助だが、騙される方もちょっとねえ、という感じだな。しかし、いつも思うが、このようなお金持ちを狙う詐欺、お金持ち情報について銀行員が協力しているのではないか、と疑う。真偽やいかに。


★<ひとりカラオケに負けたシダックス>シダックスは不振なカラオケ事業を『B&V』に譲渡し、店舗運営から撤退した。ボックスを1人で利用する『ひとりカラオケ』が増加。郊外大店舗を軸とするシダックスは客単価の下落に絶えきれず採算悪化を招いた。『自助努力での改善は時間がかかりすぎる』、志太会長はこう語った。

市場全体が暫減の中、昼間の客が増えてアルコール注文が減ったことから客単価が落ちている。また、市場が伸びない理由は、企業の働き方革命もあり、以前のように会社帰りにグループで訪れ、飲食を楽しみながら大勢で歌うといった使い方は少なくなった。代わりに増えているのは料金が安い平日の昼間に訪れる学生や高齢者だ。フリードリンクで料理を頼まないケースも多く、事業者側から見ると割りに合わない。


更に最近増えているのが『ひとりカラオケ』だ。ひとりカラオケ専用のボックスも登場しているが、シダックスにはない。オフィス代わりの仕事利用や昼寝など個人の『歌わない需要』も増えている。グループ需要を想定して広い部屋を次々と設けて来ただけに、客単価の下落で採算悪化に歯止めがきかなくなったという次第。

カラオケ業界ではシダックスや『ビッグエコー』の第一興商など5社が市場の25%を占める。首位の第一興商は17年、首都圏を中心に40店展開する『エアサイド』を傘下に収めた。シダックスのカラオケ事業を買収したB&Vは、部門別売上高で第一興商と肩を並べると見られる。カラオケ業界の消費の変化に対応出来なければ、更なる再編劇が起こる可能性がある。


★<老齢の親の年金を狙う子供達>『親の少ない年金を頼りに子供が生きている。払わなければ手を出したり、家の外のエレベーターホールに追い出したりして、嫌がらせをする。一方で、もう自分は食べていけないからと、警察署の前に親を捨てていく息子もいた』(養護施設長)。

老人養護施設は措置施設であり、原則としては入所判定委員会を通さねば入所出来ない。そのため、緊急時の受け皿となっているのが、擁護と同じ福祉施設だが、個人の契約で申し込みが出来る『軽費老人ホーム』だ。家族の援助が困難で、独居生活に不安がある高齢者を対象としており、擁護同様、高齢者の住のセイフティーネットと言える。

関東のある軽費老人ホーム施設長は『ここ5年で、経済的虐待が理由で入所してくる人が爆発的に増えた』と話し、こんな現実を明かす。『施設で受け入れても、親の年金を頼りに暮らしている子供達が追いかけてくる。そのため入所後は、新しい名前を名乗ってもらう。電話がかかってきても取り次がない』。

過疎の市町村の受け皿にもなっている。施設の1割は僻地からの入所者だ。この施設に入居者を送る人口3千人の村の福祉関係者が口を開く。『村には地域包括支援センターを中心に高齢者を見守れるだけの人的資源がないどころか、ケアマネージャーさえいない。ただ一つある特養は待機者でいっぱい。訪問介護すら待機してもらっている状態だ。地元の人は「刑務所に送るつもりか」と最初は抵抗が大きいが、子供達の多くが村におらず、老人ばかりで面倒を見る人がいない』。


高齢者向け住宅では、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅が数を伸ばしているが、月額の利用料は15~25万円で、預貯金や年金額が少ないと利用できない。一方、軽費老人ホームは食事代を入れても10万円以下のところが多く、『国民年金でもギリギリ暮らせる』が、その数は有料老人ホームの4分の1程度と少ない。

貧困老人の実態を描いた『下流老人』著者の藤田孝典さんは、『高齢者が安く住める住居施設が圧倒的に足りない。空き家などを利用し、整備して行く必要がある』と危機感を見せる。藤田さんのもとには無料低額宿泊所に関する相談が絶え間ない。

高齢者問題に詳しい明治学院大の川合元教授は、『2000年の介護保険制度の導入によって、行政サービスの大部分が民間に委ねられたのと同時に、行政が高齢者の状況を把握しづらくなった。介護保険サービスを実際に利用している高齢者は全体の2割に満たない。その他8割の「動ける人の問題」にも目をむけなければならない』と。その最たるものの一つが、住宅問題であることには間違いないだろう。


★<TBSが麻生坊ちゃんに味方す>麻生財務相が5日午前に行った閣議後の記者会見で、質問を1問で打ち切ったとして、記者団からTBSと財務省職員に大ブーイングが起きた。

きっかけは、会見で記者団代表としてマイクを握っていたTBS記者の発言だった。麻生大臣が最初の質問に答えた後、TBS記者が『大臣、国会がありますので』と会見終了を宣言したのだ。大臣は首相官邸から立ち去ったが、残された記者は呆然。複数の記者がTBS記者に『何でTBSがそんなことを言うのか』『なぜそんなに仕切るのか』と詰め寄った。

財務省が決済文書改ざんに関する4日の会見を15分で打ち切ったこともあり、記者団からは財務省の広報担当者に『会見する意味がない』『昨日は15分だった。説明責任を果たしていない』などと言う声も上がった。一方で、財務省の矢野官房長や太田理財局長ら幹部は4日、4時間半にわたる記者会見を行った。

なんだ、このTBSの記者は。会見のイロハのイの字の意味も知らないじゃないか。こんな幼稚な記者がやっぱりいるんだなあ、キー局と言えども。


★<大阪で病院荒らし頻発>大阪市南部を中心に、病院に侵入し現金などを盗む事件が頻発している。大坂市内では今年に入ってから少なくとも40件発生し、堺市や八尾市にも被害が及んでいると。深夜には無人となるなどセキュリティーの甘い個人経営の病院が狙われており、警察は同一犯の可能性があるとみて捜査している。

しかしなんだな、個人病院に忍び込んでも現金はそう置いていないだろうから、効率の悪い窃盗犯だ。頭が悪いんだろうなあ。阿倍野区の個人病院では、被害は現金1万円と。なさけない窃盗犯、泥棒ではある。


★<外務省ロシア課長セクハラ更迭>外務省ロシア課長の男性(49)がセクハラを行ったとして、9カ月の停職懲戒処分を行うと同時に、課長職を更迭した。河野外務相は、『このような事案が起きたことは誠に遺憾だ』と陳謝。『厳粛に受け止め、綱紀粛正に努める』と強調した。まあ、財務省よりまだましな措置だなあ、外務省は。このロシア課長、先般の日露首脳会談にも随行したそうだ。麻生君、破廉恥行為であるセクハラはこのように措置するんだよ。

『日本の農業ビジネスを考える⑩ ICT情報通信技術を使い効率化高める』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、青森県平川市の『世界一の扇ねぷたの2代目』、いつまでも煙がのぼる『加計学園問題の総本山、岡山理科大』、そして『サイフリボク』、『ナデシコ』、『公園のシロツメクサ』です。サイフリボクが市街地で見られるなんて初めてです。シロツメクサが咲き乱れる公園で、子供達、また若者達が楽しんでいる風景、とても好きです。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★コメ農家のコストを大幅に引き下げるには、技術革新だけでなく『農地集積』による農地をまとめることも重要だ。政府は2014年から、後継者不足で継続経営が難しい生産者から農地を預かり、意欲的な担い手に託す仲介機関『農地中間管理機構』を各都道府県に立ち上げて、農地集積を進める政策を行っているが、生産者自身も様々な工夫を凝らして、農地をまとめて来た。

滋賀県彦根市の『フクハラファーム』は、1990年の創業当時10ヘクタールだった農地面積を、今では165ヘクタールまで拡大した。このうち150ヘクタールをコメ用農地(水田)が占めている。創業当時は思うように規模拡大出来ずにいたが、福原社長がどの水田にも雑草を生やすことなく丁寧に管理していることが口コミで伝わると、やがて地元の高齢農家や後継者のいない農家が福原社長を信頼して農地を貸してくれるようになった。

ただ、問題は、せっかく貸して貰った農地があちこちに分散していたことだった。規模拡大を最優先したために、当初は事務所からかなり距離のある農地でも預かっていたが、コストに見合わないことも多かったのである。そこでフクハラファームは地元の稲作農家35名にも働きかけ、2001年に『利用調整組合』を立ち上げ、農地の貸し借りの相談窓口を地元のJAに一本化した。『農地を借りて欲しい』と相談が持ちこまれれば、組アーラーフーズ員同士で話し合って、一番近い組合員が借りる、あるいはすでに近くの農場で作業している組合員が優先して借りるようにする、といった調整を行ったのだ。地域全体の農家が農地を効率的に集められるようになった。現在では同ファームの農地は、事務所を起点に5km以内にまとまっている。


またフクハラファームは10年前からICT(情報通信技術)を積極的に活用している。同社が管理する水田は規模拡大により330枚に達しているが、この一枚一枚の管理が手薄になれば収穫量や品質は低下し、規模拡大はむしろ弊害となってしまう。そうならないために、同社では富士通研究所と滋賀農業振興センターが共同で開発したソフトウェアを使い、生産に関する情報をこまめに収集・分析している。

この作業から、一般的に稲作は、水田1枚当たり60アール以上になると作業効率が向上することが分かった。このデータは周辺の農家と農地を交換し、農地を集積する動きを加速させる上でも多いに役立った。同社の10アール当たりの収穫量が570kgと、全国平均、517kgをはるかに上回っているのは、これらの努力が実ったからに他ならない。

こうした大規模経営は、コメの仕入れ時に中小規模の生産者を何軒も回ってコメを集めるよりも、なるべく1軒の大規模農家から効率的に調達したい大手外食・小売チェーンなどの実需者からも求められているものである。農業の大規模化は、生産コストの削減と実需者ニーズへの対応という2つの側面からも必要不可欠な存在になりつつあるのである。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<GMのエゴ>米GMは、今年から毎月の販売実績を発表しなくなった。よって、報道によるアメリカの自動車販売実績台数は、GMを除いたもの。何がGMにあったか知らないが、毎月発表すると、悪い実績が続くとそれがネタになり、悪い記事になる、のを恐れたのかと。だが、都合のいい情報は出すが、都合の悪い情報を出さないというのは、麻生財務相や日大田中理事長並の愚劣さである。『ソニーには隠している情報は全くありません』と宣言したように、企業の透明度を高めることがブランドイメージを高めることに役立つことは、世界の広報の場では常識中の常識。まあ、GMの常識は世界の非常識とでも言いたいのであろうか。自分がってで世界に広がらない、ダメなアメリカの自動車メーカーではある。


★<沢登り>私は、山歩きが生活の一部になっていて、山の情報については結構敏感だ。NHK・BSの『にっぽん百名山』は見逃すことなく録画鑑賞している。この番組も結構息の長いものになってきた。先般は、その流れを少しかえるべく工夫を。『沢沢登り』を採り入れていた。人気の丹沢山系で、初級沢登り、を。滝を登るほどではなかったが、沢の水をかき分けて登る姿は、また面白さを与えてくれそうだ。山登りもどんどん進化する。


★<伊豆・神子元島>伊豆下田の沖に、『神子元島』という岩の小島がある。なんと、下田開港から続き、明治3年にここに灯台が建設されたのだと、ブラタモリで。維新政府の素早い行動が目に浮かぶ。灯台用レンズなどは、西洋の国から輸入したに違いないが、難関の伊豆沖に日本最初の灯台を設置し、今なお現役で活躍していることに、二度目の驚きを感じた。維新のプラス面だ。


★<あっぱれ、丸の四球力。サヨナラ勝ち>やっぱり丸の「四球力」ですかね。丸の丸たる所以でございます。『6/6、日ハム1回戦4x-3』。解説の野村謙二郎がベタ褒めしてましたが、ほんとあの逆転サヨナラの野間クンの打撃はお見事でしたな。トンキンさんの外側低目のスライダーをまさに「手首を返さずに」そのまま「振り抜いて」右手一本でセンターへライナーで持っていきましたわ。こんな打撃が出来るんなら、3割7分くらい打って首位打者とっちゃうんじゃねぇの?くらいの高等テクニック(笑)。天才西川クンや誠也クンの打撃を凌ぐ技ですよ、「さすがはドラ1の野間じゃ!」と、手のひら返しで諸手を挙げて野間クンを褒め称える方が続出しているのではなかろうかと(笑)。いやぁ素晴らしい打撃でした。

正直な話、まぁさすがに今日は勝てませんわ、というくらい日ハム先発の上沢クンの投球は素晴らしかったですな。誠也との対戦では、もはや打てるボールが1球もありません!というくらいの圧巻の投球でしたよ。コースも、球威も、変化球も。落ちる系の球も秀逸でしたし、捕手の清水クンのリードも冴えてましたわ。な、だけに、見てた鯉党の100人が100人、9回のマウンドに上沢クンが上がらずにトンキンさん(いや、立派な守護神なんですけどね)が上がったのを見て、お!こりゃ栗山さんの悪手じゃないですかの、なんか起きるぞ!と思った方が多かったかと。


そして、それを「実現」たらしめたのは、なんといっても、丸の「四球力」です。だったと思いますわ。9回裏の先頭は3番の丸。高目の球をファールにして1ボール2ストライクになった後の外側低目に逃げるボールにバットが止まります。うゎ!止めたよ!って、一緒に見てた次男坊(高2の高校野球球児)が思わず声上げましたわ、笑。で、更に2-2から今度は足元へ食いこむ内角低目のスライダー。これにもハーフスイングでバットを止めます。うわ!止めたよ!(笑)。フルカウントから低目のストレートを平然と見送り、当然のように四球を選んで1塁へ歩く丸。丸の丸たる所以。

いやぁ・・・あっぱれでございましたな。これがその後の誠也のヘンテコリン投ゴロ失策、そして、最後の歓喜の野間クンの逆転サヨナラに繋がっていきましたわな。あっぱれでした。ま、44番がサードフライを打ち上げた瞬間、思わず次男坊と一緒に、思い切り「仰け反りかえり」ましたけどね、笑。


また、この試合、やはり大きかったのは、投手陣の踏ん張りですかね。いや、今日はあのまま2対3で負けてたとしても、このところの「投壊」の流れをぐっと引きとめたという意味で大きな収穫のあった試合だったんじゃないかと思いますわ。岡田クンも初回こそバタバタしましたが、そこからは辛抱強くゼロを重ねてくれましたし、その後は、一岡クン、今村クンの「このところファイアー気味な先輩たち」がしっかりとした投球を見せて汚名返上してくれましたし、8回9回は20歳そこらの若者達(アドゥワ19歳、藤井クン21歳)が、これまた完璧な投球でハム打線を黙らせてくれましたわ。久々に落ち着いた投手リレーを見れましたもんね。そりゃバックの野手陣も奮起しますわな。

このところ、どんよりモヤモヤが続いていた鯉の戦いですが漸く日差しが差し込んでくるのでしょうか?ま、そんなに甘くはない、強い強いパリーグさん達ですので、しんどい試合は続くと思いますが、久方ぶりに投手・野手が「噛み合った」試合でしたので、今後に期待しましょう。藤井クンよ、プロ初勝利おめでとう!新井さん、お疲れさん!そして野間よ!このビッグウエーブを逃すことなかれ!そして、緒方さんよ、堂林も使ってやってくれや(笑)。(参考:『やっぱりカープが好きなんよ』)

それにしても先発の岡田。初回3四球、前回登板では初回5四球。一体何を考えて投球しているのかしらね。勝ち投手は9回表を無失点で凌いだ『藤井』。14年のドラ4、21歳。その前に登板した『アドゥワ』、15年のドラ5.孝行息子達が表に出てきつつあるなあ。15年のドラ1、加藤、ドラ2、床田、一体何をしている。アドゥアなど、今季リリーフで22回登板、防御率2.60の素晴らしい成績を残していると言うのに。

父がナイジェリア人、母が日本人のアドゥア。元気いっぱいだ。

『日本の農業ビジネスを考える⑪ 1万頭を飼育、青森金子ファーム』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、英国の人達がベトナム戦争時韓国軍兵士が行った性的暴力追及する『ライダイハン像』、銚子から米国向け太平洋泳いで横断する『フランス出身のルコントさん』と、米朝会談が行われるシンガポール・セントーサ島の『カペラホテル』、そして春の花『ドウダンツツジ』『アシュガ』『イキシア』です。アシュガもイキシアも、ほんの1カ月程度しか顔を出しません。その後は、花も本体も姿を消します。スミレと同じで、一時期だけ顔を出し、命をつないでいる花です。自然の摂理ってすごいと思います。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★青森県七戸町にある『金子ファーム』には、飼育頭数が常時1万1千頭を超え、全国でも上位15、16番目という大規模肉牛経営体である。乳用種去勢7千頭、交雑種2千5百頭、和牛2千頭。青森県と岩手県に直営農場12ヵ所、預託農場10ヵ所の計22農場がある。

金子ファームは、農業から一時撤退していた時期がある。1974年のオイルショックの影響で牛価が暴落。200頭まで増やした牛を全て売却し、金子社長は運送業に就いた。翌75年には肉牛経営に復帰したものの、最後まで育てた牛を卸売市場に出荷するのみならず、途中まで育てた牛を別の農家に売るなど、あらゆることをしてお金に換えた。『自ら芝浦市場に出荷に出かけて、帰路は横浜からエサを運んで帰ったこともある』と金子社長は話す。

そんな金子ファームが順調に規模を拡大出来たのは、一つには80年代から青森県内に大手食品メーカーが相次いで工場を建て始め、大量注文が来るようになったからだ。ただし、引き合いがあってもすぐに取引を始めることはなく、担当者と信頼関係を築くまでに最低2年をかけた。オイルショックが原因だとは言え、一度は廃業した教訓から『二度と失敗はすまい』と言う思いがあったし、『自ら売り込みをすれば足元を見られる。相互に関係を構築出来た段階で始めた方が事業は長続きする』と言う判断だった。


強気で交渉出来たのは、それだけ商品作りに余念がなかったからでもある。肉牛経営を始めた当初から、粗飼料を多く与え『小牛を健康に育てる』ことをモットーにしてきた。1,000頭を超えた頃からは繁殖をやめて肥育に特化。優秀な繁殖家と契約し、健康な素牛モトウシ=小牛を調達するようになった。

健康な牛づくりの元となる飼料作物の生産にも意欲的で、75ヘクタールの農地でエサ用トウモロコシのほか、菜種などを生産する。これらの農地は、地域農家の依頼で同ファームが集積したものであり、担い手不在の農地の有効活用にも一役買っている。やれば出来る、んだな。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<桁はずれの吸収力、菊池>2012年。野村謙二郎の背番号『7』ということで言えば、ドラフト直後の挨拶でその番号を希望していたというキクが入団したのもこの年である。何を隠そう、キクを欲しいと言ったのは僕(野村謙二郎)である。ドラフト候補者の中で誰が一番足が速いかを訊いた時、キクの名前が挙がり、実際に見てみたら確かに速かったのだ。

キクの第一印象は『こいつ、まだ野球を知らないな』というものだったが、キャンプに入るとがらりと変わった。彼にノックして球の取り方を教えると、あっという間に教えたことが出来るようになった。もともと技術がなかったから、ヘンな癖もなく、おまけにスポンジのように吸収力が高い。『でもこういうヤツって翌日になると全部忘れちゃうんだよな』と思っていたら、次ぎの日になっても忘れていない。

僕はこれまで多くの選手を指導してきたが、キクほど言ったことに反応してすぐ形に出来る選手はいない。教えたら教えただけ吸収していく。そのケタ外れの学習能力はまさに野生児そのものだ。ただ、シーズン当初は東出がいたためキクの出番はなかった。が、東出のケガにより思いがけずチャンスが回ってきた。その時まず目を引いたのが走塁。『これは本当に速い!』と改めて彼のポテンシャルの高さに驚かされた。


それにしても、非常に珍しい存在だ。東都でも近畿でもなく、六大学でもなく、中京学院大という知名度が決して高くない学校から出て来た。それがプロに入ってここまで伸びた。スカウトとも話すが、まだまだこういうとてつもない逸材が全国に埋もれているだろう。ソフトバンクの柳田(広島経済大)もそう。そういう意味でキクの躍進は、まだまだ野球に夢を見させてくれるところがあって嬉しくなる。(参考:野村謙二郎著『変わるしかなかった』)

やっぱ、プロ選手にも運というのは大きく人生を左右するのだねえ。カープが菊池を採らなかったら、どこへ行って、今どうしているだろうか。思えば不思議だ。


★<所在不明者土地、公共利用へ道>所在不明の土地の有効利用に向けた措置法が参院、与野党の賛成多数で可決、成立した。公園や広場、駐車場など公共目的での利用を最長10年間認める新制度の創設などが柱。来年6月までに施行される。

新制度では、市町村や民間企業、NPOなどが所有者の分からない土地の利用を希望する場合、一定の公共性が認められれば、都道府県知事が最長10年間の利用権を設定出来る。所有者が現れて明け渡しを求められた場合は、利用権の期間終了後に現状復帰して返還する。所有者から異議がなければ延長も可能としている。

さらに、国や自治体が公共事業を行うに当たり、不明地の所有権を強制的に取得出来る収容手続きの簡素化も織り込んだ。至極当然、今を打開する法的措置だ。これで国会が働いた意味がある。


★<JR西日本信号トラブル140本が運休>6日、高槻市のJR東海道線で赤信号が青信号に切り替わらないトラブルが発生。JRは点検のため午前10時から午後0時20分まで運転を中止した。このトラブルの影響で、上下線140本が運休し、10万人が足止めを食らった。立ち往生とはこのことだねえ。しかしご老人には2時間の立ちっぱなし、堪えたでしょうに。お疲れ様でした。


★<ブラジル殺人事件6万2千人>ブラジル政府の研究機関は、リオ五輪が開催された2016年の殺人事件の被害者が『6万2,517人』に達し、人口10万人当たりの殺人発生率は過去最高の30.3になったと発表した。これまでは14年の29.8が最悪だった。16年の日本の殺人認知件数は895件で発生率は0.7。報告書は06年から16年の間だけでも暴力により命を失った人は55万3千人に達したと指摘。治安悪化に懸念を示している。なんという国なんだろう、ブラジルは。


★<韓国軍兵士の性的暴力追及する『ライダイハン像』>米ワシントンの連邦議会議事堂で、韓国系米国人団体が慰安婦像の『特別展示』を実施する動きにからみ、ベトナム戦争当時の韓国軍兵士による性的暴行問題を追及する英国の民間団体が、展示会場に運動の象徴像『ライダイハン像』を持ち込み、責任糾弾を訴える計画を立てていることが分かった。

韓国系の米国人団体は、NYマンハッタンの韓国人会館に設置された慰安婦像を連邦会議議事堂に運び込み展示を行う予定。英国の団体『ライダイハンのための正義』は、ライダイハン像を議事堂内の展示場所に持ちこむとしており、『第二次世界大戦とベトナム戦争の区別なく、女性への性暴力を犯した者はその行動に責任を持たねばならない』と訴えている。


英国団体は、『ベトナムで韓国軍兵士の性的暴力に遭った女性達が過酷な人生を送っていることを多くの人達に知ってほしい』と呼びかけ、発足した。ライダイハンとは、ベトナム語でライは『混血』、ダイハンは『大韓』を意味し、韓国人とベトナム人女性の間に生まれた子供を指す。ベトナム戦争時に派遣された韓国兵らが現地の女性数千人に性的暴力を行い、その結果生まれたライダイハンが1万人もいると主張している。韓国政府は事実関係を認めず、謝罪を行っていない。

英国人よ頑張ってくれ。けだし当然のことだから。韓国人の手前勝手な、身勝手な、傍若無人な行動や思考を止めるためにとても有益だな。


★<カープ3度目のサヨナラ勝ち、6日再レビュー>カープにとって今季3度目のサヨナラ勝ち。呼び込んだのは若い力だ。1点を追う8回、マウンドに上がったのは、2年目右腕の『アドゥワ(19)』だ。5月30日にプロ初勝利を挙げた愛媛松山聖陵高校出身の19歳は、4番中田を真っ直ぐで左飛、5番レアードは大きなカーブで3塁ゴロと、3球ずつでアウトに。石井一は空振り三振に切って取った。

9回、ベンチが送りだしたのは、おかやま山陽高校出身の4年目、『藤井皓(21)』だ。5月25日に1軍登録され、今季4試合目。『0点で投手陣がつないできたことは考えなかった。出来ることをしっかりやるだけ』と覚悟を決めた。直球に加えて持ち味のフォークもさえ、2三振を含む三者凡退。

プロ初勝利を手にすると、初めてのヒーローインタビューでは、先輩のお決まりになっている『最高です!』も披露。『(ヒーローインタビューは)緊張した。投げる方が良かったですね』と21歳らしくはにかんだ。


3連覇に挑むカープは頭一つ抜け出して交流戦に突入。だた、2カード連続で負け越した。原因はピリッとしない先発陣に加え、中継ぎ陣も持ちこたえられないところにあった。試合前、交流戦でのチーム防御率は6.79で12球団ワースト。だからこそ、緒方監督は『中継ぎ陣がしっかり頑張ってくれた』と大絶賛。交流戦の勝率1位に向けて巻き返すために、大きな1勝となった。ガンバレ、若き獅子、アドゥア、藤井!

しっかし、何だなあ、交流戦に入ってカープ右肩下がりだね、無残なカープだ。原因は投手陣。先発陣がからっきしだ。と、中継ぎもそれにつれて悪くなる。昨夜は、中村佑太が1イニング7失点の大サービス。その前の日岡田も初回、5四球とか3四球とかで大サービス。鈴木までトンネルの大サービス。前々日、九里は100球投げたら球威ががくんと落ちる。九里を救援した今村は、ここ2回とも長打、本塁打をサービス。カープは4点、5点は取っているが、なにせ、薮田なんか1回で10点の大サービス、追っつかない。一体畝投手コーチは何をしているだろうか。こんな無様なカープ、10年前とおなじじゃん。打線が湿ると、もう10連敗ぐらいするような様相。監督の決断も遅い。日本シリーズで堪えたと思うのに、今だ、打つ手が遅い。ダメカープの神髄だ。今日は幸い広島は雨で、試合は流れる。負け星がひとつ減ったかな。


セリーグもだめだねえ。2以下、全チーム負け越しているんだ。交流戦の負けすぎの影響だ。カープも勝ち越し数12から8に急減。唯一ヤクルトが7連勝で、交流戦トップに。首位の座を奪う勢いだ。今日は広島は雨、楽天とのゲームは流れる。先発は大瀬良の予定。これが吉と出るか、凶とでるか。


★<ガンバ、名古屋が天皇杯で敗退した共通点>サッカー天皇杯の第2戦が6日行われた。J1のガンバが関西学院大に、名古屋も奈良クラブに敗退した。共のほぼベストメンバーで臨んでの敗退だ。

カテゴリーの違うチームが対戦する天皇杯は、格下が各上を倒す『ジャイアントキング番狂わせ』が『売り』の大会でもある。例年起きるのは、格上のチームがリーグ戦との連戦などでメンバーを落として戦い、格下のチームに負けるパターンが多い。今回の2チームの敗戦は、それとは違うフルメンバーだった。

この2チームの共通点は、共にJ1で16位、最下位と低迷していることだ。状態が上向かない中、W杯開催に伴う中断期間の過密日程でも、メンバーを固定して戦ってきたことも似通っている。『ウチは主力もサブもない』と名古屋の風間監督は常々嘆いていた。名古屋もガンバもリーグ戦の低迷を抜け出すために、戦力を温存する余裕はない。固定メンバーなのは、そのためだ。そしてこの日も両チームは現時点でのベストメンバーで臨み、負けた。


自信のなさはプレーににじみ出ているのだろう。奈良クラブの薩川監督は、名古屋について『やっている中で停滞感、暗いムードを感じた』と言った。ガンバのFW長沢も試合を振り返り、『今季の悪い時の流れだった。相手どうこうより、どことやってもこういう試合なら負ける』とこぼした。中断期間明けのリーグ戦で巻き返しを期す両チームだが、課題を洗い出しながらも勝利を掴むことが求められた天皇杯2回戦であっさり敗退。このショックは尾を引くだろうか。


★<『もうおねがい。ゆるして』、胸が痛む>『もうおねがい。ゆるして』。両親から十分な食事を与えられず、虐待も受けて死亡したとされる『船戸結愛ちゃん(5)』は、毎日のように切実な思いを大学ノートにつづっていた。平仮名ばかりが並んだ、鉛筆書きの文章。胸が痛む、涙腺が緩む。この両親、人間の皮をかぶった『鬼畜』だと言っても差し支えあるまい。警視庁捜査1課の幹部は、声を震わせながら一部を読み上げた。

捜査一課によると、結愛ちゃんは毎朝午前4時頃に起き、体重測定をするよう命じられていた。自宅に残されたノートには、日々の体重に加え、繰り返し、両親に許しを願う文章が綴られていた。


『パパとママにいわれなくても、きょうよりあしたはもっともっとできりょうにするから。ゆるしてください』。一体何に許しを乞うた野だろうか。結愛ちゃんの小さい胸の中の痛みが痛々しい。両親の意向に従おうと、必死な思いだったことを窺わせる記述もあった。捜査1課の幹部は、わずか5歳の幼い子供が受けた耐え難い苦痛を推し量り、『彼女の頭の中には謝罪の言葉しかなかったのだろう』と無念さをにじませた。体重は平均を下回る17kgで、やせっぽち。

『子供叱るな、いつか来た道。都市より笑うな、いつか行く道』。逮捕された、船戸雄大、優里容疑者も子供の時代を過ごしてきただろうに。また、年寄になって行くだろうに。悲しい。

近所の人は、脚なんかもう細くて可哀想だったと語っている。誰か気づき、擁護施設に保護出来なかったものかと、心が痛む。ご冥福をお祈りします。  合掌

『日本の農業ビジネスを考える⑫ デジタル農業の時代』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像はNHKを退職し、10月から日本テレビ系『NEWS ZERO』のメインキャスターを務めることが決まった、『有働由美子l』、1000試合出場で花束を受ける『カープの丸』、甲府市内で『タイヤドロにタイヤを盗まれた車』、そしてクリーム色が優しい『モッコウバラ』、白さが光る『フランネルフラワー』、『シロ菊』です。有働女史の活躍、期待ですねえ。しかし、さもしいなあ、人の車のタイヤを盗んで、何が嬉しいのか。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★農業の難しさは、作っている作物は毎年同じものであっても、その年ごとの気象条件によって収穫量や品質が大きく変わってしまう点にある。気象条件に左右されることなく、毎年安定した生産量を確保するには、農業者自身が『経験』を積み、『勘』を養うことが不可欠である、とされてきた。だからこそ、多くの農業者は、自分がいつ種を播き、収穫したか。収穫量はどれくらいだったか、などと言った点について細かく記録、あるいは記憶してきた。

ところが近年、こうしたアナログ的なデータ管理方法はデジタルに置き換わりつつある。田畑にスマホやタブレット端末を持参し、作業した内容やその時間をその場で入力する農業者はもはや珍しくない。先人達が身体や頭で記憶してきたことを、彼らは『数値化』し、『見える化』することで活用している。


例えばミカンの名産地・静岡県にある『JAみっかび』では、農家の技術継承を目的に、栽培技術の『見える化』を目指している。品質の高いミカンを作る熟練農家にアイカメラを装着しながら作業をしてもらい、その農家がどこを見ながら、注意して作業をしているかをビジュアルで記録、分析、データ化している。経験の浅い若手農家でもこのデータを教材に勉強すれば、ベテランの篤農家の技術水準により効率的に近づくことが出来る、という仕組みである。

今日では全国各地にある農産物直売所でもPOSシステムの導入が進んでいる。『何がどれだけ売れたか』といった情報は、農家一軒ごと決まった時間に届けられ、『売り切れた』との情報を受け取れば、農家はすぐに畑で収穫し、その日のうちに店に持って行くことも可能である。経験と勘に頼ってきた農業から、データとマニュアルを活用する農業へ。時代は確実に変わりつつある。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<採用難、どこ吹く風の株式会社武蔵野>どこを向いても採用難。一流企業だって、内定を出してもずるずると辞退者が出る時代。『新卒説明会にも前年比2.3倍の1,020名が来て、どんどん採用できる。しかも辞めない』と豪語するのは『株式会社武蔵野の小山昇社長』。ダスキン事業を基盤に、経営コンサルタント業を営む。

JR新宿ミライナタワー改札から15秒。夏は神宮外苑の花火大会、冬は日本一高い富士山の雪化粧がみられる10階の一等地。ここに15年連続増収の株式会社武蔵野がセミナールームを開いたのが2017年2月。家賃は『月500万円』。ここだけで年間6千万円にもなる。小山さんが社長に就任した1989年の売上が7億円だったが、直近では63億円。実に28年間で売上を『28倍』にした。

全国700社以上を指導し、倒産企業ゼロの実績。5社に1社が過去最高益、自社も日本初の『日本経営品質賞』を2度受賞。小山さんが創業以来、最も大切にするのが『数字は人格』という経営哲学だ。発売たちまち重版が決定している話題の『数字は人格―出来る人はどんな数字を見て、どこまで数字を判断しているか』に関して、『書いてはマズイ全51社のエピソードと、99%の社長が勘違いしている「人を育てる数字、ダメする数字」を書き尽くしてしまった。「数字は人格」には魔力が潜んでいる』と小山さんは語る。


社員が数字を理解していないと、各階層で様々な悲劇が起こる。では、これらの悲劇は数字を理解しない社員のせいだろうか。違う。社員が数字を理解しないことは普通のこと。当社の経営サポート会員になった社長自身、7~8割は決算書をみていなかった。社長がそのレベルなのに『うちの社員は・・』と嘆くのは筋が通らない。この社長にしてこの社員ありだ。

社員が数字を理解しない原因は、むしろ社員に勉強させなかった社長にある。実例で三重県の『株式会社マイプレジャー』の河内社長は、何でもできてしまうスーパーマンだ。しかし、それが良くなかった。どこかの部門の数字が悪くなれば、自分が直接乗り出して原因を分析して幹部に指示。幹部に自分で考えさせる機会を与えなかったので、いつまで経っても幹部が成長しなかった。何でも口に出さなければ気が済まないワンマン創業社長がやりがちなミスだ。

河内社長は会社を大きく成長させる道を選んで、1年前から『実行計画アセスメント』の合宿に幹部3人を連れて来るようになった。『昔はせっかく作った実行計画が「ポスター」になっているのに、誰も見ていなかった。私が「どうなっているのか」と怒ってもどこ吹く風だった。しかし、幹部と一緒に合宿に出たら、彼らの意識がガラッと変わった。


「うちの実行計画は、ココが足りなかった」と実行計画に積極的に関わるようになり、私が気付いていないことも指摘するようになった。それまで幹部に当事者意識が欠けていたのは、私が勉強する機会を与えていなかったから。幹部の変わりようを見て、大いに反省した』と。

是非、著書の第1回の連載にある『あなたの会社の危機度ワースト「15の死角」』とチェックしながら、『数字は人格』をカラダの中の細胞に植え付けていただけたら、と思う、と小山さんの談だ。


★<企業内弁護士2,000人を突破>企業で働く弁護士が増えている。いわゆる『企業内弁護士』の数は2017年末で2,000人を突破し、10年で10倍になった。個人情報の取り扱いや知的財産など、法務のスキルを求められる場面が広がる。ただ法務のプロが経営幹部の一角を占めることが多い欧米に比べると、人材育成や待遇には課題もある。

もう50年も前になるか。私が勤めた会社の、私が机をおいた部署に東大卒の新人が配属された。2年ほどたったころか、彼がすでに大学時代『司法試験』に合格していたのを活用し、司法研修に参加させて、『弁護士』の資格を取らせた。以後、彼は会社の顧問弁護士として、社内の関係者から相談を受け、また企業が受けたり訴えたりした訴訟の弁護を引き受けた。いろんな社外との事件にかかわり、それをまた私も聞き、活躍されていたのを思い出す。『企業内弁護士』としてのはしりだったのだろうなあ。


★<ドルや元が基軸通貨か、北朝鮮>北朝鮮平壌の路線バスは外国人は乗れない。公式の料金は1ウォンに満たないほどだが、乗客は運転手に米国の1ドル紙幣を渡していた。公式レートは1ドルが108ウォンで、実際は8千ウォンで取引されている。つまり、運転手に料金の8千倍もはらっているわけだ。ある程度のドルが集まるとバスを出発させた。これは金正恩委員長が2012年に指示した『経済改革』の影響の一部だ。

1990年代後半の飢餓以降、国の配給システムが崩壊し、国営企業も仕入れが難しくなった。人々も企業も、市場イチバでモノを自力で売り買いせざるを得ない。市場は全国に440ヵ所以上までに増えたとされる。ここで使われる通貨は、価値が落ち続けるウォンでなく、ドルや中国の人民元といった外貨だ。こうした状況に当局は、企業は共同農場毎に独立採算制を認めた。一定金額を国に納めれば、残りは自由に使える『インセンティブ制』も採り入れた。

北朝鮮の経済は、16年3.9%の成長を遂げたと伝えられる。あちこちで始まった人々や企業による『生存競争』の結果だと専門家は見る。このバスの運転手も運営会社も、公式料金だけではやっていけない。平壌の公務員の月給は5千ウォン前後。実勢レートの1ドルにも満たない。家族4人が暮らすには、月100ドルは必要と言う。競争の結果、貧富の格差が広がっている。


国際社会の制裁により、外貨の収入源だった中国への石炭輸出が打撃を受けた。今年1~3月の輸出額は、前年比8割以上減少した。輸出を担う機関は、中国向けと同じ価格で国内の発電機関に石炭を売っている。赤字を防ぐため、電気料金の引き上げを迫られた。平壌では電気も十分に使えない状態になっている。地方の生活は、もっと厳しくなっている。

政府は核兵器とミサイルについて、『平和と安定を守る鉄の盾』などと説明してきた。一転して『廃棄する』と伝えるのは難しい。国内的なジレンマに絡め取られていても、米朝首脳会談で金正恩委員長は『核を全て捨てる』と言うと、脱北した元党幹部は指摘する。『でなければ、体制存続につながる対価を得られないからだ』。まさにその通りだ。


★<オフト監督の記憶、森保一元監督>僕はアンダー世代の指導をした経験があるし、今もクラブには常に若い選手が在籍している。僕には3人の息子がいるが、接してきた中には、長男や次男と同世代の選手もいれば、うちの息子より若い選手だっている。例えば、ジュニアからサンフレでプレーしていた茶島雄介だったら、うちの息子と一緒にやっていたので小学生の頃から知っている。野津田岳人も息子の友達で、昔はうちに泊まりに来たことがある。

今の若い選手は、サッカーにしても教育にしてもたくさん指導を受けて、色々なことを詰め込まれている。特にテクニックに関しては非常に向上していて、僕らが現役だった頃と比べると、かなりレベルに差があるのではないだろか。ただその分、やんちゃなタイプは少なくなっているかも知れない。『いい子』であれば楽なのだが、実は何もトライしていない場合もある。好奇心を持って、色々なことにちょっかいを出して、失敗したら怒られて、それで正しいことと間違っていることを判断しながら成長していく方が、僕はその子の自立のためになると思っている。


僕が若手選手だった頃、マツダを率いた『ハンズ・オフト監督』に、こう言われたことがある。『日本人はミスしたらすぐに謝る。ピッチでは「すみません」と言うな。先輩選手でも「○○さん」と呼ぶな』と。そんなことよりも、もっとクオリティにこだわれ。オフト監督はそういうことが言いたかったのだろう。オフトさんの言葉は、今でも僕の頭の中に残っている。


★<進次郎、加計問題に発言す>自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は、党の会合で、『加計学園』の獣医学部新設を巡り『やっぱりおかしい。だったら特別委員会を国会に立ち上げて』と発言した。参院による行政監視機能の強化を論議する一方で『国会で国民生活に大事な法案を審議する一方、スキャンダルなどについてもダブルトラックでどう回していくか』と述べ、特別委の設置を提起した。

また、加計学園関係者が『平成27年2月、安倍晋三首相が学園理事長から新設計画の説明を受けた』と愛媛県職員に説明し、後に誤情報だったとコメントしたことについて、『どう考えても、愛媛県に嘘をついたというのはおかしい』と強調した。自民党もモリカケ問題をこのまま見過ごすと、次期国政選挙で相当の反発を受けるから、そこは厳しくチェックするべきだな。

しかし、なんだなあ、麻生君。会見で『ご迷惑をかけました』と言いながら、頭の一つも下さないのだから、誰に向かって迷惑をかけたのか。まさか、マイクロフォンに向かって謝ったのではなかろうなあ、太郎君よ。


★<JTBがタクシー定期券>JTBはタクシーに定額で何度でも乗れる『定期券サービス』を高齢者向けに始める。病院やスーパーなど事前に指定した2~3地点と自宅を行き来出来る。料金は月2万円程度からで、今夏にも諏訪市で始め、順次全国に広げる。路線バスの減少や、高齢者の運転免許返納が進む中、新たな地域の足としての需要を見込む。

この定期券は、旅行会社が目的地などを決めて募る旅行業法上の『募集型企画旅行』と位置づけ、旅行商品として売ることで、乗り放題を実現した。北九州市で取り組んできた実証実験ではタクシー料金で2,030円に相当する距離を1回当たりの走行上限とした。対象は70歳以上の高齢者、利用時間帯もタクシーに空きが多い日中に限定して採算を確保しやすくした。使用には、乗車の数十分前の申し込みが必要。

高齢化社会で、従来にはなかったサービス、ビジネスが生まれるんだねえ。なかなかの知恵者だJTBは。


★<燃料不足か、海運2020年問題>海運業界が『2020年問題』に頭を抱えている。国際海事機関IMOは、20年1月、船の排出ガス規制を大幅に強化する。海運業界は安価だが大気汚染の一因とされる『C重油』の排ガスを浄化する戦略を描く一方、石油元売り側はC重油の生産を抑えたい考え。日本の貿易を支える海運の主燃料が不足する事態が現実味を帯びつつある。

船を所有する海運業者の選択肢は2つある。硫黄分を含まない液化天然ガスLNGや軽油に近い低硫黄重油など高価な燃料を使うか、エンジンに排ガス除去装置を取り付けるかだ。業界では『LNG船への切り替えにはハードルが多い』との声が根強い。船のエンジンや配管を替える必要があるほか、主な港でLNGを供給するインフラも整備しなくてはならない。なら、排ガス除去装置を取り付け規制をクリアする準備が進んでいるかと言うと、動きは鈍い。

海運業者の間では、C重油の価格が需要減で低下するとの期待が強い。需要減でC重油の価格が下がれば船の運航コストも下がり、数億円かかる排ガス除去装置を取り付けても投資を回収出来るとソロバンを弾く。


しかしC重油を製造する石油元売り側の事情は逆だ。元売り各社は需要減少や規制対応をにらみ、重油の生産抑制に動く。重油から硫黄分を取り除く製造手法も開発を進めており、『いずれ従来型の重油の生産はゼロにしたい』と言うのが本音だ。海運会社がC重油を使い続けるために排ガス除去装置を取り付けても、肝心のC重油が手に入らない事態も想定されるという訳だ。こうしたにらみ合いを背景に、規制発効まで2年を切っても対応が遅々として進まない状態が続く。

海運業界が直面する『2020年問題』。貿易量の99%以上を海運に頼る日本経済のアキレス腱になるリスクが潜んでいる。


★<カープ7-0楽天>久しぶりに、昨夜は王者カープの試合ぶりだった。1回、ヒットの田中を菊池が2塁に送ると、すかさず1,000試合出場のメモリアルに丸が2塁打で先取点。2回は会沢がレフト上段に打ち込む追加点。丸は守っては、2死1、2塁のピンチにライナーに猛然と飛び込み、ダイビングキャッチ。攻撃は強い時のカープを再現。野間も猛打賞、鈴木も満塁で走者一掃の2塁打、大瀬良も余裕のピッチングでゼロ封9勝目と、昨夜のスタジアムファンはカープ野球を堪能した。今日の楽天は三振奪取王の則本。カープはジョンソン。二世誕生で一皮むけるかジョンソン、ではある。

丸も今年FA権を獲得する。すでにマスコミの一部では巨人だ、地元のロッテだとまるでFA宣言するかのような報道がされている。心配な同志も多いでしょうなぁ。まぁその噂の火種は去年の契約更改。ソフトバンクの柳田が同じようにFAを取得する絡みでソフトバンクは複数年契約を提示。4年契約だっけか?複数年契約をしたよな。当然同じような立場の丸に対してカープ球団は複数年契約は提示しなかった。2億1千万(推定)での単年契約。どうやらこの扱いに丸はヘソを曲げたんじゃねぇかって噂が根拠らしい。

『日本の農業ビジネスを考える⑬ 進む自動制御による施設栽培』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、セブン-イレブンが導入する、『燃料電池トラックFCV』、レアル・マドリード監督辞任を表明した『ジタン』と、色鮮やかな『ルピナス』と『クレマチス・一重と八重』です。

このFCVは、トヨタがすでに販売している量産FCV『ミライ』の技術を活用したトラック。1回の水素充電で200km走行出来る。その他、セブン-イレブンの一部店舗では、ハイブリッド車の使用済み電池を使った蓄電池の導入なども進める予定だ。FCVは、酸素と水素を結合させ、水を発生させる際起きる電気を利用して走る。排出物は排気ガスではなく、『水』というところが完全無公害な仕組みになっている。FCVの普及は日本の技術力を示すシーンだ。


マツダのロータリーエンジン車では、燃料としてガソリンに替え直接水素を燃やし、走るすことが出来る。これを公用車としてノルウェーがRX-8を現在30台、水素社会実験のためノルウェー国内で走らせている。勿論、水素Hを燃やせば、酸素と結びつき、H2O・水になるんだよね。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★デジタルデータを活用した農業の代表格は、現状ではビニールハウスやガラスハウスで野菜や花を作る『施設栽培』だろう。施設栽培の農業者は、基本的な項目だけでも、温度、湿度、二酸化炭素濃度、光の強さ、日射量、風向き、風速、降雨、養液の濃度・・・、など実に多種多様なデータを取り扱う。これらを常にチェックし、ハウスの内部が作物にとって最適の環境になるよう留意しているのだ。それ故に、ハウスを『自動制御』するシステムの導入も進んでいる。ハウス内に複数の温度センサーを設置することで、温度が上がれば天井の窓を開いて換気、逆に温度が下がったら窓を閉め、加湿器を作動させるといった動作を、ハウスが自動的にやってくれるのだ。こうした施設園芸の環境制御技術に関して、今世界で最も進んでいる国が『農業輸出大国』のオランダである。

日本の施設栽培の場合、自動制御の導入はそれなりに進んでいるとは言え、まだ大半は窓の開閉や空調の自動化止まりだ。しかしオランダの施設園芸の場合、温度、湿度は勿論、CO2や養水分、日射量から風向きに至るまでの項目が、いずれも各作物に最適の生育条件になるようにコントロールされている。こうした制御システムの差は、両国の生産性に如実に表れている。施設栽培の代表的な作物である『トマト』の生産量を例に比較すると、平均的な日本の生産者が1平方メートル当たり20kg前後のトマトを生産するのに対し、オランダでは70kgという生産者が珍しくない。


農産物とデータの関係は、生産現場だけで完結する話ではない。例えば、物流業者は、輸送経路や農産物毎に適した保管温度、積み下ろしの回数などを集計・分析しており、農作物が収穫されて卸売市場やJAに出荷されてからは、これらの物流データが大いに活用される。小売店に届けられた後も、市場価格データをもとに徹底した商品管理がなされている。

もはや消費者だってデータと無縁ではない。最近では、消費者が自分の毎回の食事の写真を撮るだけで手軽に健康管理に役立てる仕組みも生まれている。自分がバランスの取れた食事が出来ているかどうかを簡単にチェック出来る上、次の食事や翌日の食事で何を食べればいいか、選択する参考にも出来ると言う訳だ。時代は足音を立てて、急速に変化している。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<シャープ、東芝のPC事業買収>シャープが東芝のパソコン事業を買収した。買収額は50億円前後。東芝は構造改革の一環で赤字が続くこの事業を切り離す。シャープはPCから撤退済みだが、親会社の『鴻海ホンハイ精密工業』は、米PC大手から生産を受託しており、効率生産のノウハウを持つ。グループ基盤を使って再参入し新たな収益源に育てる。

1985年に世界初のノートPCを発売した東芝は『ダイナブック』のブランドで一時は世界首位のシェアがあった。近年は中国のレノボなど新興勢力が台頭。スマホやタブレットにも市場を奪われて、販売が落ち込んだ。そして、利益捏造の温床として長い間東芝の経営を腐敗させた。

『メビウス』のブランドでノート型PCなどを手掛けていたシャープは競争激化による採算悪化で10年に撤退した。だが、16年に鴻海の傘下に入ると大きく方針を転換する。鴻海との相乗効果が一番大きいのが、IT機器なのだ。鴻海は自社ブランドではPC事業を展開していないが、米デルなど大手からの生産受託を通じて効率的に生産するノウハウや、部材を安価に調達するネットワークを持つ。シャープはこうした鴻海の経営基盤を活用することで、東芝のPC事業を収益化することが可能だと判断した。

まさに、捨てる神あれば、拾う神あり、だな。


★<ジタン、レアルの監督辞任>『多くの人は、今なぜ、と思うだろうが、今こそ変化を起こさなければならない。3年経っている。正しい判断だと思う』。レアル・マドリードの監督だったジタンの辞任会見の言葉である。

『マドリードの監督は他のチームの監督よりずっと神経をすり減らす。常に注目され、話題にされ、意見される上、全てを受け入れなければならないからだ』。マドリーを始め、国内外で多くのチームを率いた元スペイン代表カマーチョの証言だ。

今回はそれが特に酷かった。CLを連覇してファンの期待を高めておきながら、リーガの優勝争いから早々に脱落したせいだ。批判の矢面に立ったジタンは選手を守って疲弊し、レガネスに敗北した国王杯準々決勝の夜はスタンドから浴びせられる罵声に気力を削がれた。

気になる今後については、来シーズンは休むものの監督は続けることを明言しており、早速カタールサッカー協会が年俸64億円を提示したともつたえられている。まさに世界規格のジタンではある。一方、マドリードはジタン以上の監督後任探しに苦労し、頭を抱えている。


★<マツダ、ディーゼルを継続>世界の自動車大手がディーゼル車DEの縮小・撤退を次々と打ち出す中、広島の自動車メーカー・マツダの藤原専務執行役員は『DE技術は企業としての強み。やめる必要はない』と述べ、開発を続行する考えを示した。

藤原専務は、今月の株主総会後副社長に就任することが決まっている。今春に欧州で開かれたシンポジウムでVWやアウディなどが次世代のDE技術を報告したことを示し、『欧州勢は本気でDEを改善しようとしている』と指摘する。『マツダは日本勢としてやる必要がある』と力説した。

英仏中などでは環境対策からDE車の販売規制を検討している。これを受け、トヨタ自動車では欧州ではDEを搭載しない考え。日産やスバル、ボルボなども次世代DEの開発を取りやめる方針だ。

VWの排ガス不正の影響で欧州ではDEが不振。マツダもそれを認識しているが、藤原さんは『多目的スポーツ車SUVは売れ筋になっており、重い車になればなるほど力強いDEの良さが出せる』と開発理由を説明する。マツダのDEは、普通のDEは有害物質を後処理する装置を必要とするが、それを付けなくても排ガスを出さない技術を織り込んでいるのが特徴で、競争力が高い。自社のガソリンエンジン車に比べても燃費効率に優れる。


ツダは昨夏、技術開発の長期ビジョンを公表した。企業平均のCO2排出量を30年までに10年比50%削減する目標を掲げた。エンジンの環境性能や電動化技術を深掘りしこの難題に臨む。マツダは環境経営で『ウェル・トゥ・ホイール(原料採掘から使用まで)』の立場を取る。『EV電気自動車は走行時CO2を排出しないが、火力発電の場合は発電時にCO2を排出する。蓄電池を作る際にもCO2を排出する。環境負荷が全くない訳ではない』との考え方だ。EVシフトは避けて通れないが、技術の進展や規制の動向など変数も多い。

また、世界のどのメーカーもすぐにEVを100%生産することはない。徐々に徐々にである。マツダもEV対策として、汎用性の高いEVを開発するトヨタと研究合弁会社を設立した。これにはスバル、ススキ、日野、ダイハツも参加している。

仮に、今全世界の自動車がEVに全て変わったら、原発が100基あっても足らないという試算もある。それに、リチウム電池を造る原材料が有限なため、全量EV化はコスト的にも大変厳しいと言われる。はてさて世界はどう動くかな。


★<ロシアW杯要人低調か>開幕する『サッカーロシアW杯』では、プーチン大統領との対立を反映し、欧米諸国のほとんどが14日に行われる開幕戦に政府要人を贈らない見通しだ。自ら演説する式典に各国首脳を集め、大国としての存在感を示したいプーチン大統領の意向に反し、双方の溝が鮮明になった。

ボイコットの旗振り役は、ロシア元情報機関員らの襲撃事件を巡り、プーチン政権と報復合戦を繰り広げた英国。ジョンソン外相は3月、ロシア大会をナチス・ドイツ政権下の1936年ベルリン五輪になぞらえ、ロシアの宣伝に政治利用される懸念を示した。

スポーツに政治を入れるなというのが世界の常識だが、プーチンも英国も譲らないのだろうなあ、情報部員の暗殺問題についての主張は。なにやらどちらかが北朝鮮のようになってきたな。問題はロシアが北方領土を返す気持ちがあるか、ないかだ。おそらくないだろう。ロシア人を住まわせ、インフラも着々と。なら、日本は永久にロシアと友好関係を結ぶべきではない。ニコニコと近寄っていっても、なんら反対給付はないぞえ、阿倍晋三君。北極の熊は一度飲み込んだ領土は返さない。歴史が証明している。


★<セ全球団が4年ぶり一斉白星>昨日のプロ野球。セリーグの6チームが、全員白星を挙げたが、なんと4年ぶりの快挙だと。弱セ、強パが定着するプロ野球界を象徴している。

カープは、妻の出産のためアメリカに帰っていたジョンソンと、楽天は三振奪取王・則本。白星は厳しいがどうなるかと思っていたが、7回1失点後、裏の攻撃で四球の鈴木を1塁において松山がホームラン。久しぶりに同一カード勝ち越しを決めた。お見事、と言っても弱小球団楽天に勝ったのはあまり誇れない。

(則本に真のエースを見た)『8回表の楽天の攻撃はジャクソンを攻めて1死2塁、2死3塁になりましたが最後は渡辺クンがライトフライで無得点。このところ不振が続く楽天打線、今日の試合もベンチにあきらめムードが漂い始める中、則本クンが8回裏のマウンドに向かいましたよね。楽天守備陣も停滞ムードなのか攻守交代もちんたらちんたらで中々出てきません。で、内野陣が誰もまだ守備位置にいない、がらんとしたダイヤモンドの中で、黙々と、淡々と、則本くんが投球練習をする様子の、少し遠景の画が、しばらくテレビ画面で流されてましたよね。その姿を見て、なんだか小生、じ~んとしちゃったんですよね。』(参考:カープがやっぱり好きなんよ)


★<マレーシア新政権、中国離れ的政策>92歳で首相に返り咲いたマレーシアの『マハティール首相』が、公約に掲げた消費税廃止は早速今月1日に税率を0%に変更して実現。中国主導で進められてきた、クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画も中止を表明し、前政権の主要政策を矢継ぎ早に撤回した。汚職疑惑を抱える、ナジブ前首相の捜査も始まり、政権交代で誕生した新政権の『成果』を国民に示している。

『巨額費用がかかるだけで有益ではない』。マハティール首相は、中国主導で進められてきた『高速鉄道計画』を中止する方針を発表した際、ナジブ政権の目玉政策をこう切り捨てた。その後も首都圏の鉄道整備を取りやめるなど、既存の大型事業の見直しをすすめている。それでも国民の期待は大きい。政府は債務圧縮を目指し、国民から寄付を募る基金を設けると、早速15億円程度の募金があった。

マハティール首相は、前回首相時には、『Look east!』を掲げ、日本の近代化・躍進に見習うべきと主張していた。が、今回は債務1千兆円を抱え、もだえ苦しむ日本を見て、言葉では出さないものの『Don’t look east! 日本を見習うな』と言っているような気がしてならない。マハティール首相は高齢故、一定の政策転換が図れた段階で任期を待たず、退任すると推測されている。見習え、日本政府、マレーシアを!


★<起死回生、ガンバ、セ大阪柿谷獲得にフォアー>J1低位で苦しむガンバ。そのガンバが戦力強化のため、なんと同じ地域地盤のセレッソのエースストライカー『柿谷』の今夏での獲得をオファーした。さあ、柿谷どうするか。柿谷はセレッソで育ち、いわば看板選手。これが手の平を帰すと、セレッソファンは怒るだろうなあ。ガンバもいよいよ窮地に陥った。なぜ、在籍し大活躍中のサンフレ・パトリックにオファーを出さないのか、ちょっと不思議。やっぱりメンツもあるんだろうなあ。

『日本の農業ビジネスを考える⑭ 先進・情報通信技術を用いたITコンバイン』

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<日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースで68%とされる。今後の農業従事者の高齢化が急速に進み、離農者が増え、農業生産量は劇的に下がる。日本の農業を救う手立てはないのか。改めて日本の農業を考える>

★今日の画像は、縄文時代から平成までの『日本人の平均身長グラフ』、ウイスキーブームで高値売買が続く『サントリー・山崎』、そして白さがまぶしい『ナニワイバラ』と『赤いバラ』、『クリスマスローズ』です。

どうやら、日本人の身長は江戸時代がどん底の水準だったそうです。理由は栄養不良で、江戸時代の人達は基本的に肉を食べず、動物性たんぱく質が不足していたそうだ。戦後は衛生状態の改善や、ビタミンなど栄養価を高めた粉ミルクなどが普及した効果だと。さらに肉食の定着と相まって、劇的に身長が伸びたと。身長の歴史ってすごいねえ。右下をクリックすると、大きな画が見られます。


★★★高齢化に伴う離農者の増加は、反面では『規模拡大』を志向する農家のもとへ水田を集積させる動きも加速させている。日本でも近年、大規模経営を行う農業者が増えつつある。政府もまたこの動きに連動する形で、行政、企業、研究機関、JAなどで組織し、プロジェクト『農匠1000』を始動させている。2014年から、4名の稲作農家が管理する1000枚余りの水田を実験場に、情報通信技術ICTを稲作に活用するための実証実験が行われている。

現在、実験が進められている技術の一つが『ITコンバイン』だ。稲収穫用機械であるコンバインにコンピュータが搭載されており、稲を収穫すると、水田1枚ごとの作業時間や収穫量、燃料消費量が自動的にクラウドに保存される。こうしたデータを集めることで田んぼごとの収穫量の差が一目瞭然となるため、特定の水田で収穫量が少なかった場合には、原因究明のためのきそでーたとして役立つことになる。


『農匠ナビ1000研究コンソーシアム』では、参加する4法人の水田1枚1枚にセンサーを設置し、10分間隔で水位、水温、湿度を計測してクラウドに保存している。これほど大規模な実証実験は、世界でも初めての試みだと言う。

このITコンバインと水田センサーを使うことで、収量の少ない水田に『ある共通点』があることを発見したのが、茨城県にある『横田農場』の横田社長である。水田は常に水が張られているため、土の中の酸素が不足して有毒なガスや酸が発生しやすく、稲の根の発育が悪影響を受けることがある。従って田植えをした後には一旦水を抜き、太陽の光に当て乾燥させ、土中に酸素を補給しなければいけない。しかしこの『中干し』の期間が短かったと言うのである。

横田社長は、従業員から『どの水田も同じ期間中干しを行った』との報告を受けていたと言うが、蓄積されたデータを見る限り、水田によって中干し期間に差があることは明らかだった。裏を返せば、ITを活用しなければ、中干し不足が原因と特定するのは難しかったかもしれない、と言うことだ。横田社長も『データを活用し、作業を見える化することで、今までに気づかなかったことが分かり、水田による収量のバラツキを減らすための原因を見つける手がかりになる』と言う。


稲作農家にとって、水の管理はほかの何よりも気を使う仕事だ。これまでは自らの足で田んぼをこまめに回って水温や水位を確認する以外に方法はなく、管理する水田が300枚に及ぶような大規模農家の場合、水回りだけで半日かかることもあると言う。しかし、熟練農家の水管理のパターンをデータ化し、マニュアル化出来るなら話は別だ。『田植えをしてから約○日の間は、水位を△cm程度に保つべきだ』と言ったマニュアルがあれば、経験の浅い新規就農者でも多くの田を管理出来るようになる。ITが農業の姿を変えるのも時代の要請であり、また素晴らしいことだと思う。(参考:21世紀政策研究所編『2025年 日本の農業ビジネス』)


★<塀のない刑務所、脱獄対策>愛媛県の塀のない刑務所から受刑者が脱走した事件を受けて、法務省が再発防止案を自民党法務部会で示した。それによると、受刑者寮からの出入りを感知する赤外線センサーの導入などが柱。電子錠や入退室管理システムの導入が挙げられているが、受刑者にGPSを装着させる案については、受刑者の更生を促す開放施設の意義が損なわれると判断し、導入を見送るそうだ。

拙者は、GPS装着こそ問題解決のキーだと思ったねえ。やさしいんだねえ、法務省の方々。まさに『罪を憎んで、人を憎まず』かねえ。あれほど大騒ぎになったのに。拙者から言わせれば、無責任だ、法務省は、と言いたくなるよ、尾道市向島の人達に代わって。どれだけ迷惑がかかったのか。法務省は金銭で住民に償いをしたのかえ。法務省は自分達のミスに知らんぷりだねえ。誰も処分を受けたという情報は聞かないから。


★<山崎3,250万円の裏>今年1月、2011年に発売されたウイスキー『山崎50年』が、香港のオークションで3,250万円で落札された。『山崎50年』は、販売価格100万円、150本限定で発売されたシングルモルトウイスキー。日本産のウイスキー投資は大きな盛り上がりを見せている。

主要なプレーヤーは中国人。その主戦場は、ヤフオクなどのオークションサイトだ。5年ほど前からウイスキー投資の人気に目をつけ、山崎、響、余市といった人気銘柄の限定品を中心に『買い漁り』を続けてきた中国人で居酒屋チェーンを経営する男性(46)。『今の狙い目は去年に限定1,300本、10万円で発売された「山崎ミズナラ2017EDITION」。中国人の転売ヤー達が必死になって買い占め、現在ヤフオクで40~50万円の値がついている。この銘柄は80万円なら買い。3年後には最低100万円、うまく行けば300~500万円程度の値がつくはず』、と話す。

人気銘柄『山崎18年』の正規の販売価格は現在2万5千円ほどだが、品薄状態で個人酒屋ですら入荷が3年待ち。プレミアが付き、5~8万円が相場となっている。この事実は広く知れ渡っているため、狙うのは別の銘柄がいいそうだ。


『山崎はどこも品薄だが、それ以外の希少ウイスキーは地方の個人酒屋に行けばけっこう置いてある。私も北陸で「マッカラン30年」を定価の18万円で見つけた。ヤフオクなら50万円で売れるし、中国に手荷物で持ちこんで現地の業者やオークションに流せば200万円になる大化け銘柄。山崎以外でもおいしい「転売銘柄」はいくらでもある』。

地方の個人酒屋で酒齢の高い酒を定価で見たら、即買いが基本とこの男性は話す。まるでヴィンテージワインのような価格上昇をみせるウイスキー。この機を逃すべからず、かな。


★<日本幸福度ランク54位>国連は、主要156カ国を対象にした『世界幸福度ランキング2018』を発表した。日本はベスト50にも達しない、54位。昨年から順位を3つ落とした。幸福度を計る6つの項目を数値化したもの。1人当たりのGDP、⊆匆駟歉磧↓7鮃寿命、た誉諺択の自由度、ゴ架禿戞↓ΡΔ里覆機△覆鼻ベスト10と、ワースト10は以下。日本は、人生の自由度、ユートピア度において劣勢にある。ワースト国には、アフリカ諸国が並ぶ。経済、社会の南北問題は依然として高い壁になっている。
  .侫ンランド     ▲離襯Ε─
  デンマーク      ぅ▲ぅ好薀鵐
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  スウェーデン      オーストラリア


  156ブルンジ       155中央アフリカ
  154南スーダン      153タンザニア
  152イェーメン      151ルワンダ
  150シリア        149リベリア
  148ハイチ        147マラウイ


★<関電、九州まで手を伸ばす>関西地区の電力会社『関西電力』が、7月からの電離料金の値下げをテコにして、地盤の関西以外でも電力販売を強化する。『九州電力のエリアでも電気の入札で獲得が上積みになっている』として、中部や中国地方に加えて、九州にも進出した。

関電は7月に、関西地区の家庭・法人向けの電気料金を平均5.36%値下げする。岩根社長は『価格面ではトップランナーになった。かなりの手ごたえを感じている』と顧客奪取に自信を示している。

電力の送配電分離を見越し、関西電力は発電で料金を下げ、営業基盤を強化する考え。けだし、地域独占で無競争の電力業界が、新電力を加え乱戦模様になる様相。消費者にとってはいいことだけどね。


★<フロリダで日本人女性ワニ被害>米南部フロリダのマイアミ郊外『デイビー公園』で、日本人とみられる女性がワニに襲われた事件で、池を捜索したダイバーが遺体一部を発見した。そして捕獲した3.7mのワニを解剖したところ、人を襲ったことが確認された。この公園の池では大型ワニの生息が確認されていたため、ここ2年ほどワナで捕獲する努力が続けられていたと言う。まあ、あのフロリダの湿原は原生林が茂り、ワニなど獰猛な動物住むことで知られている。映画のロケ地にもなる。こんなところに近寄ってはいけないという警鐘だろうな。


★<紀州のドン・ファン真っ赤なウソ、傍証次々と>和歌山県田辺市の資産家『野崎幸助さん(77)』の怪死事件で、今やお茶の間は『一億総探偵』状態になって。『紀州のドン・ファン』と呼ばれた野崎さんと生前、交流のあったタレントのデヴィ夫人は、バラエティー番組で興味深いエピソードを明らかにしている。『彼はドン・ファンじゃ全然ない。真逆』『2回、脳梗塞を患い、ヨダレもたらしていて、食べ物もよくかめず、モゴモゴしてこぼしていた。足も悪くて引きずっていた』『あれ(ドン・ファン)は本の宣伝だ』―。

野崎さんの経営する会社の従業員。『社長は交際していた50歳以下の女性に6千万円を持ち逃げされた2年前の事件で注目され、本まで出したけど、書いてある内容の半分くらいは、ハッタリだ。自分で都合良く書いている。社長の資産50億円の根拠はどこから来ているのか、分からない。貸金業で押さえた不動産とか数多くあるが、和歌山の田舎ばかりだしたいしたカネにはならない。社長の預金も10億円ぐらいだ。酒や梅干し販売は赤字、本業の貸金業も今は規制が厳しくなって儲かっていない。自宅も田舎だからあまり価値はない。シャガールなどの絵画は百貨店から買っているので本物だとは思うが・・・』。


野崎さんの葬儀は、死体解剖後行われたが、貸金業、酒販売など幅広く事業をした資産家の割に参列者は40人前後と寂しい風景だった。出席した親族の話。『幸助は7人兄弟の4男だが、兄弟の間では浮いていた。3回目の結婚をしたとか、そんな話は全く知らなかった。通夜に行ったら、えらい若い娘がいて、嫁さんだと言う。フィライデーのインタビューでスマホはいじってないと言ってたが、ウソだ。いじっていた。喪主の挨拶は葬儀社から渡された紙を小さな声で読んだだけ。月100万円の手当をもらい、妻なのに何もしない。妻の親族は誰も来ておらず、これはおかしいと思ったら、覚醒剤中毒で死んだと言われ、仰天した。幸助は脳梗塞を2回やり、よちよち歩きの状態で先はそう長くない。身体障害者の手帖も持っており、覚醒剤なんかやるワケない』。

野崎さんは遺体で発見された時、ほぼ裸だったと言う。従業員はこう話す。『下半身何もつけていなかったのは、社長が普段からオムツをつけていたためだろう。社長は病気のせいで年中、大も小もオムツに漏らす。オムツで吸収しきれなくなり、床や風呂にこぼすこともあった。そのたび、家政婦や従業員に掃除させた。車を運転していても、ブーって漏らす。だから2階の社長の寝室は臭いがひどく、奥さんは「あんな部屋に上がりたくない」「車で漏らして臭かった」と毛嫌いしていた。奥さんは次第に社長と一緒に住むのを嫌がり、月100万円の小遣いをもらうと、モデルの仕事が入ったと東京にさっさと帰っていた』。


『子供の頃はいじめられっ子で、よく年上の子供にナカされていた。中学時代も勉強が出来ず、家業の酒屋を手伝うようになった。でも、勝手に酒をスナックに売りに行き小遣い稼ぎをしたりと、やることがめちゃくちゃ。幸助は3男で男兄弟で一番下なので母親は猫かわいがりをした。両親の遺産相続で兄弟で裁判になるほど揉めたが、その元手で高利貸しを拡大した』(親族)。

野崎さんのひどい取り立ての悪評は地元で知れ渡り、親族は誰も付き合わなくなったと言う。『地元で高利貸しを始めた当初は法律も甘く、年利36%くらい取られた。東京にも進出し、街頭では当時は珍しいフリーダイヤルが記されたティッシュを配った。歌手の西川峰子と親しいと吹聴し、その写真入りのティッシュを配ると、多重債務者が次々と借りに来た。社員も増えて貸出金額も増えた。当時、サラ金の取り立てが社会問題化したが、社長はおかまいなしで、家の前でクラクション鳴らしたり、エンジンを吹かして赤い粘着テープで目立つようにカネ返せと張り紙したりと無茶苦茶だった』(元従業員)。


野崎さんの本名は樫山。野崎姓に変えたのは、2番目の妻と結婚した時だと言う。『2番目の妻の勧めで姓名を変えたそうだ。樫山と言えば、服飾メーカーのオンワード樫山が思い浮かぶ。そこで野崎さんは貸金の屋号をオンワードにし、オンワード樫山と記したティッシュをオンワード樫山本社前で配ったらすごく客がついた。だが、すぐにオンワード樫山から訴えられて、敗訴。その後は金を貸すターゲットは公務員、上場会社の社員と決めていた。先に公正証書を作成して、返済が滞ったらすぐに給料を差し押さえ。まあ、そういう知恵はよく働く人だった』(知人)。

1997年の和歌山県内の高額納税ランキングで野崎さんは2位になり、納税額は2億円に上った。だが、同年に従業員の知人に襲われて、足をナイフで刺され、金を奪われると言う事件に遭遇。さらにはマルサに入られ、二重帳簿の脱税で摘発されたと言う。

野崎さんの経営する会社の古手の従業員はこう話す。『若い女好きは病気と言うか、もう生活の一部って感じだ。昔から、好みの背の高い女が貸金の事務所の前を通ると、走って声をかけに行く。100万円やるから付き合ってくれ、とか簡単に言う。寝てくれた女性に「金はやるから、領収書を書いてくれ」と言い、アルバイト代として会社の経費で落としたりとハチャメチャだ。東京から和歌山に飛行機代とお手当を出して連れてきた女とケンカし、飛行機代も出さずに追い出したり、そんなことはよくあった』。


2年前に東京から来た女性に、貴金属やお金など計6千万円相当を持ち逃げされ警察沙汰になり、野崎さんは有名になった。『あの時も「ここにあるもん持って帰ってええから」と言ったので、女性は持ち帰ったと話していた。付き合ってくれたどんな女性にも、すぐ言うんだ。2番目の妻が家を出た時は大騒ぎで、何度も彼女の家に押しかけ、「帰ってくれ」「1億円出す」とか言っていた。だが警察に通報され、ストーカー認定されて、近づくことを禁じられたそうだ。社長は女性には甘いが、女性が絡まないとドケチだ。家の庭を造園業者に頼んで工事してもらった時、社長は勝手に店から安酒を持って行き、これで代金を払うと置いて帰り、業者を怒らせたこともあった。色んな人の恨みを買った人生だったと思う』。

野崎さんを覚醒剤中毒で急死させた『真犯人』は、一体、誰なのか。なんか、雑誌『○○実話』にとてもふさわしい内容の事件のような気がするなあ。
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