<1944年4月16日日曜日>
昨日の日付を覚えていてください。私の一生の、とても重要な日ですから。もちろん、どんな女の子にとっても、初めてキスされた日と言えば、記念するべき日でしょう?だったら、そう、私にとっても、やっぱり大事な日であることは言うまでもありません。ゆうべ8時頃でした。ペーターと一緒に彼の部屋のソファベッドに座っていると、間もなく、彼の腕が肩に回されてきました。私は彼の脇の下から背中へと手を回しましたが、彼の腕がずっしり肩にのしかかってきて、今にも押しつぶされそう。これまで何度かこんな姿勢でいたことはありますけど、これほど密着して座ったのは、昨日が初めてでした。
彼がしかり私を引き寄せたので、私の左の乳房は彼の胸に押しつけられました。早くも動悸が激しくなっていましたけど、これだけで全部が終わってしまった訳ではありません。彼はなお体を動かして、私の頭を自分の体にもたせかけ、そして自分の頭をその私の頭に寄せかけていました。5分ほどして、私が真っ直ぐ座り直すと、彼はまた私の頭を抱えて、もう一度自分の肩に寄りかかせます。ああ、なんと素晴らしい感覚だったことでしょう。私はうっとりして、ほとんど口もきけませんでした。
彼はいくぶんぎこちなく、私の頬や腕をなでさすり、髪をもてあそびます。そしてその間も、終始2人の頭はふれあったきりなのです。その間私の身体を駆けめぐっていた感覚、それを言葉で言い表すことは出来ません。とにかく、言葉には尽くせないほどの幸せを感じましたし、彼もきっとそうだったろうと思います。
やっと立ち上がった時には、8時半になっていました。ベーターは家の中の見回りに出かけるため、足音がしないよう運動靴に履き替え、私はその様子を見守っていました。そのあとどういう動きがあったのか、あんまり急だったので、自分でもよく分かりません。ふと気がつくと、彼にキスされていました。髪の上から、左の頬をかすめ、さらに左の耳にかけて。急いで彼の手をふりほどき、後も見ずに下へ駆け下りましたが、今でもまだ、今日はどうなるだろうと胸をワクワクさせているところです。日曜日の朝、11時ちょっと前。 じゃあまた、アンネ・M・フランクより
(参考: アンネ・フランク著、深町真理子訳『アンネの日記・増補新訂版』文春文庫)
14歳の少女が初めてキスした模様と、感じた印象を清々しく書いています。日記のどこかに、アンネは将来ルポライターか何か、メディア関係の仕事をしたいと希望していたようです。その素質があるか如く、この日記には抑揚があり、同じ記述がほとんど見られません。創作力に富んだ才能を持っていたアンネ・フランクです。
★まあ、本当に驚きました、昨日の天皇杯準決勝『サンフレ-FC東京』。延長戦で勝敗は決まらず、PK戦に。サンフレは甲府戦に続く2戦続けてのPK戦。5-4でサンフレが制し、元旦の決勝戦に。
サンフレは1人目青山と3人目千葉が失敗し、3人蹴ったところで、1-3とリードされ、FC東京があと1本決めれば敗戦の瀬戸際に追い込まれました。それから奇跡とも言える、大異変が。4人目FC東京・三田のキックを西川が横っ飛びにセーブ。そして4人目のサンフレのキッカーとして西川がけり込み、2-3に。FC東京5人目長谷川が決めればここでジ・エンド。なんとこの長谷川のキックも西川は横っ飛びでセーブし、雄叫びを。サンフレ5人目は塩谷が難なく決め、5人終了時点で3-3のイーブンに。6人目は両チーム得点、サンフレはルーキー浅野が決めました。7人目、FC東京は石川。これを西川が横っ飛びでセーブ、計3PKを阻止。最後サンフレの7人目ルーキーの野津田がキチッと決めて、決勝戦への切符を手にしました。なんというドラマでしょう。
甲府とのPK戦は相手がミスしてくれ、楽に勝ちましたが、今回はとにかく、土俵際のタワラに足がかかり、もうちょっとで土俵を割るという状況からの蘇生。素晴らしき『西川周作』ではあります。来季は浦和でのプレーになりそうですが、年俸8,000万円は安すぎる、1億5千万円くら出さんか、お金持ち浦和レッズ殿。O(^-^)o
■今日の画像は、『ヨハネスブルクの空港で、建物に衝突したブリティッシュ・エアウェイズ機の翼』と、『壮絶なるPK戦』です。.汽鵐侫譟FC東京のPK戦結果表、FC東京4人目三田のキックをセーブする西川、サンフレ4人目のキッカー西川、FC東京5人目長谷川のキックをセーブし、雄叫びをあげる西川、FC東京7人目石川のキックをセーブする西川、Ε汽鵐侫7人目野津田がゴールを決め、サンフレ決勝へ、Т遒屮侫.鵝まことのドラマチックな、緊張感あふれるPK戦でした。元旦が楽しみです。(^.^)