京都府北部の丹後地方に伝わる伝統産業の絹織物『丹後ちりめん』。最近は着物を着る人が減り、絶滅の危機にあります。生き残りをかけて若手がチームを結成。問屋に卸して終わり、だった商法から脱却し、日傘など洋装に合う商品作りも始めました。
2011年に結成された『TABGO+』。大手電機メーカーやアパレル企業を辞めた跡継ぎがいる19社が2ヵ月に1回、集まります。『一世代前は、よそに自分の作品を見せないのが当然だった』、谷口丸幸織物専務。技術の流出を恐れ、横の連携を避けてきたのです。しかし今やそんな余裕はありません。最盛期の1975年、1万社を超えていた事業者数は1千社余りに減って。独特の商習慣も、衰退に拍車をかけました。
丹後ちりめんの機織り業者が作るのは、仕立てられる前の白生地の反物まで。染色や縫製をするのは主に京都市の問屋の仕事で、機織り業者には最終製品化のノウハウが蓄積されていませんでした。『自分たちで売れる商品を作ろう』。こうしてTANGO+が生まれました。目下力を入れているのが、洋装にも合う最終製品のストール作り。赤やピンク、オレンジなど色とりどりのものから、ササや梅など草木で染めたものなどバラエティに富みます。価格も1万円前後と、ちょっと背伸びすれば手に入れられると人気を呼び、高島屋京都店では90枚も売れた週がありました。
支援の動きも出てきました。高島屋の担当原さんは、丹後ちりめんとしての魅力を広めようと、洋傘大手オーロラに話をつなぎました。ライセンス契約を結ぶ高級ブランドのピェール・カルダンにふさわしく、新鮮味もある生地をオーロラが探していると聞きつけたから。ベージュ色の透けたちりめんが今春、日傘に変身。東京、大阪両店などで1階婦人雑貨売り場にデビュー。3万円弱と売れ筋の倍以上ですが、外国人観光客らに売れています。
海外への販路も見いだしつつあります。高級服地の流行を左右すると世界から注目されるパリの見本市『プルミエールビジョン』。今年2月の開催に、丹後ちりめん業者2社が出店をしました。その一つ、民谷織物は3社と取引にこぎつけました。民谷の売りは、薄く削った黒真珠やアワビなどの貝類を和紙に貼り付け、裁断して横糸として織る螺鈿織り。光具合で表情が変わるきらびやかさが高級ブランドの目に止まりました。オーナーは『やっと商売になった。先代にも胸を張れる』と喜びます。
まさに『叩けよ、さらば開かれん』ですねえ。それにしても1万社の業者が1千社に淘汰されるとはすごい崩落ですねえ。しかし、人間の知恵と努力は出せば出すほど磨きがかかります。このTANGO+もそういった意味でとても有意義な機能を果たしていると言えますねえ。頑張れ『丹後ちりめん』!
★昨夜のカープ。3安打で3得点、中日に勝利。敵失があったとは言え、とても効率的。丸が本塁打を含む2安打で全得点を。エルドレッドが1安打。6月25日の巨人戦では、13安打を放ちながら、たったの4得点で敗戦。ここ一番で打てるかどうか、これが問題ですねえ、カープさんは。
★J2、長崎が好調を維持。北九州に2-1で勝ち、3位を確保。岡山が2位の神戸に1-0で勝ち、9位に。岡山が立派だったのは、あの大雨の中、観客が7,600人だったこと。素晴らしいです。また、後半には唯一東大卒リーガーのFW久木田が出場しました。鳥取が、山形に3-2で勝利。中国勢は頑張っています。
F3に19クラブが応募。山口も申請したと。これでJクラブは50球団。発足20年にしてこの快挙には、川渕さんも感慨ひとしおと。いいですねえ、俺が町のJクラブは。(^.*)
★沖縄の西方にある『慶良間諸島』が新しく国立公園に決まりました。ここにはサンゴ礁が広がり、ザトウクジラの繁殖域があります。新規の国立公園指定は、1987年の『釧路湿原』以来。私はかつて、再就職した会社の関係で、この慶良間諸島の中心にある『渡嘉敷島』へ、講演のため訪問しました。那覇から船で40分あるこの島には、国立青年の家があり、牧歌的なすてきな島でした。素晴らしい沖縄の自然が、さらに広く全国に知られる良い機会ですね。ガンバレ、慶良間!(^.*)
★ベンツが小型乗用車『AMG 45』を発売。全長4359、全幅1780、全高1417、日本の大衆車並。が、こいつは1991cc、350馬力、トルク45kgのモンスター。価格はなんと650万円。さすがにベンツスポーツのAMGと言うべきか、これほどまでのハイパワーがどれだけ必要か、などと宣うのは貧乏人の引かれでしょうかしら。
★オリンパスの大粉飾決算の実行犯『菊川元社長』に判決が。なんと『懲役3年、執行猶予5年』と。あれほど株主や社員、取引先に迷惑をかけた大経済犯罪にしては、なんと軽い刑。刑法自体に問題があるのでしょうねえ。大規模化、悪質化する経済犯罪に対し、天の槌は厳しくあって欲しいとおもいますよ、本当に。
■今日の画像は、『ご来光を見るため富士山を登る人たち』と、『小型のアヤメ』『ウツギ=卯の花』『紫蘭』です。小型のアヤメは正式な名前が分かりません。小振りで、群生している姿がとても可愛いです。(^.^) (昨日のアップからのアクセス件数は、387件でした)